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公開番号
2025113910
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024008310
出願日
2024-01-23
発明の名称
車両の制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B60K
5/12 20060101AFI20250728BHJP(車両一般)
要約
【課題】マウントの特性の変化に起因するNV特性や乗り心地の変化が違和感となることを回避もしくは抑制する。
【解決手段】エンジンが所定の負圧源から大気圧より低圧の負圧が作用することによりばね特性が剛特性もしくは柔特性に変化するマウントによって車体に対して支持されるとともに、負圧源とマウントとを連通させる管路を弁機構によって開閉し、さらに運転者の操作によらずにエンジンの出力トルクおよび回転数を変化させる出力制御が実行される車両の制御装置であって、弁機構を制御するコントローラは、出力制御が実行されている場合(ステップS1)に、出力トルクと回転数との少なくともいずれか一方で決まるエンジンの動作点が所定の切替動作点になることにより弁機構の開閉状態を切り替え(ステップS5)、かつ所定の切替動作点が、車両の搭乗者によって設定できる(ステップS2)ように構成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
動作することにより振動を発生するエンジンが、所定の負圧源から大気圧より低圧の負圧が作用することによりばね特性が剛特性もしくは柔特性に変化するマウントによって車体に対して支持されるとともに、前記負圧源と前記マウントとを連通させる管路を弁機構によって開閉し、さらに運転者の操作によらずに前記エンジンの出力トルクおよび回転数を変化させる出力制御が実行される車両の制御装置であって、
前記弁機構を制御するコントローラを有し、
前記コントローラは、
前記出力制御が実行されている場合に、出力トルクと回転数との少なくともいずれか一方で決まる前記エンジンの動作点が所定の切替動作点になることにより前記弁機構の開閉状態を切り替え、かつ
前記所定の切替動作点が、前記車両の搭乗者によって設定できるように構成されている
ことを特徴とする車両の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、エンジンなどの振動を発生する重量物を搭載している車両における制御装置に関し、特に当該重量物を支持するマウントを制御する装置に関するものである。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ばね特性あるいは振動の減衰特性を変更できるエンジンマウントの一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されているエンジンマウントは、液体封入型のものであって、液体を封入した第1の液体室と、エンジンの振動によって第1の液体室の容積が増減することにより、第1の液体室に対して液体が流入・流出する第2の液体室と、それらの液体室の間に設けられたオリフィスとを有し、そのオリフィスの開口面積を、エンジンの吸気負圧によって増減するように構成されている。より具体的には、そのオリフィスは、二つの開口部によって構成されており、一方の開口部にダイヤフラムをリターンスプリングによって押し付けてその開口部を閉じるようになっている。また、そのダイヤフラムに対してエンジンの吸気負圧を作用させる管路の途中に、電気的に切替動作させることのできる切替弁が設けられている。アイドリング回転数域では、制御装置からの信号で切替弁を動作させて、エンジンの吸気負圧をダイヤフラムに作用させる。こうすることにより、エンジンの吸気負圧によってダイヤフラムが上記のリターンスプリングの弾性力に抗して、上記の開口部から離れて開口部が開く。その結果、全体としてのオリフィスの開口面積が大きくなって、液体の流動に対する抵抗力が小さくなることにより、エンジンマウントの実質的なばね定数が小さくなり、いわゆる柔らかい特性になる。これに対して、アイドリング回転数域より高回転数の場合には、エンジンの吸気負圧をダイヤフラムから遮断し、ダイヤフラムをリターンスプリングによって前記一方の開口部に押し付けて閉じる。その結果、全体としてのオリフィスの開口面積が小さくなって、液体の流動に対する抵抗力が大きくなり、エンジンマウントの実質的なばね定数が大きくなって、いわゆる硬い特性になる。すなわち、特許文献1に記載されたエンジンマウントは、アイドリング回転数程度の回転数を境にして、特性が硬軟(剛柔)に変化するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-049892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載されているエンジンマウントは、負圧切換マウントと称されることのある防振部材であり、オリフィスとして機能する開口部の開閉をエンジンの吸気負圧を利用して行うから、マウントの弾性特性もしくは実質的なばね定数を自動的に変更することができる。その吸気負圧は、例えば運転者がアクセルペダルを踏み込んでエンジンの回転数を増大させることにより大きくなり(大きい真空圧になり)、これとは反対に運転者がアクセルペダルを踏み戻してエンジン回転数を低下させることにより小さくなる(小さい真空圧になる)。すなわち、運転者による加減速操作に応じて、マウントの特性が切り替わり、運転者による車両の運転意図とマウントの特性もしくはその変化とが一致あるいは関連している。
