TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025117450
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024012292
出願日
2024-01-30
発明の名称
計算装置、システム、方法およびプログラム
出願人
株式会社リガク
代理人
弁理士法人Kighs
,
個人
,
個人
主分類
G01N
23/2055 20180101AFI20250804BHJP(測定;試験)
要約
【課題】二次元回折像から簡易に配向方向を推定し、高分子の構造モデルを計算する計算装置、システム、方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】高分子の構造モデルを計算する計算装置400であって、二次元回折像および結晶構造データを取得するデータ取得部410と、1つの結晶子を含む初期構造モデルを作成する初期構造モデル作成部420と、前記結晶子の方向を算出する結晶子方向算出部430と、を備え、前記結晶子の方向は、前記初期構造モデルから算出される前記二次元回折像と実測した前記二次元回折像とに基づいて算出される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
高分子の構造モデルを計算する計算装置であって、
二次元回折像および結晶構造データを取得するデータ取得部と、
1つの結晶子を含む初期構造モデルを作成する初期構造モデル作成部と、
前記結晶子の方向を算出する結晶子方向算出部と、を備え、
前記結晶子の方向は、前記初期構造モデルから算出される前記二次元回折像と実測した前記二次元回折像とに基づいて算出されること、を特徴とする計算装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記結晶子方向算出部は、前記1つの結晶子の複数の方向に対応する複数の前記初期構造モデルから算出される二次元回折像と前記実測した二次元回折像との一致度を算出し、算出した一致度に基づいて前記結晶子の方向を算出すること、を特徴とする請求項1記載の計算装置。
【請求項3】
前記結晶子を複数有する構造モデルに対し、前記複数の結晶子の方向を同一方向とした計算前構造モデルを作成する計算前構造モデル作成部と、
前記構造モデルから算出された二次元回折像と、前記実測した二次元回折像との一致度に基づいて前記構造モデルを変更する計算実行部と、をさらに備え、
前記計算実行部は、前記計算前構造モデルを初期値として、一致度が収束条件を満たす計算後構造モデルを計算すること、を特徴とする請求項1または請求項2記載の計算装置。
【請求項4】
前記実測した二次元回折像の結晶成分を抽出する結晶成分抽出部をさらに備え、
前記結晶子方向算出部は、前記実測した二次元回折像の前記結晶成分を使用して前記結晶子の方向を算出すること、を特徴とする請求項1または請求項2記載の計算装置。
【請求項5】
前記結晶子の方向は、三次元のベクトルであること、を特徴とする請求項1または請求項2記載の計算装置。
【請求項6】
前記計算実行部は、RMC法を用いて前記計算後構造モデルを計算すること、を特徴とする請求項3に記載の計算装置。
【請求項7】
前記計算前構造モデル作成部は、前記計算前構造モデル、または前記構造モデルに対し前記複数の結晶子の方向をランダムに配置した第2の計算前構造モデルのいずれかを選択的に作成し、
前記計算実行部は、前記計算前構造モデルまたは前記第2の計算前構造モデルのいずれかを初期値として、前記計算後構造モデルを計算すること、を特徴とする請求項3記載の計算装置。
【請求項8】
X線を発生させるX線発生部と、X線を検出する検出器と、試料の回転を制御する試料台と、を備えるX線回折装置と、
請求項1または請求項2に記載の計算装置と、を備えること、を特徴とするシステム。
【請求項9】
高分子の構造モデルを計算する方法であって、
二次元回折像および結晶構造データを取得するステップと、
1つの結晶子を含む初期構造モデルを作成するステップと、
前記結晶子の方向を算出するステップと、を含み、
前記結晶子の方向を算出するステップにおいて、前記結晶子の方向は、前記初期構造モデルから算出される前記二次元回折像と実測した前記二次元回折像とに基づいて算出されること、を特徴とする方法。
【請求項10】
高分子の構造モデルを計算するプログラムであって、
二次元回折像および結晶構造データを取得する処理と、
1つの結晶子を含む初期構造モデルを作成する処理と、
前記結晶子の方向を算出する処理と、をコンピュータに実行させ、
前記結晶子の方向を算出する処理において、前記結晶子の方向は、前記初期構造モデルから算出される前記二次元回折像と実測した前記二次元回折像とに基づいて算出されること、を特徴とするプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子の構造モデルを計算する計算装置、システム、方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
