TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025104404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222154
出願日2023-12-28
発明の名称クラックマップの作成方法およびクラックマップ作成の処理装置
出願人大和ハウス工業株式会社,株式会社センシンロボティクス
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01N 21/88 20060101AFI20250703BHJP(測定;試験)
要約【課題】コンパクトな装置構成で、コンクリート床のクラックの正確な位置および大きさを特定し、コンクリート床に発生したクラックマップを作成することができるクラックマップ作成方法を提供する。
【解決手段】クラックマップ作成方法は、複数枚の部分画像を合成することにより、コンクリート床の全体画像を生成する全体画像生成工程S4と、全体画像に含まれるクラックの画像を検出するクラック画像検出工程S5と、基準寸法とクラックの画像に基づいて、コンクリート床に対するクラックの位置および大きさを特定するクラック特定工程S6と、特定されたクラックの画像を全体画像から抽出し、抽出したクラックの画像をコンクリート床の施工図面の画像に重ね合わせることにより、クラックマップを作成するマップ作成工程S7と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
打設されたコンクリート床に発生したクラックのマップを作成するクラックマップの作成方法であって、
前記コンクリート床に、前記コンクリート床の全体画像に対する基準寸法を特定するためのマーカーを配置する配置工程と、
撮像装置を搭載した無人航空機を水平方向に飛行させながら、前記コンクリート床の撮像範囲がオーバラップするように、前記撮像装置により前記コンクリート床の部分画像を複数枚取得する飛行撮像工程と、
複数枚の前記部分画像を合成することにより、前記コンクリート床の全体画像を生成する全体画像生成工程と、
前記全体画像に含まれるクラックの画像を検出するクラック画像検出工程と、
前記基準寸法と前記クラックの画像に基づいて、前記コンクリート床に対する前記クラックの位置および大きさを特定するクラック特定工程と、
特定された前記クラックの画像を前記全体画像から抽出し、抽出した前記クラックの画像を前記コンクリート床の施工図面の画像に重ね合わせることにより、前記クラックマップを作成するマップ作成工程と、
を含むことを特徴とするクラックマップ作成方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記全体画像生成工程前に、複数枚の前記部分画像を部分オルソ画像に変換する画像変換工程を含み、
前記全体画像生成工程において、複数枚の前記部分オルソ画像から、前記コンクリート床の全体画像として、前記コンクリート床のオルソ全体画像を生成することを特徴とする請求項1に記載のクラックマップ作成方法。
【請求項3】
マーカーを配置する配置工程において、前記コンクリート床の表面上の直差する2軸の上に、複数の前記マーカーを配置し、
前記飛行撮像工程において撮像した複数枚の前記部分画像ごとに、前記部分画像に対応した前記コンクリート床の三次元の部分点群データを取得する点群データ取得工程と、
前記画像変換工程において、前記部分点群データを用いて、前記部分画像を前記部分オルソ画像に変換し、
前記全体画像生成工程において、前記部分点群データを用いて、前記オルソ全体画像に対応した三次元の全体点群データを取得し、
前記クラック特定工程は、前記2軸の各軸において、前記全体画像に含まれる各前記マーカーの画像の三次元点群データから、マーカー間距離を測定距離として算出する測定距離算出工程と、
前記測定距離が、前記基準寸法となる前記マーカー間の実距離に一致するように、前記2軸に沿った方向の前記オルソ全体画像を縮尺補正する縮尺補正工程と、を含み、
前記マップ作成工程において、縮尺補正後の前記オルソ全体画像に含まれる前記クラックの画像を、前記コンクリート床の施工図面の画像に重ね合わせることを特徴とする請求項2に記載のクラックマップ作成方法。
【請求項4】
前記飛行撮像工程から前記マップ作成工程までを一連の工程とし、前記一連の工程を、期間をあけて複数回行い、
前記一連の工程ごとに作成した前記クラックマップを重ね合わせ、前記期間の経過に伴う前記クラックの進展を判定することを特徴とする請求項1に記載のクラックマップ作成方法。
【請求項5】
打設されたコンクリート床に発生したクラックのマップ作成を行うための処理を行うクラックマップ作成の処理装置であって、
前記処理装置は、
前記コンクリート床に配置された複数のマーカーにより特定される基準寸法と、前記コンクリート床の施工図面の画像とを含むコンクリート床情報が登録された床情報登録部と、
撮像装置を搭載した無人航空機を水平方向に飛行させながら、前記コンクリート床の撮像範囲がオーバラップするように、前記撮像装置により前記コンクリート床の部分画像を複数枚取得する部分画像取得部と、
複数枚の前記部分画像を合成することにより、前記コンクリート床の全体画像を生成する全体画像生成部と、
前記全体画像に含まれる前記クラックの画像を検出するクラック検出部と、
前記基準寸法と前記クラックの画像に基づいて、前記コンクリート床に対する前記クラックの位置および大きさを特定するクラック特定部と、
特定された前記クラックの画像を前記全体画像から抽出し、抽出した前記クラックの画像を前記コンクリート床の施工図面の画像に重ね合わせることにより、前記クラックマップを作成するマップ作成部と、
を備えることを特徴とするクラックマップ作成の処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クラックマップの作成方法およびクラックマップ作成の処理装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
