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公開番号
2025126297
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-28
出願番号
2025108376,2023129815
出願日
2025-06-26,2021-03-03
発明の名称
シート
出願人
テイ・エス テック株式会社
代理人
弁理士法人大島特許事務所
主分類
B68G
7/052 20060101AFI20250821BHJP(馬具;詰め物,かわ張りされた物品)
要約
【課題】
本発明は、空気流通路を有するパッドと、表皮材と、表皮係止クリップとを備え、表皮係止クリップの抜けを防止できるシートを提供することを目的とする。
【解決手段】
シート51は、空気流通路55を有するパッド52と、表皮材33と、パッド52に埋め込まれて表皮材33の所定の線状部分34を吊り込む表皮係止クリップ35とを備える。パッド52は、表皮係止クリップ35を埋め込む本体部材56と、本体部材56上に配置される中間層部材57と、中間層部材57上に配置される表層部材58とを含む。本体部材56が、線状部分34に沿って延在して表層部材58の表面と略同一面を画定するように膨出する線状膨出部59を含み、表皮材33が表層部材58から線状膨出部59を超えて延出する部分に於いて表皮係止クリップ35に吊り込まれている。
【選択図】図13
特許請求の範囲
【請求項1】
所定の幅及び深さをもって所定方向に延在して深さ方向の表側に開口した溝を有するパッドと、前記パッドにおける前記深さ方向の前記表側を覆う本体部及び前記本体部に連結して前記溝の延在方向に延在する線状部分を含む表皮材と、前記パッドの前記溝内に埋め込まれて前記線状部分を吊り込む表皮係止クリップとを備えるシートであって、
前記表皮係止クリップは、前記線状部分を係止する1対の係止片を含み、
前記線状部分は、前記1対の係止片に係止される被係止部と、前記被係止部を前記本体部に連結する表皮連結部とを含み、
前記パッドは、前記溝の幅が狭くなるように前記溝の側面から前記溝の幅方向に突出して突出端を形成する突部を含み、
前記突部は、前記線状部分を前記表皮係止クリップに取り付ける際の目印として機能するように、前記溝における前記延在方向に部分的に設けられた、シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気流通路を有するパッドと、パッドにおける厚さ方向の表側を覆う表皮材と、パッドに埋め込まれて表皮材の所定の線状部分を吊り込む表皮係止クリップとを備えるシートに関する。
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【背景技術】
【0002】
乗り物用シートのシートクッション及びシートバックにおける着座面には、外観形状を維持するために線状の凹みが設けられることがある(図1参照)。表皮材はこの線状の凹みに吊り込まれて表皮係止クリップによってパッドに固定される。例えば特許文献1及び2には、パッドに埋設される基板と、基板に立設されて表皮材を係止する1対の係止部とを備える表皮係止クリップが記載されている。
【0003】
また、特許文献3には、パッド内に設けられた空気流通路を介してシートの表面から空気を送出又は吸引するエアーベンチレーションシステム(AVS)を備えた乗物用シートが記載されている。パッドは、空気流通路を形成するために複数の部材を積み重ねることによって形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6228562号公報
特許第6339802号公報
特開2019-206340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パッドは、発泡ウレタン等の発泡樹脂によって構成され、表皮係止クリップは、パッドを発泡する際にパッド内に埋め込まれる。空気流通路を有するパッドの表層部分は比較的薄いパッド部材によって構成される。表皮係止クリップは、パッドに於ける薄い部分に埋め込まれると、表皮材を引っ張った際に荷重に耐えられずパッドから抜けてしまうおそれがある。
【0006】
