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公開番号2025113272
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2025076285,2023189998
出願日2025-05-01,2019-05-16
発明の名称オフターゲット効果が低下した修飾RNA剤
出願人アルニラム・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 15/113 20100101AFI20250725BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明が解決しようとする課題は、オフターゲット遺伝子サイレンシング効果を低減しつつ、標的遺伝子発現の阻害にとって有利であるdsRNA分子にとって有効なヌクレオチド又は化学的モチーフ及び治療用途に適したRNAi組成物を提供することである。
【解決手段】本発明は、標的遺伝子の発現を阻害する能力がある二本鎖RNA(dsRNA)分子であって、センス鎖及びアンチセンス鎖を含み、各鎖は、14~40のヌクレオチドを有し、ここで、前記アンチセンス鎖は、RNA干渉を媒介するために前記標的配列に対して十分な相補性を有し、ここで、前記アンチセンス鎖は、5’領域の最初の9つのヌクレオチド位置内における二本鎖の少なくとも1つの熱不安定化修飾又はその前駆体を含み、ここで、前記センス鎖は、ASGPRリガンドを含み、ここで、前記不安定化修飾は、修飾アンロック核酸(mUNA)及びグリコール核酸(GNA)から選択される、二本鎖RNA(dsRNA)分子に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
標的遺伝子の発現を阻害する能力がある二本鎖RNA(dsRNA)分子であって、センス鎖及びアンチセンス鎖を含み、各鎖は、14~40のヌクレオチドを有し、ここで、前記アンチセンス鎖は、RNA干渉を媒介するために前記標的配列に対して十分な相補性を有し、ここで、前記アンチセンス鎖は、5’領域の最初の9つのヌクレオチド位置内における二本鎖の少なくとも1つの熱不安定化修飾又はその前駆体を含み、ここで、前記センス鎖は、ASGPRリガンドを含み、ここで、前記不安定化修飾は、修飾アンロック核酸(mUNA)及びグリコール核酸(GNA)から選択される、二本鎖RNA(dsRNA)分子。
続きを表示(約 3,700 文字)【請求項2】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000139.jpg
87
170
(R=H、OH;OMe;Cl、F;OH;O-(CH



OMe;SMe、NMe

;NH

;Me;CCH(アルキン)、O-nPr;O-アルキル;O-アルキルアミノであり;
R’=H、Meであり;
B=A;C;5-Me-C;G;I;U;T;Y;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環;シュードウラシル;isoC;isoG;2,6-ジアミノプリン;シュードシトシン;2-アミノプリン;キサントシン;N6-アルキル-A;O6-アルキル-G;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;7-デアザプリン、フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環であり;及び
立体化学は、不特定のキラル中心についてR又はS及びRとSとの組み合わせである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項3】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000140.jpg
53
170
(R=H、OH;OMe;Cl、F;OH;O-(CH



OMe;SMe、NMe

;NH

;Me;CCH(アルキン)、O-nPr;O-アルキル;O-アルキルアミノであり;
R’=H、Meであり;
B=A;C;5-Me-C;G;I;U;T;Y;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環;シュードウラシル;isoC;isoG;2,6-ジアミノプリン;シュードシトシン;2-アミノプリン;キサントシン;N6-アルキル-A;O6-アルキル-G;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;7-デアザプリン、フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環であり;及び
立体化学は、不特定のキラル中心についてR又はS及びRとSとの組み合わせである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項4】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000141.jpg
85
170
(R=H、OMe;F;OH;O-(CH



OMe;SMe、NMe

;NH

;Me;O-nPr;O-アルキル;O-アルキルアミノであり;
R’=H、Meであり;
B=A;C;5-Me-C;G;I;U;T;Y;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環;シュードウラシル;isoC;isoG;2,6-ジアミノプリン;シュードシトシン;2-アミノプリン;キサントシン;N6-アルキル-A;O6-アルキル-G;7-デアザプリンであり;及び
立体化学は、不特定のキラル中心についてR又はS及びRとSとの組み合わせである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項5】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000142.jpg
85
170
(R=H、OH;OMe;Cl、F;OH;O-(CH



