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公開番号2024039298
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022143747
出願日2022-09-09
発明の名称構造体の耐火被覆構造
出願人ミサワホーム株式会社
代理人個人
主分類E04B 1/94 20060101AFI20240314BHJP(建築物)
要約【課題】複数層に重ね合わせられた耐火被覆材によって構造体の耐火性能を向上させるとともに、構造体の表面に複数層に重ね合わせられた耐火被覆材を支持しやすくする。
【解決手段】四角筒状に形成されて柱10又は梁20を構成する構造体が、四隅のフレーム材11・21と、四隅のフレーム材11・21間に架け渡された内部中空状の中間部材12・22と、を備え、中間部材12・22は、内部中空部に設けられた下地桟材Cを備えており、構造体の四側面のそれぞれに設けられた複数層の前記耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25のうち最内層の耐火被覆材13・23は、四隅のフレーム材11・21と中間部材12・22に固定材16・26で固定されていて、中間部材12・22に留められる固定材16・26は、下地桟材Cを固定下地として最内層の耐火被覆材13・23を固定している。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
四角筒状に形成されて建物の躯体における柱又は梁を構成する構造体の耐火被覆構造であって、
前記構造体は、
前記構造体の四隅に配置され、前記構造体の長さ方向に沿って長尺に形成された木製のフレーム材と、
前記構造体の長さ方向に沿う四側面ごとに、四隅の前記フレーム材間に架け渡されて固定され、前記構造体の長さ方向に沿って長尺に形成された木製の中間部材と、を備えており、
前記中間部材は、中空状に形成されて内部中空部を有するパネル体であり、かつ、前記内部中空部に設けられて前記構造体の長さ方向に沿って長尺な下地桟材を備えており、
前記構造体の長さ方向に沿う四側面のそれぞれには、複数層に重ね合わせられた板状の耐火被覆材が設けられており、
複数層の前記耐火被覆材のうち最内層の耐火被覆材は、前記四隅のフレーム材と前記中間部材に固定材で固定されていて、前記中間部材に留められる前記固定材は、前記下地桟材を固定下地として前記最内層の耐火被覆材を固定していることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材のうち前記最内層の耐火被覆材は、当該最内層の耐火被覆材より外層側に位置する耐火被覆材よりも厚さ寸法が大きく設定されていることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。
【請求項3】
請求項1に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材のうち前記最内層の耐火被覆材を除く外層側の耐火被覆材は、自身が重ね合わせられた内層側の耐火被覆材に固定されていることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。
【請求項4】
請求項1に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材における各層の耐火被覆材は、複数ピースの耐火被覆材を割り付けて構成されており、
内層側の前記耐火被覆材における前記複数ピースの耐火被覆材による目地と、外層側に重ね合わせられた前記耐火被覆材における前記複数ピースの耐火被覆材による目地が重ならないように設定されていることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。
【請求項5】
請求項1に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記四側面のそれぞれに設けられた前記複数層の耐火被覆材における各層の耐火被覆材は、前記構造体の長さ方向に沿う長手方向に長く、前記構造体の長さ方向と直交する短手方向に短い矩形状に形成されており、
前記複数層の耐火被覆材は、外層側に位置する耐火被覆材ほど短手方向の長さが長く設定されて、短手方向両側端部が、内層側に位置する耐火被覆材における短手方向両側端部よりも外方に突出していることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。
【請求項6】
請求項5に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材のうち前記最内層の耐火被覆材を除く外層側の耐火被覆材は、直交する方向に設けられた他の側面の耐火被覆材に固定されていることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材は、内層側に位置する耐火被覆材ほど長手方向の長さが長く設定されて、長手方向両側端部が、外層側に位置する耐火被覆材における長手方向両側端部よりも外方に突出していることを特徴とする構造体の耐火被覆構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木造建物の躯体を構成する構造体の耐火被覆構造に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。そのため、比較的規模の大きい建物を建築する場合であっても、鉄骨造やRC造、SRC造等の工法ではなく、木造が採用されることがある。