【0005】
一方、エンジンの出力あるいは回転数が、運転者の意図に基づかずに切り替わることがある。その一例は、ACC制御(アダプティブ クルーズ コントロール)によって自車両が前方車両に追従して走行する場合である。この種の制御では、運転者が手動操作して設定した車速を維持するようにエンジンの出力が制御され、これに加えて前方の他車両がレーダなどによって検出された場合には、前方の車両との間に、予め設定した車間距離を維持するようにエンジンの出力が制御され、さらに前方に他車両が検出されなくなった場合には、設定車速まで増速するようにエンジンの出力が制御される。したがって、この種の制御が実行されている場合には、自車両のエンジンの出力あるいは回転数が、運転者の意図した操作によらずに、前方車両との間の距離や前方車両の車速などによって変化する。上記の特許文献1に記載されているマウントを搭載している車両において、エンジン出力が運転者の意図によらずに他車両との関係などによって変化すると、エンジンの出力や回転数の変化だけでなく、エンジンマウントの特性の変化が、運転者の意図もしくは操作に基づかずに生じることになる。そのため、意図しないエンジンの出力もしくは回転数の変化に伴うマウントの特性の変化ならびにそれに起因する車両の振動や騒音さらには乗り心地の変化が違和感となる可能性がある。
【0006】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであって、エンジンなどを支えるマウントの特性の変化に起因する騒音や振動の特性(NV特性)や乗り心地の変化が違和感となることを回避もしくは抑制することのできる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上記の目的を達成するために、動作することにより振動を発生するエンジンが、所定の負圧源から大気圧より低圧の負圧が作用することによりばね特性が剛特性もしくは柔特性に変化するマウントによって車体に対して支持されるとともに、前記負圧源と前記マウントとを連通させる管路を弁機構によって開閉し、さらに運転者の操作によらずに前記エンジンの出力トルクおよび回転数を変化させる出力制御が実行される車両の制御装置であって、前記弁機構を制御するコントローラを有し、前記コントローラは、前記出力制御が実行されている場合に、出力トルクと回転数との少なくともいずれか一方で決まる前記エンジンの動作点が所定の切替動作点になることにより前記弁機構の開閉状態を切り替え、かつ前記所定の切替動作点が、前記車両の搭乗者によって設定できるように構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、エンジンを車体に対して支持しているマウントのばね特性が、弁機構が動作することによる負圧の作用状態に応じて剛柔に変化する。例えば、剛特性となるように負圧の作用状態が切り替わると、エンジンが車体に対して強固に固定されて乗り心地が良好になる。これに対して、柔特性となるように負圧の作用状態が切り替わると、エンジンの振動が車体に伝達しにくくなるので、車体の振動や騒音が抑制されていわゆるNV特性が良好になる。車両が運転者の操作によらずにエンジンの出力を制御して走行している状態の下でのこのような変化は、エンジンの動作点が所定の切替動作点に達することにより生じる。この発明では、弁機構を切替動作させる所定の切替動作点を、運転者が適宜に設定することができる。そのため、運転者が操作せずにエンジンの出力が制御されていて運転者の走行の意図がエンジンの制御に反映されていない状態であっても、エンジンを車体に支持しているマウントのばね特性に運転者の意図を反映させることができ、その結果、エンジンの運転点(動作点)が変化することに伴う車両の挙動の変化が、運転者が了解したものとなり、運転者が違和感を抱くことを回避もしくは抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
この発明の実施形態を説明するための模式図である。
切替動作点を予め設定したマップの一例を説明するための線図である。
コントローラの機能的構成を示すブロック図である。
この発明の実施形態で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
つぎに、この発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態はこの発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、この発明を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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