OMe;SMe、NMe

;NH

;Me;CCH(アルキン)、O-nPr;O-アルキル;O-アルキルアミノであり;
R’=H、Meであり;
B=A;C;5-Me-C;G;I;U;T;Y;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環;シュードウラシル;isoC;isoG;2,6-ジアミノプリン;シュードシトシン;2-アミノプリン;キサントシン;N6-アルキル-A;O6-アルキル-G;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;7-デアザプリン、フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環であり;及び
立体化学は、不特定のキラル中心についてR又はS及びRとSとの組み合わせである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項6】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000143.jpg
52
170
(R=H、OH;OMe;Cl、F;OH;O-(CH



OMe;SMe、NMe

;NH

;Me;CCH(アルキン)、O-nPr;O-アルキル;O-アルキルアミノであり;
R’=H、Meであり;
B=A;C;5-Me-C;G;I;U;T;Y;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環;シュードウラシル;isoC;isoG;2,6-ジアミノプリン;シュードシトシン;2-アミノプリン;キサントシン;N6-アルキル-A;O6-アルキル-G;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;7-デアザプリン、フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環であり;及び
立体化学は、不特定のキラル中心についてR又はS及びRとSとの組み合わせである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項7】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000144.jpg
83
170
(R=H、OMe;F;OH;O-(CH



