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公開番号
2025106094
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-11
出願番号
2025068864,2024575628
出願日
2025-04-18,2024-11-08
発明の名称
抗IgE抗体誘導用ワクチン組成物
出願人
株式会社ファンペップ
,
国立大学法人大阪大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
39/00 20060101AFI20250704BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】生体内において抗IgE抗体を極めて効率よく誘導できるポリペプチドの提供。
【解決手段】T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体を含む、IgEに対する抗体の産生を誘導し得るワクチン組成物であって、該B細胞受容体抗原ペ
プチドが、配列番号20~22のいずれかで表されるアミノ酸配列を含む、ワクチン組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体を含む、IgEに対する抗体の産生を誘導し得るワクチン組成物であって、該B細胞受容体抗原ペプチドが、配列番号20~22のいずれかで表されるアミノ酸配列を含む、ワクチン組成物。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
T細胞受容体抗原ペプチドが配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む、請求項1記載のワクチン組成物。
【請求項3】
複合体が、T細胞受容体抗原ペプチドのC末端とB細胞受容体抗原ペプチドのN末端との間で結合している、請求項1または2記載のワクチン組成物。
【請求項4】
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとがリンカーを介して結合されている、請求項1または2記載のワクチン組成物。
【請求項5】
IgEの過剰分泌を伴う疾患の治療または予防のための、請求項1または2記載のワクチン組成物。
【請求項6】
IgEの過剰分泌を伴う疾患が、喘息、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、湿疹、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、およびアナフィラキシー性過敏症、からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項5記載のワクチン組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワクチン組成物に関し、詳細には、生体内においてIgEに対する抗体を誘導することができるワクチン組成物に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
IgEは、I型アレルギー疾患(例えば、喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹等)におけるアレルギー応答を媒介する免疫グロブリンファミリーの一種である。IgEがI型アレルギー疾患を引き起こすメカニズムは簡潔には次の通りである:IgEがマスト細胞や好塩基球の細胞表面上に存在する高親和性IgE受容体(FcεR1)に結合し、さらに、アレルゲンが当該IgEに結合して架橋を形成すると、マスト細胞や好塩基球がヒスタミンを始めとする化学伝達物質を放出する。放出された化学伝達物質によって、血管の拡張や血管の透過性が亢進する。その結果として種々のアレルギー症状が生じる。
【0003】
I型アレルギー疾患の治療薬の一つとして、抗IgEモノクローナル抗体であるオマリズマブ(商品名Xolair(登録商標))が市販されている。オマリズマブは、血中のフリーのIgEに特異的に結合し、これを除去することによってマスト細胞の表面にあるFcεR1とIgEとの結合頻度を低減させることにより、マスト細胞の活性化を抑制する。
【0004】
オマリズマブは重度の喘息に対して一定の効果を有し、アレルギー疾患に対しての有効な治療薬の一つであるが、依然としていくつかの改善点を有している。例えば、オマリズマブはヒト化マウスモノクローナル抗体であり、ヒト患者において使用する際の免疫学的反応を完全には回避することができない。また、抗体医薬は高価であり、オマリズマブを用いた治療に伴う費用は患者一人当たり年間15,000~44,000米ドルであると言われている。さらに、抗体医薬は投与方法が限定されるなどのデメリットも存在する。かかる背景から、より安全で低コストであるアレルギー疾患治療方法の開発が強く求められている。
【0005】
かかるデメリットを克服するために、生体に投与することで抗IgE抗体を誘導し得る抗原ペプチドなどの代替手段の開発が鋭意進められている。例えば、特許文献1には抗IgE抗体を誘導し得るIgE免疫原構築物が開示されている。しかしながら、効率よく抗IgE抗体を誘導し得るIgE免疫原の開発は常に求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
WO2010067286
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した背景から、本発明は、極めて効率よく抗IgE抗体を誘導できる新規のIgE免疫原を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、特定のアミノ酸配列を有するT細胞受容体抗原ペプチドと、IgEのFc領域中のCε3領域における特定のアミノ酸配列を有するB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体が、生体内において極めて効率よく抗IgE中和抗体を誘導し得ることを見出した。本発明者らの見出した複合体は、優れたIgE免疫原性を有し、IgE中和活性の高い抗体を効率よく誘導できた。
