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公開番号2025141981
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2025112505,2022578410
出願日2025-07-02,2022-01-25
発明の名称感光性エレメント、およびレジストパターンの形成方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03F 7/09 20060101AFI20250919BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】感光性エレメントを提供する。
【解決手段】支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、ISO 25178で規定される、前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の界面の展開面積比SdrA2(%)、反対側の界面の展開面積比SdrA1(%)が、式(1):SdrA1/SdrA2<0.75(1)を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
ISO 25178で規定される、前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側と反対側の界面の展開面積比Sdr
A1
(%)が、
Sdr
A1
<0.005(%)
であることを特徴とする、感光性エレメント。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
ISO 25178で規定される、前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の界面の展開面積比Sdr
A2
(%)、反対側の界面の展開面積比Sdr
A1
(%)が、下記式(1):
Sdr
A1
/Sdr
A2
<0.75 (1)
を満たすことを特徴とする、感光性エレメント。
【請求項3】
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の面の258μm×260μmの面積に含まれる1.0μm以上の表面粒子数P
A2
(個)、反対側の面の表面粒子数P
A1
(個)が、下記式(2):

A1
/P
A2
<0.75 (2)
を満たすことを特徴とする、感光性エレメント。
【請求項4】
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の面の最大表面粒子径サイズS
A2
(μm)、反対側の面の最大表面粒子サイズS
A1
(μm)が、下記式(3):

A1
/S
A2
<0.75 (3)
を満たすことを特徴とする、感光性エレメント。
【請求項5】
前記感光性樹脂組成物層(B)において、バインダー中の芳香環を有する構造のコモノマー比率が50%以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
【請求項6】
前記芳香環を有する構造がスチレンである、請求項5に記載の感光性エレメント。
【請求項7】
以下の工程:
請求項1~6のいずれか一項に記載の感光性エレメントを基板に積層する積層工程;
前記感光性エレメントの感光性樹脂層を露光する露光工程;及び
前記感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程;を含み、
前記露光工程を、投影露光方法により行う、レジストパターンの形成方法。
【請求項8】
以下の工程:
請求項1~6のいずれか一項に記載の感光性エレメントを基板に積層する積層工程;
前記感光性エレメントの感光性樹脂層を露光する露光工程;及び
前記感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程;を含み、
前記露光工程を、露光波長405nm以下により行う、レジストパターンの形成方法。
【請求項9】
平均厚み1um以下の銅シード層を有する銅基板に積層可能な、前記感光性エレメントであって、
前記銅基板に積層した前記感光性エレメントに対して、
(1)露光部と未露光部が10μmピッチの露光マスクを用いた露光
(2)前記露光後の現像により、感光性樹脂層のライン/スペースの形成
を行ったとき、
平均スペース幅D
W1
と、最小スペース幅D
W2
とが
1.00<D
W1
/D
W2
<1.10
の関係を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
【請求項10】
平均厚み1um以下の銅シード層を有する銅基板に積層可能な、前記感光性エレメントであって、
(1)露光部と未露光部が10μmピッチの露光マスクを用いた露光
(2)前記露光後の現像により、感光性樹脂層のライン/スペースの形成
(3)前記スペースへのめっき処理による、めっきパターンの形成
(4)前記基板からの前記感光性樹脂層の剥離
を行ったとき、
めっき平均パターン幅P
W1
と、めっき最小パターン幅P
W2
とが
1.00<P
W1
/P
W2
<1.10
の関係を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性エレメント、およびレジストパターンの形成方法に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
パソコン又は携帯電話等の電子機器には、部品又は半導体などの実装用としてプリント配線板等が用いられる。プリント配線板等の製造用のレジストとしては、従来、支持フィルム上に感光性樹脂組成物層を積層し、さらに該感光性樹脂組成物層上に必要に応じて保護フィルムを積層して成る感光性エレメント(感光性樹脂積層体)、いわゆるドライフィルムレジストが用いられている。
【0003】
このような感光性エレメントにおいて、感光層を硬化させる露光工程は支持フィルムを介して行われるため、支持フィルムの特性が解像性に与える影響は大きい。そのため、支持フィルムとしては、露光する光を遮断する滑剤あるいは内部異物が少ないフィルムが、好ましく用いられている(例えば、特許文献1~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4014872号公報
国際公開第2018/100730号
特許第5814667号公報
国際公開第2018/105620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリント基板配線の高解像化が進み、感光性樹脂組成物中の化合物の組成や配合量などについても検討がなされてきた。近年では、感光性樹脂層を形成するアルカリ可溶性高分子体中のコモノマー成分としてスチレンを多く含む組成が好ましく用いられるようになっている。スチレン系アルカリ可溶性高分子体は、アルカリ現像時に膨潤しにくいため、高解像化には不可欠な成分であるが、支持フィルムとの接着強度が小さく、感光性樹脂層から脱落しやすい低タック性が課題である。低タックの感光性エレメントでは、ラミネート後基板を搬送時に装置で持ち上げた際に、支持フィルムが剥離してしまい生産に支障をきたす可能性がある。高タック化においては、支持フィルムの感光性樹脂層と接する面の表面粗度が粗い方が、接着表面積が増加し、アンカー効果(支持フィルムの微細な凹凸に感光性樹脂層が入り込んで接着性が向上する)が高まるため、有利である。
【0006】
他方、近年では高解像要求がさらに高まり、現像後レジストの解像性としてL/S=5/5μm以下が求められるようになってきた。細密レジストパターンでは、隣り合うパターンと接触しないように、レジストパターン側面が平坦でガタツキがないこと、すなわちサイドウォールの直進性が良好であることが高解像に有利である。
サイドウォールの直進性向上については過去にも感光性樹脂組成物中の化合物の組成や配合量などについて検討されており、1μm以上のガタツキはある程度軽減されてきたものの、1μm未満のガタツキは未だに解消されていない。
【0007】
サイドウォールのガタツキには様々な要因があるが、その中の1つとして支持フィルムの影響が挙げられる。通常、感光性エレメントを露光する際、支持フィルムを介して感光性樹脂層に活性光線を照射しているため、支持フィルムで光の屈折や散乱が起こると、感光性樹脂層でガタツキが発生してしまう。この問題について、感光性エレメントの改良に拠らずにサイドウォールの直進性を向上させる手法として、開口数の高いレンズを使用した露光機で露光する方法が知られている。開口数の高いレンズは、被写界深度が浅いため、焦点を感光性樹脂層のみに合わせることで支持フィルムの屈折や散乱の影響を最小化することが出来る。このような方法は、ウエハーやガラス基板などの平坦な基材上では有効であるが、一般的にプリント配線板に用いられる銅張積層板などでは、有機基材由来のうねりや凹凸が大きく、基板全体としてデフォーカスが発生しやすいという課題がある。デフォーカスが発生した場所では、レジストパターンの解像性やサイドウォール直進性が顕著に悪化してしまうため、開口数の高いレンズを使用した露光機(特に投影露光機)では、うねりの大きい有機基材に適用するのは、困難であるとされている。
【0008】
そのため、材料側での解決が好ましく、近年求められている高度な高解像要求を達成するためには、1μm以上のガタツキだけでなく、1μm未満のサイドウォールのガタツキもない感光性エレメントが求められている。
【0009】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、本発明の目的は、高タック性と高解像度とを実現した感光性エレメントおよびレジストパターンの形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1]
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
ISO 25178で規定される、前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側と反対側の界面の展開面積比Sdr
A1
(%)が、
Sdr
A1
<0.005(%)
であることを特徴とする、感光性エレメント。
[2]
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
ISO 25178で規定される、前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の界面の展開面積比Sdr
A2
(%)、反対側の界面の展開面積比Sdr
A1
(%)が、下記式(1):
Sdr
A1
/Sdr
A2
<0.75 (1)
を満たすことを特徴とする、感光性エレメント。
[3]
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の面の258μm×260μmの面積に含まれる1.0μm以上の表面粒子数P
A2
(個)、反対側の面の表面粒子数P
A1
(個)が、下記式(2):

