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公開番号
2025155443
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2024065786
出願日
2024-03-29
発明の名称
ターポリン、及びその製造方法
出願人
ダイニック株式会社
代理人
主分類
D06M
15/568 20060101AFI20251002BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】環境負荷低減効果を有しつつ成形加工性や各種性能も維持する、植物由来原料を使用したエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを樹脂層に用いたターポリンを提供する。
【解決手段】基布2の少なくとも一方の面側に樹脂層3が設けられたターポリン1であって、前記樹脂層3が、ポリエーテルポリオール成分とジイソシアネート成分と鎖延長剤成分との反応物からなるエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを主成分として含有する樹脂層組成物からなり、前記ポリエーテルポリオール成分の主成分として植物由来の長鎖ポリエーテルジオールを使用し、高化式フローテスタによる昇温法で、昇温速度3.0℃/分、荷重294.2N、ダイの内孔の直径1.0mm、ダイの内孔の長さ2.0mmの条件で測定した前記樹脂層組成物の流出開始温度が90.0℃以上200.0℃以下の範囲であるターポリン1。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基布の少なくとも一方の面側に樹脂層が設けられたターポリンであって、
前記樹脂層が、ポリエーテルポリオール成分とジイソシアネート成分と鎖延長剤成分との反応物からなるエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを主成分として含有する樹脂層組成物からなり、
前記ポリエーテルポリオール成分の主成分として植物由来の長鎖ポリエーテルジオールを使用し、
高化式フローテスタによる昇温法で、昇温速度3.0℃/分、荷重294.2N、ダイの内孔の直径1.0mm、ダイの内孔の長さ2.0mmの条件で測定した前記樹脂層組成物の流出開始温度が90.0℃以上200.0℃以下の範囲であるターポリン。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記植物由来の長鎖ポリエーテルジオールが、植物由来のポリトリメチレンエーテルグリコールである請求項1に記載のターポリン。
【請求項3】
前記樹脂層組成物が、樹脂成分100.00質量部に対して、滑剤成分を0.05質量部以上3.00質量部以下の範囲、酸化防止剤成分を0.05質量部以上1.00質量部以下の範囲、の質量比でそれぞれ含有する請求項2に記載のターポリン。
【請求項4】
前記エーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマー中の植物由来のポリトリメチレンエーテルグリコールの含有率が40.0質量%以上75.0質量%以下の範囲である請求項3に記載のターポリン。
【請求項5】
前記ジイソシアネート成分の主成分としてジフェニルメタンジイソシアネートを使用する請求項1~4のいずれかに記載のターポリン。
【請求項6】
前記鎖延長剤成分の主成分として1,4-ブタンジオールを使用する請求項1~4のいずれかに記載のターポリン
【請求項7】
高化式フローテスタによる昇温法で、昇温速度3.0℃/分、荷重294.2N、ダイの内孔の直径1.0mm、ダイの内孔の長さ2.0mmの条件で測定した前記エーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーの流出開始温度が90.0℃以上200.0℃以下の範囲である請求項1~4のいずれかに記載のターポリン。
【請求項8】
前記樹脂層組成物の引張強さが10MPa以上の範囲で且つ伸びが300%以上の範囲である請求項1~4のいずれかに記載のターポリン。
【請求項9】
前記エーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーのバイオベース質量含率が40.0%以上の範囲である請求項1~4に記載のターポリン。
【請求項10】
前記樹脂層の厚みが130μm以上600μm以下の範囲である請求項1~4のいずれかに記載のターポリン。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物由来原料を使用した熱可塑性ポリウレタンエラストマーを樹脂層に用いたターポリンと、その製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
織編物からなる基布に樹脂層を積層させたターポリンは、防水性や耐久性に優れており、フレキシブルコンテナ、テント、構造物の膜屋根、間仕切りシート、垂れ幕、養生シートなどの各種産業用資材や建築土木用資材に用いられたり、雨具、防水衣料、鞄、靴などの一般消費材等に用いられたりするなど幅広い用途で従来から用いられている。
【0003】
ターポリンの樹脂層に使用する樹脂成分としては、安価で柔軟性や耐候性に優れた軟質塩化ビニル樹脂が主に用いられているが、軟質塩化ビニル樹脂には多量の可塑剤が含まれている為に、廃棄や焼却処理に伴う環境汚染の問題や、可塑剤の移行による問題や、人体への影響の懸念がある事などから、その様な問題や懸念が発生する恐れの少ない樹脂成分を樹脂層に使用したターポリンが求められている。
【0004】
熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、上述したような可塑剤の使用による各種懸念や問題が発生する恐れがなく、さらに耐寒性や柔軟性や機械的強度等に優れているエラストマーであり、熱可塑性ポリウレタンエラストマーを樹脂層の樹脂成分として用いたポリウレタン加工布が提案されている(特許文献1)。
【0005】
一方で、地球温暖化対策の為の大気中への二酸化炭素排出量の抑制を目的としたカーボンニュートラルの観点から、近年バイオマスの活用が再び注目されており、製品に使用されている従来の石油由来原料の一部もしくは全てを植物などのバイオマスから作製された原料である植物由来原料に置き換える取り組みが検討されている。
【0006】
このような流れの中で、防水布帛に用いられる各種原料に関しても、従来の石油由来原料から植物由来原料への置き換えが検討されているが(特許文献2)、不用意に石油由来原料から植物由来原料への置き換えを行うと、防水布帛の各種性能が悪化したり、予期しない不具合が発生したりする恐れがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平2-270520号公報
国際公開第2011/105595号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこの様な状況に鑑みてなされたものであり、植物由来原料を使用したエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを樹脂層に用いたターポリンであって、石油由来原料のみを使用したエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを樹脂層に用いたターポリンと比較して、成形加工性や各種性能が同等又は同等以上であって、さらに環境負荷低減効果を有したターポリンを提供する事が本発明の主たる課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が上記課題について検討を行った結果、基布の少なくとも一方の面側に樹脂層を設け、前記樹脂層が、ポリエーテルポリオール成分とジイソシアネート成分と鎖延長剤成分との反応物からなるエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを主成分として含有する樹脂層組成物からなり、さらに前記ポリエーテルポリオール成分の主成分として植物由来の長鎖ポリエーテルジオールを使用し、さらに高化式フローテスタによる昇温法で、昇温速度3.0℃/分、荷重294.2N、ダイの内孔の直径1.0mm、ダイの内孔の長さ2.0mmの条件で測定した前記樹脂層組成物の流出開始温度が90.0℃以上200.0℃以下の範囲であるようなターポリンを用いれば、石油由来原料のみを使用したエーテル系熱可塑性ポリウレタンエラストマーを樹脂層に用いた従来のターポリンと比較して、成形加工性や各種性能が同等又は同等以上であって、さらに環境負荷低減効果を有したターポリンが得られる事が分かった。前記植物由来の長鎖ポリエーテルジオールとしては、植物由来のポリトリメチレンエーテルグリコールを使用する事がより好ましい。
【0010】
また、本発明のターポリンは、基布の少なくとも一方の面側に、上述した特徴を有する樹脂層組成物からカレンダーラミネート法によって樹脂層を形成する工程を有した製造方法によって作製する事が好ましい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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