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公開番号
2025132142
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024029509
出願日
2024-02-29
発明の名称
電子装置の製造方法
出願人
住友ベークライト株式会社
代理人
個人
主分類
H01L
23/29 20060101AFI20250903BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】熱による電子部品の劣化抑制および低温硬化時の封止材の機械的特性の性能バランスが向上した電子装置の製造方法を提供する。
【解決手段】回路層を含む基板と、前記基板の前記回路層上に電子部品とを備える構造体を、二液型液状樹脂組成物により封止する封止工程を含む、電子装置の製造方法であって、前記二液型液状樹脂組成物は、第一液および第二液からなり、前記第一液がエポキシ樹脂を含み、前記第二液が脂環式アミン系硬化剤および芳香族アミン系硬化剤からなる群より選択される一種または二種以上のアミン系硬化剤を含み、前記封止工程は、前記第一液および前記第二液を含む混合物により前記構造体の少なくとも一部を覆う工程と、前記混合物を20℃以上60℃未満で一次硬化する工程と、得られた一次硬化物を60℃以上150℃以下で二次硬化する工程と、をこの順に含む、電子装置の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
回路層を含む基板と、前記基板の前記回路層上に電子部品とを備える構造体を、二液型液状樹脂組成物により封止する封止工程を含む、電子装置の製造方法であって、
前記二液型液状樹脂組成物は、第一液および第二液からなり、前記第一液がエポキシ樹脂を含み、前記第二液が脂環式アミン系硬化剤および芳香族アミン系硬化剤からなる群より選択される一種または二種以上のアミン系硬化剤を含み、
前記封止工程は、
前記第一液および前記第二液を含む混合物により前記構造体の少なくとも一部を覆う工程と、前記混合物を20℃以上60℃未満で一次硬化する工程と、得られた一次硬化物を60℃以上150℃以下で二次硬化する工程と、をこの順に含む、電子装置の製造方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記混合物を一次硬化する時間が1時間以上48時間以下である、請求項1に記載の電子装置の製造方法。
【請求項3】
前記一次硬化物を二次硬化する時間が0.1時間以上12時間以下である、請求項1または2に記載の電子装置の製造方法。
【請求項4】
前記エポキシ樹脂が、ビスフェノール型エポキシ樹脂を含む、請求項1または2に記載の電子装置の製造方法。
【請求項5】
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群より選択される一種または二種以上を含む、請求項4に記載の電子装置の製造方法。
【請求項6】
前記第一液中の前記エポキシ樹脂の含有量が、前記第一液全体を100質量%としたとき、10質量%以上50質量%以下である、請求項1または2に記載の電子装置の製造方法。
【請求項7】
前記第一液が無機充填材をさらに含む、請求項1または2に記載の電子装置の製造方法。
【請求項8】
前記無機充填材が、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムおよび炭酸カルシウムからなる群より選択される一種または二種以上を含む、請求項7に記載の電子装置の製造方法。
【請求項9】
前記無機充填材の、レーザー回折散乱法で測定される体積頻度粒度分布において累積値が50%となる際の平均粒子径D
50
が、1μm以上200μm以下である、請求項7に記載の電子装置の製造方法。
【請求項10】
前記第一液中の前記無機充填材の含有量が、前記第一液全体を100質量%としたとき、50質量%以上90質量%以下である、請求項7に記載の電子装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂は基板と半導体素子を封止するための封止材として使用されている。
封止材に関する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が挙げられる。
【0003】
特許文献1には、封止材に配合されて封止材の線膨張係数を小さくし、なおかつ、封止材を低粘度に維持して侵入性を良好にする半導体封止材用充填剤およびこれを用いた半導体封止材組成物を提供することを課題として、無機物と、該無機物の表面に化学結合された、エポキシ樹脂と反応可能な官能基を有する有機層とを備えたことを特徴とする半導体封止材用充填材、並びに、この充填材およびエポキシ樹脂を含む半導体封止材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-67890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、熱による電子部品の劣化抑制および低温硬化時の封止材の機械的特性の性能バランスが向上した電子装置の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、硬化剤として特定のアミン系硬化剤を含む二液型液状樹脂組成物を用いて、段階的に電子部品の封止を行うことにより、電子部品の最高到達温度を低減でき、その結果、熱による電子部品の劣化抑制および低温硬化時の封止材の機械的特性の性能バランスを向上できることを見出して、本発明を完成させた。
【0007】
本発明によれば、以下に示す電子装置の製造方法が提供される。
【0008】
[1]
回路層を含む基板と、上記基板の上記回路層上に電子部品とを備える構造体を、二液型液状樹脂組成物により封止する封止工程を含む、電子装置の製造方法であって、
上記二液型液状樹脂組成物は、第一液および第二液からなり、上記第一液がエポキシ樹脂を含み、上記第二液が脂環式アミン系硬化剤および芳香族アミン系硬化剤からなる群より選択される一種または二種以上のアミン系硬化剤を含み、
上記封止工程は、
上記第一液および上記第二液を含む混合物により上記構造体の少なくとも一部を覆う工程と、上記混合物を20℃以上60℃未満で一次硬化する工程と、得られた一次硬化物を60℃以上150℃以下で二次硬化する工程と、をこの順に含む、電子装置の製造方法。
[2]
上記混合物を一次硬化する時間が1時間以上48時間以下である、上記[1]に記載の電子装置の製造方法。
[3]
上記一次硬化物を二次硬化する時間が0.1時間以上12時間以下である、上記[1]または[2]に記載の電子装置の製造方法。
[4]
上記エポキシ樹脂が、ビスフェノール型エポキシ樹脂を含む、上記[1]~[3]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[5]
