TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025118082
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024013179
出願日
2024-01-31
発明の名称
充電率測定装置、充電率測定プログラム、電池パック、及び鞍乗型車両
出願人
ヤマハ発動機株式会社
代理人
弁理士法人タス・マイスター
主分類
G01R
31/382 20190101AFI20250805BHJP(測定;試験)
要約
【課題】大きなエネルギー容量を有し配置スペースが小さい電池における充電率の良好な測定精度を得る充電率測定装置を提供する。
【解決手段】充電率測定装置は、リチウムイオン二次電池に接続され、前記リチウムイオン二次電池の充電率を測定する。充電率測定装置は、電圧測定部と、特性記憶部と、電圧-充電率特性を参照して、前記電圧測定部で測定された前記電池電圧から前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得する充電率取得部と、開始充電率を記憶する履歴記憶部と、劣化進行度取得部と、を備える。充電率取得部は、直前の複数回の充電の開始時における前記開始充電率が所定充電率より高い場合、前記電圧-充電率特性の特定電圧範囲における充電率指標が増大されたリチウム修正特性を参照して前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得し、前記リチウムイオン二次電池の前記劣化進行度が基準進行度よりも大きい場合、前記劣化進行度が小さい場合と比べ前記リチウム修正特性における前記充電率指標の増大量を減少する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウムイオン二次電池に接続され、前記リチウムイオン二次電池の充電率を測定する充電率測定装置であって、
前記充電率測定装置は、
前記リチウムイオン二次電池の電池電圧を測定する電圧測定部と、
前記リチウムイオン二次電池の特性を表わす電圧-充電率特性を記憶する特性記憶部と、
前記電圧-充電率特性を参照して、前記電圧測定部で測定された前記電池電圧から前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得する充電率取得部と、
前記リチウムイオン二次電池に対する過去の充電の開始時における充電率である開始充電率を記憶する履歴記憶部と、
前記リチウムイオン二次電池の劣化進行度を取得する劣化進行度取得部と、
を備え、
前記充電率取得部は、直前の複数回の充電の開始時における前記開始充電率が所定充電率より高い場合、前記電圧-充電率特性の特定電圧範囲における充電率指標が前記リチウムイオン二次電池用に増大されたリチウム修正特性を参照して前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得し、前記リチウムイオン二次電池の前記劣化進行度が基準進行度よりも大きい場合、前記劣化進行度が小さい場合と比べ前記リチウム修正特性における前記充電率指標の増大量を減少する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1の充電率測定装置であって、
前記充電率取得部は、直前の充電の開始時における前記開始充電率が前記所定充電率より低い高い場合、前記リチウム修正特性における前記充電率指標の増大量を減少する。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の充電率測定装置であって、前記劣化進行度取得部は、前記劣化進行度として、前記リチウムイオン二次電池の累積充電量、前記リチウムイオン二次電池の累積放電量、前記リチウムイオン二次電池の容量、前記リチウムイオン二次電池の内部抵抗、前記リチウムイオン二次電池の容量、又は、前記リチウムイオン二次電池の各々の電圧の偏差を取得する。
【請求項4】
請求項1から3いずれか1項に記載の充電率測定装置であって、
前記所定充電率は、満充電の充電率に対し20%から50%までの間に設定される。
【請求項5】
請求項1から4いずれか1項に記載の充電率測定装置であって、
前記充電率取得部によって取得された充電率が、充電率下限値を下回る場合、前記リチウムイオン二次電池の放電を禁止する放電禁止部を備える。
【請求項6】
請求項1から5いずれか1項に記載の充電率測定装置と、
前記充電率測定装置に接続された前記リチウムイオン二次電池と、
を備えた電池パック。
【請求項7】
請求項6に記載の電池パックと、
前記電池パックから電力の供給を受けるモータと、
前記モータによって駆動される車輪と、
を備えた鞍乗型車両。
