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公開番号2025132753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030533
出願日2024-02-29
発明の名称クラスター錯体およびその製造方法、そのクラスター錯体を構成ユニットとして有する高分子触媒およびその製造方法、ならびにその高分子触媒を含む電極およびその製造方法
出願人国立大学法人京都大学,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人
主分類C01G 39/06 20060101AFI20250903BHJP(無機化学)
要約【課題】電解反応の際に電極表面に固定化可能であり、且つ還元反応時に分解が抑制された新規化合物を提供する。
【解決手段】金属原子を含む所定のキュバン型クラスターと、前記クラスターに配位する1以上の所定の配位子と、を含むクラスター錯体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属原子を含むキュバン型クラスターと、前記クラスターに配位する1以上の配位子と、を含み、
前記キュバン型クラスターは、下記式(1):
Mo





(1)
(式中、Mは金属原子であり、x=0~1である)
で表され、
前記配位子は、下記式(A):
TIFF
2025132753000015.tif
36
65
(式中、


は炭素数3~5の脂肪族炭化水素基であり、


は、下記式(B):
-C-Z

(Z

)(Z

) (B)
(式中、Z

およびZ

は、置換基を有していてよいピラゾール基であり、Z

は、置換基を有していてよいピラゾール基、カルボン酸基または水素である。)
で表され、


は、下記式(C):
TIFF
2025132753000016.tif
54
111
(式中、R
11
~R
18
は、それぞれ独立して、水素、メチル基、ハロゲン基、アルコキシ基またはヒドロキシ基である。)
で表される、クラスター錯体。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記式(A)において、R

は炭素数3~5のアルキレン基である、請求項1記載のクラスター錯体。
【請求項3】
前記式(A)において、X

は下記式:
TIFF
2025132753000017.tif
59
98
(式中、R

~R
10
は、それぞれ独立して、水素、メチル基、ハロゲン基、アルコキシ基またはヒドロキシ基である。)
で表される、請求項1記載のクラスター錯体。
【請求項4】
前記式(C)において、R
11
~R
18
はいずれも水素である、請求項1記載のクラスター錯体。
【請求項5】
前記式(1)において、Mは、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ru、Rh、Pd、Os、IrおよびPtよりなる群から選択されるいずれか一種である、請求項1記載のクラスター錯体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のクラスター錯体を構成ユニットとして有する、高分子触媒。
【請求項7】
導電性基体と、
前記導電性基体の表面の少なくとも一部を覆い、請求項6に記載の高分子触媒を含む層と、を備える電極。
【請求項8】
下記式(B’):
CH-Z

(Z

)(Z

) (B’)
(式中、Z

およびZ

は、置換基を有していてよいピラゾール基であり、Z

は、置換基を有していてよいピラゾール基、カルボン酸基または水素である。)
で表される第1化合物と、n-ブチルリチウムと、溶媒とを含む-75℃~-65℃の第1溶液を用意することと、
前記第1溶液を-40℃~5℃に第1の昇温をすることと、
前記第1昇温後、-75℃~-65℃に冷却することと、
前記冷却後、下記式(C’):
TIFF
2025132753000018.tif
67
115
(式中、R

は炭素数3~5の脂肪族炭化水素基であり、R
11
~R
18
は、それぞれ独立して、水素、メチル基、ハロゲン基、アルコキシ基またはヒドロキシ基であり、Y

は、ヨウ素または臭素である。)
で表される第2化合物をさらに混合してから0℃~30℃に第2の昇温をすることと、
前記第2昇温後、溶媒を除去して配位子を得ることと、
前記配位子と、下記式(1’):
Mo





(tu)

