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公開番号2025133576
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031607
出願日2024-03-01
発明の名称熱可塑性エラストマー組成物及び成形部材
出願人リケンテクノス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 9/06 20060101AFI20250904BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】物性を維持しながらもマット調の艶感が低減された熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、(A)スチレンブタジエンゴムを14~43質量%、(B)ポリプロピレン系重合体を30~45質量%、(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体又はその水素添加物を0~43質量%、および(D)軟化剤を2~32質量%を含む組成物100質量部対して、(E)架橋剤を0.04~0.15質量部の割合で含むことを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)スチレンブタジエンゴムを14~43質量%、
(B)ポリプロピレン系重合体を30~45質量%、
(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体又はその水素添加物を0~43質量%、および
(D)軟化剤を2~32質量%
を含む組成物100質量部対して、
(E)架橋剤を0.04~0.15質量部の割合で含む、
ことを特徴とする、熱可塑性エラストマー組成物。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記(E)架橋剤が有機過酸化物である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
前記(B)ポリプロピレン系重合体は、メルトフローレートの異なる2種以上のポリプロピレン系重合体を含む、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項4】
前記(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体が、スチレン-エチレン-ブテン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)、及びスチレン-エチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEEPS)からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物の架橋物。
【請求項6】
JIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(タイプA)の15秒値が80~95である、請求項5に記載の架橋物。
【請求項7】
請求項6に記載の架橋物を含む成形物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性エラストマー組成物に関し、より詳細には、架橋して使用される熱可塑性エラストマー組成物、その架橋物、および成形部材に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、熱可塑性樹脂と同様の成形加工性を有するエラストマー組成物が、加硫ゴムを代替する材料として、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、履物および雑貨などの分野で多用されている。こうしたエラストマー組成物は、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等、加硫ゴムを代替可能な材料として注目されている。動的架橋型熱可塑性エラストマーは、マトリックスである熱可塑性樹脂中に、架橋ゴム粒子がドメインとして分散した海島構造を有する多相系ポリマー材料であり、熱可塑性樹脂と同様の成形加工が可能で、かつ加硫ゴムよりも耐候性や耐熱性に優れるといった利点を有しているだけでなく、所望の色調に着色可能であるといった特徴も有している。
【0003】
このような動的架橋型熱可塑性エラストマーは、熱可塑性樹脂とゴムとを任意に組み合わせて材料設計できることから、種々の組合せのエラストマーが提案されている。例えば、現在、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系などの種々のエラストマーが開発されており、そのなかでも、ポリプロピレン樹脂(PP)とオレフィン系ゴム(EPDM)を組み合わせたオレフィン系TPVが注目されている。例えば、特許文献1には、オレフィン系TPVの柔軟性等の特性を損ねることなく、成形加工性が改良された樹脂組成物として、ポリプロピレン系樹脂とオレフィン系ゴムとポリエチレン系樹脂と樹脂改質剤とを含む樹脂組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-145364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したようなオレフィン系ゴムを含むオレフィン系TPVは、架橋後の成形物品の表面に艶があり、マット調のような艶感が求められる用途においては使用に適さない場合があった。特に、デュロメータ硬さ(タイプA)が80~95程度である硬さが要求される用途において、艶感を抑えた成形物品の希求がある。このような希求に対して、艶感を低減するための添加剤を配合することも考えられるが、添加剤の配合量が増えるに従いオレフィン系TPVの物性が低下する傾向にある。
【0006】
したがって、本発明の目的は、物性を維持しながらもマット調の艶感が低減された熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記事情に鑑み鋭意検討した結果、熱可塑性エラストマー組成物中のゴム成分であるオレフィン系ゴムに代えてスチレンブタジエンゴムを使用することにより、物性を維持しながらも架橋後の成形物品表面の艶感を低減できるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づくものである。すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
【0008】
[1] (A)スチレンブタジエンゴムを14~43質量%、
(B)ポリプロピレン系重合体を30~45質量%、
(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体又はその水素添加物を0~43質量%、および
(D)軟化剤を2~32質量%
を含む組成物100質量部対して、
(E)架橋剤を0.04~0.15質量部の割合で含む、
ことを特徴とする、熱可塑性エラストマー組成物。
[2] 前記(E)架橋剤が有機過酸化物である、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 前記(B)ポリプロピレン系重合体は、メルトフローレートの異なる2種以上のポリプロピレン系重合体を含む、[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[4] 前記(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体が、スチレン-エチレン-ブテン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)、及びスチレン-エチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEEPS)からなる群より選択される少なくとも1種である、[1]~[3]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物の架橋物。
[6] JIS K 7215に準拠して測定されるデュロメータ硬さ(タイプA)の15秒値が80~95である、[5]に記載の架橋物。
[7] [5]又は[6]に記載の架橋物を含む成形物品。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、必須成分として、スチレンブタジエンゴムとポリプロピレン系重合体と軟化剤と架橋剤とを所定の割合で含む熱可塑性エラストマー組成物とすることで、物性を維持しながらも、マット調の艶感が低減された成形物品を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[定義]
(【0011】以降は省略されています)

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