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公開番号2025105606
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2025038649,2022510172
出願日2025-03-11,2020-07-24
発明の名称改善されたミクロ粒状化法及びその製品粒子
出願人ノボニクス バッテリー テクノロジー ソリューションズ インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B01J 2/12 20060101AFI20250703BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】改善された特性を有し、いくつかの例では、新規構造を有する、より大きい製品粒子へと前駆体粒子を凝集させるための、単純で材料効率的なミクロ粒状化方法が開示される。製品粒子は、例えばリチウムバッテリー中の電極材料などの均一、平滑、球形、又は丸形の粒子を必要する用途、及び他の用途のために有用である。
【解決手段】
1000μm未満の平均粒径を有する、ある量の前駆体粒子を得ることと、
500μm未満の平均粒径及び前記前駆体粒子の硬度より高い硬度を有する、ある量の鋳型媒体を得ることと、
前記量の前駆体粒子及び鋳型媒体を含む混合物を調製することと、
前記混合物に高剪断及び高圧力場を受けさせ、前記前駆体粒子を製品粒子へと凝集させることと
を含む、前駆体粒子を凝集させるミクロ粒状化法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
1000μm未満の平均粒径を有する、ある量の前駆体粒子を得ることと、
500μm未満の平均粒径及び前記前駆体粒子の硬度より高い硬度を有する、ある量の鋳型媒体を得ることと、
前記量の前駆体粒子及び鋳型媒体を含む混合物を調製することと、
前記混合物に高剪断及び高圧力場を受けさせ、前記前駆体粒子を製品粒子へと凝集させることと
を含む、前駆体粒子を凝集させるミクロ粒状化法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記混合物に高剪断及び高圧力場を受けさせるステップが、前記混合物をメカノフュージョンすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前駆体粒子の平均径が50μm未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記前駆体粒子の平均径が10μm未満である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記前駆体粒子が、バッテリー電極、肥料、医薬品、トナー、顔料、充填剤又は触媒での使用のための粉末である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記前駆体粒子が、炭素質粉末、又は混合金属酸化物粉末、又は金属炭酸塩粉末である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記前駆体粒子がカーボンを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記前駆体粒子が、グラファイトフレーク又はLiNi
1/3
Mn
1/3
Co
1/3


粉末である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記前駆体粒子が混合金属酸化物粉末であり、前記量の前駆体粒子を得るステップが、
金属酸化物原材料粉末を得ることと、
前記金属酸化物原材料粉末をボールミル加工し、前記前駆体粒子を製造することと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記混合物を調製する前に、前記量の前駆体粒子の少なくとも一部分をボールミル加工することを含む、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、改善された特性と、いくつかの例において、新規構造を有する、より大きい製品粒子へと前駆体粒子を凝集させるための改善されたミクロ粒状化(microgranulation)法に関する。製品粒子は、リチウムバッテリーの電極材料、及び他の用途として有用である。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
背景
多くの用途において、狭い粒径分布を有するミクロン径範囲(例えば、1~100μm)の高密度粒子からなる粉末(例えば、バッテリー電極、肥料、医薬品、トナー、顔料、充填剤、触媒などのための活性粉末)が必要とされる。これらの用途のいくつかにおいては、球形又は丸形粒子が望ましい。しかしながら、ミクロン径範囲の均一形状及び径の粒子の製作は困難である。
