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公開番号2024000822
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-09
出願番号2022099757
出願日2022-06-21
発明の名称精鉱バーナー
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類C22B 5/02 20060101AFI20231226BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】 製錬原料を精鉱シュートの下端開口部から周方向に均一に分散した状態で導入できる精鉱バーナーを提供する。
【解決手段】 製錬原料を放出する略円筒形状の精鉱シュート11と、精鉱シュート11の内側に同芯軸状に設けられた略円管状の酸素燃料バーナー12と、精鉱シュート11の上端部の側壁の同じ高さ位置において周方向に等間隔に且つ斜め上方から接続された複数本の精鉱供給管13と、精鉱シュート11の該上端部以外の部分を収容するように同芯軸状に設けられた反応用ガスの流路となるバーナーコーンスリーブ14とからなる精鉱バーナー10であって、該複数本の精鉱供給管13の中心線O2はいずれも精鉱シュート11の中心線O1に対してねじれの位置関係にあって且つ真上から見たときに全体として精鉱シュート11の中心線O1に関して回転対称になっている。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
硫化鉱の製錬で使用される自熔炉の反応塔頂部の中心に設けられる精鉱バーナーであって、精鉱を主成分とする製錬原料を前記反応塔内に放出する略円筒形状の精鉱シュートと、前記精鉱シュートの内側に同芯軸状に設けられた略円管状の酸素燃料バーナーと、前記精鉱シュートの上端部の側壁の同じ高さ位置において周方向に等間隔に且つ斜め上方から接続された複数本の精鉱供給管と、前記精鉱シュートの該上端部以外の部分を収容するように同芯軸状に設けられた上部が略円筒形状で下部が略逆円錐形状の反応用ガスの流路となるバーナーコーンスリーブとからなり、前記複数本の精鉱供給管の中心線は、いずれも前記精鉱シュートの中心線に対してねじれの位置関係にあって且つ真上から見たときに全体として精鉱シュートの中心線に関して回転対称になっていることを特徴とする精鉱バーナー。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記精鉱バーナーを真上から見たとき、前記複数本の精鉱供給管の各々において、前記精鉱シュートの中心点と、前記精鉱供給管の上端の中心点とを結ぶ線は、該精鉱供給管の中心線に対して1度以上5度以下の偏角で偏向していることを特徴とする、請求項1に記載の精鉱バーナー。
【請求項3】
前記複数本の精鉱供給管の各々は、その傾斜部の長さが該傾斜部の内径の2倍以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の精鉱バーナー。
【請求項4】
前記複数本の精鉱供給管の本数が2本以上6本以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の精鉱バーナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硫化鉱の製錬で使用する自熔炉の精鉱バーナーに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
銅、ニッケル等の非鉄金属の製錬では、主として硫化鉱からなる鉱石原料に対して粉砕や篩別などの前処理を施した後、浮遊選鉱によって濃縮することで製錬原料の精鉱を生成している。生成された精鉱は、先ず熔錬工程において精鉱を酸化・熔融することで、鉄の一部と脈石成分をスラグ(酸化物)として分離すると共に、該精鉱に含まれる有価金属をマットとして回収した後、続けて設けられている工程において該マットを乾式又は湿式で精製処理することで最終製品を生成している。
【0003】
上記の一連の工程のうち、熔錬工程では自熔炉に代表される製錬炉が用いられる。自熔炉は、頂部から装入した精鉱の酸化・熔融が行われる反応塔と、該酸化・熔融により生成されたスラグ及びマットの比重分離が行われるセトラーと、自熔炉内で生じた排ガスを排出口に導くアップテイクとから主として構成される。かかる構成の自溶炉の反応塔頂部の中心に精鉱バーナーが設けられており、前段の乾燥設備で乾燥処理された精鉱(乾鉱とも称する)は、珪砂などのフラックスや補助燃料(反応用の酸素富化空気や重油等)と共にこの精鉱バーナーを介して反応塔内に放出される。
