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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025111621
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2025071261,2023045113
出願日
2025-04-23,2018-06-26
発明の名称
検出可能部分を持つ二環式ペプチドリガンドおよびその使用
出願人
バイスクルアールディー・リミテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
7/50 20060101AFI20250723BHJP(有機化学)
要約
【課題】がんの診断、イメージングおよび治療のための、CAIX、MT1-MMP、PSMA、CD38、EphA2またはαvβ3等の膜貫通タンパク質と選択的に結合する作用物質を提供する。
【解決手段】本発明は、2つまたはそれよりも多いペプチドループが、足場との結合点間に挟まれ、検出可能部分にさらに連結しているような、分子足場と共有結合しているポリペプチドに関する。特に、本発明は、連結した検出可能部分をがん細胞へ選択的に送達するために有用な、二環式ペプチドリガンドについて記述する。本発明は、CAIX、MT1-MMP、PSMA、CD38、EphA2またはαvβ3の高親和性結合剤である、ペプチドについても記述する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式Iの化合物:
TIFF
2025111621000332.tif
109
136
または薬学的に許容され得るその塩であって、式中、
L
1
、L
2
およびL
3
のそれぞれは、独立して、共有結合またはC
1~8
二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1、2または3つのメチレン単位は、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-S(O)-、-S(O)
2
-または-N(R)CH
2
C(O)-によって必要に応じて、かつ独立して置き換えられており、
Rのそれぞれは、独立して、水素またはC
1~4
アルキルであり、
m、n、oおよびpのそれぞれは、独立して、0または1であり、
qおよびrのそれぞれは、独立して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15であり、
R
1
は、Rまたは-C(O)Rであり、
R
4
およびR
6
のそれぞれは、独立して、水素、あるいは、C
1~6
脂肪族、3~8員飽和もしくは部分不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8~10員二環式芳香族炭素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する、4~8員飽和もしくは部分不飽和単環式ヘテロ環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する、5~6員単環式ヘテロ芳香族環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する、8~10員二環式ヘテロ芳香族環から選択される、必要に応じて置換されている基であり、
R
4’
およびR
6’
のそれぞれは、独立して、水素またはメチルであり、
R
2
、R
3
、R
5
およびR
7
のそれぞれは、独立して、水素またはC
1~4
脂肪族であるか、あるいは
R
5
基およびその隣接するR
4
基は、それらの介在原子と必要に応じて一緒になって、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する、4~8員飽和または部分不飽和単環式ヘテロ環式環を形成するか、あるいは
R
7
基およびその隣接するR
6
基は、それらの介在原子と必要に応じて一緒になって、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する、4~8員飽和または部分不飽和単環式ヘテロ環式環を形成し、
足場は、環状ペプチドと接続し、配向付ける、三価の基であり、
ループAは、L
2
に連結したアミノ酸残基およびL
1
に連結したアミノ酸残基と結合している二価の天然もしくは非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり、ここで、ループAは、
TIFF
2025111621000333.tif
38
40
を含み、
ループBは、L
1
に連結したアミノ酸残基およびL
3
に連結したアミノ酸残基と結合している二価の天然もしくは非天然のアミノ酸残基またはペプチドであり、ここで、ループBは、
TIFF
2025111621000334.tif
36
35
を含み、
TIFF
2025111621000335.tif
7
4
は、二環のN末端との結合部位を指し示し、
TIFF
2025111621000336.tif
13
4
は、二環のC末端との結合部位を指し示し、
検出可能部分
1
は、検出されることができる任意の部分であり、
検出可能部分
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
L
1
、L
2
およびL
3
のそれぞれが、C
1~8
二価炭化水素鎖であり、ここで、前記鎖の1、2または3つのメチレン単位が、-S-、-N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-、-N(R)C(O)-、-S(O)-、-S(O)
2
-または-N(R)CH
2
C(O)-によって必要に応じて、かつ独立して置き換えられている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1
が、水素または-C(O)CH
3
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
リンカー
1
が、共有結合、
TIFF
2025111621000339.tif
134
166
TIFF
2025111621000340.tif
103
163
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
pが、0であり、リンカー
2
が、-NH
2
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
足場が、
TIFF
2025111621000341.tif
67
163
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
検出可能部分
1
が、
TIFF
2025111621000342.tif
121
165
TIFF
2025111621000343.tif
124
164
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
検出可能部分
1
が、
TIFF
2025111621000344.tif
81
164
TIFF
2025111621000345.tif
227
165
であり、式中、Mは、
67
Ga、
68
Ga、
111
In、
177
Lu、
86
Y、
90
Y、
89
Zrおよび
95
Zrからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
ループAが、
TIFF
2025111621000346.tif
175
166
TIFF
2025111621000347.tif
143
142
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
ループBが、
TIFF
2025111621000348.tif