【0003】
例えば、リチウムイオンバッテリーなどの再充電可能な高エネルギー密度バッテリー用の電極の製造において使用される粒子に関して、形状が球形であり、均一な径であることが望ましくなる可能性がある。これらのバッテリーに対する実質的な要求がある場合、そのような材料の有意且つ経済的な供給を提供することができることも非常に重要である。現時点では、リチウムイオンバッテリー用のカソード粒子(例えば、酸化リチウムニッケルマンガンコバルト又はNMC)は、連続フロータンク反応器での共沈プロセスによって製造されることが多い。これは、反応器中での粒子の多様な粒子滞留時間のため、広い粒径分布をもたらす。加えて、異なる金属塩の均一な沈殿レートを維持し、そして均一な球形の粒子形状を達成するために、慎重なプロセス制御及び種々の化学添加剤(例えばキレート試薬)が必要とされる。さらにまた、共沈プロセス後、焼結の前に、濾過、洗浄、乾燥及びリチウム供給源とのブレンドによって、それらの母液から粒子が分離される必要があり、それによって、追加的な加工ステップ及びエネルギー、化学物質及び廃水が生じる。リチウムイオンバッテリー用のアノード粒子は、典型的に炭素質、例えば、グラファイト粒子である。典型的に、天然グラファイトからバッテリーグレードのグラファイトを製造するためには、所望の径分布(直径約10~20μm)の粉末を得るために、天然グラファイトを最初に粉砕し、分級する。次いで、スフェロナイザー(spheronizer)を使用して、径が設定された粉末を球形化整粒(spheronized)する。しかしながら、球形化整粒(spheronizing)プロセスは典型的に50~60%のみの効率であり、所望の球形化整粒された粒子及び直径5μm未満の微細粒子の混合物を生じる。得られた混合物は、所望の粒子を微細粒子から分離するための追加的な分級ステップを必要とし、微細粒子は典型的に廃棄物として廃棄される。次いで、明らかに、有意な量の出発天然グラファイトが、その結果として失われる。
【0004】
粒状化は、小さい粒子がより大きい粒子に凝集し得る方法である。粒状化法には、湿式及び乾式方法の両方が含まれる。湿式粒状化法には、流体層、ディスク、ドラム及び混合機(例えば、ピン、パドル及び/又はブレードの使用による)方法が含まれる。そのような湿式法は、液体からの製品粒子の分離を必要とし、追加的なバインダー又は分散助剤を必要とし得る。乾式粒状化法には、ロールプレス、タブレット化、ラム/ピストン押出成形、ペレット化ミル、放射状押出及び軸状排除が含まれる。しかしながら、粒状化の湿式及び乾式方法の両方とも、直径100μm未満の均一な製品粒子を製造する際に問題点を有し、得られる製品粒子が内部空隙を含有することが多くなるおそれがある。
【0005】
ミクロン径の球形又は丸形粒子を製造するための他の方法としては、スプレー乾燥及びプリル化が含まれる。スプレー乾燥の間、ノズルを通して、液体(典型的に水)及び懸濁された微粒子及び/又は溶解した種を含む流体をスプレーし、液滴を生じさせる。流体は、湿潤剤及びバインダーなどの添加剤をさらに含有することができる。スプレーノズルから放出された液滴は、(例えば空気のフローによって)空中にある状態で乾燥され、フィルターで捕獲される。この方法は、乾燥ステップの間に液体を除去することが典型的にエネルギー集約型であり、そして廃棄物として液体を損失することが多いため、この方法は高価で浪費的となる可能性がある。得られた粉末は多孔性であることが多く、さらなる加工(例えば、洗浄及び濾過)を必要とし得る。プリル化は、融解した液体スプレーが飛行中に凝固する方法である。この方法は、融解状態を形成することが可能な材料にのみ適用可能である。
【0006】
より小さい粒子(例えば、約1μm未満)が、球形又は丸形である、より大きくて、高密度で、且つ均一なミクロン径の粒子を形成するために凝集され得、そして有意な量の廃棄物微細粒子を形成しない、ミクロ規模での乾式粒状化(すなわちミクロ粒状化)のための方法が必要とされている。しかしながら、米国特許第9,132,482号によると、「無機ナノ粉末の粒状化に関する文献の量が極めて不十分であることは、それらを粒状物の形態で条件づけることの問題点を実証する。」
【0007】
乾式プロセスを利用する物理的方法は、溶媒の使用を排除しているため、環境にやさしく、そして工業的用途のために有利である。メカノフュージョン(MF)プロセスは1980年代中頃に日本で開発されたものであり、いずれの液体を使用することなく粉末を球形化整粒するか、又は乾燥コーティングするために高剪断場を使用することに基づく(T. Yokoyania, K. Urayama and T. Yokoyama, KONA Powder Part. J., 1983, 1, 53-63を参照のこと)。リチウムイオンバッテリー分野では、MFは、負極で使用するための天然グラファイトを球形化整粒するために一般に使用される(例えば、米国特許第9,142,832号又は米国特許出願第14/431,398号)。
