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公開番号2025138837
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2025113183,2021090071
出願日2025-07-03,2021-05-28
発明の名称耐食性に優れた工具鋼
出願人山陽特殊製鋼株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250917BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】耐食性、耐摩耗性及び靱性に優れた工具鋼の提供。
【解決手段】工具鋼は、
C:2.0質量%以上3.0質量%以下、
Si:0.1質量%以上2.0質量%以下、
Mn:0.1質量%以上2.0質量%以下、
Cr:15.0質量%以上30.0質量%以下、
Mo:2.0質量%以下、
W:4.0質量%以下、
V:3.0質量%以上8.0質量%以下、
Nb:3.0質量%以下、
Cu:0.01質量%以上0.15質量%以下
N:0以上0.100質量%以下、
並びに
P及び/又はS:合計で0質量%以上0.100質量%以下
を含有する。この工具鋼は、下記数式を満たす。この工具鋼における、残留オーステナイト相の体積率Pγは、30%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(1)金属粉末を高温雰囲気で加圧して固化させ、成形体を得る工程、
(2)この成形体に、熱間加工を施す工程、
及び
(3)この成形体に熱処理を施す工程
を含む、工具鋼の製造方法であって、
上記工具鋼が、
C:2.0質量%以上3.0質量%以下、
Si:0.1質量%以上2.0質量%以下、
Mn:0.1質量%以上2.0質量%以下、
Cr:15.0質量%以上30.0質量%以下、
Mo:2.0質量%以下、
W:4.0質量%以下、
V:3.0質量%以上8.0質量%以下、
Nb:3.0質量%以下、
Cu:0.01質量%以上0.15質量%以下、
N:0質量%以上0.100質量%以下、
並びに
P及び/又はS:合計で0質量%以上0.100以下
を含有しており、残部がFe及び不可避的不純物であり、
上記工具鋼が
下記数式(1)、(2)及び(3)を満たす、工具鋼
の製造方法

Mo% + 0.5 * W% ≦ 2.0 (1)
3.0 ≦ V% + 0.5 * Nb% ≦ 8.0 (2)
Pγ ≦ 30 (3)
(これらの数式において、Mo%はMoの質量含有率を表し、W%はWの質量含有率を表し、V%はVの質量含有率を表し、Nb%はNbの質量含有率を表し、Pγは焼入れ及び焼戻しの後の残留オーステナイト相の体積率(体積%)を表す。)
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
上記工具鋼が
下記数式(4)を満たす、請求項1に記載の
製造方法

20 ≦ Pγ / Cu% ≦ 1000 (4)
(この数式において、Cu%はCuの質量含有率を表す。)
【請求項3】
上記工具鋼における
Nの含有率が0.005質量%以上0.050質量%以下である

請求項1又は2に記載の
製造方法

【請求項4】
上記工具鋼における
P及びSの合計の含有率が0.005質量%以上0.050質量%以下である

請求項1から3のいずれかに記載の
製造方法


発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐食性、耐摩耗性及び高靱性が要求される用途に適した、工具鋼に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
金型に、工具鋼が用いられている。工具鋼は、耐摩耗性及び靱性に優れる。しかし、一般的な工具鋼は、耐食性に劣る。耐食性が要求される用途には、工具鋼に代えて、マルテンサイト系ステンレス鋼が採用されることがある。
【0003】
特開平9-291346号公報にはC、Si、Mn、Cr、Mo、W、V及びNbを含有する工具鋼が開示されている。この合金は、耐摩耗性及び靱性に優れる。この合金はさらに、耐食性にも優れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-291346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特開平9-291346号公報に開示された工具鋼が、弱酸が存在する環境下で使用されると、腐食が発生する。この工具鋼の耐食性には、改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、耐食性、耐摩耗性及び靱性に優れた工具鋼の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る工具鋼は、
C:2.0質量%以上3.0質量%以下、
Si:0.1質量%以上2.0質量%以下、
Mn:0.1質量%以上2.0質量%以下、
Cr:15.0質量%以上30.0質量%以下、
Mo:2.0質量%以下、
W:4.0質量%以下、
V:3.0質量%以上8.0質量%以下、
Nb:3.0質量%以下、
Cu:0.01質量%以上0.15質量%以下、
N:0質量%以上0.100質量%以下、
並びに
P及び/又はS:合計で0質量%以上0.100以下
を含有する。残部は、Fe及び不可避的不純物である。この工具鋼は、下記数式(1)、(2)及び(3)を満たす。
Mo% + 0.5 * W% ≦ 2.0 (1)
3.0 ≦ V% + 0.5 * Nb% ≦ 8.0 (2)
Pγ ≦ 30 (3)
これらの数式において、Mo%はMoの質量含有率を表し、W%はWの質量含有率を表し、V%はVの質量含有率を表し、Nb%はNbの質量含有率を表し、Pγは焼入れ及び焼戻しの後の残留オーステナイト相の体積率(体積%)を表す。
【0008】
好ましくは、工具鋼は、下記数式(4)を満たす。
20 ≦ Pγ / Cu% ≦ 1000 (4)
この数式において、Cu%はCuの質量含有率を表す。
【0009】
好ましくは、Nの含有率は、0.005質量%以上0.050質量%以下である。好ましくは、P及びSの合計の含有率は、0.005質量%以上0.050質量%以下である。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る工具鋼は、耐食性、耐摩耗性及び高靱性が要求される用途に適している。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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