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公開番号
2025107669
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-22
出願番号
2024001007
出願日
2024-01-09
発明の名称
質量分析データ処理装置
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人京都国際特許事務所
主分類
G01N
27/62 20210101AFI20250714BHJP(測定;試験)
要約
【課題】試料に添加した試薬に由来するイオンに関連するピークをマススペクトル上で容易に認識することができる技術を提供する。
【解決手段】試薬を特定する情報と、該試薬から生成されるイオンの質量電荷比を対応付けた情報が保存された記憶部(41)と、表示部(60)と、マススペクトルデータ入力受付部(42)と、試料に添加した試薬の試薬特定情報の入力を受け付ける試薬情報入力受付部(45)と、入力された試薬特定情報を記憶部に保存された情報と照合して該試薬から生成されたイオンに関連するピークを特定するピーク特定部(46)と、マススペクトルデータからマススペクトルを作成して表示部に表示するものであって、ピーク特定部により特定されたピークを他のピークと識別可能な形式で表示する表示処理部(47)とを備える質量分析データ処理装置(40)。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
試薬を特定する試薬特定情報と、該試薬から生成されるイオンの質量電荷比を対応付けた情報が保存された記憶部と、
表示部と、
試料を質量分析することにより取得されたマススペクトルデータの入力を受け付けるマススペクトルデータ入力受付部と、
前記質量分析において前記試料に添加した試薬の試薬特定情報の入力を受け付ける試薬情報入力受付部と、
前記試薬情報入力受付部に入力された試薬特定情報を前記記憶部に保存された情報と照合し、前記マススペクトルデータに含まれるピークのうち、該試薬から生成されたイオンに関連するピークを特定するピーク特定部と、
前記マススペクトルデータ入力受付部に入力されたマススペクトルデータからマススペクトルを作成して前記表示部に表示するものであって、前記ピーク特定部により特定されたピークを他のピークと識別可能な形式で表示する表示処理部と
を備える質量分析データ処理装置。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記表示処理部は、前記ピーク特定部により特定されたピークと、他のピークを異なる太さ及び/又は色の線で描画する、請求項1に記載の質量分析データ処理装置。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記マススペクトル上のピークの近傍に該ピークの質量電荷比を表示し、前記ピーク特定部に特定されたピークの質量電荷比を他のピークと識別可能に表示する、請求項1に記載の質量分析データ処理装置。
【請求項4】
前記表示処理部は、前記マススペクトルに現れるピークのうち、質量電荷比が最大であるピーク、及び/又はその質量電荷比を強調して表示する、請求項1に記載の質量分析データ処理装置。
【請求項5】
さらに、
前記試料に含まれる化合物の質量電荷比の情報の入力を受け付ける化合物情報入力受付部
を備え、
前記ピーク特定部は、該試薬情報入力受付部が受けつけた前記試薬特定情報に対応する試薬から生成されるイオンの質量電荷比、及び前記化合物の質量電荷比の情報を用いて、該化合物と該試薬の反応により生成されるイオンの質量電荷比を求めるものである、請求項4に記載の質量分析データ処理装置。
【請求項6】
前記試薬は、前記試料に含まれる化合物にトリメチルシリル基を付加する誘導体化を行うものであり、
前記表示処理部は、さらに、前記マススペクトルに現れるピークのうち、質量電荷比が2番目に大きいピーク、及び/又はその質量電荷比を強調して表示する、請求項4に記載の質量分析データ処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、質量分析データ処理装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
生体由来の試料に含まれる代謝物を定性したり定量したりする装置の1つにガスクロマトグラフ質量分析装置がある。ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて代謝物を分析する際には、試料中の代謝物にトリメチルシリル基(Si(CH
3
)
3
)を付加する誘導体化(TMS化)を行って代謝物の揮発性を高める処理を行うことが多い。そして、TMS化後の代謝物を含む試料をガスクロマトグラフの試料気化室で気化させた後、カラムで分離し、質量分析装置に導入してイオン化し、質量分析する(例えば特許文献1)。
【0003】
質量分析装置で試料に含まれる代謝物を定性する際には、スキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、化合物データベースに収録された既知の化合物のマススペクトルと比較する。そして、両マススペクトルの類似度に基づいて代謝物を定性する。また、試料に含まれる代謝物を定量する際にはSIM測定やMRM測定を行う。SIM測定やMRM測定では、測定対象の代謝物毎にターゲットイオンを予め決め、標準試料の測定により取得したターゲットイオンのピークの面積値や強度値から検量線を作成する。そして、実際の試料の測定により得られたターゲットイオンのピークの面積値や強度値を検量線に照らして代謝物を定量する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-169376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
試料を誘導体化すると、質量分析装置でイオン化する際、代謝物に由来するイオンに加え、誘導体化試薬に由来するイオンも生成される。そのため、代謝物のマススペクトルには、代謝物に由来するイオンのピークだけでなく、誘導体化試薬に由来するイオンのピークも現れる。
【0006】
試料に含まれる代謝物を定性する際に、試料の測定により取得したマススペクトルを化合物データベースに収録された既知化合物のマススペクトルと比較すると、類似度が近い複数の候補化合物が抽出されることがある。分析者が代謝物の分析に熟練した者であれば、誘導体化試薬に由来するイオンを除外し、その他のイオンの質量分布の類似度から適切な化合物を選択して代謝物を定性することができる。しかし、分析者が代謝物の分析に不慣れであると、誘導体化試薬に由来するイオンの質量分布の類似度に基づいて定性することで誤同定してしまう可能性がある。
【0007】
また、代謝物のSIM測定やMRM測定で使用するターゲットイオンについては、スキャン測定を行ってマススペクトルを取得し、高強度で測定されたイオンをターゲットイオンとして決定する。この場合にも、分析者が代謝物の分析に不慣れであると、誘導体化試薬に由来するイオンであることが分からず、そのイオンをターゲットイオンとして決定してしまう可能性がある。SIM測定やMRM測定において誘導体化試薬に由来するイオンをターゲットイオンとして用いてしまうと、目的とする代謝物と同様に誘導体化された別の代謝物や、試薬等に由来する化合物を誤検出してしまい、目的とする代謝物を正しく定性・定量することができない。
【0008】
ここではガスクロマトグラフにおける代謝物の揮発性を高めるために誘導体化試薬を用いる場合を例に説明したが、質量分析装置におけるイオン化効率を高めるために試薬を用いる場合など、試薬を添加した試料を質量分析する様々な状況において上記同様の問題があった。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、分析者の熟練度に関係なく、試薬を添加した試料の質量分析により取得したマススペクトルに含まれる、試薬に由来するイオンに関連するピークを容易に認識することができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析データ処理装置は、
試薬を特定する試薬特定情報と、該試薬から生成されるイオンの質量電荷比を対応付けた情報が保存された記憶部と、
表示部と、
試料を質量分析することにより取得されたマススペクトルデータの入力を受け付けるマススペクトルデータ入力受付部と、
前記質量分析において前記試料に添加した試薬の試薬特定情報の入力を受け付ける試薬情報入力受付部と、
前記試薬情報入力受付部に入力された試薬特定情報を前記記憶部に保存された情報と照合し、前記マススペクトルデータに含まれるピークのうち、該試薬から生成されたイオンに関連するピークを特定するピーク特定部と、
前記マススペクトルデータ入力受付部に入力されたマススペクトルデータからマススペクトルを作成して前記表示部に表示するものであって、前記ピーク特定部により特定されたピークを他のピークと識別可能な形式で表示する表示処理部と
を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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