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公開番号2024039499
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022144098
出願日2022-09-09
発明の名称塩素バイパスダストの水洗処理方法、及びセメント資源化方法
出願人太平洋セメント株式会社
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類C04B 7/60 20060101AFI20240314BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】塩素バイパスダストの水洗処理の際、塩素の除去とともにアルカリ分であるカリウムを効率的に除去することができる処理方法を提供する。
【解決手段】
塩素バイパスダストに、バイオマス灰及び水を加えてスラリーにするスラリー化工程と、前記スラリー中で前記塩素バイパスダストに含まれるカリウムを溶出するカリウム溶出工程と、前記カリウムを溶出させた該スラリーから液相を分離する固液分離工程と、を備える、塩素バイパスダストの水洗処理方法である。バイオマス灰として、該バイオマス灰を分級した後の細粉分を用いることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
塩素バイパスダストに、バイオマス灰及び水を加えてスラリーにするスラリー化工程と、
前記スラリー中で前記塩素バイパスダストに含まれるカリウムを溶出するカリウム溶出工程と、
前記カリウムを溶出させた該スラリーから液相を分離する固液分離工程と、を備える、塩素バイパスダストの水洗処理方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記塩素バイパスダストに、前記バイオマス灰を質量比1:4~4:1の割合となるよう加えて前記スラリーにする、請求項1記載の水洗処理方法。
【請求項3】
前記バイオマス灰として、該バイオマス灰を分級した後の細粉分を用いる、請求項1記載の水洗処理方法。
【請求項4】
前記バイオマス灰として、最大粒子径60μm以下の該バイオマス灰を用いる、請求項1記載の水洗処理方法。
【請求項5】
塩素バイパスダストとバイオマス灰とを合わせて水洗して水洗物を得、前記水洗物をセメント資源となす、塩素バイパスダスト及びバイオマス灰のセメント資源化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント製造設備における塩素バイパスシステムから回収される塩素バイパスダストの処理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、セメント製造設備においては、セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路から燃焼ガスの一部を抽気して、冷却後の固形分中に塩素等を回収する塩素バイパスシステムが採用されている。セメント原料をセメントキルンで焼成すると、塩素、アルカリ、硫黄等の揮発性成分が生じて系内に蓄積し、特に塩素がプレヒータの閉塞等の問題を引き起こす原因となるので、これを系内から排出するためのシステムである。回収された塩素バイパスダストについては、水洗設備で処理され、水洗後の残渣についてはセメント原料として資源化することが可能である(特許文献1参照)。
【0003】
近年、資源循環型社会への貢献等の観点から、セメントキルンに持ち込まれる塩素含有廃棄物の使用量は年々増加しており、それにともなって塩素バイパスダストの発生量も増加傾向にある。
【0004】
一方、再生可能エネルギーの普及に向けた諸般の取り組みにより、バイオマス発電設備の建設・運開が盛んとなっている。バイオマス発電で発生する燃焼灰(バイオマス灰)の発生量も増大しており、これらは、都市ゴミで発生する焼却灰などと同様にセメント原料などとして資源化することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-100243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、塩素バイパスダストの水洗設備においては、設備規模(水洗処理、排水処理設備)ができるだけコンパクトになるように水洗水率(塩素バイパスダストに対する使用水量比)が定められている。しかしながら、本発明者らの検討によると、塩素については高い除去(溶出)効率が得られるものの、同じくセメント原料の忌避成分であるアルカリ分については、例えばカリウムでは塩素に比べて除去(溶出)効率が低い傾向にあった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、塩素バイパスダストの水洗処理の際、塩素の除去とともにアルカリ分であるカリウムを効率的に除去することができる処理方法を提供することにある。また、塩素バイパスダストを活用したセメント資源化方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に鑑み、本発明者らが鋭意検討したところ、意外にも、塩素バイパスダストの水洗の際にバイオマス灰をその水洗処理の補助材として用いると、それぞれを単体で水洗処理するよりもカリウムの除去効率が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下のとおり構成を備えたものである。
[1]塩素バイパスダストに、バイオマス灰及び水を加えてスラリーにするスラリー化工程と、
前記スラリー中で前記塩素バイパスダストに含まれるカリウムを溶出するカリウム溶出工程と、
前記カリウムを溶出させた該スラリーから液相を分離する固液分離工程と、を備える、塩素バイパスダストの水洗処理方法。
[2]前記塩素バイパスダストに、前記バイオマス灰を質量比1:4~4:1の割合となるよう加えて前記スラリーにする、請求項1記載の水洗処理方法。
[3]前記バイオマス灰として、該バイオマス灰を分級した後の細粉分を用いる、請求項1記載の水洗処理方法。
[4]前記バイオマス灰として、最大粒子径60μm以下の該バイオマス灰を用いる、請求項1記載の水洗処理方法。
[5]塩素バイパスダストとバイオマス灰とを合わせて水洗して水洗物を得、前記水洗物をセメント資源となす、塩素バイパスダスト及びバイオマス灰のセメント資源化方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、塩素バイパスダストの水洗の際に、バイオマス灰をその水洗処理の補助材として用いるので、これにより、塩素の除去とともにアルカリ分であるカリウムを効率的に除去することができる。また、塩素バイパスダストとともにバイオマス灰を活用したセメント資源化方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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