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公開番号2025118325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013589
出願日2024-01-31
発明の名称透光性カバー用樹脂組成物、透光性カバー及び照明器具
出願人出光ファインコンポジット株式会社,パナソニック株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 23/10 20060101AFI20250805BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐薬品性に優れ且つポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することが可能な樹脂層を形成することができる、新規な透光性カバー用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することによって透光性カバーを構成する樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、当該樹脂組成物が、(a)ポリプロピレン系樹脂と、(b)エチレンメチルアクリレート共重合体と、を含有し、前記(a)と、前記(b)との総量を100質量部としたとき、前記(a)を35質量部以上、65質量部以下、及び前記(b)を35質量部以上、65質量部以下、含有してなる透光性カバー用樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することによって透光性カバーを構成する樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、
当該樹脂組成物が、
（ａ）ポリプロピレン系樹脂と、
（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体と、
を含有し、
前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂と、前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体との総量を１００質量部としたとき、
前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂を３５質量部以上、６５質量部以下、及び
前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体を３５質量部以上、６５質量部以下、
含有してなることを特徴とする透光性カバー用樹脂組成物。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記樹脂組成物からなる樹脂層と前記ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層とを熱プレス接着法により接着させた積層体を形成した後、当該積層体に切り込みをいれた際に、前記ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層が前記樹脂組成物からなる樹脂層から剥離しないことを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項３】
全光線透過率が７０％以上であることを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項４】
ヘイズが６２％以下であることを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項５】
ケミカルクラック試験法により測定される臨界歪が０．６％以上であることを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項６】
ＪＩＳＫ７２１０－１法（２３０℃、２．１６ｋｇ）により測定されるメルトマスフローレート（ＭＦＲ）が６．０ｇ／１０分以下であることを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項７】
前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂として（ｃ）マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を含み、
前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂、及び前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体の合計１００質量部に対して、
前記（ｃ）マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を２質量部以上、６質量部以下含むことを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項８】
チオエーテル化合物を含む酸化防止剤をさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載の樹脂組成物。
【請求項９】
光源を覆うように構成された透光性カバーで、
かつ前記透光性カバーは複数の樹脂層が一体的に前記光源の光照射方向に積層されて形成されており、
前記複数の樹脂層は、請求項１～８のいずれか１項に記載の樹脂組成物から形成される第１樹脂層と、
ポリカーボネート樹脂を含む第２樹脂層を有し、
前記第１樹脂層と前記第２樹脂層とは接着されており、前記第１樹脂層は前記第２樹脂層より前記光源からみて外側に配置されていることを特徴とする透光性カバー。
【請求項１０】
前記第１樹脂層の厚み（Ｔ１）と前記第２樹脂層の厚み（Ｔ２）とが、Ｔ１＜Ｔ２であることを特徴とする請求項９に記載の透光性カバー。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、透光性カバー用樹脂組成物、透光性カバー及び照明器具に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、約１０～約８０、または４０～８０重量％の少なくとも１種類のエチレン／アルキル（メタ）アクリレートコポリマー、（ｂ）約５～約６０、または２０～６０、または２０～４０重量％の少なくとも１種類のポリオレフィン、０～約３５、または０．５～３５、または１０～２０重量％の少なくとも１種類の粘着付与樹脂、および０～約３５、または５～２０重量％のフィラーから実質的になる組成物であって、前記アルキル（メタ）アクリレート中のアルキル基が好ましくは１～４個の炭素原子を有し、前記エチレン／アルキル（メタ）アクリレートコポリマーが好ましくは５～３０重量％のアルキル（メタ）アクリレートから誘導された繰り返し単位を含む組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特表２００７－５２２２７６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
照明器具用の透光性カバー部材を構成する樹脂として、ポリカーボネート樹脂が利用されている。透光性カバー部材の耐薬品性を向上させる観点から、耐薬品性に優れ且つポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することが可能な樹脂層を形成することができる樹脂組成物が求められる。
【０００５】
本発明の一態様は、耐薬品性に優れ且つポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することが可能な樹脂層を形成することができる、新規な透光性カバー用樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリプロピレン系樹脂と、エチレンメチルアクリレート共重合体とを特定量含有する樹脂組成物は、耐薬品性に優れ且つポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することが可能な樹脂層を形成することができることを初めて見出した。そして、そのような樹脂組成物を、ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することによって透光性カバーを構成する樹脂層を形成するために好適に利用できることを初めて見出し、本発明を完成させるに至った。
【０００７】
すなわち、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る透光性カバー用樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することによって透光性カバーを構成する樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、当該樹脂組成物が、（ａ）ポリプロピレン系樹脂と、（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体と、を含有し、前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂と、前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体との総量を１００質量部としたとき、前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂を３５質量部以上、６５質量部以下、及び前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体を３５質量部以上、６５質量部以下、含有してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の一態様によれば、耐薬品性に優れ且つポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することが可能な樹脂層を形成することができる、新規な透光性カバー用樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明の一態様について詳細に説明する。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「Ａ～Ｂ」は、「Ａ以上、Ｂ以下」を意図する。
【００１０】
［１．樹脂組成物］
本発明の一態様に係る透光性カバー用樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂を含む樹脂層に接着することによって透光性カバーを構成する樹脂層を形成するための樹脂組成物であって、当該樹脂組成物が、（ａ）ポリプロピレン系樹脂（以下、「（ａ）成分」ともいう）と、（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体（以下、「ＥＭＡ」又は「（ｂ）成分」ともいう）と、を含有し、前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂と、前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体との総量を１００質量部としたとき、前記（ａ）ポリプロピレン系樹脂を３５質量部以上、６５質量部以下、及び前記（ｂ）エチレンメチルアクリレート共重合体を３５質量部以上、６５質量部以下、含有してなる。
（【００１１】以降は省略されています）

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