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公開番号
2025124258
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-26
出願番号
2024020186
出願日
2024-02-14
発明の名称
燃料電池システム
出願人
大阪瓦斯株式会社
代理人
個人
主分類
H01M
8/04228 20160101AFI20250819BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】燃料オフガスを有効活用することで、運転停止工程において、燃料電池の燃料室側と酸化剤ガス室側との差圧に起因した燃料電池セルの破損を回避しながら、燃料使用量を削減することができる経済的に有利な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】固体酸化物形の燃料電池部1と、燃料電池部1からの燃料オフガスと酸化剤オフガスとを燃焼させる燃焼部4と、燃料電池部1を目標温度まで降下させて運転停止させる運転停止工程を実施する運転制御部9と、燃料電池部1の燃料室から排出される燃料オフガスを燃料ガス供給部20に還流自在な燃料オフガス還流手段40とを備え、運転制御部9は、運転停止工程においては、酸化剤ガス供給部30から燃料電池部1の酸化剤ガス室に供給する酸化剤ガスの流量を増加させるとともに、燃料室から排出される燃料オフガスを燃料オフガス還流手段40にて燃料ガス供給部20に還流させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料ガス供給部から燃料室に供給される燃料ガスと酸化剤ガス供給部から酸化剤ガス室に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する固体酸化物形の燃料電池部と、
前記燃料室から排出される燃料オフガスと前記酸化剤ガス室から排出される酸化剤オフガスとを燃焼させる燃焼部と、
各部の作動を制御して前記燃料電池部の温度を目標温度まで降下させて運転を停止させる運転停止工程が実施自在な運転制御部と、が備えられた燃料電池システムであって、
前記燃料室から排出される燃料オフガスの少なくとも一部を前記燃料ガス供給部に還流自在な燃料オフガス還流手段が備えられ、
前記運転制御部は、前記運転停止工程においては、前記酸化剤ガス供給部から前記酸化剤ガス室に供給される酸化剤ガスの流量を増加させるとともに、前記燃料室から排出される燃料オフガスの少なくとも一部を前記燃料オフガス還流手段にて前記燃料ガス供給部に還流させる燃料電池システム。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記燃料オフガス還流手段には、前記燃料ガス供給部に還流させる燃料オフガスの流量を調整自在な燃料オフガス流量調整部が備えられ、
前記運転制御部は、前記運転停止工程においては、前記燃料室側の圧力と前記酸化剤ガス室側の圧力とを監視し、前記燃料室側と前記酸化剤ガス室側との差圧が適正範囲内に維持されるように、前記燃料オフガス流量調整部にて前記燃料ガス供給部に還流される燃料オフガスの流量を調整する請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記燃料室から排出される燃料オフガスを前記燃焼部に導く燃料オフガス供給路が備えられ、
前記燃料オフガス還流手段には、前記燃料室から排出される燃料オフガスを前記燃料ガス供給部に導く燃料オフガス還流路と、前記燃料室から排出される燃料オフガスが通流する流路を前記燃料オフガス供給路と前記燃料オフガス還流路との間で切り替え自在な流路切替部とが備えられ、
前記運転制御部は、前記運転停止工程においては、前記燃料室から排出される燃料オフガスの流路を前記流路切替部にて前記燃料オフガス供給路から前記燃料オフガス還流路に切り替える請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記流路切替部には、前記燃料オフガス供給路を開閉する供給路開閉弁と、前記燃料オフガス還流路を開閉する還流路開閉弁と、が備えられ、
前記運転制御部は、前記運転停止工程においては、前記供給路開閉弁を閉弁するとともに前記還流路開閉弁を開弁する形態で前記燃料室から排出される燃料オフガスの流路を前記燃料オフガス供給路から前記燃料オフガス還流路に切り替えるとともに、前記燃料室側の圧力と前記酸化剤ガス室側の圧力とを監視し、前記燃料室側と前記酸化剤ガス室側との差圧が適正範囲内に維持されるように、前記燃料室側の圧力が前記酸化剤ガス室側の圧力よりも高くなると前記供給路開閉弁を開弁し、前記燃料室側の圧力が前記酸化剤ガス室側の圧力よりも低くなると前記供給路開閉弁を閉弁して、前記燃料ガス供給部に還流される燃料オフガスの流量を調整する請求項3に記載の燃料電池システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガス供給部から燃料室に供給される燃料ガスと酸化剤ガス供給部から酸化剤ガス室に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する固体酸化物形の燃料電池部と、前記燃料室から排出される燃料オフガスと前記酸化剤ガス室から排出される酸化剤オフガスとを燃焼させる燃焼部と、各部の作動を制御して前記燃料電池部の温度を目標温度まで降下させて運転を停止させる運転停止工程が実施自在な運転制御部と、が備えられた燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