【0004】
上記の精鉱バーナーには様々な構造のものが提案されており、例えば特許文献1には、精鉱をガイドしてその下端開口部から反応塔内に放出する略円筒形の精鉱シュートと、該精鉱シュートの内側に同芯軸状に設けられ、反応塔内に補助燃料及び酸素を導入する酸素燃料バーナー(OFバーナーとも称する)と、該精鉱シュートを収容すると共に、一般に空気からなる反応用ガスの流路の役割を担う上部が略円筒状で下部が略逆円錐形状のバーナーコーンスリーブ(バーナーコーンライナーとも称する)とから構成される精鉱バーナーが開示されている。上記の精鉱シュートの上端部側壁には、複数本の精鉱供給管がいずれも同じ高さ位置において周方向に等間隔に接続している。精鉱バーナーの上方には乾鉱庫が設けられており、この乾鉱庫に一時的に貯められている精鉱は、これら精鉱供給配管を介して精鉱バーナーに供給されるようになっている。
【0005】
上記の特許文献1の精鉱バーナーは、更に酸素燃料バーナーを水平方向に移動させる位置調整部を有している。これにより、反応塔の側壁に周方向に等間隔に設けた複数の温度計のうちのいずれかの温度測定値が管理範囲を超えたとき、該位置調節部により酸素燃料バーナーを水平方向に位置調整できるので、反応塔の側壁に形成されたコーチング層を減少させることなく、該コーチング層を健全に保持することが可能になると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-084522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、鉛直方向に延在する略円筒形状の精鉱シュートの上端部側壁に複数本の精鉱供給管を周方向に等間隔に接続することで、該精鉱シュートの内側に同芯軸状に設けた略円管状の酸素燃料バーナーの外壁と、略円筒形状の精鉱シュートの内壁との間の環状の流路に効率よく精鉱を自由落下させることができ、よって精鉱シュートの下方に位置する反応塔の内部に精鉱を分散して放出することが可能になる。このようにして反応塔内に放出された精鉱は、反応塔からの輻射熱や補助燃料の燃焼熱等によって直ちに昇温され、精鉱バーナーから供給される反応用ガスとの酸化反応により燃焼して熔融する。
【0008】
しかしながら、従来の精鉱バーナーは、精鉱シュートの下端開口部から精鉱を放出する際に周方向に均一に分散されないことがあった。その理由としては、互いに隣接する精鉱供給管のそれぞれから精鉱シュート内に導入された精鉱同士が、精鉱シュート内で衝突等により干渉して精鉱シュート内で局所的に過密状態になっていることが一因として考えられ、これが精鉱シュートの下端開口部からの精鉱の均一な分散を悪化させていると考えられる。
【0009】
このように、反応塔内に精鉱を放出する際に、精鉱シュートの下端開口部から周方向に均一に分散されなくなると、燃焼効率が顕著に低下するおそれがある。従って、精鉱シュートの下端開口部から周方向に均一に分散した状態で製錬原料である精鉱を放出できる精鉱バーナーが求められていた。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、主として精鉱からなる製錬原料を精鉱シュートの下端開口部から周方向に均一に分散した状態で放出可能な精鉱バーナーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る精鉱バーナーは、硫化鉱の製錬で使用される自熔炉の反応塔頂部の中心に設けられる精鉱バーナーであって、精鉱を主成分とする製錬原料を前記反応塔内に放出する略円筒形状の精鉱シュートと、前記精鉱シュートの内側に同芯軸状に設けられた略円管状の酸素燃料バーナーと、前記精鉱シュートの上端部の側壁の同じ高さ位置において周方向に等間隔に且つ斜め上方から接続された複数本の精鉱供給管と、前記精鉱シュートの該上端部以外の部分を収容するように同芯軸状に設けられた上部が略円筒形状で下部が略逆円錐形状の反応用ガスの流路となるバーナーコーンスリーブとからなり、前記複数本の精鉱供給管の中心線は、いずれも前記精鉱シュートの中心線に対してねじれの位置関係にあって且つ真上から見たときに全体として精鉱シュートの中心線に関して回転対称になっていることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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