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公開番号2025127610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024391
出願日2024-02-21
発明の名称温度制御システム
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/3065 20060101AFI20250826BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】半導体製造装置での目標処理温度の変化に速やかに対応することができる温度制御システムを提供する。
【解決手段】温度制御システムは、第1循環回路11を循環する第1熱媒体と、複数の第3循環回路13を循環する第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第1熱交換器21と、第1循環回路11によって複数の第1熱交換器21にそれぞれ直列に接続された複数の第1流量可変装置51を備える。動作制御部100は、複数の第3循環回路13のうちの1つを流れる第3熱媒体に対する冷却熱負荷が冷却負荷しきい値を上回ったときに、その第3循環回路13に接続された第1熱交換器21に対応する第1流量可変装置51に指令を与えて、第1熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半導体製造装置の温度を調節するための温度制御システムであって、
第1熱媒体が循環する第1循環回路と、
前記第1循環回路から独立しており、第2熱媒体が循環する第2循環回路と、
前記第1循環回路および前記第2循環回路から独立しており、第3熱媒体が循環する複数の第3循環回路と、
前記第1循環回路を流れる前記第1熱媒体を冷却する冷却装置と、
前記第2循環回路を流れる前記第2熱媒体を加熱する加熱装置と、
前記冷却装置によって冷却された前記第1熱媒体と、前記複数の第3循環回路を循環する前記第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第1熱交換器と、
前記加熱装置によって加熱された前記第2熱媒体と、前記複数の第3循環回路を循環する前記第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第2熱交換器と、
前記第1循環回路によって前記複数の第1熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第1流量可変装置と、
前記複数の第1流量可変装置の動作を制御する動作制御部を備え、
前記複数の第1熱交換器は、前記第1循環回路によって並列に接続され、
前記複数の第2熱交換器は、前記第2循環回路によって並列に接続され、
前記複数の第1熱交換器および前記複数の第2熱交換器は、複数組の第1熱交換器および第2熱交換器を構成し、
前記複数組の第1熱交換器および第2熱交換器は、前記複数の第3循環回路にそれぞれに接続されており、
前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つを流れる第3熱媒体に対する冷却熱負荷が冷却負荷しきい値を上回ったときに、その第3循環回路に接続された第1熱交換器に対応する第1流量可変装置に指令を与えて、前記第1熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている、温度制御システム。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記温度制御システムは、前記複数の第3循環回路を流れる第3熱媒体に対する冷却熱負荷を測定するための複数の第1熱媒体出口温度測定器をさらに備えており、
前記複数の第1熱媒体出口温度測定器は、前記第1循環回路に接続され、かつ前記複数の第1熱交換器の下流に配置されており、
前記複数の第1熱媒体出口温度測定器は、前記複数の第1熱交換器を通過した前記第1熱媒体の温度を測定するように構成されており、
前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つに接続された第1熱交換器を通過した前記第1熱媒体の温度が冷却温度しきい値を上回ったときに、その第3循環回路に接続された第1熱交換器に対応する第1流量可変装置に指令を与えて、前記第1熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている、請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項3】
前記動作制御部は、前記第1熱媒体の流量を前記過剰流量まで増加させてから所定の第1流量増加時間が経過したときに、前記対応する第1流量可変装置に指令を与えて、前記第1熱媒体の流量を前記定格流量まで低下させるように構成されている、請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項4】
前記複数の第1流量可変装置は、前記第1循環回路によって前記複数の第1熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第1可変速ポンプであり、
前記動作制御部は、前記複数の第1可変速ポンプの回転速度を個別に制御するように構成されている、請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項5】
