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公開番号2025121872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-20
出願番号2025015904
出願日2025-02-03
発明の名称複合バインダー及びその製造方法、電気化学装置
出願人株式会社AESCジャパン
代理人個人
主分類C08F 20/02 20060101AFI20250813BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】複合バインダーおよびその製造方法、並びに電気化学装置を提供する。
【解決手段】複合バインダーは、コアーシェル構造を有し、コアーシェル構造のコアは相変化材料であり、相変化材料の相変化温度は、-10~70℃であり、コアーシェル構造のシェルは高分子バインダーである。複合バインダーの製造方法は、油相と水相の混合物をせん断処理し、そして重合反応を行うステップにより製造する。油相は相変化材料と高分子バインダーの原料を含み、高分子バインダーの原料は少なくともモノマーを含み、水相は水と乳化剤を含む。前記複合バインダーの製造方法により得られた複合バインダーを電気化学装置(例えば電池)に適用する場合、固有の接着性能を保持しつつ、需要に応じて電極シートの熱環境を制御し、セルの高温低温、急速充電、安全性などの性能を改善することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複合バインダーであって、
前記複合バインダーは、コアーシェル構造を有し、
前記コアーシェル構造のコアは、相変化温度が-10~70

Cである相変化材料を含み、
前記コアーシェル構造のシェルは、高分子バインダーを含むことを特徴とする、複合バインダー。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記複合バインダーは、以下の条件(a)~(e)のうちの1つ以上を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の複合バインダー。
(a)前記複合バインダーの粒子径が0.1~10μmである。
(b)前記コアーシェル構造において、前記コアと前記シェルの質量比が(1:10)~(4:1)である。
(c)前記コアーシェル構造の前記シェルの厚さが0.01~1μmである。
(d)前記相変化材料の相変化温度が25~50℃である。
(e)前記相変化材料がC
10
~C
24
の長鎖のアルカンおよびそれらの任意の混合物から選択される。
【請求項3】
前記相変化材料の相変化温度が25~30℃、35~40℃または45~50℃であることを特徴とする、請求項1に記載の複合バインダー。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合バインダーの製造方法であって、
油相と水相との混合物をせん断処理を行い、そして重合反応を行い、前記複合バインダーを製造することを含み、
前記油相は相変化材料と前記高分子バインダーの原料を含み、前記高分子バインダーの前記原料は少なくともモノマーを含み、
前記水相は、水及び乳化剤を含むことを特徴とする、複合バインダーの製造方法。
【請求項5】
前記複合バインダーの製造方法は、以下の条件(a)~(f)のうちの一つ以上を満たすことを特徴とする、請求項4に記載の複合バインダーの製造方法。
(a)前記油相の質量を相変化材料及びモノマーの総質量として計算し、前記水相の質量を水の総質量として計算される、前記油相と前記水相の質量比が1:(1~10)である。
(b)前記せん断処理の時間が5~15分である。
(c)前記せん断処理の温度が環境温度である。
(d)前記重合反応の温度が50~85℃である。
(e)前記重合反応の時間が6~12時間である。
(f)前記重合反応のプロセスにおいて、継続的に不活性ガスを導入する。
【請求項6】
前記複合バインダーの製造方法は、以下の条件(a)~(c)のうちの1つ以上を満たすことを特徴とする、請求項4に記載の複合バインダーの製造方法。
(a)前記モノマーが、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、ビニルトルエン、tert-ブチルスチレン、およびN-ヒドロキシメチルアクリルアミドからなる群から選択される1種以上である。
(b)前記高分子バインダーの前記原料がさらに開始剤を含む。
(c)前記高分子バインダーの前記原料がさらに架橋剤を含む。
【請求項7】
前記複合バインダーの製造方法は、以下の条件(a)~(b)のうちの1つまたは2つを満たすことを特徴とする、請求項6に記載の複合バインダーの製造方法。
(a)前記開始剤が、アゾ系開始剤および過酸化物系開始剤から選択される。
(b)前記架橋剤が、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールテトラメタクリレートからなる群から選択される1種以上である。
【請求項8】
前記複合バインダーの製造方法は、以下の条件(a)~(b)のうちの1つまたは2つを満たすことを特徴とする、請求項4に記載の複合バインダーの製造方法。
(a)前記乳化剤が、ドデシル硫酸ナトリウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ノニルフェノールポリオキシエチレンエーテル、OP系界面活性剤、Span系界面活性剤、Tween系界面活性剤、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される1種または2種以上である。
