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公開番号
2025135992
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024034121
出願日
2024-03-06
発明の名称
電子写真部材及び電子写真画像形成装置
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
G03G
15/00 20060101AFI20250911BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】表面の摩擦力を低減させ、かつ、メディア追従性を維持したままトナー離型性を向上させ、画像の濃度均一性に優れる電子写真部材。
【解決手段】基層と、該基層上の弾性層と、該弾性層上の表面層と、を有する電子写真部材であって、該表面層が、シリコーングラフトウレタン樹脂を含み、該表面層の外表面にビッカース圧子を当接させ、試験荷重を260μNとしてISO14577に基づくナノインデンテーション試験によって得られる荷重変異曲線から算出される弾性変形仕事率ηITが、30~90%であり、かつ、該表面層の外表面における該ナノインデンテーション試験により求められるマルテンス硬度が、12~200N/mm
2
である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
基層と、該基層上の弾性層と、該弾性層上の表面層と、を有する電子写真部材であって、
該表面層が、シリコーングラフトウレタン樹脂を含み、
該表面層の外表面にビッカース圧子を当接させ、試験荷重を260μNとしてISO14577に基づくナノインデンテーション試験によって得られる荷重変異曲線から算出される弾性変形仕事率ηITが、30~90%であり、かつ、
該表面層の外表面における該ナノインデンテーション試験により求められるマルテンス硬度が、12~200N/mm
2
である、ことを特徴とする電子写真部材。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
X線光電子分光法により検出される前記表面層の前記外表面のケイ素元素量が、Si、N、C及びOの合計を基準として、10~25atomic%である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項3】
前記シリコーングラフトウレタン樹脂が、
下記式(2-1)で示される構造、式(2-2)で示される構造及び式(2-3)で示される構造からなる群から選択される少なくとも一、並びに
下記式(1)で示される構造を分子内に有する、請求項1に記載の電子写真部材。
TIFF
2025135992000014.tif
42
153
構造式(1)中、R
1
~R
3
はそれぞれ独立して、炭素数1~12の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
TIFF
2025135992000015.tif
72
153
式(2-1)~(2-3)中、X
21
~X
23
はそれぞれ独立して、炭素数1~12の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
【請求項4】
前記シリコーングラフトウレタン樹脂が、下記式(3)で示される構造を分子内に有する、請求項3に記載の電子写真部材。
TIFF
2025135992000016.tif
25
153
構造式(3)中、Zは水素原子又はメチル基のいずれかを示し、mは3~30の整数を示す。
【請求項5】
前記式(3)中、Zが水素原子であり、mが5~7の整数である、請求項4に記載の電子写真部材。
【請求項6】
前記シリコーングラフトウレタン樹脂が、下記式(4)で示される構造、式(5)で示される構造、及び式(6)で示される構造を分子内に有する、請求項1に記載の電子写真部材。
TIFF
2025135992000017.tif
130
153
式(4)中、R
41
~R
43
はそれぞれ独立して、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示す。
式(5)中、R
51
、R
52
はそれぞれ独立して、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示す。
式(6)中、R
61
は炭素数1~12の3価の炭化水素基を示す。
【請求項7】
前記表面層の前記外表面のヘキサデカン接触角をA1とし、前記表面層の前記外表面をヘキサンを含ませたベンコット紙で5Nの力をかけながら50回拭いた後の前記外表面のヘキサデカン接触角をA2としたとき、
A2/A1が、0.90~1.20である、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項8】
前記表面層の厚みが、3~15μmである、請求項1に記載の電子写真部材。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の電子写真部材を具備することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項10】
前記電子写真部材を中間転写部材として具備する請求項9に記載の電子写真画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、複写機やプリンタなどの電子写真画像形成装置に用いられる電子写真部材及び電子写真画像形成装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置(以下、「画像形成装置」ともいう)においては、中間転写ベルト上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を重ね合わせた後に、紙上に一括転写することで、フルカラー画像を得るタンデム方式が広く採用されている。
【0003】
このような画像形成装置においては、さらなる高画質化のために、樹脂を用いた中間転写ベルトに変わって、層構成の少なくとも一層に弾性層を有する中間転写ベルト(以下弾性中間転写ベルトと称す)を採用する場合がある。弾性中間転写ベルトは、柔軟な弾性層を有するため、転写部においてトナーに作用する圧力が低減でき、いわゆる「中抜け現象」の防止に効果がある。また、弾性中間転写ベルトは、二次転写部において紙との密着性がよいことから、一般的な紙に対しての転写効率の向上のみならず、厚紙に対する転写性や、凹凸を有する紙への転写性にも効果がある。
【0004】
弾性中間転写ベルトの表面を形成する材料には、各種接触部材との摺擦により摩耗したり、剥がれたりすることがない程度に、弾性層よりも硬度が高い材料を用いることが好ましい。しかしながら、硬度が高すぎる材料を用いると、弾性ベルトの利点であるメディア追従性を損なう場合があるため、摩耗や剥がれがない範囲でより柔軟性の高い材料が使用される。また、耐摩耗性を向上させるために摩擦力を低減させることに加え、トナー離型性を向上させるために、表面自由エネルギーを低減させることも同様に求められている。
例えば、特許文献1は、高い柔軟性と低摩擦を付与するシリコーングラフトウレタン樹脂を現像ローラの表層材料として使用することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-086171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
弾性中間転写ベルトの表面層として、低硬度のウレタン樹脂を使用した場合、メディア追従性に優れるが、各種接触部材との分離性やメディアに追従したトナーの離型性が落ちるという課題がある。
また、弾性中間転写ベルトの表面層として、柔軟性に優れるウレタン樹脂を使用した場合に、摩擦力が高く、耐摩耗性に課題がある。さらに、弾性中間転写ベルトの表面層として、特許文献1に記載のような材料を使用した場合、トナー離型性が低く、画像の濃度均一性が劣るという課題がある。
【0007】
したがって、本開示は、表面の摩擦力を低減させ、かつ、メディア追従性を維持したままトナー離型性を向上させ、画像の濃度均一性に優れる電子写真部材に向けたものである。さらには、該電子写真部材を中間転写ベルトとして備えた電子写真画像形成装置に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、基層と、該基層上の弾性層と、該弾性層上の表面層と、を有する電子写真部材であって、
該表面層が、シリコーングラフトウレタン樹脂を含み、
該表面層の外表面にビッカース圧子を当接させ、試験荷重を260μNとしてISO14577に基づくナノインデンテーション試験によって得られる荷重変異曲線から算出される弾性変形仕事率ηITが、30~90%であり、かつ、
該表面層の外表面における該ナノインデンテーション試験により求められるマルテンス硬度が、12~200N/mm
2
である、電子写真部材に関する。
【0009】
また、本開示は、上記電子写真部材を具備する電子写真画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、表面の摩擦力を低減させ、かつ、メディア追従性を維持したままトナー離型性を向上させ、画像の濃度均一性に優れる電子写真部材を提供することができる。また、本開示によれば、該電子写真部材を中間転写ベルトとして備えた電子写真画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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