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公開番号
2024092739
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-08
出願番号
2022208875
出願日
2022-12-26
発明の名称
分子篩炭素及びその製造方法、並びにガス分離装置
出願人
大阪ガスケミカル株式会社
,
国立大学法人信州大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
32/05 20170101AFI20240701BHJP(無機化学)
要約
【課題】酸素を選択的に吸着し、空気より酸素を分離するための性能が向上した分子篩炭素、及びその製造方法、並びにガス分離装置を提供する。
【解決手段】本発明の空気より酸素を分離するための分子篩炭素は、酸素の吸着速度定数分布のメインピークの半値幅が0.35秒
-1
以下であり、かつ、25℃におけるCO
2
の吸着等温線からBET法によって求められる比表面積が300m
2
/g以上600m
2
/g以下である。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
酸素の吸着速度定数分布のメインピークの半値幅が0.35秒
-1
以下であり、かつ、25℃におけるCO
2
の吸着等温線からBET法によって求められる比表面積が300m
2
/g以上600m
2
/g以下である、分子篩炭素。
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
酸素の吸着速度定数分布のメインピークの最大中心が0.030秒
-1
以上0.250秒
-1
以下である、請求項1に記載の分子篩炭素。
【請求項3】
分子プローブ法によって求められる0.37nm以上0.46nm以下の細孔入口径を有する細孔の容積が0.150mL/g以上である、請求項1に記載の分子篩炭素。
【請求項4】
難黒鉛化性炭素からなる、請求項1に記載の分子篩炭素。
【請求項5】
分離対象ガスが空気であって、空気から酸素を選択的に吸着する、請求項1に記載の分子篩炭素。
【請求項6】
分離対象ガスが、二酸化炭素、メタン、エタン、エチレン、プロピレン、及びプロパンからなる群から選ばれる少なくとも2種のガスを含む混合ガスであって、前記混合ガスから1つ又は複数のガスを選択的に吸着する、請求項1に記載の分子篩炭素。
【請求項7】
原料を炭化して炭化物を得る工程と、
前記炭化物を賦活処理して賦活物を得る賦活工程と、
前記賦活物を焼成する焼成工程と、を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の分子篩炭素の製造方法。
【請求項8】
圧力スイング吸着法によって、空気より酸素を分離するためのガス分離装置であって、
前記圧力スイング吸着法における吸着剤として、請求項1~5のいずれか一項に記載の分子篩炭素を備える、装置。
【請求項9】
圧力スイング吸着法によって、二酸化炭素、メタン、エタン、エチレン、プロピレン、及びプロパンからなる群から選ばれる少なくとも2種のガスを含む混合ガスから1つ又は複数のガスを選択的に吸着するためのガス分離装置であって、
前記圧力スイング吸着法における吸着剤として、請求項1~4、及び6のいずれか一項に記載の分子篩炭素を備える、装置。
【請求項10】
温度スイング吸着法によって、空気より酸素を分離するためのガス分離装置であって、
前記温度スイング吸着法における吸着剤として、請求項1~5のいずれか一項に記載の分子篩炭素を備える、装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、分子篩炭素及びその製造方法、並びにガス分離装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
分子篩炭素(Carbon Molecular Sieve、CMS)は、その細孔入口径を分離対象とする分子径に合わせて精密に設計及び制御された多孔性炭素材料であり、吸着質の分子径の差に応じた速度分離型の分子篩特性を発現する。このため、圧力スイング吸着(Pressure Swing Adsorption、PSA)法や、温度スイング吸着(Thermal Swing Adsorption、TSA)法を利用した低分子ガスの分離に利用されており、特にPSA法による空気中の酸素と窒素との分離に広く応用されている。
【0003】
PSA法とは、1塔以上の吸着塔に分子篩炭素を充填し、加圧下での選択的吸着と、減圧又は常圧での分子篩炭素の再生を周期的に繰り返すことにより原料ガス中の特定成分を分離する方法である。上述の酸素/窒素分離では分子径の小さい酸素が選択的に吸着され、窒素が製品ガスとして取り出されることになる。
【0004】
近年、化学及び半導体分野における窒素ガスへの要求純度は向上し、CMSの分離性能向上の重要性は高まっている。そのため、CMSの分離性能向上を目的とした多数の先行技術が開示されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、酸素と窒素の分離比α(酸素の吸着速度定数K(O
2
)と窒素の吸着速度定数K(N
2
)との比K(O
2
)/K(N
2
))が35以上であって、吸着速度特性が、酸素平衡吸着量の95%を吸着するのに要する時間t
95
と酸素平衡吸着量の50%を吸着するのに要する時間t
50
との関係で、(t
95
/t
50
)<0.4(α-24)(ただし、α>35)を満足する分子篩炭素が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2003/018189号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の分子篩炭素は、ガス分離を発揮するPSA半サイクル時間が90秒~105秒と長いことから、単位時間あたりの窒素ガス発生量が少ないという課題があった。
【0008】
ところで、分子篩炭素は、ウルトラミクロ孔からマクロ孔に至るまで幅広い細孔径分布を有するため、吸着速度定数は、細孔径分布に応じた分布をとる。分離対象ガスが酸素(最小分子径:0.28nm)と窒素(最小分子径:0.30nm)の場合、わずか0.02nmの分子径の差によってガスを分離する必要があり、このわずかな細孔径分布の差、すなわち、吸着速度定数分布の差が、分離性能に大きな影響を与える。
【0009】
しかしながら、特許文献1では、吸着速度定数分布が考慮されておらず、最小分子径の差が0.02nmである酸素と窒素の分離性能を向上させることが困難であった。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、酸素を選択的に吸着し、空気より酸素を分離するための性能が向上した分子篩炭素、及びその製造方法、並びにガス分離装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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