(b)前記水相がさらに、分散剤、重合禁止剤、および金属塩からなる群から選択される1種以上を含み、前記分散剤が、ポリビニルアルコール、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカゾル、ポリビニルピロリドン、スチレン-無水マレイン酸共重合体、およびカルボキシメチルセルロースからなる群から選択される1種以上であり、前記重合禁止剤が、亜硝酸塩および/または重クロム酸カリウムであり、前記金属塩がイオン化合物である。
【請求項9】
前記複合バインダーの製造方法は、以下の条件(a)~(d)のうちの1つ以上を満たすことを特徴とする、請求項8に記載の複合バインダーの製造方法。
(a)前記相変化材料と前記モノマーの重量比が(10~400):100である。
(b)前記乳化剤と前記水の重量比が(0.01~5):(150~2000)である。
(c)前記油相が架橋剤、開始剤、相変化材料およびモノマーを含み、前記架橋剤、前記開始剤、前記相変化材料および前記モノマーの重量比が(0.5~3):(0.1~3):(10~400):100である。
(d)前記水相が分散剤、乳化剤、金属塩、重合禁止剤および前記水を含み、前記分散剤、前記乳化剤、前記金属塩、前記重合禁止剤および前記水の重量比が(1~50):(0.01~5):(0.5~5):(0.01~2):(150~2000)である。
【請求項10】
電気化学装置であって、
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合バインダーを電極シートの製造プロセスに採用することを特徴とする、電気化学装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合バインダー及びその製造方法、電気化学装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム/ナトリウムイオン電池は重要な電気化学的エネルギー貯蔵デバイスであり、電子消費財、新エネルギー自動車、電力貯蔵装置などの分野で広く応用されている。リチウムイオンは電解液-活物質界面を通じて、可逆的に活物質に挿入/脱離し、これにより電池の充放電プロセスを完了する。しかしながら、優れた電池性能を得るためには、セルの温度(熱)環境に対する要求が非常に厳しい。高温環境では電解液の副反応の程度が加速され、最終的に長期サイクル性能が悪化する;低温環境ではリチウムイオンの移動速度が低下し、界面移動反応の活性化エネルギーが増加し、内部抵抗が増加し、リチウム析出現象が悪化する。さらに、常温下でも、高倍率充放電や長時間の充放電により強い熱衝撃が生じ、温度の急上昇や熱暴走現象が発生しやすくなる。
【0003】
しかしながら、現在の電池の熱管理はモジュール/パック(Pack)レベルに限定されており、多くの場合は、液体冷方式による冷却が採用されている。電極シート内部からリアルタイムで需要に応じて熱を調整し、電池の動作に均一で一定の熱環境を提供する方法はまだ存在していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存の電池における電極シート及びセルのスケールでの熱管理分野の空白を補うために、本発明は複合バインダー及びその製造方法、電気化学装置を提供する。複合バインダーは、既存の電極シート製造プロセスに適合させる基礎の上で、需要に応じて電極シートの熱環境を調整し、セルの高温低温、急速充電、安全性などの性能を改善することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の側面において、本発明は複合バインダーを提供する。前記複合バインダーは、コアーシェル構造を有し、
前記コアーシェル構造のコアは相変化材料を含み、前記相変化材料の相変化温度は-10~70℃であり、
前記コアーシェル構造のシェルは高分子バインダーを含む。
【0006】
第二の側面において、本発明は前述の複合バインダーの製造方法を提供する。複合バインダーの製造方法は以下の
油相と水相の混合物をせん断処理し、重合反応させ、前記複合バインダーを製造するステップを含む。
ここで、前記油相は相変化材料と前記高分子バインダーの原料を含み、前記高分子バインダーの前記原料は少なくともモノマーを含み、
前記水相は水と乳化剤を含む。
【0007】
第三の側面において、本発明は電気化学装置を提供し、当該電気化学装置の電極シートの製造プロセスにおいて、上記の複合バインダーを採用する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の積極的な進歩効果は以下にある。
本発明は、相変化材料をコアとし、高分子バインダーをシェルとするコアーシェル構造を有する複合バインダーを提供する。前記相変化材料は特定の相変化温度を有する。前記複合バインダーは、固有の粘結性能を保持しつつ、外部環境温度(電池温度)の変化に応じて相変化し、それによって放熱または吸熱を行い、電極シートレベルで直接的かつ効率的に温度を制御し、熱衝撃(Thermal shock)などの問題を緩和し、電池の急速充電、高低温、サイクル、安全性などの性能を改善する。そして、既存の電極シート製造プロセスに適合し、設備の改造やアップグレードを必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1における複合バインダーのSEM画像である。
実施例1における複合バインダーのTEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施例を通じて本発明をさらに説明するが、これにより本発明を記載の実施例の範囲に限定するものではない。以下の実施例において具体的な条件が明記されていない実験方法については、通常の方法と条件、または製品説明書に従って選択する。
(【0011】以降は省略されています)

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