前記第2循環回路によって前記複数の第2熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第2流量可変装置をさらに備え、
前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つを流れる第3熱媒体に対する加熱熱負荷が加熱負荷しきい値を上回ったときに、その第3循環回路に接続された第2熱交換器に対応する第2流量可変装置に指令を与えて、前記第2熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている、請求項1に記載の温度制御システム。
【請求項6】
前記複数の第2流量可変装置は、前記第2循環回路によって前記複数の第2熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第2可変速ポンプであり、
前記動作制御部は、前記複数の第2可変速ポンプの回転速度を個別に制御するように構成されている、請求項5に記載の温度制御システム。
【請求項7】
半導体製造装置の温度を調節するための温度制御システムであって、
第1熱媒体が循環する第1循環回路と、
前記第1循環回路から独立しており、第2熱媒体が循環する第2循環回路と、
前記第1循環回路および前記第2循環回路から独立しており、第3熱媒体が循環する複数の第3循環回路と、
前記第1循環回路を流れる前記第1熱媒体を冷却する冷却装置と、
前記第2循環回路を流れる前記第2熱媒体を加熱する加熱装置と、
前記冷却装置によって冷却された前記第1熱媒体と、前記複数の第3循環回路を循環する前記第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第1熱交換器と、
前記加熱装置によって加熱された前記第2熱媒体と、前記複数の第3循環回路を循環する前記第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第2熱交換器と、
前記第2循環回路によって前記複数の第2熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第2流量可変装置と、
前記複数の第2流量可変装置の動作を制御する動作制御部を備え、
前記複数の第1熱交換器は、前記第1循環回路によって並列に接続され、
前記複数の第2熱交換器は、前記第2循環回路によって並列に接続され、
前記複数の第1熱交換器および前記複数の第2熱交換器は、複数組の第1熱交換器および第2熱交換器を構成し、
前記複数組の第1熱交換器および第2熱交換器は、前記複数の第3循環回路にそれぞれに接続されており、
前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つを流れる第3熱媒体に対する加熱熱負荷が加熱負荷しきい値を上回ったときに、その第3循環回路に接続された第2熱交換器に対応する第2流量可変装置に指令を与えて、前記第2熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている、温度制御システム。
【請求項8】
前記温度制御システムは、前記複数の第3循環回路を流れる第3熱媒体に対する加熱熱負荷を測定するための複数の第2熱媒体出口温度測定器をさらに備えており、
前記複数の第2熱媒体出口温度測定器は、前記第2循環回路に接続され、かつ前記複数の第2熱交換器の下流に配置されており、
前記複数の第2熱媒体出口温度測定器は、前記複数の第2熱交換器を通過した前記第2熱媒体の温度を測定するように構成されており、
前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つに接続された第2熱交換器を通過した前記第2熱媒体の温度が加熱温度しきい値を下回ったときに、その第3循環回路に接続された第2熱交換器に対応する第2流量可変装置に指令を与えて、前記第2熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている、請求項7に記載の温度制御システム。
【請求項9】
前記動作制御部は、前記第2熱媒体の流量を前記過剰流量まで増加させてから所定の第2流量増加時間が経過したときに、前記対応する第2流量可変装置に指令を与えて、前記第2熱媒体の流量を前記定格流量まで低下させるように構成されている、請求項7に記載の温度制御システム。
【請求項10】
前記複数の第2流量可変装置は、前記第2循環回路によって前記複数の第2熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第2可変速ポンプであり、
前記動作制御部は、前記複数の第2可変速ポンプの回転速度を個別に制御するように構成されている、請求項7に記載の温度制御システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチング装置、CVD装置、PVD装置などの半導体製造装置に使用される熱媒体の温度を制御する温度制御システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスを製造するための半導体製造装置(例えばエッチング装置、CVD装置、PVD装置)は、処理温度を制御しながら製造プロセスを実行するように構成される。例えば、エッチング装置では、ウェーハを支持するサセプタ内に形成された流路に、温度調節された熱媒体としての液体を流すことで、ウェーハの処理温度を調節する。
