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公開番号2025112357
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006523
出願日2024-01-19
発明の名称土量計測システム、土量計測方法、初期化方法及び保護構造
出願人大成建設株式会社,計測技研株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G01B 11/24 20060101AFI20250725BHJP(測定;試験)
要約【課題】面的な土量計測の負担を低減する土量計測システム、土量計測方法、初期化方法及び保護構造を提案する。
【解決手段】三次元計測装置21,22は、土砂ピット4内の土砂の表面の少なくとも一部の点群データを取得可能である。ターゲット31~33は、少なくとも第1反射シートが貼設され、かつ、土砂ピット4の上方に配設されている。ターゲット31~33の座標を基準として三次元計測装置21,22の各々の座標及び方位が設定されている。管理装置1は、三次元計測装置21,22の各々で取得された点群データを統合して得た土砂の表面全体の点群データに基づいて、土砂ピット4内の土砂の土量を計測する計測部11、を備える。ターゲット31~33は、多面体を呈し、当該多面体を構成する複数の面のうちの少なくとも一面又は全部の面に第1反射シートが貼設されていてもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の三次元計測装置と、前記三次元計測装置から視認可能な3以上のターゲットと、管理装置とを備える土量計測システムであって、
前記三次元計測装置は、土砂ピット内の土砂の表面の少なくとも一部の点群データを取得可能であり、
前記ターゲットは、少なくとも1つの第1反射シートが貼設され、かつ、前記土砂ピットの上方に配設されており、
前記ターゲットの座標を基準として前記三次元計測装置の各々の座標及び方位が設定されており、
前記管理装置は、
前記三次元計測装置の各々で取得された点群データを統合して得た土砂の表面全体の点群データに基づいて、前記土砂ピット内の土砂の土量を計測する計測部、を備える、土量計測システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記管理装置は、
前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定する場合、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、前記三次元計測装置の各々の位置を判定する判定部、をさらに備える、請求項1に記載の土量計測システム。
【請求項3】
ダンプトラックの荷台内の土砂の表面の点群データを取得するダンプ用三次元計測装置、をさらに備え、
前記管理装置は、
前記ダンプ用三次元計測装置で取得された点群データに基づいて、前記ダンプトラックの荷台内の土砂の土量を計測することで、前記土砂ピットに対する土量搬入出を管理する土砂管理部、をさらに備える、請求項1に記載の土量計測システム。
【請求項4】
前記管理装置は、
前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定する場合、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、土量計測範囲を指定する指定部、をさらに備える、請求項1に記載の土量計測システム。
【請求項5】
前記ターゲットは、多面体を呈し、当該多面体を構成する複数の面のうちの少なくとも一面又は全部の面に前記第1反射シートが貼設されている、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の土量計測システム。
【請求項6】
前記ターゲットが正六面体又は正八面体である、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の土量計測システム。
【請求項7】
複数の三次元計測装置の各々が、土砂ピット内の土砂の表面の少なくとも一部の点群データを取得するステップと、
管理装置が、前記取得された点群データに基づいて、前記土砂ピット内の土砂の土量を計測するステップと、を備え、
少なくとも1つの第1反射シートが貼設され、前記土砂ピットの上方に配設され、座標が設定されている3以上のターゲットを前記三次元計測装置で計測することによって、前記三次元計測装置の各々の座標及び方位が設定される、土量計測方法。
【請求項8】
前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定するステップと、
前記管理装置が、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、前記三次元計測装置の各々の位置を判定するステップと、
前記管理装置が、前記判定した位置が所定閾値を超えた場合に警告するステップと、をさらに備える、請求項7に記載の土量計測方法。
【請求項9】
ダンプ用三次元計測装置が、ダンプトラックの荷台内の土砂の表面の点群データを取得するステップと、
前記管理装置が、ダンプ用三次元計測装置で取得された点群データに基づいて、前記ダンプトラックの荷台内の土砂の土量を計測するステップと、
前記管理装置が、前記ダンプトラックの重量を計測する重量計から取得した重量データに基づいて、前記ダンプトラックの荷台内の土砂の密度を計測するステップと、をさらに備える、請求項7に記載の土量計測方法。
【請求項10】
前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定するステップと、
前記管理装置が、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、土量計測範囲を指定するステップと、をさらに備える、請求項7に記載の土量計測方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、土量計測システム、土量計測方法、初期化方法及び保護構造に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、建設工事の土砂管理に関する技術開発が盛んであり、関連する発明が公開されている。例えば、特許文献1には、シールド掘進時の排土量を計測する方法及びシステムが開示されている。特許文献1の発明では、シールド掘進時に切羽から頂面開放搬送器に積載して排出される排土量を計測する方法において、搬送器の通路上方に下向き三次元形状計測装置を設け、空荷の搬送器の頂端縁及びその内側の積載土受面の形状の三次元座標を前記計測装置により計測し、排土積載後の搬送器の頂端縁及びその内側の積載土表面の形状の三次元座標を前記計測装置により計測し、前記頂端縁に対する積載土受面の相対三次元座標と積載土表面の相対三次元座標とから前記搬送器毎の積載排土の体積を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-277222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
