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公開番号2025136531
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035176
出願日2024-03-07
発明の名称二酸化炭素の固定方法
出願人太平洋セメント株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類B01D 53/14 20060101AFI20250911BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】二酸化炭素を簡便な操作で効率よく、低コストで固定化可能な方法を提供すること。
【解決手段】セメント質硬化体を、二酸化炭素を含む雰囲気下で摩砕する工程を含む、二酸化炭素の固定化方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメント質硬化体を、二酸化炭素を含む雰囲気下で摩砕する工程を含む、二酸化炭素の固定化方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
セメント質硬化体の含水率が1~20質量%である、請求項1記載の二酸化炭素の固定化方法。
【請求項3】
雰囲気中の二酸化炭素濃度が5体積%以上である、請求項1記載の二酸化炭素の固定化方法。
【請求項4】
セメント質硬化体の最大粒径が40mm未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載の二酸化炭素の固定化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の固定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
現在、地球温暖化ガスとして環境に悪影響を及ぼす二酸化炭素の排出削減が緊急課題となっており、燃料転換や新エネルギー利用等により二酸化炭素の排出自体を低減させる技術に加え、二酸化炭素分離回収技術や二酸化炭素固定技術等へのニーズが高まっている。
【0003】
二酸化炭素固定技術として、例えば、廃コンクリートを大気中で破砕した後、破砕物に二酸化炭素を含む排気ガスを接触させて二酸化炭素を固定化する方法が知られている(特許文献1)。また、スラグやコンクリート等の固体粒子の表面に水分を付着させた湿潤状態で二酸化炭素と接触させて二酸化炭素を固定化する方法(特許文献2)や、この湿潤状態と、排熱を伴う排ガスの供給による乾燥状態とを交互に繰り返して二酸化炭素を固定化する方法(特許文献3)も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-118125号公報
特開2000-197810号公報
特開2009-90198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の方法は、二酸化炭素の固定化するのに、加熱水蒸気の吹込みや、水分供給と加熱乾燥とを交互に繰り返すなど作業工程が煩雑であるため、コストの増大が避けられない。
本発明の課題は、二酸化炭素を簡便な操作で効率よく、低コストで固定化可能な方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、セメント質硬化体を、二酸化炭素を含む雰囲気下で摩砕することで、セメント質硬化体の表面が研磨されると同時に当該表面が炭酸化されるため、短時間で二酸化炭素を固定できることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、次の〔1〕~〔4〕を提供するものである。
〔1〕 セメント質硬化体を、二酸化炭素を含む雰囲気下で摩砕する工程を含む、二酸化炭素の固定化方法。
〔2〕 セメント質硬化体の含水率が1~20質量%である、前記〔1〕記載の二酸化炭素の固定化方法。
〔3〕 雰囲気中の二酸化炭素濃度が5体積%以上である、前記〔1〕又は〔2〕記載の二酸化炭素の固定化方法。
〔4〕 セメント質硬化体の最大粒径が40mm未満である、前記〔1〕~〔3〕のいずれか一に記載の二酸化炭素の固定化方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、二酸化炭素を簡便な操作で効率よく、低コストで固定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の二酸化炭素の固定化方法は、セメント質硬化体を、二酸化炭素を含む雰囲気下で摩砕する工程を含むものである。
(セメント質硬化体)
本明細書において「セメント質硬化体」とは、セメント及び水を含む組成物が硬化してなるものを意味し、当該組成物の硬化体であれば廃材でも構わない。また、セメント質硬化体には、完全に硬化した硬化体の他、半硬化の硬化体(換言すると、硬化が進行中のもの)も包含される。
セメント質硬化体としては、例えば、コンクリートからなる硬化体、モルタルからなる硬化体、セメントペーストからなる硬化体を挙げることができる。セメント質硬化体の廃材としては、例えば、土木工事や構造物の解体等によって発生する廃コンクリートや廃モルタル、レディーミクストコンクリートで発生するスラッジ(完全に硬化したもの、または、脱水処理後の半硬化状態のスラッジ)を挙げることができる。中でも、資源の有効活用の観点から、セメント質硬化体の廃材が好ましく用いられる。
【0010】
セメント質硬化体は、所望の粒度に調整するために、破砕、粉砕及び篩分けから選択される1以上を行うことができる。これにより、摩砕する際に装置に充填しやすく、また二酸化炭素との接触面積を増大させ、固定化される二酸化炭素を増量することができる。
破砕は、破砕機を使用することが可能であり、例えば、ジョークラッシャー、インパクトクラッシャー、ハンマークラッシャー、ロールクラッシャー、ロータリークラッシャーを挙げることができる。なお、破砕機には、セメント質硬化体の粒度を調整するために、所望する篩目のスクリーンを装着するか、あるいはスクリーンを装着しない場合には、固定歯、回転歯、内壁等を所望するクリアランスに調整すればよい。
粉砕は、粉砕機を使用することが可能であり、例えば、ディスクミル、ワンダーブレンダー、ロッドミル、ボールミル、ローラーミルを挙げることができる。
篩分けは、篩選別機を使用することが可能であり、例えば、振動式、面内運動式、回転式及び固定式のいずれも使用することができる。篩目の種類としては、例えば、金属製又は非金属製の織網、打ち抜き網、溶接網、ウェッジワイヤースクリーン、櫛歯が挙げられ、適宜選択することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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