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公開番号
2025178632
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-09
出願番号
2024085352
出願日
2024-05-27
発明の名称
鋼板およびその製造方法
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20251202BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】 本発明は、例えばエネルギー輸送船において液化ガスの収容に使用される貯蔵用タンクに供する、耐アンモニア応力腐食割れ性、母材靭性およびHAZ靭性に優れ、かつ優れた強度特性を有し、かつ優れた平坦度を有する鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 特定の成分組成を有し、表面から板厚の1/4の深さ位置におけるフェライトの体積率が20%以上であり、かつフェライトおよびベイナイトの合計は体積率で80%以上であり、かつ島状マルテンサイトは体積率で5%以下である、ミクロ組織を有し、降伏強度が235MPa以上440MPa以下かつ引張強度が400MPa以上であり、母材靭性vE
-55
が100J以上であり、鋼板表面に圧延方向に沿って2mの長尺を当てた際の、前記鋼板表面と前記長尺との隙間の最大値が14mm以下であり、板厚が13mm未満である鋼板。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、
C:0.045%以上、0.100%以下、
Si:0.50%以下、
Mn:0.50%以上、1.80%以下、
P:0.010%以下、
S:0.0100%以下、
Al:0.060%以下、
Ti:0.005%以上、0.050%以下、
N:0.0100%以下および、
O:0.0100%以下を含有し、下記(1)式で示される炭素当量Ceqが0.250以上、0.380以下であり、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
表面から板厚の1/4の深さ位置におけるフェライトは体積率で20%以上であり、かつフェライトおよびベイナイトの合計は体積率で80%以上であり、かつ島状マルテンサイトは体積率で5%以下である、ミクロ組織を有し、
降伏強度が235MPa以上440MPa以下かつ引張強度が400MPa以上であり、
母材靭性vE
-55
が100J以上であり、
鋼板表面に圧延方向に沿って2mの長尺を当てた際の、前記鋼板表面と前記長尺との隙間の最大値が14mm以下であり、
板厚が13mm未満である鋼板。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(V+Mo+Cr)/5・・・(1)
ただし、上記(1)式中、各元素記号は各成分の含有量(質量%)を表し、含有しない場合は0とする。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記成分組成は、さらに、質量%で、
Cu:1.00%以下、
Ni:1.00%以下、
Cr:1.00%以下、
Mo:0.50%以下、
V:0.50%以下、
W:0.50%以下、
Co:0.50%以下、
Nb:0.050%以下、
B:0.0050%以下、
Ca:0.0050%以下、
Mg:0.0050%以下および
REM:0.0050%以下のうちから選ばれる1種以上を含有する、請求項1に記載の鋼板。
【請求項3】
前記成分組成において、さらに、質量%でTi/Nが2.00以上4.00以下であり、かつ下記(2)式を満足する請求項1に記載の鋼板。
169≦5158×Ti+25563×N≦360・・・(2)
ただし、上記(2)式中、各元素記号は各成分の含有量(質量%)を表す。
【請求項4】
前記成分組成において、さらに、質量%でTi/Nが2.00以上4.00以下であり、かつ下記(2)式を満足する請求項2に記載の鋼板。
169≦5158×Ti+25563×N≦360・・・(2)
ただし、上記(2)式中、各元素記号は各成分の含有量(質量%)を表す。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の成分組成を有する鋼素材を、
Ac
3
点以上、1250℃以下の温度に加熱し、
次いで、圧延開始温度をAr
3
点+100℃以上、圧延終了温度をAr
3
点以上とする熱間圧延を施し、
その後、冷却開始温度をAr
3
点超え、冷却停止温度がAr
3
点-200℃以上Ar
3
点以下となる条件で冷却する1回目の冷却を行い、
前記冷却を5秒以上停止して、
続いて、鋼板の表面から板厚の1/4の深さ位置における平均冷却速度を100℃/s以下とし、400℃以上の温度にて冷却を停止する2回目の冷却を行い、
前記1回目の冷却から前記2回目の冷却までを含む一連の冷却を、オンライン冷却設備で45mpm以上の通板速度で行う、
鋼板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、靱性(母材靭性、HAZ靭性)および耐食性に優れた鋼板、特に液化石油ガス(以下、LPGと示す)および液体アンモニアを混載する多目的タンクに供する、低温靱性(母材靭性、HAZ靭性)および耐アンモニア応力腐食割れ性に優れた鋼板およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年のエネルギー需要の増加に伴い、エネルギー輸送船による液化ガスの輸送が盛んに行われている。エネルギー輸送船の効率的な運用のため、タンクではLPGだけでなく液体アンモニアが運搬される場合がある。
これらの液化ガスは低温で輸送されるため、これらの液化ガスの貯蔵用タンクに使用される鋼板には、優れた低温靱性(母材靭性)が要求される。
【0003】
また、これらのタンクに使用される鋼板には、235MPa以上の降伏強度(YS)が要求される。さらに、液化アンモニアは応力腐食割れを引き起こすことが知られており、降伏強度(YS)を440MPa以下に制御することで、アンモニアによる応力腐食割れの回避が図られている。
【0004】
前述のような、液化ガス貯蔵用タンクに必要な低温靱性(母材靭性)を有し、所定の強度範囲を満たすための技術が、特許文献1および2に記載されており、熱間圧延後冷却した厚鋼板を熱処理する、あるいは熱間圧延後水冷した厚鋼板を熱処理する方法にて、高い低温靱性(母材靭性)および所定の強度特性を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3802626号公報
特許第3848415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1および2に記載された手法では、特に板厚が薄い13mm未満の鋼板において冷却による鋼板のひずみが生じ、鋼板の平坦度が低下する問題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決し、例えばエネルギー輸送船において液化ガスの収容に使用される貯蔵用タンクに供する、耐アンモニア応力腐食割れ性、母材靭性およびHAZ靭性に優れ、かつ優れた強度特性を有し、かつ優れた平坦度を有する鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
なお、「優れた強度特性」とは、鋼板の降伏強さ(YS)(降伏点があるときは降伏点(YP)、ないときは0.2%耐力σ
0.2
)が235MPa以上440MPa以下であることであり、引張強度が400MPa以上であることである。
【0009】
また、「耐アンモニア応力腐食割れ性に優れる」とは、鋼板の降伏強さ(YS)が440MPa以下であることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋼板の低温靱性(母材靭性、HAZ靭性)、強度特性に対する各種要因について、鋭意検討を重ねた。その結果、C、Si、Mn等の元素を所定量以上で添加し、所定の熱間圧延方法で圧延および冷却を行ったうえ、板厚の1/4の深さ位置におけるフェライトの体積率が20%以上であり、かつフェライトおよびベイナイトの合計の体積率が80%以上であり、かつ島状マルテンサイトの体積率が5%以下である、ミクロ組織に制御すれば所望の強度特性、および低温靱性(母材靭性、HAZ靭性)が発揮され、さらに板厚13mm未満の鋼板においても鋼板の平坦度の低下を抑制できることを知見した。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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