土砂ピットの土量計測方法が多く知られている。例えば、作業者がスケールやレーザ距離計を用いて手作業で土量を計測する方法があるが多大な手間を要する。また、自動の土量計測方法として、三次元計測装置を用いた面的な土量計測方法が知られている。例えば、三次元計測装置にプリズムを設置した後TS(トータルステーション)で視準し三次元計測装置の座標を設定することで土量計測を行う方法がある。しかし、この方法は、三次元計測装置とプリズムとの関係性を室内等で予め測量する必要がある。また、測量には大きな治具を必要とする。このため、測量の準備に多大な労力を要する問題点がある。また、三次元計測装置の視準可能な3カ所以上の位置に反射シートを設置した後、TSで視準し三次元計測装置の座標を設定することで土量計測を行う方法がある。しかし、この方法は、土砂ピットの形状等に対して三次元計測装置を複数台必要とする場合、三次元計測装置ごとにプリズムを設置計測する必要がある。このため、多大な時間及び十分なスペースを必要とする問題点がある。また、特許文献1の方法もあるが、上記問題点を解消することはできない。
【0005】
このような観点から、本発明は、面的な土量計測の負担を低減する土量計測システム、土量計測方法、初期化方法及び保護構造を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決する本発明は、複数の三次元計測装置と、前記三次元計測装置から視認可能な3以上のターゲットと、管理装置とを備える土量計測システムであって、前記三次元計測装置は、土砂ピット内の土砂の表面の少なくとも一部の点群データを取得可能であり、前記ターゲットは、少なくとも1つの第1反射シートが貼設され、かつ、前記土砂ピットの上方に配設されており、前記ターゲットの座標を基準として前記三次元計測装置の各々の座標及び方位が設定されており、前記管理装置は、前記三次元計測装置の各々で取得された点群データを統合して得た土砂の表面全体の点群データに基づいて、前記土砂ピット内の土砂の土量を計測する計測部、を備える、土量計測システムである。
また、本発明は、複数の三次元計測装置の各々が、土砂ピット内の土砂の表面の少なくとも一部の点群データを取得するステップと、管理装置が、前記取得された点群データに基づいて、前記土砂ピット内の土砂の土量を計測するステップと、を備え、少なくとも1つの第1反射シートが貼設され、前記土砂ピットの上方に配設され、座標が設定されている3以上のターゲットを前記三次元計測装置で計測することによって、前記三次元計測装置の各々の座標及び方位が設定される、土量計測方法である。
これにより、複数の三次元計測装置の何れに対しても、同じ3以上のターゲットを用いて、座標及び方位が設定できる。よって、従来のような、三次元計測装置ごとにプリズムを設置して計測するといった労力を要しない。また、ターゲットが多面体を呈している場合、三次元計測装置をどの位置に配置してもターゲットに貼設された第1反射シートに概ね正対させることができる。よって、設定した座標及び方位の精度を向上させることができる。また、座標が設定されているターゲットに対して複数の三次元計測装置の位置決め及び方位決めをすればよいため、三次元計測装置に対する治具の設置は容易である。三次元計測装置の位置決め及び方位決めといった初期計測が完了した後、ターゲットは除去してもよいし、作業に支障をきたさなければ残留させてもよい。
【0007】
また、土量計測システムにおいて、前記管理装置は、前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定する場合、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、前記三次元計測装置の各々の位置を判定する判定部、をさらに備える、ことが好ましい。
また、土量計測方法において、前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定するステップと、前記管理装置が、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、前記三次元計測装置の各々の位置を判定するステップと、前記管理装置が、前記判定した位置が所定閾値を超えた場合に警告するステップと、をさらに備える、ことが好ましい。
これにより、第2反射シートを、土量計測の異常値が出力されたときの原因追及のツールとして利用できる。つまり、第2反射シートに対する三次元計測装置の位置ずれを判定できる。位置ずれがあった場合は、管理者に通知できる。
【0008】
また、土量計測システムにおいて、ダンプトラックの荷台内の土砂の表面の点群データを取得するダンプ用三次元計測装置、をさらに備え、前記管理装置は、前記ダンプ用三次元計測装置で取得された点群データに基づいて、前記ダンプトラックの荷台内の土砂の土量を計測することで、前記土砂ピットに対する土量搬入出を管理する土砂管理部、をさらに備える、ことが好ましい。
また、土量計測方法において、ダンプ用三次元計測装置が、ダンプトラックの荷台内の土砂の表面の点群データを取得するステップと、前記管理装置が、ダンプ用三次元計測装置で取得された点群データに基づいて、前記ダンプトラックの荷台内の土砂の土量を計測するステップと、前記管理装置が、前記ダンプトラックの重量を計測する重量計から取得した重量データに基づいて、前記ダンプトラックの荷台内の土砂の密度を計測するステップと、をさらに備える、ことが好ましい。
これにより、建設工事現場に搬入出される土量全体を管理できる。また、土砂ピットに対する土砂の収支を管理できる。その結果、ダンプトラックへの過積載を未然に防げる。また、土砂の比重管理もでき、土砂の性状管理に資する。
【0009】
また、土量計測システムにおいて、前記管理装置は、前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定する場合、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、土量計測範囲を指定する指定部、をさらに備える、ことが好ましい。
また、土量計測方法において、前記三次元計測装置の各々が、前記土砂ピットの周縁に配設されている第2反射シートの位置を測定するステップと、前記管理装置が、前記測定された第2反射シートの位置に基づいて、土量計測範囲を指定するステップと、をさらに備える、ことが好ましい。
これにより、土砂計測の精度を向上させることができる。
【0010】
また、土量計測システムにおいて、前記ターゲットは、多面体を呈し、当該多面体を構成する複数の面のうちの少なくとも一面又は全部の面に前記第1反射シートが貼設されている、ことが好ましい。
また、土量計測システムにおいて、前記ターゲットが正六面体又は正八面体である、ことが好ましい。
これにより、三次元計測装置をどの位置に配置してもターゲットに貼設された第1反射シートに確実に正対させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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