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公開番号2024022194
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2022125598
出願日2022-08-05
発明の名称ポルサイトの製造方法
出願人国立大学法人福島大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01B 33/26 20060101AFI20240208BHJP(無機化学)
要約【課題】水熱法を用いて、アナルサイムの生成を抑制して、ポルサイトを効率的、かつ容易に合成可能なポルサイトの製造方法を提供する。
【解決手段】セシウム化合物、アルミニウム化合物、およびケイ酸カリウムを含み、ナトリウムイオン濃度が、前記セシウム化合物に由来するセシウムイオン濃度の5質量%以下の合成用水溶液を用いて、水熱合成によってポルサイトを製造することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セシウム化合物、アルミニウム化合物、およびケイ酸カリウムを含み、ナトリウムイオン濃度が、前記セシウム化合物に由来するセシウムイオン濃度の5質量%以下の合成用水溶液を用いて、水熱合成によってポルサイトを製造することを特徴とするポルサイトの製造方法。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記セシウム化合物は塩化セシウムであり、前記アルミニウム化合物は、アルミン酸カリウムであることを特徴とする請求項1に記載のポルサイトの製造方法。
【請求項3】
前記水熱合成における合成温度は、100℃以上、374℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のポルサイトの製造方法。
【請求項4】
前記水熱合成における合成時間は、12時間以上、48時間以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のポルサイトの製造方法。
【請求項5】
前記合成用水溶液のセシウムイオンの濃度は、5mmol/L以上、300mmol/L以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のポルサイトの製造方法。
【請求項6】
前記合成用水溶液には、更に水酸化カリウムが含まれることを特徴とする請求項1または2に記載のポルサイトの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セシウム含有化合物であるポルサイトの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
福島第一原子力発電所の事故以降、居住地域では降下した放射性セシウムの面的除染が進められてきた。しかし、福島県の面積の約70%を占める森林の除染は、未だ手付かずのままである。さらに、除染後の放射性廃棄物等の処理の問題に対しても、具体的な方針も定まっていないのが現状である。
【0003】
こうした放射性セシウムのうち、
134
Csや
137
Csは、半減期がそれぞれ2.07年、30.1年と長いことから、その処理が課題となっている。こうした放射性セシウムの処理方法の1つとして、アルカリ金属元素であるために水溶性が高いセシウムを不溶化処理する研究が行われている。
【0004】
セシウムを水に対して不溶化することが可能な材料の1つとして、ポルサイトが挙げられる。ポルサイトは、ゼオライト鉱物であり、一般的な組成式がCsAlSi



・H

Oで表され、水に不溶である。ポルサイトは、比較的低温、低圧の環境下で水熱法によって合成可能であるとされている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-111635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
水熱法によるポルサイトの合成は、比較的低温、低圧の環境下で行うことができるとされているが、一方で、従来の水熱法では、水熱合成にあたってナトリウム塩を用いるために、アナルサイムが生成されやすいという課題があった。アナルサイムは、ポルサイトに含まれるCsがNaに置き換わった構成であり、NaAlSi



・H

Oで表される。こうしたアナルサイムは、1単位あたりのCs含有量が、ポルサイトよりも減少するという問題があった。
【0007】
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、水熱法を用いて、アナルサイムの生成を抑制して、ポルサイトを効率的、かつ容易に合成可能なポルサイトの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上記目的を達成するために、次のように構成している。
(1)本発明の態様1のポルサイトの製造方法は、セシウム化合物、アルミニウム化合物、およびケイ酸カリウムを含み、ナトリウムイオン濃度が、前記セシウム化合物に由来するセシウムイオン濃度の5質量%以下の合成用水溶液を用いて、水熱合成によってポルサイトを製造することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、水熱合成の条件を100℃程度、かつ常圧といった容易な条件であっても、アナルサイムの生成を抑制しつつ、ポルサイトを効率よく製造することが可能になる。
【0010】
(2)本発明の態様2のポルサイトの製造方法は、態様1において、前記セシウム化合物は塩化セシウムであり、前記アルミニウム化合物は、アルミン酸カリウムであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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