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公開番号2025134553
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2024032534
出願日2024-03-04
発明の名称インフルエンザウイルスのヘムアグルチニンの測定方法
出願人デンカ株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類G01N 33/569 20060101AFI20250909BHJP(測定;試験)
要約【課題】バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンを正確に測定可能な、レクチンを用いたヘムアグルチニン測定系を提供する。
【解決手段】バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンの測定方法であって、エンドウマメレクチン及びレンズマメレクチンから選ばれるレクチンと、該ヘムアグルチニンと、該ヘムアグルチニンを認識する抗ヘムアグルチニン抗体とを含むサンドイッチ免疫複合体を形成する工程を含む、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンの測定方法であって、エンドウマメレクチン及びレンズマメレクチンから選ばれるレクチンと、該ヘムアグルチニンと、該ヘムアグルチニンを認識する抗ヘムアグルチニン抗体とを含むサンドイッチ免疫複合体を形成する工程を含む、方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記サンドイッチ免疫複合体がさらに標識抗抗ヘムアグルチニン抗体を含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
標識抗抗ヘムアグルチニン抗体が標識抗マウスIgG抗体である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記レクチンが固相に固定化され、前記レクチンと前記ヘムアグルチニンと前記抗ヘムアグルチニン抗体とを介して固相に結合した前記標識抗抗ヘムアグルチニン抗体を測定することを含む、請求項2又は3記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インフルエンザウイルスの抗原であるヘムアグルチニンの測定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
インフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科に属し、ウイルス内部に存在する核タンパク質及びマトリクスタンパク質の抗原性の違いからA、B及びC型に分類されるウイルスである。毎年流行がみられるのはA型及びB型であり、特にA型ウイルスは、粒子表面抗原である糖タンパク質の違いからヘムアグルチニンは16種類、ノイラミニダーゼは9種類の亜型に分類され、抗原性の変異を起こしやすいウイルスである。したがって、毎シーズン流行を予測してワクチン株を選定しなければならず、ワクチンの主要抗原であるヘムアグルチニン測定用試薬も株の変更に伴って準備しなければならない。
【0003】
ヘムアグルチニンの高感度で検体処理能の高い測定法として、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体を用いたサンドイッチELISA法が挙げられるが、株特異的な2種類の抗体が必要となり、新たなワクチン製造株若しくはパンデミックウイルスのヘムアグルチニン測定にモノクローナル抗体を供するのは、抗体作製期間を鑑みると困難であるという課題があった。
これに対して、特許文献1には、インフルエンザウイルスのヘムアグルチニンに結合し抗体とは結合しない特定のレクチンを用いることにより、短期間でヘムアグルチニンを検出する測定系を構築できることが開示されている。
また、特許文献2には、固体担体上に固定されたスノードロップレクチン(GNA)にインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンを含む試料を接触させて捕獲し、免疫アッセイによって捕獲された該ヘムアグルチニンを検出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6280868号公報
特表2016-539314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、レクチンを用いる測定系においては、ヘムアグルチニンの調製方法の違いによってヘムアグルチニンに対するレクチンの反応性が異なり、バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたヘムアグルチニンを正確に測定できないことが判明した。したがって、本発明は、バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンを正確に測定可能な、レクチンを用いたヘムアグルチニン測定系を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者らは、鋭意研究の結果、エンドウマメレクチン又はレンズマメレクチンレクチンが、バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンに対する反応特異性が高く、当該レクチンを用いることにより、サンドイッチ免疫測定法で当該ヘムアグルチニンを良好に検出可能であることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の1)~4)に係るものである。
1)バキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンの測定方法であって、エンドウマメレクチン及びレンズマメレクチンから選ばれるレクチンと、該ヘムアグルチニンと、該ヘムアグルチニンを認識する抗ヘムアグルチニン抗体とを含むサンドイッチ免疫複合体を形成する工程を含む、方法。
2)前記サンドイッチ免疫複合体がさらに標識抗抗ヘムアグルチニン抗体を含む、1)の方法。
3)標識抗抗ヘムアグルチニン抗体が標識抗マウスIgG抗体である、2)の方法。
4)前記レクチンが固相に固定化され、前記レクチンと前記ヘムアグルチニンと前記抗ヘムアグルチニン抗体とを介して固相に結合した前記標識抗抗ヘムアグルチニン抗体を測定することを含む、2)又は3)の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、1種類の抗ヘムアグルチニン抗体を用いて、サンドイッチ免疫測定により精度よくバキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンを定量することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
サンドイッチ免疫測定により測定された吸光度。
サンドイッチ免疫測定により測定された陰性対照の吸光度。
標準抗原を用いたサンドイッチ免疫測定の検量線(4パラメーターロジスティック曲線)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のバキュロウイルス-昆虫細胞発現系で発現させたインフルエンザウイルスのヘムアグルチニンの測定方法は、エンドウマメレクチン及びレンズマメレクチンから選ばれるレクチンと、該ヘムアグルチニンと、該ヘムアグルチニンを認識する抗ヘムアグルチニン抗体とを含むサンドイッチ免疫複合体を形成する工程を含むものであり、当該免疫複合体に基づいてヘムアグルチニンが測定される、インフルエンザウイルスのヘムアグルチニンの免疫学的測定法である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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