本発明者らは、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体を含む、IgEに対する抗体の産生を誘導し得るワクチン組成物であって、該B細胞受容体抗原ペプチドが、配列番号20~22のいずれかで表されるアミノ酸配列を含む、ワクチン組成物。
[2]
T細胞受容体抗原ペプチドが配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む、[1]記載のワクチン組成物。
[3]
複合体が、T細胞受容体抗原ペプチドのC末端とB細胞受容体抗原ペプチドのN末端との間で結合している、[1]または[2]記載のワクチン組成物。
[4]
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとがリンカーを介して結合されている、[1]~[3]のいずれか記載のワクチン組成物。
[5]
IgEの過剰分泌を伴う疾患の治療または予防のための、[1]~[4]のいずれか記載のワクチン組成物。
[6]
IgEの過剰分泌を伴う疾患が、喘息、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、湿疹、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、およびアナフィラキシー性過敏症、からなる群から選択される少なくとも1つである、[5]記載のワクチン組成物。
[A-1]
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体を含む、IgEに対する抗体の産生を誘導し得るワクチン組成物を対象に投与することを含む、対象におけるIgEの過剰分泌を伴う疾患の治療または予防のための方法であって、該B細胞受容体抗原ペプチドが、配列番号20~22のいずれかで表されるアミノ酸配列を含む、方法。
[A-2]
T細胞受容体抗原ペプチドが配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む、[A-1]記載の方法。
[A-3]
複合体が、T細胞受容体抗原ペプチドのC末端とB細胞受容体抗原ペプチドのN末端との間で結合している、[A-1]または[A-2]記載の方法。
[A-4]
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとがリンカーを介して結合されている、[A-1]~[A-3]のいずれか記載の方法。
[A-5]
IgEの過剰分泌を伴う疾患が、喘息、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、湿疹、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、およびアナフィラキシー性過敏症、からなる群から選択される少なくとも1つである、[A-1]~[A-4]のいずれか記載の方法。
[B-1]
IgEの過剰分泌を伴う疾患の治療または予防における使用のための、T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体を含む、IgEに対する抗体の産生を誘導し得るワクチン組成物であって、該B細胞受容体抗原ペプチドが、配列番号20~22のいずれかで表されるアミノ酸配列を含む、ワクチン組成物。
[B-2]
T細胞受容体抗原ペプチドが配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む、[B-1]記載の使用のためのワクチン組成物。
[B-3]
複合体が、T細胞受容体抗原ペプチドのC末端とB細胞受容体抗原ペプチドのN末端との間で結合している、[B-1]または[B-2]記載の使用のためのワクチン組成物。
[B-4]
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとがリンカーを介して結合されている、[B-1]~[B-3]のいずれか記載の使用のためのワクチン組成物。
[B-5]
IgEの過剰分泌を伴う疾患が、喘息、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、湿疹、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、およびアナフィラキシー性過敏症、からなる群から選択される少なくとも1つである、[B-1]~[B-4]のいずれか記載の使用のためのワクチン組成物。
[C-1]
IgEの過剰分泌を伴う疾患を治療または予防するための医薬の製造における、T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとの複合体を含む、IgEに対する抗体の産生を誘導し得るワクチン組成物の使用であって、該B細胞受容体抗原ペプチドが、配列番号20~22のいずれかで表されるアミノ酸配列を含む、使用。
[C-2]
T細胞受容体抗原ペプチドが配列番号1で表されるアミノ酸配列を含む、[C-1]記載の使用。
[C-3]
複合体が、T細胞受容体抗原ペプチドのC末端とB細胞受容体抗原ペプチドのN末端との間で結合している、[C-1]または[C-2]記載の使用。
[C-4]
T細胞受容体抗原ペプチドとB細胞受容体抗原ペプチドとがリンカーを介して結合されている、[C-1]~[C-3]のいずれか記載の使用。
[C-5]
IgEの過剰分泌を伴う疾患が、喘息、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、湿疹、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、およびアナフィラキシー性過敏症、からなる群から選択される少なくとも1つである、[C-1]~[C-4]のいずれか記載の使用。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生体内において非常に効率よく抗IgE抗体の産生を誘導できる。従って、I型アレルギー性疾患等のIgEの過剰分泌を伴う疾患の安価かつ安全な治療および/または予防が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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