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公開番号
2025138066
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-25
出願番号
2024036815
出願日
2024-03-11
発明の名称
固定式等速自在継手
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F16D
3/223 20110101AFI20250917BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】本発明は、高効率化、強度、耐久性を確保しながら軽量・コンパクト化を図ることができるトラック溝交差タイプの固定式等速自在継手を提供する。
【解決手段】ボールのピッチ円直径とボールの直径D
BALL
との比を3.89~4.48の範囲に設定する。継手中心と、第1のトラック溝部の円弧状のボール軌道中心線の曲率中心との軸方向のオフセット量とボールのピッチ円直径PCD
BALL
との比の上限値を0.009に設定する。ケージ5の両端部のうち、外側継手部材の開口側となる端部のインロー径D
OPEN
を、奥側となる端部のインロー径D
BACK
よりも大きくし、インロー径の比D
OPEN
/D
BACK
を1.05~1.1の範囲に設定する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
球状内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成され、軸方向に離間する開口側と奥側を有する外側継手部材と、球状外周面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、このボールを保持し、前記外側継手部材の球状内周面と内側継手部材の球状外周面とに嵌合する球状外周面と球状内周面を有するケージとを備えた固定式等速自在継手において、
前記外側継手部材のトラック溝は、奥側に位置する第1のトラック溝部(7a)と、開口側に位置する第2のトラック溝部(7b)とからなり、前記第1のトラック溝部(7a)は、継手中心(O)に対して軸方向にオフセットした曲率中心(Oo1)をもつ円弧状のボール軌道中心線(Xa)を有し、少なくともボール軌道中心線(Xa)と継手中心(O)を含む平面(M)が継手の軸線(N-N)に対して傾斜すると共にその傾斜方向が周方向に隣り合う前記第1のトラック溝部(7a)で互いに反対方向に形成されており、前記第2のトラック溝部(7b)のボール軌道中心線(Xb)を前記平面(M)上に投影したとき、ボール軌道中心線(Xb)が直線状部分を有し、かつこの直線状部分は開口側に行くにつれて前記継手の軸線(N-N)に接近するように傾斜して形成されており、前記第1のトラック溝部(7a)のボール軌道中心線(Xa)の端部(A)が前記継手中心(O)より開口側に位置し、この端部(A)に前記第2のトラック溝部(7b)のボール軌道中心線(Xb)が接続されており、
前記内側継手部材のトラック溝のボール軌道中心線(Y)は、作動角0°の状態で継手中心(O)を含み前記継手の軸線(N-N)に直交する平面(P)を基準として、前記外側継手部材の対となるトラック溝のボール軌道中心線(X)と鏡像対称に形成されたものであって、
前記継手中心(O)に配置される前記複数のボールのピッチ円直径(PCD
BALL
)と前記ボールの直径(D
BALL
)との比PCD
BALL
/D
BALL
を3.89~4.48の範囲に設定し、
前記継手中心(O)と、前記第1のトラック溝部(7a)の円弧状のボール軌道中心線(Xa)の曲率中心との軸方向のオフセット量をfとしたとき、前記オフセット量(f)と前記ボールのピッチ円直径(PCD
BALL
)との比f/PCD
BALL
の上限値を0.009に設定し、
前記ケージの両端部のうち、前記外側継手部材の開口側となる端部のインロー径D
OPEN
を、前記外側継手部材の奥側となる端部のインロー径D
BACK
よりも大きくし、前記インロー径の比D
OPEN
/D
BACK
を1.05~1.1の範囲に設定したことを特徴とする固定式等速自在継手。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記ケージの球状外周面は、継手中心(O)に対し軸方向にオフセットのない曲率中心(Oc1)を有し、
前記第1のトラック溝部(7a)のボール軌道中心線(Xa)は、前記ケージの球状外周面の曲率中心(Oc1)に対し軸方向にオフセットした曲率中心(Oo1)を有する請求項1に記載の固定式等速自在継手。
【請求項3】
前記ケージの球状外周面は、継手中心(O)に対し軸方向にオフセットした曲率中心(Oc1)を有し、
前記第1のトラック溝部(7a)のボール軌道中心線(Xa)は、前記ケージの球状外周面の曲率中心(Oc1)に対して軸方向にオフセットのない曲率中心(Oo1)を有する請求項1に記載の固定式等速自在継手。
【請求項4】
前記ケージの球状外周面は、継手中心(O)に対し、軸方向にオフセットした曲率中心(Oc1)を有し、
前記第1のトラック溝部(7a)のボール軌道中心線(Xa)は、前記ケージの球状外周面の曲率中心(Oc1)に対して軸方向にオフセットした曲率中心(Oo1)を有する請求項1に記載の固定式等速自在継手。
【請求項5】
前記ケージに前記ボールを収容する複数のポケットを設け、各ポケットの周方向の長さ(W)と前記ボールの直径(D
BALL
)との比W/D
BALL
を1.41~1.45の範囲に設定した請求項1~4何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
【請求項6】
前記ケージの、前記外側継手部材の開口側となる端部のインロー径D
OPEN
と前記ボールの直径(D
BALL
)との比D
OPEN
/D
BALL
を3.66~4.22の範囲に設定した請求項1~4何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
【請求項7】
前記第1のトラック溝部(7a)のボール軌道中心線(Xa)と継手中心(O)を含む平面(M)が継手の軸線(N-N)に対して傾斜する傾斜角(γ)を4°~8°の範囲に設定したことを特徴とする請求項1~4何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
【請求項8】