【0003】
半導体製造装置に供給される熱媒体の温度は、冷却装置および加熱装置により直接または間接に調節される。例えば、冷却装置により冷却された熱媒体と、加熱装置により加熱された熱媒体とを混合することで、温度調節された熱媒体を生成し、その熱媒体を半導体製造装置に供給することで、半導体製造装置での処理温度を熱媒体により調節する。別の例では、特許文献1に示すように、冷却装置および加熱装置により第1熱媒体および第2熱媒体をそれぞれ冷却および加熱し、冷却された第1熱媒体および加熱された第2熱媒体を、第3熱媒体と熱交換させることで、第3熱媒体の温度を調節し、その第3熱媒体を半導体製造装置に供給することで、半導体製造装置での処理温度を第3熱媒体により調節する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-77086号公報
特開2016-162794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体製造装置のウェーハの処理中に、処理工程によりウェーハに対する目標処理温度が変わる。例えば、ウェーハの処理中に半導体製造装置での目標処理温度が低下したときは、半導体製造装置に供給される熱媒体の温度を速やかに低下させる必要があり、結果として冷却装置の熱負荷が一時的に増加する。同様に、ウェーハの処理中に半導体製造装置での目標処理温度が上昇したときは、半導体製造装置に供給される熱媒体の温度を速やかに上昇させる必要があり、結果として加熱装置の熱負荷が一時的に増加する。
【0006】
しかし、一時的な負荷変動に備えて冷却装置の冷却能力、加熱装置の加熱能力を増やすと、冷却装置および加熱装置の大型化、高コスト化などのデメリットが生じる。
【0007】
そこで、本発明は、冷却装置または加熱装置の定格能力を変えることなく、半導体製造装置での目標処理温度の変化に速やかに対応することができる温度制御システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、半導体製造装置の温度を調節するための温度制御システムであって、第1熱媒体が循環する第1循環回路と、前記第1循環回路から独立しており、第2熱媒体が循環する第2循環回路と、前記第1循環回路および前記第2循環回路から独立しており、第3熱媒体が循環する複数の第3循環回路と、前記第1循環回路を流れる前記第1熱媒体を冷却する冷却装置と、前記第2循環回路を流れる前記第2熱媒体を加熱する加熱装置と、前記冷却装置によって冷却された前記第1熱媒体と、前記複数の第3循環回路を循環する前記第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第1熱交換器と、前記加熱装置によって加熱された前記第2熱媒体と、前記複数の第3循環回路を循環する前記第3熱媒体との間で熱交換を行う複数の第2熱交換器と、前記第1循環回路によって前記複数の第1熱交換器にそれぞれ直列に接続された複数の第1流量可変装置と、前記複数の第1流量可変装置の動作を制御する動作制御部を備え、前記複数の第1熱交換器は、前記第1循環回路によって並列に接続され、前記複数の第2熱交換器は、前記第2循環回路によって並列に接続され、前記複数の第1熱交換器および前記複数の第2熱交換器は、複数組の第1熱交換器および第2熱交換器を構成し、前記複数組の第1熱交換器および第2熱交換器は、前記複数の第3循環回路にそれぞれに接続されており、前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つを流れる第3熱媒体に対する冷却熱負荷が冷却負荷しきい値を上回ったときに、その第3循環回路に接続された第1熱交換器に対応する第1流量可変装置に指令を与えて、前記第1熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている、温度制御システムが提供される。
【0009】
本発明によれば、冷却熱負荷が増加した第3熱媒体が流れる第3循環回路に接続された第1熱交換器に送る第1熱媒体の流量を増やすことで、対応する第1熱交換器の冷却能力を一時的に増加することができる。冷却熱負荷の増加は、一時的に起こるのが通常であり、複数の第3循環回路のすべてにおいて冷却熱負荷が同時に増加することはない。したがって、一時的な冷却熱負荷増加が生じても、冷却装置はその定格冷却能力内で総冷却熱負荷を処理することができる。
【0010】
一態様では、前記温度制御システムは、前記複数の第3循環回路を流れる第3熱媒体に対する冷却熱負荷を測定するための複数の第1熱媒体出口温度測定器をさらに備えており、前記複数の第1熱媒体出口温度測定器は、前記第1循環回路に接続され、かつ前記複数の第1熱交換器の下流に配置されており、前記複数の第1熱媒体出口温度測定器は、前記複数の第1熱交換器を通過した前記第1熱媒体の温度を測定するように構成されており、前記動作制御部は、前記複数の第3循環回路のうちの1つに接続された第1熱交換器を通過した前記第1熱媒体の温度が冷却温度しきい値を上回ったときに、その第3循環回路に接続された第1熱交換器に対応する第1流量可変装置に指令を与えて、前記第1熱媒体の流量を定格流量から過剰流量まで増加させるように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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