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公開番号
2025110494
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-29
出願番号
2024004348
出願日
2024-01-16
発明の名称
構造物用クラッド鋼板、その製造方法および構造物
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250722BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】本発明は、液体アンモニア輸送、貯蔵用タンク等に供して好適な、耐アンモニア応力腐食割れ性に優れるとともに接合性に優れ、さらに板反りの小さいクラッド鋼板、その製造方法およびクラッド鋼板を用いた構造物を提供することを目的とする。
【解決手段】母材と合せ材とを有するクラッド鋼板において、前記合せ材の式(1)に示すCeqが0.20以下であり、ビードオンプレート溶接後、前記合せ材の表面下1mmの位置でビードオンプレート溶接の際に形成された溶接金属と前記合せ材の境界から合せ材側に向かって10mmの範囲における溶接熱影響部のビッカース硬さの最大値が210HV10以下である構造物用クラッド鋼板。
Ceq=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+V/14 ・・・(1)
ただし、[X]はX元素の鋼中含有量(質量%)を示す。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
母材と合せ材とを有するクラッド鋼板において、
前記合せ材の式(1)に示すCeqが0.20以下であり、ビードオンプレート溶接後、前記合せ材の表面下1mmの位置でビードオンプレート溶接の際に形成された溶接金属と前記合せ材の境界から合せ材側に向かって10mmの範囲における溶接熱影響部のビッカース硬さの最大値が210HV10以下である構造物用クラッド鋼板。
Ceq=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+V/14 ・・・(1)
ただし、[X]はX元素の鋼中含有量(質量%)を示す。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
合せ材は、質量%で、
C:0.100%以下、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.01~1.10%、
P:0.100%以下、
S:0.0500%以下、
Al:0.001~0.100%を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物である成分組成を有する、請求項1に記載のクラッド鋼板。
【請求項3】
前記成分組成は、さらに、質量%で
Cu:0.50%以下、
Ni:0.05%以下、
Cr:0.50%以下、
Mo:0.05%以下、
V:0.100%以下、
Nb:0.100%以下、
Ti:0.100%以下、
Zr:0.100%以下、
B:0.0005%以下、
Ca:0.0100%以下、
Mg:0.0100%以下および
REM:0.0200%以下
のうちから選ばれる1種以上を含有する請求項2に記載のクラッド鋼板。
【請求項4】
式(1)に示す母材のCeqに対する式(1)に示す合せ材のCeqの比が、0.25以上である請求項1~3のいずれかに記載のクラッド鋼板。
Ceq=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+V/14 ・・・(1)
ただし、[X]はX元素の鋼中含有量(質量%)を示す。
【請求項5】
母材と請求項1~3のいずれかに記載の合せ材を組み合わせた後、1000~1300℃に加熱し、鋼板表面温度が850℃以上での圧下比が1.3以上とする熱間圧延を行うクラッド鋼板の製造方法。
ここで、圧下比は圧下前の母材と合せ材の全板厚を圧下後の母材と合せ材の全板厚で除したものである。
【請求項6】
母材と請求項4に記載の合せ材を組み合わせた後、1000~1300℃に加熱し、鋼板表面温度が850℃以上での圧下比が1.3以上とする熱間圧延を行うクラッド鋼板の製造方法。
ここで、圧下比は圧下前の母材と合せ材の全板厚を圧下後の母材と合せ材の全板厚で除したものである。
【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載のクラッド鋼板を有する構造物。
【請求項8】
請求項4に記載のクラッド鋼板を有する構造物。
【請求項9】
タンクである請求項7に記載の構造物。
【請求項10】
タンクである請求項8に記載の構造物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体アンモニア環境下で使用される、タンクなどの構造用部材に好適な、クラッド鋼板に関するものである。また、かかるクラッド鋼板の製造方法、クラッド鋼板を用いた構造物に関するものである。
続きを表示(約 1,100 文字)
【背景技術】
【0002】
液体アンモニア環境下において、炭素鋼は、液体アンモニアによる応力腐食割れの発生が懸念される。そのため、液体アンモニアを取り扱う炭素鋼製の配管や貯槽、タンク車、ラインパイプなどの構造物については、耐アンモニア応力腐食割れ性に優れる鋼材の適用や、アンモニア応力腐食割れを抑制する操業上の措置が講じられてきた。
【0003】
アンモニア応力腐食割れは、材料の強度・硬度と相関があることが知られている。特に、アンモニア応力腐食割れは溶接熱影響部に多く発生することが知られている。そこで、液体アンモニア環境下で高強度鋼を使用する場合は、全体焼鈍による溶接後熱処理を実施して溶接部の硬さを調節するなどの対策が必要である。
【0004】
一方、近年、液体アンモニアは、燃焼してもCO
2
が発生しないことからクリーンエネルギーとして注目されており、大規模な需要が見込まれている。これに伴い、液体アンモニアを輸送、貯蔵する設備の大型化が求められている。
一般に、タンクを大型化する場合、軽量化および施工コスト削減の観点から、使用する鋼材の薄肉化が志向されるため、高強度鋼の使用が望まれる。
【0005】
かような高い強度と優れた耐アンモニア応力腐食割れ性を両立する方法として、特許文献1~4が開示されている。
【0006】
このうち、特許文献1では、鋼材表面を軟化処理する方法が記載されている。
【0007】
また、特許文献2および3では、片面に軟鋼層を有するクラッド鋼板を製造する方法が記載されている。
【0008】
また、アンモニア応力腐食割れを抑制する鋼材としてステンレス鋼が知られているが、価格が高価であるという問題があった。そのため、特許文献4では高価であるステンレス鋼を合せ材とし、比較的安価である普通鋼や低合金鋼を母材とすることで、経済的に優れるステンレスクラッド鋼板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特公昭55-30062号公報
特開昭57-139493号公報
特開平8-269537号公報
特開2015-105399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記の特許文献1に記載された方法では、表層の軟化層の厚みが500μmと薄く、鋼板全面に均一に安定して軟化層を形成することが難しいという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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