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公開番号2025140259
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024039536
出願日2024-03-14
発明の名称磁場発生装置およびそれを用いた磁気冷凍装置
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール弁理士法人
主分類F25B 21/00 20060101AFI20250919BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】
少ない永久磁石の量で、高い磁場を発生することができる磁場発生装置を提供する。
【解決手段】
空間ギャップを挟んで対向配置された一組の磁極部を少なくとも一つ以上有する磁場発生装置であって、磁極部は、軟磁性体と永久磁石とで構成されており、磁極部のうちの少なくとも2つは、共通のヨークで磁気的に接続されており、共通のヨークに接続されている磁極部のうちの少なくとも2つは、それぞれ、磁性体によって接続された共通のヨークとの間の磁束ルートがN個(N≧2)存在する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空間ギャップを挟んで対向配置された一組の磁極部を少なくとも一つ以上有する磁場発生装置であって、
前記磁極部は、軟磁性体と永久磁石とで構成されており、
前記磁極部のうちの少なくとも2つは、共通のヨークで磁気的に接続されており、
前記共通のヨークに接続されている前記磁極部のうちの少なくとも2つは、それぞれ、磁性体によって接続された前記共通のヨークとの間の磁束ルートがN個(N≧2)存在することを特徴とする磁場発生装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記磁極部は、前記軟磁性体のコアの周囲に少なくともN個以上の前記永久磁石が配置され、
前記一組の磁極部のうちの一方の前記磁極部の前記永久磁石は、前記軟磁性体のコアを第1の極性に磁化させる方向に磁化されており、
前記一組の磁極部のうちの他方の前記磁極部の前記永久磁石は、前記軟磁性体のコアを第2の極性に磁化させる方向に磁化されていることを特徴とする磁場発生装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1の極性に磁化された前記軟磁性体のコアを有する少なくとも1つの前記磁極部と、前記第2の極性に磁化された前記軟磁性体のコアを有する少なくとも1つの前記磁極部とが、前記共通のヨークで磁気的に接続されていることを特徴とする磁場発生装置。
【請求項4】
請求項1において、
N=3であることを特徴とする磁場発生装置。
【請求項5】
請求項1において、
N=4であることを特徴とする磁場発生装置。
【請求項6】
請求項1において、
前記磁性体は、前記共通のヨークと前記磁極部の前記永久磁石との間を接続するヨークを含むことを特徴とする磁場発生装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記磁性体は、前記共通のヨークに接触する前記磁極部の前記永久磁石を含むことを特徴とする磁場発生装置。
【請求項8】
請求項1において、
前記磁性体は、前記共通のヨークと前記磁極部の前記永久磁石との間を接続する永久磁石を含むことを特徴とする磁場発生装置。
【請求項9】
請求項1において、
前記共通のヨークとの間の前記磁束ルートがN個存在する前記磁極部は、前記軟磁性体のコアの周囲に少なくともN個以上の前記永久磁石が配置されており、
前記磁性体は、前記共通のヨークと前記磁極部の前記永久磁石との間を接続するヨークを含み、
前記軟磁性体のコアにおける、前記共通のヨークにも前記空間ギャップにも対向しない少なくとも2つの面に配置された前記永久磁石のそれぞれが、前記ヨークにより前記共通のヨークと接続されていることを特徴とする磁場発生装置。
【請求項10】
請求項9において、
前記軟磁性体のコアにおける、前記共通のヨークにも前記空間ギャップにも対向しない3つの面に配置された前記永久磁石のそれぞれが、前記ヨークにより前記共通のヨークと接続されていることを特徴とする磁場発生装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場発生装置と、それを用いた磁気冷凍装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
空調や冷蔵庫には、代替フロンガスなどの冷媒ガスを利用した蒸気圧縮冷凍型の冷凍機が広く用いられているが、冷媒ガスを用いない別方式の冷却技術として磁気冷凍が知られている。
【0003】
磁気冷凍では、強磁性体に断熱状態で磁場を印加(励磁)すると発熱し、逆に磁場を除去(消磁)すると吸熱する磁気熱量効果を利用する。磁気冷凍装置において、磁気熱量効果を利用するために用いる強磁性体を磁気作業物質と呼ぶ。室温領域で動作する磁気冷凍装置では、磁気作業物質に一定時間周期で高磁場を印加、除去するのに合わせて、磁気作業物質が充填されている容器内に水などの熱交換用液体を流すことで熱交換を行い熱を輸送する、ヒートポンプを実現する。
【0004】
室温領域で動作する磁気冷凍装置としては、消費電力を抑えるために永久磁石を用いた磁気回路で磁場発生装置を構成する例が知られている。例えば、特許文献1の図3および図4には、円環状に配置したハルバッハ配列の永久磁石磁気回路が開示されている。そして、特許文献1では、磁化の方向が異なる複数の永久磁石をドーナッツ型の形状で配列し、それを対で配置することで、間に挟まれた空間ギャップの一部分のみに高磁場を発生させる。その空間ギャップには磁気作業物質が充填されたダクトが配置されており、円環状ハルバッハ配列の対を回転させることで、磁気作業物質への励磁と消磁が実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-226735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、円環状に配置したハルバッハ配列の永久磁石磁気回路の全部材が永久磁石で構成され、実用に足る磁場(典型的な磁束密度1T以上)を得るための永久磁石材料としてネオジム磁石を用いると、装置の価格が増大する課題があった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、少ない永久磁石の量で、高い磁場を発生することができる磁場発生装置と、それを用いた磁気冷凍装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するために、本発明の磁場発生装置は、空間ギャップを挟んで対向配置された一組の磁極部を少なくとも一つ以上有する磁場発生装置であって、前記磁極部は、軟磁性体と永久磁石とで構成されており、前記磁極部のうちの少なくとも2つは、共通のヨークで磁気的に接続されており、前記共通のヨークに接続されている前記磁極部のうちの少なくとも2つは、それぞれ、磁性体によって接続された前記共通のヨークとの間の磁束ルートがN個(N≧2)存在することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の磁気冷凍装置は、上記した磁場発生装置を用いた磁気冷凍装置であって、前記磁場発生装置を回転させる回転機構と、少なくとも一部が前記磁場発生装置の前記一組の磁極部に挟まれた前記空間ギャップ内に配置される充填容器と、熱交換用流体を循環させるポンプと、前記熱交換用流体によって冷却されるコールドヘッドと、前記熱交換用流体の熱を排熱する排熱用熱交換器と、前記回転機構の動きと連動して前記熱交換用流体の流れを制御する可動弁と、を備え、前記磁場発生装置は、所定の軸を中心に回転し、前記充填容器の中には、磁気作業物質が充填され、前記充填容器と、前記ポンプと、前記コールドヘッドと、前記排熱用熱交換器と、前記可動弁とが、配管によって接続されて前記熱交換用流体が循環する循環経路を構成し、前記磁場発生装置による発生磁場と前記磁気作業物質の磁気熱量効果により、前記コールドヘッドが冷却されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、磁極部を軟磁性体と永久磁石とで構成するので、永久磁石の量を少なくできるとともに、磁束ルートを複数設けることで、磁束が増え、高い磁場を発生することができるため、少ない永久磁石の量で、高い磁場を発生することができる磁場発生装置と、それを用いた磁気冷凍装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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