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公開番号
2025133007
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024190667,2024551915
出願日
2024-10-30,2024-02-29
発明の名称
ペースト組成物、半導体装置及びその製造方法、並びに電子部品及びその製造方法
出願人
京セラ株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
B22F
9/00 20060101AFI20250903BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】塗工性が高く、低温での加熱加圧接合により接着強度が高く冷熱サイクルによる剥離が生じ難い接合を行うことができるペースト組成物等を提供する。
【解決手段】銀粒子A、及びバインダーBを含み、前記銀粒子A100質量%中における、粒子径が20μm超である銀粒子A1の含有量が、5質量%以下であり、前記銀粒子A及び前記バインダーBの総量100質量%中における、前記銀粒子Aの含有量が95質量%以上であり、下記式(1)で表される変化率が250%以上である、ペースト組成物。
変化率=(S1-S0)/S0×100(%)・・・(1)
[S0は、前記ペースト組成物の乾燥物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。S1は、前記ペースト組成物の乾燥物を窒素雰囲気下、15MPa及び200℃にて2分間、加熱加圧処理してなる処理物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
銀粒子(A)、及びバインダー(B)を含み、
前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が20μm超である銀粒子(A1)の含有量が、5質量%以下であり、
前記銀粒子(A)及び前記バインダー(B)の総量100質量%中における、前記銀粒子(A)の含有量が95質量%以上であり、
下記式(1)で表される変化率が250%以上である、ペースト組成物。
変化率=(S1-S0)/S0×100(%)・・・(1)
[S0は、前記ペースト組成物の乾燥物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。
S1は、前記ペースト組成物の乾燥物を窒素雰囲気下、15MPa及び200℃にて2分間、加熱加圧処理してなる処理物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。]
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が1.0~20μmである銀粒子(A2)の含有量が、50質量%以下である、請求項1に記載のペースト組成物。
【請求項3】
前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が1.0μm未満である銀粒子(A3)の含有量が、50質量%以上である、請求項1又は2に記載のペースト組成物。
【請求項4】
前記銀粒子(A)の比表面積が1.4m
2
/g以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のペースト組成物。
【請求項5】
前記バインダー(B)が、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選択される1種以上を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のペースト組成物。
【請求項6】
前記バインダー(B)の5質量%重量減少温度が250℃以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載のペースト組成物。
【請求項7】
溶剤(C)を含み、
前記銀粒子(A)、前記バインダー(B)及び前記溶剤(C)の総量100質量%中における、前記溶剤(C)の含有量が10~30質量%である、請求項1~6のいずれか1項に記載のペースト組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のペースト組成物により形成された接合部を有する、半導体装置。
【請求項9】
半導体素子及び半導体支持部材を備える半導体装置の製造方法であって、
前記半導体支持部材に請求項1~7のいずれか1項に記載のペースト組成物を塗布する工程、
前記ペースト組成物に前記半導体素子をマウントする工程、及び
前記半導体素子と前記半導体支持部材とを加熱加圧接合する工程を有し、
前記加熱加圧接合の条件が、180~300℃及び1~30MPaにて0.5~10分である、半導体装置の製造方法。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか1項に記載のペースト組成物により形成された接合部を有する、電子部品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ペースト組成物、半導体装置及びその製造方法、並びに電子部品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電力損失の少ない炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)のようなワイドバンドギャップ半導体素子を使用するパワー半導体装置の開発が盛んとなっている。当該パワー半導体装置において、ワイドバンドギャップ半導体素子は、接合材料から形成される接合部材によって、半導体支持部材等の他の部材に接合されている。
当該ワイドバンドギャップ半導体素子は、素子自身の耐熱性が高く、大電流による250℃以上の高温動作が可能であるという特性を有する。当該特性は、素子等から発生する動作発熱が十分に放熱されることにより発揮される。そのため、導電性及び伝熱性に加え、長期高温耐熱性に優れた接合材料が求められている。
【0003】
接合材料として、焼結材料の採用が拡大している。焼結材料は、微細な金属粒子を含有するペースト組成物である。当該微細な金属粒子は、その金属自身の融点よりも大幅に低い温度で焼結し、焼結後はバルク金属と同等の熱伝導性、耐熱性を獲得することが可能である。
【0004】
焼結材料は、接合のプロセスの違いにより、無加圧タイプと加圧タイプに分類される。無加圧タイプは、接合時に加熱を行うが加圧は行わない。加圧タイプは、接合時に加熱と加圧を同時に行う。
これらの中でも、自動車に代表される高接続信頼性が求められる分野(車載インバーター等)では、加圧タイプが使用されている。その理由は、接合時の加圧により緻密な焼結体を形成することで、高い接続信頼性を得られるためである。