このような問題に鑑み、本発明のある実施形態は、空気流通路を有するパッドと、表皮材と、表皮係止クリップとを備え、表皮係止クリップの抜けを防止できる乗物用シートを提供することを目的とする。
本発明のある実施形態は、表皮係止クリップに係止されるべき被係止部が表皮係止クリップの幅方向の外側に誤って入り込むことが防止されたシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある実施形態に係るシートは、所定の幅及び深さをもって所定方向に延在して深さ方向の表側に開口した溝(75)を有するパッド(72)と、前記パッドにおける前記深さ方向の前記表側を覆う本体部(33a)及び前記本体部に連結して前記溝の延在方向に延在する線状部分(34)を含む表皮材(33)と、前記パッドの前記溝内に埋め込まれて前記線状部分を吊り込む表皮係止クリップ(74)とを備えるシート(71)であって、前記表皮係止クリップは、前記線状部分を係止する1対の係止片(77)を含み、前記線状部分は、前記1対の係止片に係止される被係止部(33c)と、前記被係止部を前記本体部に連結する表皮連結部(33b)とを含み、前記パッドは、前記溝の幅が狭くなるように前記溝の側面から前記溝の幅方向に突出して突出端を形成する突部(78)を含む。前記突部は、前記線状部分を前記表皮係止クリップに取り付ける際の目印として機能するように、前記溝における前記延在方向に部分的に設けられても良い。
前記1対の係止片における前記溝の前記幅方向に互いに対向する先端間に、前記表皮連結部が挿通された隙間が形成されており、前記溝が直線状に延在する直線区間において、前記延在方向から見た時、前記突部の前記突出端は、前記溝の前記幅方向において前記隙間を超えないと良い。
前記直線区間において、前記延在方向から見た時、前記突部の前記突出端は、前記表皮係止クリップにおける前記溝の前記幅方向の中心点を超えないと良い。
前記突部における前記溝の前記深さ方向の前記表側の端部は、前記被係止部における前記溝の前記深さ方向の底側の端部よりも前記溝の前記深さ方向の前記表側に位置すると良い。
前記突部における前記溝の前記幅方向への突出長は、前記溝の幅の半分以下であると良い。
前記突部の前記突出端が形成する面は、前記延在方向に直交する断面において、前記溝の前記側面に平行であると良い。
前記突部は、前記表皮材の前記表皮連結部の主面に当接すると良い。
前記突部における前記溝の前記深さ方向の前記表側の端部は、前記表皮係止クリップにおける前記溝の前記深さ方向の前記表側の端部よりも前記溝の前記深さ方向の前記表側に位置すると良い。
シート幅方向に延在する前記溝において、前記表皮係止クリップは、前記突部よりも前記シート幅方向の中央側に配置されると良い。
前記シート幅方向に延在する前記溝において、前記突部は1対配置され、前記表皮係止クリップは1対の前記突部間に配置されると良い。
本発明のある実施形態は、所定の幅及び深さをもって所定方向に延在して深さ方向の表側に開口した溝(38)を有するパッド(32)と、前記パッドにおける前記深さ方向の前記表側を覆う表皮材(33)と、前記パッドの前記溝内に埋め込まれて前記表皮材の所定の線状部分(34)を吊り込む表皮係止クリップ(35)とを備えるシート(31)であって、前記溝の底部近傍の側面は、前記表皮係止クリップの表面に連結するように、底に向かうにつれて前記幅の方向の内側に向かう傾斜面(42)を含む。
前記傾斜面は、前記表皮係止クリップの前記表面の前記幅の方向の内側部分が露出するように、前記表面の中間部分に連結していても良い。
前記表皮係止クリップは、前記パッドとは異なる色を有しても良い。
前記表皮係止クリップの前記色は、青色であっても良い。
前記表皮係止クリップは、前記パッドに埋め込まれた基板(40)と、前記基板から前記表側に延出して前記幅の方向に互いに対向する1対の係止片(12)とを含み、前記係止片は、前記基板に立設された壁体(17)と、前記壁体の遊端部から前記幅の方向の内側に延出して前記線状部分を係止する係止爪(18)と、前記壁体の前記遊端部から前記幅の方向の外側に延出するガイド部(19)とを含み、前記傾斜面は、前記ガイド部に連結していても良い。