【請求項8】
リチウムイオン二次電池に接続された充電率測定装置に備えられるコンピュータに前記リチウムイオン二次電池の充電率を測定する動作を実行させる充電率測定プログラムであって、
前記充電率測定プログラムは、
前記リチウムイオン二次電池の電池電圧を測定する電圧測定機能と、
前記リチウムイオン二次電池の特性を表わす電圧-充電率特性を記憶する特性記憶機能と、
前記電圧-充電率特性を参照して、前記電圧測定機能で測定された前記電池電圧から前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得する充電率取得機能と、
前記リチウムイオン二次電池に対する過去の充電の開始時における充電率である開始充電率を記憶する履歴記憶機能と、
前記リチウムイオン二次電池の劣化進行度を取得する劣化進行度取得機能を実現させ、
前記充電率取得機能として、直前の複数回の充電の開始時における前記開始充電率が所定充電率より高い場合、前記電圧-充電率特性の特定電圧範囲における充電率指標が前記リチウムイオン二次電池用に増大されたリチウム修正特性を参照して前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得させ、前記リチウムイオン二次電池の前記劣化進行度が基準進行度よりも大きい場合、前記劣化進行度が小さい場合と比べ前記リチウム修正特性における前記充電率指標の増大量を減少させる。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電率測定装置、充電率測定プログラム、電池パック、及び鞍乗型車両に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、鞍乗型車両の電池パックが開示されている。特許文献1の電池パックは、複数の電池と、バッテリマネジメントコントローラを用いた制御部とを備えている。制御部は、電池の電圧を検出し、検出した電圧から電池の充電率を測定する。制御部は充電率に基づいて充電及び放電の制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-232280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば鞍乗型車両のような負荷装置の駆動に用いられる電池は、大きなエネルギー容量を有し配置スペースを小さくすることが求められる場合がある(例えば、特許文献1の[0005])。また、電池の充電率は、例えば負荷装置に実質的に供給し続けることができる電力量と密接に関連する指標である。このため、充電率の良好な測定精度が求められる場合がある。
【0005】
本発明の目的は、大きなエネルギー容量を有し配置スペースが小さい電池における充電率の良好な測定精度を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、鞍乗型車両を駆動する電池として、リチウムイオン二次電池を有するバッテリパックが用いられている。リチウムイオン二次電池は、例えば、ニッケル水素二次電池と比べ、単位体積当たり大きなエネルギー容量を有し、配置スペースが小さい。また、リチウムイオン二次電池は、例えばニッケル水素二次電池と異なり、いわゆるメモリー効果が生じないとされている。例えば、リチウムイオン二次電池の特性について説明するウェブページ(https://www.eco-hatsu.com/battery/faq/26/)には、「基本的には、リチウムイオン蓄電池においてメモリー効果は発生しません」、と説明されている。メモリー効果が生じないならば、例えば、予め用意された一意の電圧-充電率特性を参照することによって、測定電圧から充電率を得ることができる。
【0007】
しかし、本発明者は、種々のリチウムイオン二次電池の特性について、種々の充放電条件の下で充電率の測定精度を検証したところ、充電率の測定精度が低下する場合があることが分った。
本発明者は、更に検証した結果、リチウムイオン二次電池に対し、前の複数回の充電の開始時における開始充電率が基準の充電率より高い場合には、そうでない場合と比べて、一部の範囲で充電率に対する電圧が低下するため、充電率の測定精度が低下することが分った。また、本発明者は、さらに検証した結果、リチウムイオン二次電池の劣化進行度が進むと、上記開始充電率が基準の充電率より高い場合であっても、充電率に対する電圧の低下の量が減少することが分った。本発明は、上述した知見に基づいて完成した発明である。
【0008】
以上の目的を達成するために、本発明の一つの観点によれば、ビークルは、次の構成を備える。
(1) リチウムイオン二次電池に接続され、前記リチウムイオン二次電池の充電率を測定する充電率測定装置であって、