OMe;SMe、NMe

;NH

;Me;O-nPr;O-アルキル;O-アルキルアミノであり;
R’=H、Meであり;
B=A;C;5-Me-C;G;I;U;T;Y;2-チオウリジン;4-チオウリジン;C5修飾ピリミジン;C2修飾プリン;N8修飾プリン;フェノキサジン;Gクランプ;非正準の単環式、二環式及び三環式複素環;シュードウラシル;isoC;isoG;2,6-ジアミノプリン;シュードシトシン;2-アミノプリン;キサントシン;N6-アルキル-A;O6-アルキル-G;7-デアザプリンであり;及び
立体化学は、不特定のキラル中心についてR又はS及びRとSとの組み合わせである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項8】
前記不安定化修飾mUNAは、
JPEG
2025113272000145.jpg
156
170
JPEG
2025113272000146.jpg
205
170
JPEG
2025113272000147.jpg
94
170
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項9】
前記二本鎖の前記熱不安定化修飾は、
JPEG
2025113272000148.jpg
65
170
(式中、Bは、核酸塩基であり、及び*は、R、S又はラセミのいずれかを表す)
からなる群から選択される、請求項1に記載のdsRNA分子。
【請求項10】
少なくとも4つの2’-フルオロを含む、請求項1に記載のdsRNA分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、35U.S.C.§119(e)の下で2018年5月16日に出願された米国仮特許出願第62/672,405号明細書及び2018年8月17日に出願された米国仮特許出願第62/719,291号明細書の利益を主張し、それらの両方の内容は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
本発明は、望まれないオフターゲット効果を低減することによる標的遺伝子発現の阻害にとって有利である特定のモチーフを有するRNAi二本鎖剤及び治療用途に適したRNAi組成物に関する。加えて、本発明は、例えば、様々な疾患の治療のために、これらのRNAi二本鎖剤を投与することによって標的遺伝子の発現を阻害する方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
RNA干渉又は「RNAi」は、二本鎖RNAi(dsRNA)が遺伝子発現を遮断し得るという観察を記述するため、Fire及び同僚らによって最初に造られた用語である(非特許文献1;非特許文献2)。短いdsRNAは、脊椎動物を含む多くの生物において遺伝子特異的な転写後サイレンシングを誘導し、遺伝子機能を試験するための新しいツールを提供している。RNAiは、そのサイレンシングトリガーに相同なメッセンジャーRNAを破壊する配列特異的な多成分ヌクレアーゼのRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)によって媒介される。RISCは、その二本鎖RNAトリガーに由来する短いRNA(約22ヌクレオチド)を有することが知られるが、この活性のタンパク質成分は、未知のままであった。
【0004】
siRNAのオフターゲット効果の1つがmiRNA様効果であり、ここで、RNA干渉におけるコアエフェクターであるアルゴノートタンパク質が、RNA干渉を誘導するために人工的に導入されるsiRNAをmiRNA(マイクロRNA)として処理する(非特許文献3)。miRNAは、遺伝子抑制のため、シード領域(5’末端から2~9位)と標的mRNAとの間の塩基対合を通して標的遺伝子の多くを認識する。siRNAによって引き起こされるオフターゲットは、siRNAのRISC負荷アンチセンス鎖のシード領域と1つ以上のmRNAとの塩基相補性に起因する。siRNAにおけるmiRNA様オフターゲット効果は、幾つかの試験において報告されており、シード領域の配列に応じて多数の遺伝子の発現に影響し、siRNAに基づく表現型スクリーニングにおいて最大30%の陽性ヒットの原因になるほど重大である。加えて、miRNAの場合、シード領域と標的との間の相互作用が弱くなるとき、それらの3’末端領域内での相補的対合(3’相補的対合)を通して標的遺伝子をサイレンシングすることも報告されており、それは、miRNA様オフターゲット効果がかかる機構によって媒介される可能性が高いことを意味する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Fire et al.(1998) Nature 391,806-811
Elbashir et al.(2001)Genes Dev.15,188-200
Lam et al.(2015)Molecular Therapy Nucleic Acids(2015)4,e252
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、siRNA遺伝子療法の遺伝子サイレンシングの有効性を損なうことなく、化学修飾の合理的な適用によってsiRNAの設計を調節することにより、siRNAのmiRNA様オフターゲット効果を除去又は低減するような努力が続けられている。本発明は、その効果を対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、オフターゲット遺伝子サイレンシング効果を低減しつつ、標的遺伝子発現の阻害にとって有利であるdsRNA分子にとって有効なヌクレオチド又は化学的モチーフ及び治療用途に適したRNAi組成物を提供する。
【0008】
本発明者らは、特に、dsRNA分子が、アンチセンス鎖がシード領域内に(すなわちアンチセンス鎖の5’末端から数えて5’末端の2~9位に)二本鎖の少なくとも1つの熱不安定化修飾を含み、及びdsRNA分子が約40℃~約80℃の範囲内の融解温度を有する場合、RNA干渉を媒介するのに、不安定化修飾を欠いている親dsRNA分子よりも有効であり得ることを発見している。一部の実施形態では、不安定化修飾は、本明細書の実施例1~3に記載されている修飾アンロック核酸(mUNA)及びグリコール核酸(GNA)構成要素から選択される。一部の実施形態では、不安定化修飾は、GNA-isoC、GNA-isoG、5’-mUNA、4’-mUNA、3’-mUNA、2’-mUNAからなる群から選択され、その構造は、以下の通りである:
JPEG
2025113272000001.jpg
75
170
(式中、塩基は、修飾又は非修飾核酸塩基であり、及び各構造上のアスタリスクは、R、S又はラセミのいずれかを表す)。
【0009】
本明細書に開示されている様々な態様の一部の実施形態では、不安定化修飾は、2’-5’RNA、すなわちMod8である。一部の好ましい実施形態では、不安定化修飾が2’-5’RNAである場合、不安定化修飾は、アンチセンス鎖の(5’末端から数えて)7位に存在する。
【0010】
本明細書に開示されている様々な態様の一部の実施形態では、5’-mUNAは、5’-(S)-Me-UNA(Y95)又は5’-(R)-Me-UNA(Y97)であり、その構造は、図32に示されている。本明細書に開示されている様々な態様の一部の実施形態では、2’-mUNAは、2’-(S)-Me-UNA(Y96)又は2’-(R)-Me-UNA(Y98)であり、その構造は、図32に示されている。本明細書に開示されている様々な態様の一部の実施形態では、3’-mUNAは、3’-(S)-Me-UNA(Y99)、3’-(R)-Me-UNA(Y100)又は3’-(R)-Me-4’-(S)-ヒドロキシメチル-UNA(Y102)であり、その構造は、図32に示されている。本明細書に開示される様々な態様の一部の実施形態では、4’-(β)-OMe-UNA(Y101)であり、その構造は、図32に示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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