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公開番号2025162618
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-28
出願番号2024065886
出願日2024-04-16
発明の名称耐酸性セメント材料
出願人日本コンクリート工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 28/06 20060101AFI20251021BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】環境負荷が少なく、かつ、優れた耐酸性を持つ耐酸性セメント材料を提供する。
【解決手段】耐酸性セメント材料は、ポルトランドセメントと、高炉スラグ微粉末と、コンクリートスラッジの残存固形分による混和材と、骨材と、を含み、ポルトランドセメントに対して、高炉スラグ微粉末を20%~60%置換し、ポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末との合計量に対し、混和材を10%~60%使用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポルトランドセメントと、高炉スラグ微粉末と、コンクリートスラッジの残存固形分による混和材と、骨材と、を含み、
前記ポルトランドセメントに対して、前記高炉スラグ微粉末を20%~60%置換し、
前記ポルトランドセメントと前記高炉スラグ微粉末との合計量に対し、前記混和材を10%~60%使用する
ことを特徴とする耐酸性セメント材料。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
コンクリートスラッジの残存固形分による混和材のブレーン値が4000~11000cm

/gである
ことを特徴とする請求項1記載の耐酸性セメント材料。
【請求項3】
コンクリートスラッジの残存固形分による混和材の粒子径が15μm~5mmである
ことを特徴とする請求項1または2記載の耐酸性セメント材料。
【請求項4】
コンクリートスラッジの残存固形分が、コンクリート二次製品の遠心成形によるノロ分から得られたものである
ことを特徴とする請求項1または2記載の耐酸性セメント材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐酸性セメント材料に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般的なコンクリートはアルカリ性であり、多くの環境下の中性または微酸性の環境では良好な耐性を示すが、下水処理場、汚泥処理場、下水管渠等の下水処理施設等では、廃水中に含まれる硫酸塩や有機酸が、硫酸塩還元菌によって分解され硫化水素が発生する。さらに、その硫化水素は、下水処理施設等で用いられているコンクリート構造物の内壁表面に生息する硫黄酸化菌の作用により、硫酸に変化する。そして、硫酸がコンクリートに侵入すると、コンクリート中のカルシウムイオンと反応して硫酸カルシウム等の化合物を生成する。生成した硫酸カルシウム等の化合物は、通常のコンクリートの骨材やセメントよりも溶解性が高いため、コンクリートの構成物質が溶解される。特に、セメント中の三カルシウムアルミン酸塩や四カルシウムアルミン酸塩等が硫酸と反応して溶解する。
【0003】
その対策として、例えばポルトランドセメントと高炉スラグ微粉末とメタカオリンとを含有し、ポルトランドセメント100重量部に対して高炉スラグ微粉末が50~200重量部、ポルトランドセメント、高炉スラグ微粉末及びメタカオリンの合計量100重量部に対してメタカオリンを2~10重量部とした耐酸性セメント材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、耐酸性コンクリートとして、耐硫酸性向上のため高炉スラグを多量に添加したモルタルが使用されるが、耐硫酸性モルタルは樹脂ライニングの下地用に使用される場合が多く、高炉スラグが多量に添加されている耐硫酸性モルタルを使用すると、カルシウム成分が多いことから、表層の樹脂ライニングに部分的な欠損ができた場合やピンホールがあった場合には、モルタル表層に硫酸イオンとカルシウムの反応により、石膏、エトリンガイト、モノサルフェートが析出して重量が増加し、樹脂ライニングとの接着性が低下する。さらに、高炉スラグやシリカフューム等のポゾラン微粉末を使用した場合には、モルタルの収縮が大きくなり、施工後にクラックが入り易い等の問題がある。
【0005】
また、フライアッシュ(石炭灰)、メタカオリン、高炉スラグ等、アルカリに活性な非晶質粉体(活性フィラー)とそれを活性化させるアルカリ溶液(ケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液)を混合させ、反応させることにより得られる固化体が開示されている(例えば、特許文献2参照)当該固化体は、セメントを使用しないことから耐酸性となっている。
【0006】
しかし、ジオポリマーは固まり始める時間が早く、製造プラントから施工現場までの運搬が困難であること、粘性が高くミキサの洗浄が困難であること、十分な強度を出すために高温で固める必要があること、特殊な配合が必要であり、施工時には熟練した技術と経験が必要であること、及び、材料が高価で製造コストが掛かる、といった問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-30968号公報
特開2024-35202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、環境負荷が少なく、かつ、優れた耐酸性を持つ耐酸性セメント材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の耐酸性セメント材料は、ポルトランドセメントと、高炉スラグ微粉末と、コンクリートスラッジの残存固形分による混和材と、骨材と、を含み、前記ポルトランドセメントに対して、前記高炉スラグ微粉末を20%~60%置換し、前記ポルトランドセメントと前記高炉スラグ微粉末との合計量に対し、前記混和材を10%~60%使用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、環境負荷が少なく、かつ、優れた耐酸性を持つ耐酸性セメント材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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