前記ボールの個数を8個以上としたことを特徴とする請求項1~4何れか1項に記載の固定式等速自在継手。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、固定式等速自在継手に関し、自動車や各種産業機械の動力伝達系に使用され、駆動側と従動側の二軸間で角度変位のみを許容する固定式等速自在継手に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車のフロント用ドライブシャフトには、通常、インボード側(デフ側)に、最大作動角は比較的小さいが作動角を取りつつ軸方向変位が可能な摺動式等速自在継手が組み込まれ、アウトボード側(車輪側)は、車輪が操舵されるので、大きな作動角が取れるが軸方向に変位しない固定式等速自在継手が組み込まれる。
【0003】
固定式等速自在継手として、ツェッパ型等速自在継手(BJタイプともいう)やアンダーカットフリー型等速自在継手(UJタイプともいう)が知られている。その中で、運転時の温度上昇とトルク損失を低減すると共に、強度、負荷容量、耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化を図る手段として、図13に示す8個ボールタイプの固定式等速自在継手がある(特許文献1)。この固定式等速自在継手101は、ツェッパ型等速自在継手で、外側継手部材102、内側継手部材103、トルクを伝達するボール104およびボール104を保持するケージ105を主な構成とする。外側継手部材102、内側継手部材103の軸方向に延びる円弧状のトラック溝107、109にトルクを伝達する8個のボール104が組み込まれ、ケージ105により保持されている。
【0004】
昨今、自動車の環境性能向上を目的に、更なる高効率化が求められており、前述の8個ボールタイプの固定式等速自在継手よりも更なる高性能化を図るべく、ケージの球状外周面、球状内周面の接触を低減させ低発熱化を狙った図14に示すトラック溝交差タイプの固定式等速自在継手が提案されている(特許文献2)。この固定式等速自在継手151は、外側継手部材152、内側継手部材153、トルクを伝達するボール154およびボール154を保持するケージ155を主な構成とする。外側継手部材152、内側継手部材153の軸方向に延びる交差した円弧状のトラック溝157、159にトルクを伝達する8個のボール154が組み込まれ、ケージ155により保持されている。
【0005】
さらに、トラック溝交差タイプの固定式等速自在継手における高効率化(特許文献3)や高角化(特許文献4)について種々検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3859267号公報
特許第5138449号公報
特許第6113459号公報
特許第5912419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に示されるような8個ボールタイプのツェッパ型固定式等速自在継手では、コンパクト化を図る手段について種々検討されているが、上記の特許文献2に示されるようなトラック溝交差タイプの固定式等速自在継手とは構造が異なるため、それらを適用することはできない。
【0008】
また、トラック溝交差タイプの固定式等速自在継手に関しては、特許文献3で高効率化や特許文献4で高角化について検討はされているが、高効率化、強度、耐久性を確保しながら軽量・コンパクト化させるという課題には着目されていない。
【0009】
上記のような問題に鑑み、本発明は、トラック溝交差タイプの固定式等速自在継手において高効率化、強度、耐久性を確保しながら軽量・コンパクト化を図った固定式等速自在継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、球状内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成され、軸方向に離間する開口側と奥側を有する外側継手部材と、球状外周面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、このボールを保持し、前記外側継手部材の球状内周面と内側継手部材の球状外周面とに嵌合する球状外周面と球状内周面を有するケージとを備えた固定式等速自在継手において、前記外側継手部材のトラック溝は、奥側に位置する第1のトラック溝部(7a)と、開口側に位置する第2のトラック溝部(7b)とからなり、前記第1のトラック溝部(7a)は、継手中心(O)に対して軸方向にオフセットした曲率中心(Oo1)をもつ円弧状のボール軌道中心線(Xa)を有し、少なくともボール軌道中心線(Xa)と継手中心(O)を含む平面(M)が継手の軸線(N-N)に対して傾斜すると共にその傾斜方向が周方向に隣り合う前記第1のトラック溝部(7a)で互いに反対方向に形成されており、前記第2のトラック溝部(7b)のボール軌道中心線(Xb)を前記平面(M)上に投影したとき、ボール軌道中心線(Xb)が直線状部分を有し、かつこの直線状部分は開口側に行くにつれて前記継手の軸線(N-N)に接近するように傾斜して形成されており、前記第1のトラック溝部(7a)のボール軌道中心線(Xa)の端部(A)が前記継手中心(O)より開口側に位置し、この端部(A)に前記第2のトラック溝部(7b)のボール軌道中心線(Xb)が接続されており、前記内側継手部材のトラック溝のボール軌道中心線(Y)は、作動角0°の状態で継手中心(O)を含み前記継手の軸線(N-N)に直交する平面(P)を基準として、前記外側継手部材の対となるトラック溝のボール軌道中心線(X)と鏡像対称に形成されたものであって、前記継手中心(O)に配置される前記複数のボールのピッチ円直径(PCD
BALL
)と前記ボールの直径(D
BALL
)との比PCD
BALL
/D
BALL
を3.89~4.48の範囲に設定し、前記継手中心(O)と、前記第1のトラック溝部(7a)の円弧状のボール軌道中心線(Xa)の曲率中心(Oo1)との軸方向のオフセット量を(f)としたとき、前記オフセット量(f)と前記ボールのピッチ円直径(PCD
BALL
)との比f/PCD
BALL
の上限値を0.009に設定し、前記ケージの両端部のうち、前記外側継手部材の開口側となる端部のインロー径D
OPEN
を、前記外側継手部材の奥側となる端部のインロー径D
BACK
よりも大きくし、前記インロー径の比D
OPEN
/D
BACK
を1.05~1.1の範囲に設定したことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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