この種の技術として、たとえば、特許文献1には、以下の方法で、コンクリート床のクラックを検出している。具体的には、まず、コンクリート床を自走する移動体に撮像装置を固定し、移動体を走行させながら、撮像装置でコンクリート床を撮影し、撮影された画像から、コンクリート床のクラックを検出し、さらにその幅・長さを算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-160056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、移動体がコンクリート床を自走するため、移動体の走行状態が、コンクリート床の表面状態や段差などに大きく影響を受けため、コンクリート床の全体に対して正確な位置および大きさのクラックを特定することが難しい。さらに、コンクリート床の縁部も含めて、より広範囲を撮影しようとすると、カメラを床面から離す必要があるため、移動体が大型化してしまう。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、コンパクトな装置構成で、コンクリート床のクラックの正確な位置および大きさを特定し、コンクリート床に発生したクラックマップを作成することができる作成方法およびクラックマップ作成の処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を鑑みて、本発明に係るクラックマップ作成方法は、打設されたコンクリート床に発生したクラックのマップを作成するクラックマップの作成方法であって、前記コンクリート床に、前記コンクリート床の全体画像に対する基準寸法を特定するためのマーカーを配置する配置工程と、撮像装置を搭載した無人航空機を水平方向に飛行させながら、前記コンクリート床の撮像範囲がオーバラップするように、前記撮像装置により前記コンクリート床の部分画像を複数枚取得する飛行撮像工程と、複数枚の前記部分画像を合成することにより、前記コンクリート床の全体画像を生成する全体画像生成工程と、前記全体画像に含まれる前記クラックの画像を検出するクラック画像検出工程と、前記基準寸法と前記クラックの画像に基づいて、前記コンクリート床に対する前記クラックの位置および大きさを特定するクラック特定工程と、特定された前記クラックの画像を前記全体画像から抽出し、抽出した前記クラックの画像を前記コンクリート床の施工図面の画像に重ね合わせることにより、前記クラックマップを作成するマップ作成工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、配置工程において、コンクリート床にマーカーを配置することにより、コンクリート床の全体画像に対する基準寸法を特定することができる。次に、飛行撮像工程において、無人航空機(UVA)を、コンクリート床に沿った上空を飛行させながら、コンクリート床の撮像画像がオーバラップするように、コンクリート床の部分画像を複数枚取得することができる。この部分画像のうちいくつかの部分画像に、コンクリート床に配置されたマーカーの画像を含め、コンクリート床にクラックが発生している場合には、クラックの画像を含めることができる。
【0008】
次に、全体画像生成工程では、隣接したコンクリート床の部分において、隣接して取得した部分画像のうち、共通する部分が重なるように、部分画像同士を合成して、コンクリート床の全体画像を取得することができる。次に、クラック画像検出工程では、コンクリート床の全体画像から、コンクリート床のクラックに相当する画像を検出する。なお、この検出では、全体画像生成工程において、生成された全体画像から、画像処理または機械学習においてクラックの画像の検出を学習した検出器等で検出してもよく、合成前の部分画像から、同様の方法で検出し、検出したクラックを全体画像に反映させてもよい。
【0009】
次に、クラック特定工程では、検出したクラックの画像に基づいて、コンクリート床に対するクラックの位置および大きさを特定するので、マップ作成工程において、施工図面の画像に対して、正確な位置に、正確な大きさのクラックを施工図面の画像に反映させることができる。このようにして、コンパクトな装置構成で、コンクリート床のクラックの正確な位置および大きさを特定し、コンクリート床に発生したクラックマップを作成することができる。
【0010】
より好ましい態様としては、前記全体画像生成工程前に、複数枚の前記部分画像を部分オルソ画像に変換する画像変換工程を含み、前記全体画像生成工程において、複数枚の前記部分オルソ画像から、前記コンクリート床の全体画像として、前記コンクリート床のオルソ全体画像を生成する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本精機株式会社
計器装置
11日前
株式会社東光高岳
計器
7日前
日本精機株式会社
液面検出装置
13日前
株式会社ミツトヨ
測定器
4日前
大和製衡株式会社
組合せ秤
19日前
有限会社原製作所
検出回路
1か月前
大和製衡株式会社
組合せ秤
13日前
大和製衡株式会社
組合せ秤
13日前
大同特殊鋼株式会社
疵検出方法
4日前
個人
フロートレス液面センサー
26日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
14日前
ダイハツ工業株式会社
試験用治具
19日前
キヤノン株式会社
放射線撮像装置
28日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
25日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
5日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
5日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
14日前
エグゼヴィータ株式会社
端末装置
5日前
タカノ株式会社
試料分析装置
4日前
バイオテック株式会社
容器設置装置
5日前
株式会社クボタ
作業車
18日前
柳井電機工業株式会社
部材検査装置
5日前
大同特殊鋼株式会社
座標系較正方法
28日前
富士電機株式会社
エンコーダ
6日前
タカノ株式会社
試料分析装置
4日前
富士電機株式会社
エンコーダ
6日前
旭光電機株式会社
漏出検出装置
25日前
株式会社フジキン
流量測定装置
20日前
JNC株式会社
トランジスタ型センサ
4日前
大同特殊鋼株式会社
ラベル色特定方法
28日前
JNC株式会社
トランジスタ型センサ
4日前
TDK株式会社
計測装置
12日前
トヨタ自動車株式会社
歯車の検査方法
14日前
株式会社ノーリツ
通信システム
11日前
新電元メカトロニクス株式会社
位置検出装置
11日前
日本電気株式会社
測位装置及びその方法
7日前
続きを見る