(1’)
(式中、Mは金属原子であり、x=0~1であり、tuはチオ尿素である。)
で表される第3化合物と、溶媒とを含む第2溶液を用意すること、
前記第2溶液を25℃~150℃の温度に保持すること、
を含む、クラスター錯体の製造方法。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか1項に記載のクラスター錯体を含む電解質溶液に電圧を印加することを含む、高分子触媒の製造方法。
【請求項10】
請求項1~5のいずれか1項に記載のクラスター錯体を含む電解質溶液の中に、導電性基体からなる作用電極の少なくとも一部と、対電極の少なくとも一部とを配置して、前記作用電極に正電圧を印加して、前記作用電極の表面に、前記クラスター錯体の重合物を析出させること、を含む電極の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、クラスター錯体およびその製造方法、そのクラスター錯体を構成ユニットとして有する高分子触媒およびその製造方法、ならびにその高分子触媒を含む電極およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
電極触媒は、「電気エネルギー」を「化学エネルギー」に、すなわち化学結合に変換できるため、種々の化学反応に利用されている。電極触媒として用いる新規化合物の開発も盛んに行われている。
【0003】
電極触媒として用いる化合物の場合、それを電極に固定化する技術も重要となる。非特許文献1には、キュバン型クラスターCo



と、前記クラスターに配位するカルバゾール部位を含む配位子と、を含むクラスター錯体である化合物を開示している。非特許文献1は、電解反応の際にカルバゾール部位を介して多量体化して、当該化合物を電極表面に固定化できること、その電極を用いてH

O酸化に利用できることを開示している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Hikaru Iwami et al, "Electrochemical Polymerization Provides a Function-Integrated System for Water Oxidation", Angew. Chem. Int. Ed. 2021, 60, 5965-5969
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、二酸化炭素低減等を目的とした技術として、電極触媒を用いて、電気化学的に二酸化炭素を還元してメタン等の炭化水素を合成する方法、及び電気化学的に窒素を還元してアンモニアを合成する方法などが注目されている。そのため、それらに好適な新規化合物も強く求められている。
非特許文献1はH

O酸化に利用できる化合物を開示しているが、当該化合物は例えば上記のような還元反応時には分解するおそれがあることが分かった。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、電解反応の際に電極表面に固定化可能であり、且つ還元反応時に分解が抑制された新規化合物を提供することである。さらに別の目的は、その新規化合物を用いた電極およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様1は、
金属原子を含むキュバン型クラスターと、前記クラスターに配位する1以上の配位子と、を含み、
前記キュバン型クラスターは、下記式(1):
Mo





(1)
(式中、Mは金属原子であり、x=0~1である)
で表され、
前記配位子は、下記式(A):
TIFF
2025132753000002.tif
36
65
(式中、


は炭素数3~5の脂肪族炭化水素基であり、


は、下記式(B):
-C-Z

(Z

)(Z

) (B)
(式中、Z

およびZ

は、置換基を有していてよいピラゾール基であり、Z

は、置換基を有していてよいピラゾール基、カルボン酸基または水素である。)
で表され、


は、下記式(C):
TIFF
2025132753000003.tif
54
111
(式中、R
11
~R
18
は、それぞれ独立して、水素、メチル基、ハロゲン基、アルコキシ基またはヒドロキシ基である。)
で表される、クラスター錯体である。
【0007】
本発明の態様2は、
前記式(A)において、R

は炭素数3~5のアルキレン基である、態様1記載のクラスター錯体である。
【0008】
本発明の態様3は、
前記式(A)において、X

は下記式:
TIFF
2025132753000004.tif
59
98
(式中、R

~R
10
は、それぞれ独立して、水素、メチル基、ハロゲン基、アルコキシ基またはヒドロキシ基である。)
で表される、態様1または2記載のクラスター錯体である。
【0009】
本発明の態様4は、
前記式(C)において、R
11
~R
18
はいずれも水素である、態様1~3のいずれか1つに記載のクラスター錯体である。
【0010】
本発明の態様5は、
前記式(1)において、Mは、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ru、Rh、Pd、Os、IrおよびPtよりなる群から選択されるいずれか一種である、態様1~4のいずれか1つに記載のクラスター錯体である。
(【0011】以降は省略されています)

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