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびビスフェノールF型エポキシ樹脂からなる群より選択される一種または二種以上を含む、上記[4]に記載の電子装置の製造方法。
[6]
上記第一液中の上記エポキシ樹脂の含有量が、上記第一液全体を100質量%としたとき、10質量%以上50質量%以下である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[7]
上記第一液が無機充填材をさらに含む、上記[1]~[6]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[8]
上記無機充填材が、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウムおよび炭酸カルシウムからなる群より選択される一種または二種以上を含む、上記[7]に記載の電子装置の製造方法。
[9]
上記無機充填材の、レーザー回折散乱法で測定される体積頻度粒度分布において累積値が50%となる際の平均粒子径D
50
が、1μm以上200μm以下である、上記[7]または[8]に記載の電子装置の製造方法。
[10]
上記第一液中の上記無機充填材の含有量が、上記第一液全体を100質量%としたとき、50質量%以上90質量%以下である、上記[7]~[9]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[11]
上記第一液が沈降防止剤をさらに含む、上記[1]~[10]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[12]
上記第一液中の上記沈降防止剤の含有量が、上記第一液全体を100質量%としたとき、0.01質量%以上2.00質量%以下である、上記[11]に記載の電子装置の製造方法。
[13]
上記アミン系硬化剤が下記一般式(1)で表される構造を含む、上記[1]~[12]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
TIFF
2025132142000001.tif
11
153
(上記一般式(1)中、R
1
は炭素数1~5の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す)
[14]
上記アミン系硬化剤が1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンおよびメタキシレンジアミンからなる群より選択される一種または二種以上を含む、上記[1]~[13]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[15]
上記第二液中の上記アミン系硬化剤の含有量が、上記第二液全体を100質量%としたとき、50質量%以上100質量%以下である、上記[1]~[14]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[16]
上記混合物中の上記第二液の含有量が、上記混合物中の上記第一液の含有量を100質量部としたとき、1質量部以上50質量部以下である、上記[1]~[15]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[17]
硬化促進剤の含有量が、上記二液型液状樹脂組成物全体を100質量%としたとき、1.0質量%以下である、上記[1]~[16]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
[18]
上記二液型液状樹脂組成物の、以下(方法1)によるガラス転移温度1(Tg1)が50℃以上100℃以下である、上記[1]~[17]のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
(方法1)
上記第一液50gに対し、上記第一液中の上記エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する上記アミン系硬化剤の活性水素当量の当量比が1となるように上記第二液を25℃で混合して、混合物を得る。上記混合物をアルミカップに注型し、40℃で8時間硬化する。25℃まで徐冷した後、10mm×5mm×5mmの寸法で切り出し、試験片を得る。上記試験片を熱機械分析装置を用いて、測定温度範囲0℃~230℃、昇温速度10℃/分の条件下で測定を行い、この測定結果から、ガラス転移温度1(℃)を算出する。
[19]
上記二液型液状樹脂組成物の、以下(方法2)によるガラス転移温度2(Tg2)が80℃以上200℃以下である、上記[18]に記載の電子装置の製造方法。
(方法2)
上記第一液50gに対し、上記第一液中の上記エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する上記アミン系硬化剤の活性水素当量の当量比が1となるように上記第二液を25℃で混合して、混合物を得る。上記混合物をアルミカップに注型し、40℃で8時間硬化したのち、80℃で1時間硬化する。25℃まで徐冷した後、10mm×5mm×5mmの寸法で切り出し、試験片を得る。上記試験片を熱機械分析装置を用いて、測定温度範囲0℃~230℃、昇温速度10℃/分の条件下で測定を行い、この測定結果から、ガラス転移温度2(℃)を算出する。
[20]
上記Tg1に対する上記Tg2の比(Tg2/Tg1)が1.0以上2.0以下である、上記[19]に記載の電子装置の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、熱による電子部品の劣化抑制および低温硬化時の封止材の機械的特性の性能バランスが向上した電子装置の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
なお、本明細書において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値または下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。「AまたはB」とは、AおよびBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本明細書において、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。本明細書において、「二液型液状樹脂組成物(または第一液および第二液)全体を100質量%としたとき」という記載は、二液型液状樹脂組成物を硬化した際に揮発する溶媒等の成分を除くことを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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