本発明の背景技術としては、例えば、特許文献1に記載された固体酸化物形燃料電池システムがある。
この固体酸化物形燃料電池システムには、燃料ガスを水蒸気改質するための改質器と、改質器にて改質された改質燃料ガス及び酸化剤ガスの酸化及び還元によって発電を行うセルスタックと、酸化剤ガスをセルスタックに供給する酸化材ガス供給手段と、燃料ガスを改質器に供給する燃料ガス供給手段と、セルスタックからの燃料オフガス及び空気オフガスを燃焼させる燃焼器と、燃料オフガスに含まれる水蒸気を凝縮させる水蒸気凝縮部と、が備えられている。
【0003】
そして、この固体酸化物形燃料電池システムにおいては、水蒸気凝縮部にて水蒸気が除去された燃料オフガスを燃焼器に送給する燃料オフガス送給流路に、その燃料オフガスの一部を、燃料ガスを改質器に供給する燃料ガス供給流路に戻すリサイクル流路が設けられている。
【0004】
これにより、この固体酸化物形燃料電池システムにおいては、水蒸気凝縮部にて水蒸気が凝縮されて除去された後の燃料オフガスの一部が、燃料オフガス送給流路からリサイクル流路を通して燃料ガス供給流路に戻されて、燃料ガス供給流路の燃料ガスに混合された後、改質器にて改質されてセルスタックに送給される。そして、このように燃料オフガスの一部がリサイクルされることで、セルスタックの発電効率を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-125290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、特許文献1に記載された固体酸化物形燃料電池システムにおいては、燃料オフガスをセルスタックの発電効率を高めるのに活用しているが、これにとどまらず、燃料オフガスの更なる有効活用が求められている。
【0007】
ところで、固体酸化物形燃料電池システムのように高温で作動する燃料電池システムは、運転を停止させる運転停止工程においては、燃料電池の温度を目標温度まで降下させてから運転を停止させることにより、その停止(冷却)に要する時間が数時間以上になるという課題がある。しかも、その運転停止工程が実施されている間は、燃料電池の燃料極が酸化しないように、その燃料極に少量の燃料を供給し続ける必要があり、そのため、経済的な観点から、その運転停止工程での冷却に要する時間をできるだけ短くすることが望まれている。
【0008】
運転停止工程での冷却速度は、燃料電池あるいはその周囲に供給する酸化剤ガスの流量を増やすことで高めることができる。しかしながら、平板型セルスタックのように酸化剤ガス室と燃料室とが閉じられた系となるものにおいては、酸化剤ガス室に供給する酸化剤ガスの流量を増やすと、これに応じて酸化剤ガス室の圧力が上昇し、これにより、酸化剤ガス室と燃料室とに圧力差が生じて、それらの間に位置する燃料電池セルに力がかかるようになる。そして、その力が過大になると、燃料電池セルが破損する恐れがあるため、酸化剤ガス室に供給する酸化剤ガスの流量が制限されることになり、運転停止工程での冷却に要する時間の短縮を図る上において改善の余地がある。
【0009】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、燃料オフガスを有効活用することにより、運転停止工程において、燃料電池の燃料室側と酸化剤ガス室側との圧力差が過大になることに起因して燃料電池セルが破損する恐れを回避しながら、酸化剤ガス室に供給される酸化剤ガスの流量の増加による冷却時間の短縮を可能にして、運転停止工程での燃料使用量を削減することができる経済的に有利な燃料電池システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1特徴構成は、燃料ガス供給部から燃料室に供給される燃料ガスと酸化剤ガス供給部から酸化剤ガス室に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する固体酸化物形の燃料電池部と、
前記燃料室から排出される燃料オフガスと前記酸化剤ガス室から排出される酸化剤オフガスとを燃焼させる燃焼部と、
各部の作動を制御して前記燃料電池部の温度を目標温度まで降下させて運転を停止させる運転停止工程が実施自在な運転制御部と、が備えられた燃料電池システムであって、
前記燃料室から排出される燃料オフガスの少なくとも一部を前記燃料ガス供給部に還流自在な燃料オフガス還流手段が備えられ、
前記運転制御部は、前記運転停止工程においては、前記酸化剤ガス供給部から前記酸化剤ガス室に供給される酸化剤ガスの流量を増加させるとともに、前記燃料室から排出される燃料オフガスの少なくとも一部を前記燃料オフガス還流手段にて前記燃料ガス供給部に還流させる点にある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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