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公開番号2025138495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2024037617
出願日2024-03-11
発明の名称X線CT装置、X線CT装置の制御方法および放射線治療システム
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類A61B 6/03 20060101AFI20250917BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】性能を向上できるようにしたX線CT装置、X線CT装置の制御方法および放射線治療システムを提供すること。
【解決手段】X線を用いて被写体の断層画像を撮影するX線CT装置2は、少なくとも一つのX線管およびX線検出器を有し、X線管およびX線検出器を用いて、第1撮影パラメータにしたがって被写体の第1X線投影データを取得する第1X線投影データ取得部21と、X線管およびX線検出器を用いて、第1撮影パラメータとは異なる第2撮影パラメータにしたがって被写体の第2X線投影データを取得する第2X線投影データ取得部22と、第1X線投影データと第2X線投影データとを合成して合成投影データを生成する合成処理部24と、合成投影データに基づいて再構成画像を生成する再構成部25と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
X線を用いて被写体の断層画像を撮影するX線CT装置であって、
少なくとも一つのX線管およびX線検出器を有し、
前記X線管および前記X線検出器を用いて、第1撮影パラメータにしたがって被写体の第1X線投影データを取得する第1X線投影データ取得部と、
前記X線管および前記X線検出器を用いて、前記第1撮影パラメータとは異なる第2撮影パラメータにしたがって前記被写体の第2X線投影データを取得する第2X線投影データ取得部と、
前記第1X線投影データと前記第2X線投影データとを合成して合成投影データを生成する合成処理部と、
前記合成投影データに基づいて再構成画像を生成する再構成部と、
を備えるX線CT装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第1撮影パラメータと前記第2撮影パラメータとはX線強度が異なる
請求項1に記載のX線CT装置。
【請求項3】
前記第2撮影パラメータのX線強度は、前記第1撮影パラメータのX線強度よりも大きくなるように設定されている
請求項2に記載のX線CT装置。
【請求項4】
前記第1X線投影データ取得部によって前記第1X線投影データを取得させた後に、前記第2X線投影データ取得部によって前記第2X線投影データを取得させる
請求項3に記載のX線CT装置。
【請求項5】
前記第2X線投影データ取得部によって前記第2X線投影データを取得させた後に、前記第1X線投影データ取得部によって前記第1X線投影データを取得させる
請求項3に記載のX線CT装置。
【請求項6】
前記X線管は、第1X線管と第2X線管とを含み、
前記X線検出器は、第1X線検出器と第2X線検出器とを含み、
前記第1X線管および前記第1X線検出器を用いて、前記第1X線投影データ取得部により前記第1X線投影データを取得させると共に、前記第2X線管および前記第2X線検出器を用いて、前記第2X線投影データ取得部により前記第2X線投影データを取得させる
請求項1-3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
【請求項7】
前記第1X線投影データに含まれる画像ノイズが所定値以上の場合に、前記第2X線投影データが取得される
請求項1-3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
【請求項8】
前記第1X線投影データの取得タイミングと前記第2X線投影データの取得タイミングの順序を制御する順序制御部をさらに備える
請求項1-3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
【請求項9】
前記合成処理部は、前記第2X線投影データの飽和領域に基づいて、前記第1X線投影データと前記第2X線投影データとを合成する
請求項1-3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
【請求項10】
前記第1撮影パラメータおよび前記第2撮影パラメータは、X線管の管電流、管電圧、曝射時間、撮影時間間隔を含む
請求項1-3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、X線CT装置、X線CT装置の制御方法および放射線治療システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
放射線治療は、X線や電子線、陽子線、重粒子線といった放射線を患者体内の腫瘍に向けて照射し線量を付与することで、腫瘍の根絶や疼痛の緩和を狙う治療法である。一般に放射線治療では、線形加速器やシンクロトロンなどから成る加速器系にて加速させた放射線(以降、ビームと略記。)を照射ノズルまで輸送し、腫瘍へ照射する。
【0003】
放射線を用いて癌や腫瘍などを治療する放射線治療において、患者体内の標的及び危険臓器等の位置関係を把握することが必要であり、そのために3次元X線CT画像(コンピュータ断層画像)が用いられる。
【0004】
特許文献1には、放射線治療装置の回転支持装置に設置されたX線撮影装置を用いて撮影するコーンビームCT装置を用いることが記載されている。
【0005】
特許文献2には、「ボウタイフィルタのようなビーム形状装置をCT撮像に使用して、撮像される対象物によって減弱された場合にX線ビーム強度のダイナミックレンジを減少させる。X線検出器にわたるダイナミックレンジを制限することによって、検出器の飽和およびそれに付随するアーチファクトを回避または低減し、X線散乱を低減し、空間ノイズ分布をより均質に調整する」ことが記載されている。
【0006】
特許文献3,4には、低線量スキャンで作成された画像の視認性を向上させることを目的に、「第1のスキャンで収集された投影データに基づいて第1の画像を生成し、第2スキャンで収集された投影データに基づいて第2の画像を生成し、前記第1の画像の一部と前記第2の画像とを合成する」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第3746747号公報
特表2022-501111号公報
特開2016-000200号公報
国際公開第2006/123581号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
コーンビームCT撮影では、X線源からX線ビームを被写体へ照射する。被写体内で減衰したX線ビームの一部は、Flat Panel Detector(FPD)などのX線検出器によって検出され、X線投影画像として保存される。通常、X線源とX線検出器とは、被写体の周囲を回転できるようになっており、複数の角度から被写体のX線投影画像を取得する。複数の角度から得たX線投影画像を用いて、被写体の3次元断層画像(コーンビームCT画像)を再構成する。
【0009】
放射線治療に用いるコーンビームCT画像は、腫瘍や正常臓器の位置を確認することを目的に取得されるため、コーンビームCT画像の粒状性ノイズの低減が重要となる。コーンビームCT画像の粒状性ノイズの発生源の一つとして、X線投影画像の量子ノイズが挙げられる。特に骨盤部を撮像する場合、体厚が大きいことや電子密度が大きい大腿骨頭が存在することから、被写体を通過するX線ビーム強度が低くなる。そのためX線投影画像に発生する量子ノイズが多くなり、コーンビームCT画像に粒状性ノイズが発生しやすい。X線管の管電流を上げ、照射するX線ビームの強度を上げることにより被写体を透過するX線ビームの強度を向上させることはできる。しかし、X線検出器のダイナミックレンジが限られていることから、過度にX線ビームの強度を上げると被写体の体表面付近を通過したX線ビームの強度が過度に強くなり、X線検出器が飽和してしまう。
【0010】
X線検出器の飽和対策として、特許文献2に記載されているようなボウタイフィルタが知られている。ボウタイフィルタの厚みは、体表面など被写体によるX線減衰が少ないとされる箇所では厚く、被写体中心など被写体によるX線減衰が大きいとされる箇所では薄くなっている。このため被写体により減弱したX線ビームの強度の位置変化を、従来よりも抑制できる。したがって、ボウタイフィルタを使わない場合よりも、X線管の管電流を向上でき、X線投影画像の量子ノイズを低減できる。
(【0011】以降は省略されています)

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