高分子材料の特性は、配向分布と密接に関連している。高分子材料の配向分布を測定する手法として、広角X線回折(WAXD:Wide Angle X-ray Diffraction)法が広く用いられている。しかし、高分子材料は低分子材料と比較して結晶化度が低いため、回折像において回折点が少ない、非結晶からの散漫な回折が強いといった問題があり、低分子材料と同様の解析は困難であった。そのため、高分子材料を解析する独自の手法が求められている。
【0003】
非特許文献1は、リバースモンテカルロ(RMC:Reverse Monte Carlo)法により、回折像から実空間の電子密度分布を推定する方法が記載されている。
【0004】
非特許文献2は、非特許文献1の手法を高分子材料に適用しており、RMC法によるシミュレーションにより、実測のWAXD像を再現する高分子の三次元構造を求める方法が記載されている。
【0005】
非特許文献3は、一軸配向性試料の構造モデルを作成し、構造モデルから算出された回折像と実測の回折像を比較することにより、配向方向および配向分布を求める方法が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
R. L. McGreedy, L. Pusztai. "Reverse Monte Carlo Simulation: A New Technique for the Determination of Disordered Structures". Molecular Simulation, 1988, 1, 6, p. 359-367
田原大輔, 田代孝二. ”実測広角・小角X線散乱データのコンピューターシミュレーショ技法に基づく高分子3次元高次構造解析の展開”. 高分子学会予稿集, 2018, 67, 1, 1Pe027
Y.Zhang, et. al., “Uncovering three-dimensional gradients in fibrillar orientation in an impact-resistant biological armour”, Scientific Reports 6, 26249 (2016).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
非特許文献2における解析では、自由度の多さと個々の自由度の変更に関する計算量の多さのために、平衡状態に達するまでに必要な時間が長くなることが課題として挙げられる。
【0008】
非特許文献3では、解析対象が繊維の様な一軸配向性試料に限られている。すなわち、二次元の配向分布のみを想定している。しかし、工業的に重要な高分子フィルムの構造を分析するためには、三次元の配向分布を明らかにする必要がある。さらに、一軸延伸による繊維配向を仮定して解析しているため、RMC法によるシミュレーションを用いた非特許文献2と異なり、複雑な配向分布を表現することができない。
【0009】
本発明者らは、鋭意研究の結果、三次元の配向分布を有する試料であっても、WAXD像から簡易に配向方向を推定する方法を見出した。さらに、推定した配向方向を初期値として用いたRMC法によるシミュレーションを行うことで、計算量が低減し、全体最適解が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、二次元回折像から簡易に配向方向を推定し、高分子の構造モデルを計算する計算装置、システム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
株式会社リガク
計算装置、システム、方法およびプログラム
20日前
株式会社リガク
X線回折装置及び計測方法
27日前
個人
微小振動検出装置
3日前
ユニパルス株式会社
力変換器
24日前
株式会社イシダ
X線検査装置
3日前
横浜ゴム株式会社
音響窓
26日前
三菱電機株式会社
計測器
18日前
株式会社豊田自動織機
産業車両
1か月前
株式会社辰巳菱機
システム
12日前
日置電機株式会社
測定装置
25日前
株式会社国際電気
試験装置
1か月前
個人
センサーを備えた装置
28日前
日本精機株式会社
施工管理システム
28日前
IPU株式会社
距離検出装置
24日前
株式会社FRPカジ
FRP装置
14日前
株式会社東芝
センサ
3日前
株式会社東芝
センサ
27日前
TDK株式会社
ガスセンサ
6日前
富士レビオ株式会社
嵌合システム
17日前
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
14日前
株式会社CAST
センサ固定治具
1か月前
日本精工株式会社
分注装置
10日前
株式会社田中設備
報知装置
1か月前
株式会社カワタ
サンプリング装置
7日前
株式会社精工技研
光電圧プローブ
4日前
学校法人立命館
液面レベルセンサ
11日前
WOTA株式会社
液位検出システム
1か月前
日本装置開発株式会社
X線検査装置
1か月前
株式会社熊平製作所
刃物類判別装置
1か月前
本多電子株式会社
超音波ソナー装置
19日前
富士電機株式会社
半導体パッケージ
20日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
10日前
アズビル株式会社
火炎状態判定装置
25日前
オムロン株式会社
スイッチング装置
1か月前
個人
ヨウ素滴定を用いたアミノ酸の定量方法
1か月前
戸田建設株式会社
測量機
10日前
続きを見る
他の特許を見る