前記充電率測定装置は、
前記リチウムイオン二次電池の電池電圧を測定する電圧測定部と、
前記リチウムイオン二次電池の特性を表わす電圧-充電率特性を記憶する特性記憶部と、
前記電圧-充電率特性を参照して、前記電圧測定部で測定された前記電池電圧から前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得する充電率取得部と、
前記リチウムイオン二次電池に対する過去の充電の開始時における充電率である開始充電率を記憶する履歴記憶部と、
前記リチウムイオン二次電池の劣化進行度を取得する劣化進行度取得部と、
を備え、
前記充電率取得部は、直前の複数回の充電の開始時における前記開始充電率が所定充電率より高い場合、前記電圧-充電率特性の特定電圧範囲における充電率指標が前記リチウムイオン二次電池用に増大されたリチウム修正特性を参照して前記リチウムイオン二次電池の充電率を取得し、前記リチウムイオン二次電池の前記劣化進行度が基準進行度よりも大きい場合、前記劣化進行度が小さい場合と比べ前記リチウム修正特性における前記充電率指標の増大量を減少する。
【0009】
(1)の充電率測定装置によれば、充電率取得部は、直前の複数回の充電の開始時における開始充電率が所定充電率より高い場合、電圧-充電率特性の特定の電圧範囲における充電率指標が増大されたリチウム修正特性を参照してリチウムイオン二次電池の充電率を取得し、リチウムイオン二次電池の劣化進行度が基準進行度よりも大きい場合、劣化進行度が小さい場合と比べリチウム修正特性における増大量を減少する。このため、充放電が繰り返される場合に電圧-充電率特性における特定電圧範囲での充電率が減少し、しかも劣化進行度が大きいと上記減少の量が小さくなるようなリチウムイオン二次電池が用いられる場合でも、リチウムイオン二次電池が使用可能である期間にわたって充電率の良好な測定精度を得ることができる。したがって、大きなエネルギー容量を有し配置スペースが小さいリチウムイオン二次電池における充電率の良好な測定精度を得ることができる。
【0010】
充電率測定装置は、例えば、リチウムイオン二次電池を有する電池パックに搭載され、リチウムイオン二次電池の充放電を制御するバッテリマネジメントシステム(BMS)又はバッテリマネジメントコントローラ(BMC)である。ただし、充電率測定装置は、特に限定されず、例えば、測定した充電率を表示する充電率表示装置であってもよい。また、充電率測定装置は、リチウムイオン二次電池から離れた位置に配置されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
ヤマハ発動機株式会社
鞍乗型車両
21日前
ヤマハ発動機株式会社
基板作業装置
14日前
ヤマハ発動機株式会社
部品検査装置
今日
ヤマハ発動機株式会社
部品実装装置
22日前
ヤマハ発動機株式会社
部品実装システム
24日前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
11日前
ヤマハ発動機株式会社
スクリーン印刷装置
10日前
ヤマハ発動機株式会社
スクリーン印刷装置
28日前
ヤマハ発動機株式会社
水ジェット推進艇および船舶
10日前
ヤマハ発動機株式会社
水ジェット推進艇および船舶
14日前
ヤマハ発動機株式会社
船舶制御システム、および船舶
1か月前
ヤマハ発動機株式会社
船舶制御システム、および船舶
1か月前
ヤマハ発動機株式会社
ガントリ装置及び部品実装装置
16日前
ヤマハ発動機株式会社
船舶制御システム、および船舶
23日前
ヤマハ発動機株式会社
船舶制御システム、および船舶
1か月前
ヤマハ発動機株式会社
変速機およびそれを備えた鞍乗型車両
8日前
ヤマハ発動機株式会社
操船システム、操船システムの制御方法及び船舶
9日前
ヤマハ発動機株式会社
充電率測定装置、充電率測定プログラム、電池パック、及び鞍乗型車両
23日前
ヤマハ発動機株式会社
操船者警告支援システムおよび操船者警告支援方法
16日前
個人
微小振動検出装置
7日前
株式会社イシダ
X線検査装置
7日前
ユニパルス株式会社
力変換器
28日前
株式会社豊田自動織機
産業車両
1か月前
三菱電機株式会社
計測器
22日前
横浜ゴム株式会社
音響窓
1か月前
株式会社辰巳菱機
システム
16日前
個人
センサーを備えた装置
1か月前
株式会社国際電気
試験装置
1か月前
日置電機株式会社
測定装置
29日前
IPU株式会社
距離検出装置
28日前
日本精機株式会社
施工管理システム
1か月前
株式会社東芝
センサ
1か月前
株式会社東芝
センサ
7日前
アンリツ株式会社
分光器
2日前
株式会社FRPカジ
FRP装置
18日前
アンリツ株式会社
分光器
2日前
続きを見る
他の特許を見る