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公開番号2025148884
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049221
出願日2024-03-26
発明の名称炭酸カルシウムの製造方法
出願人宇部マテリアルズ株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類C01F 11/18 20060101AFI20251001BHJP(無機化学)
要約【課題】高純度且つ微粒の炭酸カルシウムの製造を容易に得る方法を提供することが。
【解決手段】本発明は、酸化カルシウムに水を作用させて生成した水酸化カルシウムの水性懸濁液に二酸化炭素を導入する工程を有する炭酸カルシウムの製造方法である。本発明では、ナトリウム元素の含有量が質量基準で10ppm以下であり、カリウム元素の含有量が質量基準で5ppm以下であり、マグネシウム元素の含有量が質量基準で10ppm以下であり、ストロンチウム元素の含有量が質量基準で100ppm以下であり、且つ、鉄元素の含有量が質量基準で3ppm以下である酸化カルシウムを用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸化カルシウムに水を作用させて生成した水酸化カルシウムを含む液に二酸化炭素を導入する工程を有する炭酸カルシウムの製造方法であって、
ナトリウム元素の含有量が質量基準で10ppm以下であり、カリウム元素の含有量が質量基準で5ppm以下であり、マグネシウム元素の含有量が質量基準で10ppm以下であり、ストロンチウム元素の含有量が質量基準で100ppm以下であり、且つ、鉄元素の含有量が質量基準で3ppm以下である前記酸化カルシウムを用いる、炭酸カルシウムの製造方法。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積90容量%における体積累積粒径D
90
が10μm以上100μm以下である前記酸化カルシウムを用いる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D
50
が1μm以上50μm以下である前記酸化カルシウムを用いる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
BET比表面積が1.0m

/g以上5.0m

/g以下である前記酸化カルシウムを用いる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
酸化カルシウムと水とを反応させて水酸化カルシウムを生成させ、次いで該水酸化カルシウムが生成した液中に二酸化炭素を導入して得られた炭酸カルシウムを回収し、乾燥した後に焼成することによって得られた前記酸化カルシウムを用いる、請求項1に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は炭酸カルシウムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
炭酸カルシウムは、例えばプラスチックやゴムに対する添加剤、建築材料、及び電子材料に対する添加剤などとして様々な分野で用いられている。特に電子材料に用いる場合、電子機器の性能を向上させる観点から、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素及び遷移金属元素などの不純物が少なく、且つ微粒の炭酸カルシウムが望まれている。
【0003】
炭酸カルシウムの製造方法として本出願人は先に、水酸化カルシウムの水性懸濁液に二酸化炭素ガスを導入し、該水酸化カルシウムの95質量%以上が炭酸化された時点で、添加剤を添加することを提案した(特許文献1)。この製造方法によれば、炭酸カルシウムの表面を添加剤で処理することで、長期間保存しても粒子成長が起こりにくくなるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-231917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来は、高純度の炭酸カルシウムを得るために不純物の精製工程を必要とするなど、その工程が煩雑であり、工程の容易さが要望されていた。
また、特許文献1に記載の技術によれば、微粒の炭酸カルシウムを製造することが可能である。しかしながら、同文献の技術では、電子機器の性能を十分に高められるほど高純度の炭酸カルシウムを得ることは容易でなかった。
したがって、本発明の課題は、高純度且つ微粒の炭酸カルシウムを得る方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、酸化カルシウムに水を作用させて生成した水酸化カルシウムを含む液に二酸化炭素を導入する工程を有する炭酸カルシウムの製造方法であって、
ナトリウム元素の含有量が質量基準で10ppm以下であり、カリウム元素の含有量が質量基準で5ppm以下であり、マグネシウム元素の含有量が質量基準で10ppm以下であり、ストロンチウム元素の含有量が質量基準で100ppm以下であり、且つ、鉄元素の含有量が質量基準で3ppm以下である前記酸化カルシウムを用いる、炭酸カルシウムの製造方法を提供することにより前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高純度且つ微粒の炭酸カルシウムの製造を容易に得る方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は炭酸カルシウムの製造方法に関するものである。本発明の製造方法は、以下の工程(1)ないし(3)に大別される。工程(1)、工程(2)及び工程(3)はこの順で行われる。必要に応じて、工程(1)と工程(2)との間、及び/又は工程(2)と工程(3)との間に付加的な工程を行ってもよい。以下、工程(1)ないし(3)についてそれぞれ説明する。
工程(1):酸化カルシウムを準備する工程。
工程(2):前記酸化カルシウムを用いて水酸化カルシウムを含む液を準備する工程。
工程(3):前記液に二酸化炭素を導入する工程。
【0009】
[工程(1)]
本工程においては、酸化カルシウムを準備する。酸化カルシウムとしては、例えば生石灰粉、塊状生石灰及び塩焼き生石灰等が挙げられる。
本発明の製造方法によれば、高純度且つ微粒の炭酸カルシウムを容易に得られる。この理由については後述する。
【0010】
原料の酸化カルシウムとしては、上述の酸化カルシウムを用いることができる。また、酸化カルシウムとして合成物を用いることもできる。以下、合成によって酸化カルシウムを製造する方法について説明する。
まず酸化カルシウムと水とを反応させて水酸化カルシウムを生成させる。生成は、酸化カルシウムと水とを任意の大きさの反応槽に投入して懸濁液を得、該懸濁液を撹拌することによって進行できる。
撹拌時の懸濁液の温度及び撹拌速度は、水酸化カルシウムが生成される範囲内で適宜変更可能である。水酸化カルシウムの純度を高くする観点からは、懸濁液の温度を50℃以上90℃以下とすることが特に好ましい。懸濁液の温度が高くなることで、例えばストロンチウム等の不純物の水への溶解度が向上するので、水酸化カルシウムの純度を高くしやすいからである。
撹拌は、生成した水酸化カルシウムが水に均一に分散する程度まで行えば十分である。
(【0011】以降は省略されています)

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