例えば特許文献1には、四角筒状の柱及び梁から形成された躯体を有する木造建物の構築技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この技術では、柱と梁を、直方体状の柱梁接合金物や柱接合金物、梁接合金物等の仕口部材によって接合している。また、四角筒状の柱及び梁は、当該柱及び梁における四隅にそれぞれ配置された木質の角材と、隣り合う角材間に配置されて、これら角材同士を連結する2枚重ねで4セットの木質の建築用パネルとを備えて構成されている。そして、このような四角筒状の柱及び梁と、各接合金物と、を採用することによって比較的規模の大きい木造建物を構築することができる。建築用パネルは内部中空状に形成されて、柱及び梁の軽量化に寄与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-21287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、柱や梁といった構造体は、火災による延焼を防ぐために耐火被覆材で確実に被覆しなければならない。また、耐火性能を向上させるには、構造体に対して耐火被覆材を何枚か重ねて設ける必要がある。
ところが、建物の規模が大きいと、柱や梁といった構造体の断面も大きなものとなり、使用される耐火被覆材も一枚一枚が面積の広いものとなる。このような耐火被覆材は一枚でもかなりの重量があるため、複数層に重ね合わされた耐火被覆材のうち最も内層側(構造体側)の耐火被覆材には、外層側に位置する耐火被覆材の重量がかかり、支持しにくくなる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、複数層に重ね合わせられた耐火被覆材によって構造体の耐火性能を向上させるとともに、構造体の表面に複数層に重ね合わせられた耐火被覆材を支持しやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図8に示すように、四角筒状に形成されて建物1の躯体2における柱10又は梁20を構成する構造体の耐火被覆構造であって、
前記構造体は、
前記構造体の四隅に配置され、前記構造体の長さ方向に沿って長尺に形成された木製のフレーム材11・21と、
前記構造体の長さ方向に沿う四側面ごとに、四隅の前記フレーム材11・21間に架け渡されて固定され、前記構造体の長さ方向に沿って長尺に形成された木製の中間部材12・22と、を備えており、
前記中間部材12・22は、中空状に形成されて内部中空部を有するパネル体であり、かつ、前記内部中空部に設けられて前記構造体の長さ方向に沿って長尺な下地桟材C(補助桟材C)を備えており、
前記構造体の長さ方向に沿う四側面のそれぞれには、複数層に重ね合わせられた板状の耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25が設けられており、
複数層の前記耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25のうち最内層の耐火被覆材13・23は、前記四隅のフレーム材11・21と前記中間部材12・22に固定材16・26で固定されていて、前記中間部材12・22に留められる前記固定材16・26は、前記下地桟材Cを固定下地として前記最内層の耐火被覆材13・23を固定していることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、木製のフレーム材11・21と、木製の中間部材12・22と、を備えた構造体の長さ方向に沿う四側面のそれぞれには、複数層に重ね合わせられた板状の耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25が設けられているので、柱10又は梁20を構成する四角筒状の構造体の耐火性能を、複数層に重ね合わせられた耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25によって向上させることができる。
さらに、複数層の耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25のうち最内層の耐火被覆材13・23は、四隅のフレーム材11・21と中間部材12・22に固定材16・26で固定されていて、中間部材12・22に留められる固定材16・26は、中間部材12・22の内部中空部に設けられて構造体の長さ方向に沿って長尺な下地桟材Cを固定下地として最内層の耐火被覆材13・23を固定しているので、最内層の耐火被覆材13・23を、構造体における芯の部分(すなわち、四隅のフレーム材11・21及び下地桟材C)に固定できることとなる。これにより、構造体の表面に対する最内層の耐火被覆材13・23の取付安定性が向上するので、当該最内層の耐火被覆材13・23に重ね合わせられた外層側の耐火被覆材14,15・24,25を支持しやすくなる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば図2~図8に示すように、請求項1に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25のうち前記最内層の耐火被覆材13・23は、当該最内層の耐火被覆材13・23(230)より外層側に位置する耐火被覆材14,15・24,25よりも厚さ寸法が大きく設定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、最内層の耐火被覆材13・23は、当該最内層の耐火被覆材13・23(230)より外層側に位置する耐火被覆材14,15・24,25よりも厚さ寸法が大きく設定されているので、厚さが増した分、耐火性能を向上させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば図2~図8に示すように、請求項1に記載の構造体の耐火被覆構造において、
前記複数層の耐火被覆材13,14,15・23(230),24,25のうち前記最内層の耐火被覆材13・23を除く外層側の耐火被覆材14,15・230,24,25は、自身が重ね合わせられた内層側の耐火被覆材13,14・23(230),24に固定されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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