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公開番号
2025131437
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-09
出願番号
2024029192
出願日
2024-02-28
発明の名称
アルゴリズム選択プログラム、アルゴリズム選択方法および情報処理装置
出願人
富士通株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
G06N
10/60 20220101AFI20250902BHJP(計算;計数)
要約
【課題】構造最適化にかかる時間を短縮すること。
【解決手段】情報処理装置は、計算を複数サイクル繰り返し実行する量子化学計算アルゴリズムを用いて分子の構造最適化の解を算出する場合に、対象分子について第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、サイクルごとの核勾配ノルムを算出する。情報処理装置は、核勾配ノルムが第1の閾値以上であるサイクルについては第1の量子化学計算アルゴリズムを実行する。情報処理装置は、核勾配ノルムが第1の閾値未満であるサイクルについては第1の量子化学計算アルゴリズムよりも実行時間が長い第2の量子化学計算アルゴリズムを実行する。
【選択図】図3A
特許請求の範囲
【請求項1】
計算を複数サイクル繰り返し実行する量子化学計算アルゴリズムを用いて分子の構造最適化の解を算出する場合に、対象分子について第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、サイクルごとの核勾配ノルムを算出し、
前記核勾配ノルムが第1の閾値以上であるサイクルについては前記第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、
前記核勾配ノルムが前記第1の閾値未満であるサイクルについては前記第1の量子化学計算アルゴリズムよりも実行時間が長い第2の量子化学計算アルゴリズムを実行する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするアルゴリズム選択プログラム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記核勾配ノルムが前記第1の閾値未満かつ前記第2の閾値以上であるサイクルについては、前記第2の量子化学計算アルゴリズムを実行し、前記核勾配ノルムが前記第2の閾値未満であるサイクルについては前記第2の量子化学計算アルゴリズムよりも実行時間が長い第3の量子化学計算アルゴリズムを実行する処理を更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項3】
前記第2の量子化学計算アルゴリズムは、前記第1の量子化学計算アルゴリズムよりも精度が高いことを特徴とする請求項1に記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項4】
前記第3の量子化学計算アルゴリズムは、前記第2の量子化学計算アルゴリズムよりも精度が高いことを特徴とする請求項2に記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項5】
前記サイクルごとの核勾配ノルム、前記第1の閾値、前記第2の閾値を基にして、前記サイクルごとに実行する量子化学計算アルゴリズムを、前記第1の量子化学計算アルゴリズム、前記第2の量子化学計算アルゴリズム、または、前記第3の量子化学計算アルゴリズムから選択する処理を更にコンピュータに実行させることを特徴とする請求項2に記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項6】
計算を複数サイクル繰り返し実行する量子化学計算アルゴリズムを用いて分子の構造最適化の解を算出する場合に、対象分子について第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、サイクルごとの核勾配ノルムを算出し、
前記核勾配ノルムが第1の閾値以上であるサイクルについては前記第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、
前記核勾配ノルムが前記第1の閾値未満であるサイクルについては前記第1の量子化学計算アルゴリズムよりも実行時間が長い第2の量子化学計算アルゴリズムを実行する
処理をコンピュータが実行することを特徴とするアルゴリズム選択方法。
【請求項7】
計算を複数サイクル繰り返し実行する量子化学計算アルゴリズムを用いて分子の構造最適化の解を算出する場合に、対象分子について第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、サイクルごとの核勾配ノルムを算出し、
前記核勾配ノルムが第1の閾値以上であるサイクルについては前記第1の量子化学計算アルゴリズムを実行し、
前記核勾配ノルムが前記第1の閾値未満であるサイクルについては前記第1の量子化学計算アルゴリズムよりも実行時間が長い第2の量子化学計算アルゴリズムを実行する
処理を実行する制御部を有する情報処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルゴリズム選択プログラム等に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
分子の構造や性質を電子状態から解析する手法として、量子化学計算がある。量子化学計算では、対象分子のエネルギーを算出することが基本となる。分子のエネルギーを求めることで、様々な特性を把握することが可能となり、創薬や新材料の開発に利用できる。
【0003】
量子化学計算で行われる代表的な処理として分子の構造最適化が挙げられる。構造最適化は、分子構造計算により、分子の安定構造を求めるものである。たとえば、構造最適化では、分子の構造を変えつつエネルギー計算と核勾配計算を繰り返し実行し、エネルギー差分や核勾配ノルムが閾値を下回ると収束する。
【0004】
図11は、分子構造最適化を説明するための図である。図11では一例として水分子「H2O」を用いて説明する。グラフG1は、分子(水分子)の各構造における分子のエネルギーを示す。グラフG1の横軸は分子構造に対応する軸であり、縦軸は分子のエネルギーに対応する軸である。以下では、分子のエネルギーを適宜「エネルギー」と表記する。
【0005】
構造最適化では、各原子に働く力のベクトルに応じて少しずつ原子の位置を変位させ、少しずつ構造を最適化していく。たとえば、分子の初期構造を、分子構造1-1とする。分子構造1-1およびエネルギーに対応するグラフG1上の位置を(1)とする。構造最適化により、分子構造1-1が、分子構造1-2に変更されると、分子構造およびエネルギーに対応するグラフG1上の位置が(2)となる。
【0006】
続いて、構造最適化により、分子構造1-2が、分子構造1-3に変更されると、分子構造およびエネルギーに対応するグラフG1上の位置が(3)となる。分子構造1-3が、分子構造1-4に変更されると、分子構造およびエネルギーに対応するグラフG1上の位置が(4)となる。分子構造1-4が、分子構造1-5に変更されると、分子構造およびエネルギーに対応するグラフG1上の位置が(5)となる。
【0007】
分子構造1-5において、エネルギーが最小値となり、最適化構造となる。
【0008】
図12は、サイクルの経過に伴うエネルギー差分および核勾配ノルムの関係を示す図である。グラフG2の横軸はサイクル(最適化サイクル)に対応する軸であり、縦軸は値(エネルギー差分の値、または、核勾配ノルムの値)に対応する。線L1は、サイクルとエネルギー差分との関係を示す。線L2は、サイクルと核勾配ノルムとの関係を示す。
【0009】
たとえば、分子構造が更新されてから、更新後の分子構造のエネルギーおよび核勾配を計算するまでの処理が1サイクルとなる。以下では、n回目のサイクルをサイクルnと表記する。エネルギー差分は、前回のサイクルの分子構造のエネルギーと、今回のサイクルの分子構造のエネルギーとの差分を示す。核勾配ノルムは、核勾配の計算結果から得られる各原子に働くベクトルの和の長さである。エネルギー差分は、サイクル数2以上で計算可能である。核勾配ノルムは、サイクル数1以上で計算可能である。
【0010】
図12に示すグラフG2では、サイクル「6」において、エネルギー差分が閾値Th
1
未満となり、核勾配ノルムが閾値Th
2
未満となる。たとえば、サイクル「6」において、分子が最適化構造となり、最適化構造となるまでのサイクル数(最適化サイクル数)は「6」であることを示す。
(【0011】以降は省略されています)
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