前記表皮係止クリップは、前記パッドに埋め込まれた基板(40)と、前記基板から前記表側に延出して前記幅の方向に互いに対向する1対の係止片(12)とを含み、前記係止片は、前記基板に立設された壁体(17)と、前記壁体の遊端部から前記幅の方向の内側に延出して前記線状部分を係止する係止爪(18)を含み、前記係止爪は、部分的に前記パッドに埋まっていても良い。
前記表皮係止クリップは、前記パッドに埋め込まれた基板(40)と、前記基板から前記表側に延出して前記幅の方向に互いに対向する1対の係止片(12)とを含み、前記係止片は、前記基板に立設された壁体(17)と、前記壁体の遊端部から前記幅の方向の内側に延出して前記線状部分を係止する係止爪(18)と、前記壁体の前記遊端部から前記幅の方向の外側に延出するガイド部(19)とを含み、前記係止爪は、部分的に前記パッドから露出する露出部を有し、前記露出部の厚みは、前記深さ方向における前記ガイド部の厚みよりも薄くても良い。
前記係止爪(18)の前記パッド(32)から露出した部分における前記表側の表面は、前記傾斜面(42)に沿っていても良い。
前記傾斜面(42)における前記幅の方向の外縁は、前記係止片における前記幅の方向の外縁よりも前記幅の方向の外方に配置されても良い。
前記所定方向に直交する断面における前記傾斜面(42)の長さは、前記溝(38)の前記側面における前記傾斜面よりも前記表側に配置された部分の前記深さ方向の長さよりも短くても良い。
前記溝は、第1溝と前記第1溝に交差する第2溝とを含み、前記第1溝と前記第2溝との互いの交差部(39)に前記表皮係止クリップが配置されても良い。
本発明のある実施形態は、空気流通路(55)を有するパッド(52)と、前記パッド(52)における厚さ方向の表側を覆う表皮材(33)と、前記パッド(52)に埋め込まれて前記表皮材(33)の所定の線状部分(34)を吊り込む表皮係止クリップ(35)とを備える乗物用シート(51)であって、前記パッド(52)は、前記表皮係止クリップ(33)を埋め込む本体部材(56)と、前記本体部材(56)上に配置され、前記空気流通路(55)の一部(55b)を画定する中間層部材(57)と、前記中間層部材(57)上に配置され、前記空気流通路(55)の前記一部(55b)を前記表側から画定する表層部材(58)とを含み、前記本体部材(56)が、前記線状部分(34)に沿って延在して前記表層部材(58)の表面と略同一面を画定するように膨出する線状膨出部(59)を含み、前記表皮材(33)が前記表層部材(58)から前記線状膨出部(59)を超えて延出する部分に於いて前記表皮係止クリップ(35)に吊り込まれていることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、本体部材が、線状部分に沿って延在して表層部材の表面と略同一面を画定するように膨出する線状膨出部を含み、表皮材が表層部材から線状膨出部を超えて延出する部分に於いて表皮係止クリップに吊り込まれていることにより、パッドに於ける表皮係止クリップを埋め込む部分が厚くなるため、表皮係止クリップの抜けが防止された乗物用シートを提供することができる。
【0009】
本発明のある実施形態によれば、上記構成に於いて、前記線状膨出部(59)の前記表皮材(33)が吊り込まれている側とは反対側に、前記線状膨出部(59)に沿って延在する線状棚面(61)が設けられることにより、前記線状膨出部(59)の前記線状棚面(61)よりも基端側に位置する第1側面(62)及び前記線状膨出部(59)の前記線状棚面(61)よりも遊端側に位置する第2側面(63)が画定され、前記中間層部材(57)が、その端縁が前記第1側面(62)に略衝当するように配置され、前記表層部材(58)が、その端縁が前記第2側面(63)に略衝当するように配置されることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、線状膨出部に線状棚面、第1側面及び第2側面が設けられ、中間層部材が、その端縁が第1側面に略衝当するように配置され、表層部材が、その端縁が第2側面に略衝当するように配置されることにより、表皮係止クリップの抜けが防止されるとともに、中間層部材及び表層部材の位置決めが容易になる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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