42
93
TIFF
2025111621000349.tif
213
148
TIFF
2025111621000350.tif
217
156
である、請求項1に記載の化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子申請された、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、配列表を含有する。2018年6月25日に作成された前記ASCIIコピーは、392664-004WO(160781)_SL.txtという名称であり、3,997バイトのサイズである。
発明の技術分野
本発明は、2つまたはそれよりも多いペプチドループが、足場との結合点間に挟まれ、検出可能部分にさらに連結しているような、分子足場と共有結合しているポリペプチドに関する。特に、本発明は、連結した検出可能部分をがん細胞へ選択的に送達するために有用な、二環式ペプチドリガンドについて記述する。本発明は、炭酸アンヒドラーゼIX(CAIX)、膜型メタロプロテアーゼ1(MT1-MMP)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、分化抗原群38(CD38)、Eph受容体チロシンキナーゼA2(EphA2)またはインテグリンαvβ3(αvβ3)の高親和性結合剤である、ペプチドについても記述する。本発明は、前記ペプチドリガンドを含む医薬組成物、および、CAIX、MT1-MMP、PSMA、CD38、EphA2またはαvβ3によって媒介される障害または疾患を、診断する、イメージングする、予防する、抑制するまたは治療する際における、前記ペプチドリガンドの使用も含む。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
発明の背景
がん細胞において過剰発現される膜貫通タンパク質は、がん細胞を選択的に標的とするおよびイメージングするための潜在的な手段を提供する。がん細胞のイメージングは、がんの診断および治療において重要な役割を果たす。6つのそのような膜貫通タンパク質は、炭酸アンヒドラーゼIX(CAIX)、膜型マトリックスメタロプロテアーゼ1(MT1-MMP)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、分化抗原群38(CD38)、Eph受容体チロシンキナーゼA2(EphA2)およびインテグリンαvβ3(αvβ3)である。
【0003】
ヒト炭酸アンヒドラーゼIX(hCA IX)は、外細胞膜(その触媒ドメインは細胞外空間に位置付けられている)に結合しているアイソフォームである。生理的条件では、hCAIXは、消化管の特異的な組織においてのみ発現される。その過剰発現は、がん細胞における低酸素中に、in vitroおよびin vivo両方で示された。hCAIXの発現は、頸部、卵巣、腎臓、食道、肺、乳房および脳の癌腫において検出された。腫瘍において、hCAIXは、細胞内pHの正常レベルでの維持のために重大な分子であり、その発現は、酸性条件において低酸素腫瘍細胞を有利に増殖させる(Chiche et al. (2009) Cancer Res 69, 358)。
【0004】
MT1-MMPは、直接的にはその成分のいくつかを分解することによっておよび間接的にはpro-MMP2を活性化することによって、細胞外マトリックスリモデリングにおいて主要な役割を果たす膜貫通メタロプロテアーゼである。MT1-MMPは、腫瘍血管新生のために重大であり(Sounni et al (2002) FASEB J. 16(6), 555-564)、様々な固形腫瘍において過剰発現される。
【0005】
前立腺特異的膜抗原(PSMA)(グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII(GCPII)、N-アセチル-L-アスパルチル-L-グルタミン酸ペプチダーゼI(NAALADアーゼI)およびNAAGペプチダーゼとしても公知である)は、ヒトにおいて、FOLH1(葉酸ヒドロラーゼ1)遺伝子によってコードされる酵素である。ヒトGCPIIは、750アミノ酸を含有し、およそ84kDaの重量である。ヒトPSMAは、前立腺において高度に発現され、他のほとんどの組織よりもおよそ100倍の多さである。一部の前立腺がんにおいて、PSMAは、非がん性前立腺細胞におけるレベルの8から12倍増大した、2番目に上方調節された遺伝子産物である。この高度発現により、PSMAは、一部のがんの療法およびイメージングのための潜在的なバイオマーカーとして開発されている。ヒト前立腺がんにおいて、より高度に発現している腫瘍は、進行までのより短い時間および再発に苦しむ患者のより大きいパーセンテージに関連する。
【0006】
CD38は、長いC末端細胞外ドメインおよび短いN末端細胞質ドメインを持つ、45kD II型膜貫通糖タンパク質である。CD38は、多くの造血器(hematopoeitic)悪性腫瘍において、ならびに、非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫(BL)、多発性骨髄腫(MM)、B慢性リンパ球性白血病(B-CLL)、BおよびT急性リンパ性白血病(ALL)、T細胞リンパ腫(TCL)、急性骨髄性白血病(AML)、有毛細胞白血病(HCL)、ホジキンリンパ腫(HL)、ならびに慢性骨髄性白血病(CML)を含む種々の造血器悪性腫瘍に由来する細胞株において、上方調節される。
【0007】
EphA2は、成人上皮において発現される130kDa受容体チロシンキナーゼである。エフリンとして公知のチロシンキナーゼのEphファミリーのメンバー、EphA2は、細胞結合リガンドを持つ膜貫通受容体チロシンキナーゼである。EphA2発現は、肺、乳房、結腸および前立腺腫瘍を含む多くの転移細胞において改変されることが分かっている。加えて、EphA2の分布および/またはリン酸化は、転移細胞において改変される。その上、EphA2を過剰発現するように形質転換された細胞は悪性増殖を実証し、EphA2の刺激は、悪性増殖および侵襲性を逆行させるために十分である。EphA2は、強力な腫瘍性タンパク質である。
【0008】
インテグリンαvβ3は、腫瘍増殖、侵襲、転移および血管新生において主要な役割を果たす膜貫通糖タンパク質受容体である。これは、種々の種類の腫瘍細胞において過剰発現される(Jin et al (2016) Mol Cancer Ther; 15(9). 2076-2085)。
したがって、がんの診断、イメージングおよび治療のための、CAIX、MT1-MMP、PSMA、CD38、EphA2またはαvβ3等の膜貫通タンパク質と選択的に結合する作用物質を開発する際における、満たされていない必要性は依然として高いままである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Chiche et al. (2009) Cancer Res 69, 358
Sounni et al (2002) FASEB J. 16(6), 555-564
Jin et al (2016) Mol Cancer Ther; 15(9). 2076-2085
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の化合物および薬学的に許容され得るその組成物は、CAIX、MT1-MMP、PSMA、CD38、EphA2またはαvβ3の阻害剤として有効であることが、今回見出された。そのような化合物は、一般式I:
TIFF
2025111621000001.tif
110
138
または薬学的に許容され得るその塩[式中、各変数は、本明細書において定義され、記述される通りである]を有する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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