【0008】
工業的なその有用性にもかかわらず、MFは文献にほとんど公開されていない。この理由の1つは、MF装置の使用のパラメーターが広く知られていないためであり得る。それにもかかわらず、いくつかの刊行物は、MF方法によって球形化整粒されたか、又は別の相によってコーティングされた粒子を記載する(例えば、M. Naito, M. Yoshikawa, T. Tanaka and A. Kondo, KONA Powder Part. J., 1993, 11, 229-234, N. Product and M. Features, 1999, 17, 244-250, M. Alonso, M. Satoh and K. Miyanami, Powder Technol., 1989, 59, 45-52, M. Naito, A. Kondo and T. Yokoyama, ISIJ Int., 1993, 33, 915-924, R. Pfeffer, R. N. Dave, D. Wei and M. Ramlakhan, Powder Technol., 2001, 117, 40-67, W. Chen, R. N. Dave, R. Pfeffer and O. Walton, Powder Technol., 2004, 146, 121-136, and C.-S. Chou, C.-H. Tsou and C.-I. Wang, Adv. Powder Technol., 2008, 19, 383-396)。しかしながら、ほとんど刊行物は、そのような設計された粒子が製造される条件を十分に記載していない。
【0009】
「オニオングラファイト(onion graphite)」として知られる、興味深い種類のグラファイト材料が当該技術において観察された。いくつかによると、オニオングラファイトは、粒子のコアの共通点周辺に中心を有する入れ子状態の卵形又は球形の平滑な同心層にグラファイト基部平面が配列され、グラファイトシートの端部の配列は中心核から(他に)放射状に広がらない、球形又は卵形のグラファイト粒子を意味する(オニオングラファイトは完全な入れ子状態のバッキーボールのみを意味する)。言い換えると、オニオングラファイト中のグラフェン層は、それらの基部平面が同心の入れ子状態の球形又は卵形に対して接線方向であるように、それらが方向付けられることを除いて、同心の入れ子状態の球形又は卵形の表面上にランダムに配置される。オニオングラファイトは、グラファイト基部平面が同心で配列されるが、平面の端部が中央コアから放射状に広がっているミクロ構造を有することが知られている、鋳鉄のグラファイト球形から識別可能である(例えば、”Mesomolecules: From Molecules to Materials” SEARCH Series, Volume 1, G. David Mendenhall, Arthur Greenberg, and Jeol F. Liebman, eds., Chapman & Hall, New York, 1995の図6-4に示される通り)。従来は、オニオングラファイトは2μmまでの径でのみ観察されていた。隕石中のそれらの存在によって明示されるように、それらは惑星間空間中で形成されることが見出された。従来は、ナノ径のグラファイトオニオンは、合成手段によって、例えば、カーボン粒子の高電子照射、ナノダイヤモンドの焼き鈍し、水中に沈めた2本のグラファイト電極間のアーク放電、銀又は銅基材のカーボンイオン注入によって、少量で製造されていた(例えば、V.D. Blank, B.A. Kulnitskiy and I.A. Perezhogin, Scripta Materialia, 60 (2009) 407-410を参照のこと)。これらの方法のいずれも、径で、容積(すなわち、1グラム量より大きい)で、グラファイト化の高い状態で、そして経済的に実際的である方法で、2μmより大きい粒子を製造することができない。例えば、米国特許出願公開第2013/0189178A1号は、オニオン様カーボンの製造方法を記載するが、達成されたカーボンオニオンの最大径は6nmのみである。さらにまた、達成されたグラファイト化のレベルは記載されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そのような材料の改善された製造方法を開発することに関する、このような継続的且つ実質的な全体的な努力にもかかわらず、さらなる改善が必要とされている。下記に開示されるように、本発明は、これらの必要性に対処し、さらなる利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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