従来の加圧タイプは、接合時に250℃以上の高温に加熱することが一般的であるが、高温加熱による周辺部材へのダメージ、熱膨張に由来する残留応力による接続信頼性の低下が懸念される。そのため、低温接合可能な加圧タイプの焼結材料が求められている。
例えば特許文献1には、加熱処理前後の結晶子径の変化に注目し、接合温度を200℃の低温で加圧接合を実施する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-136580号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の[1]~[11]に関する。
【0007】
[1]銀粒子(A)、及びバインダー(B)を含み、
前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が20μm超である銀粒子(A1)の含有量が、5質量%以下であり、
前記銀粒子(A)及び前記バインダー(B)の総量100質量%中における、前記銀粒子(A)の含有量が95質量%以上であり、
下記式(1)で表される変化率が250%以上である、ペースト組成物。
変化率=(S1-S0)/S0×100(%)・・・(1)
[S0は、前記ペースト組成物の乾燥物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。
S1は、前記ペースト組成物の乾燥物を窒素雰囲気下、15MPa及び200℃にて2分間、加熱加圧処理してなる処理物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。]
[2]前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が1.0~20μmである銀粒子(A2)の含有量が、50質量%以下である、上記[1]に記載のペースト組成物。
[3]前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が1.0μm未満である銀粒子(A3)の含有量が、50質量%以上である、上記[1]又は[2]に記載のペースト組成物。
[4]前記銀粒子(A)の比表面積が1.4m
2
/g以上である、上記[1]~[3]のいずれかに記載のペースト組成物。
[5]前記バインダー(B)が、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂から選択される1種以上を含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載のペースト組成物。
[6]前記バインダー(B)の5質量%重量減少温度が250℃以上である、上記[1]~[5]のいずれかに記載のペースト組成物。
[7]溶剤(C)を含み、
前記銀粒子(A)、前記バインダー(B)及び前記溶剤(C)の総量100質量%中における、前記溶剤(C)の含有量が10~30質量%である、上記[1]~[6]のいずれかに記載のペースト組成物。
[8]上記[1]~[7]のいずれかに記載のペースト組成物により形成された接合部を有する、半導体装置。
[9]半導体素子及び半導体支持部材を備える半導体装置の製造方法であって、
前記半導体支持部材に上記[1]~[7]のいずれかに記載のペースト組成物を塗布する工程、
前記ペースト組成物に前記半導体素子をマウントする工程、及び
前記半導体素子と前記半導体支持部材とを加熱加圧接合する工程を有し、
前記加熱加圧接合の条件が、180~300℃及び1~30MPaにて0.5~10分である、半導体装置の製造方法。
[10]上記[1]~[7]のいずれかに記載のペースト組成物により形成された接合部を有する、電子部品。
[11]上記[1]~[7]のいずれかに記載のペースト組成物により接合部を形成する工程を有する、電子部品の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
特許文献1に記載の接合方法は、焼結性の評価基準である接着強度の閾値が20MPaであり、十分な接合性を有するとは言い難い。
本開示は、塗工性が高く、低温での加熱加圧接合により接着強度が高く冷熱サイクルによる剥離が生じ難い接合を行うことができるペースト組成物、並びに、当該ペースト組成物を用いた半導体装置及びその製造方法、電子部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、銀粒子の加熱加圧時の結晶子径の変化に注目し、加圧工程において良好な焼結性を有する銀粒子を選定することにより、塗工性が高く、低温での加熱加圧接合により接着強度が高く冷熱サイクルによる剥離が生じ難い接合を行うことができるペースト組成物、並びに、当該ペースト組成物を用いた半導体装置及びその製造方法、電子部品及びその製造方法を提供することができることを見出した。
本開示によれば、塗工性が高く、低温での加熱加圧接合により接着強度が高く冷熱サイクルによる剥離が生じ難い接合を行うことができるペースト組成物、並びに、当該ペースト組成物を用いた半導体装置及びその製造方法、電子部品及びその製造方法を提供することができる。
【0009】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。
以下の説明において、数値範囲を示す「A~B」の記載は、端点を含む「A以上B以下」を意味し、「A~Bであってもよく、C~Dであってもよく、E~Fであってもよい」と記載した場合、その上限、下限は任意に組み合わせられる。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0010】
[ペースト組成物]
本開示のペースト組成物は、銀粒子(A)、及びバインダー(B)を含み、前記銀粒子(A)100質量%中における、粒子径が20μm超である銀粒子(A1)の含有量が、5質量%以下であり、前記銀粒子(A)及び前記バインダー(B)の総量100質量%中における、前記銀粒子(A)の含有量が95質量%以上であり、下記式(1)で表される変化率が250%以上である、ペースト組成物である。
変化率=(S1-S0)/S0×100(%)・・・(1)
ここで、S0は、前記ペースト組成物の乾燥物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。
S1は、前記ペースト組成物の乾燥物を窒素雰囲気下、15MPa及び200℃にて2分間、加熱加圧処理してなる処理物中における銀粒子の、ミラー指数(111)における結晶子径である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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