A1
/P
A2
<0.75 (2)
を満たすことを特徴とする、感光性エレメント。
[4]
支持フィルム(A)、感光性樹脂組成物層(B)をこの順で有する感光性エレメントであって、
前記支持フィルム(A)の前記感光性樹脂組成物層(B)と接する側の面の最大表面粒子径サイズS
A2
(μm)、反対側の面の最大表面粒子サイズS
A1
(μm)が、下記式(3):

A1
/S
A2
<0.75 (3)
を満たすことを特徴とする、感光性エレメント。
[5]
前記感光性樹脂組成物層(B)において、バインダー中の芳香環を有する構造のコモノマー比率が50%以上である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
[6]
前記芳香環を有する構造がスチレンである、[5]に記載の感光性エレメント。
[7]
以下の工程:
[1]~[6]のいずれか一項に記載の感光性エレメントを基板に積層する積層工程;
前記感光性エレメントの感光性樹脂層を露光する露光工程;及び
前記感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程;を含み、
前記露光工程を、投影露光方法により行う、レジストパターンの形成方法。
[8]
以下の工程:
[1]~[6]のいずれか一項に記載の感光性エレメントを基板に積層する積層工程;
前記感光性エレメントの感光性樹脂層を露光する露光工程;及び
前記感光性樹脂層の未露光部を現像除去する現像工程;を含み、
前記露光工程を、露光波長405nm以下により行う、レジストパターンの形成方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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