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公開番号
2025101796
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218817
出願日
2023-12-26
発明の名称
状態把握システム、状態把握装置、及び状態把握方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
G01N
33/44 20060101AFI20250701BHJP(測定;試験)
要約
【課題】樹脂の状態を把握可能な状態把握システムを提供する。
【解決手段】状態把握システム10は、樹脂を含む対象物の分析によって樹脂の状態に関する特徴量についてのデータを取得する取得部4と、取得部4が取得したデータから特徴量を抽出する抽出部5と、抽出部5が抽出した特徴量と、状態を把握する状態把握モデルとから、樹脂の状態を把握する把握部6と、把握部6での把握結果、又は、当該把握結果を用いて得られた情報、のうちの少なくとも一方を出力する出力部2と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂を含む対象物の分析によって前記樹脂の状態に関する特徴量についてのデータを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記データから前記特徴量を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記特徴量と、前記状態を把握する状態把握モデルとから、前記樹脂の状態を把握する把握部と、
前記把握部での把握結果、又は、当該把握結果を用いて得られた情報、のうちの少なくとも一方を出力する出力部と、を備える
ことを特徴とする状態把握システム。
続きを表示(約 2,600 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の状態把握システムであって、
前記取得部が取得する前記特徴量は、
空気環境下での前記樹脂への熱質量測定によって得られる熱質量に基づく第1特徴量、
空気環境下での前記樹脂への示差熱測定によって得られる熱量に基づく第2特徴量、
前記樹脂への赤外線分光測定によって得られる赤外線分光に基づく第3特徴量、
前記樹脂への広角X線回折測定によって得られる広角X線回折に基づく第4特徴量、又は、
前記樹脂への色測定によって得られる色に基づく第5特徴量、
のうちの少なくとも1つの特徴量を含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項3】
請求項2に記載の状態把握システムであって、
前記状態は、引張弾性率であり、
前記特徴量は、前記引張弾性率と相関を有する特徴量を含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項4】
請求項3に記載の状態把握システムであって、
前記樹脂はポリプロピレンであり、
前記第1特徴量は、
所定温度でのポリプロピレンの炭分量、
所定温度帯でのポリプロピレンの炭化の進行速度、
所定温度帯でのポリプロピレンの酸化反応の反応量、又は、
所定温度帯でのポリプロピレンの分解反応の活性化エネルギ及び反応量、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第2特徴量は、
ポリプロピレンの酸化反応のモード数及び最発熱温度、又は、
ポリプロピレンの分解反応の発熱量、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第3特徴量は、
2920cm
-1
のピーク位置、又は、
2960cm
-1
のピーク強度、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第4特徴量は、
α相(110)のピーク位置、
α相(130)のピーク位置及び幅、
α相(220)のピーク強度、又は、
α相(040)のピーク位置、
のうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項5】
請求項4に記載の状態把握システムであって、
前記第4特徴量は、
前記対象物が更にタルクを含有する場合には、
α相(002)のピーク強度、又は、
α相(006)のピーク強度、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記対象物が更にルチルを含有する場合には、
α相(110)のピーク強度、
α相(220)のピークの強度又は幅のうちの少なくとも一方、又は、
ピークの中心角に対して低角側のローレンツ成分、
のうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項6】
請求項2に記載の状態把握システムであって、
前記状態は、引張降伏応力であり、
前記特徴量は、前記引張降伏応力と相関を有する特徴量を含む
である
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項7】
請求項6に記載の状態把握システムであって、
前記樹脂は、プロピレンの構成単位を含むプロピレン等樹脂であり、
前記第1特徴量は、
所定温度でのプロピレン等樹脂の炭分量、又は、
所定温度帯でのプロピレン等樹脂の炭化の進行速度、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第3特徴量は、
前記樹脂がポリプロピレンの構成単位とポリエチレンの構成単位との共重合体である場合には、前記ポリエチレンの構成単位に対応するピーク強度の総和及び比率、
2900cm
-1
のピーク幅、又は、
2920cm
-1
のピーク位置、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第4特徴量は、
α相(040)のピーク位置、
α相(110)のピーク強度、
α相(130)のピーク位置、又は、
アモルファス成分量、
のうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項8】
請求項7に記載の状態把握システムであって、
前記第4特徴量は、
前記対象物が更にタルクを含有する場合には、α相(008)のピーク幅を含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項9】
請求項2に記載の状態把握システムであって、
前記状態は、引張降伏歪であり、
前記特徴量は、前記引張降伏歪と相関を有する特徴量を含む
ことを特徴とする状態把握システム。
【請求項10】
請求項9に記載の状態把握システムであって、
前記樹脂はポリプロピレンであり、
前記第1特徴量は、
所定温度でのポリプロピレンの炭分量、
所定温度帯でのポリプロピレンの炭化の進行速度、
所定温度帯でのポリプロピレンの分解反応の活性化エネルギ及び最活性温度、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第2特徴量は、
ポリプロピレンの酸化反応の開始温度及び熱量、又は、
ポリプロピレンの分解反応の開始温度及び熱量、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第3特徴量は、
前記樹脂が前記ポリプロピレンの構成単位とポリエチレンの構成単位との共重合体である場合には、前記ポリエチレンの構成単位に対応するピーク強度の総和及び比率、又は、
2920cm
-1
のピーク位置、
のうちの少なくとも1つを含み、
前記第4特徴量は、
α相(130)のピーク位置、
α相(020)のピーク強度、又は、
α相(13-1)のピーク幅、
のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする状態把握システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、状態把握システム、状態把握装置、及び状態把握方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
カーボンニュートラルに向けた世界的なプラスチック規制、エシカル消費等の高まりで、リサイクル材市場は活性化している。マテリアルリサイクルは経済性に優れている一方で、廃材の状態に応じて適切に性能を復元することが好ましい。特許文献1には、「本発明は、無機物質粉末配合樹脂廃材から熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する方法において、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別する選別工程、選別した無機物質粉末配合樹脂廃材を粉砕する粉砕工程、及び押出機により混練する混練工程を有することを特徴とする樹脂廃材成形体の製造方法を提供する。選別工程では、無機物質粉末の粒子径をX線小角散乱法により測定することが好ましい。」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-102286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、熱分析の有効性について一般的な材料知見が言及されているにすぎない。従って、例えばポリプロピレン等の樹脂について、樹脂の状態を把握する把握モデルを用いて当該状態を把握することは記載されていない。
本開示が解決しようとする課題は、樹脂の状態を把握可能な状態把握システム、状達把握装置、及び状態把握方法の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の状態把握システムは、樹脂を含む対象物の分析によって前記樹脂の状態に関する特徴量についてのデータを取得する取得部と、前記取得部が取得した前記データから前記特徴量を抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した前記特徴量と、前記状態を把握する状態把握モデルとから、前記樹脂の状態を把握する把握部と、前記把握部での把握結果、又は、当該把握結果を用いて得られた情報、のうちの少なくとも一方を出力する出力部と、を備える。その他の解決手段は、発明を実施するための形態において後記する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、樹脂の状態を把握可能な状態把握システム、状達把握装置、及び状態把握方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の状態把握システムを示すブロック図である。
第1実施形態の作製実績DBに含まれるコンテンツを説明する図である。
第1実施形態の状態把握システムにより実行される状態把握方法を示すフローチャートである。
第1実施形態の状態把握装置を示すブロック図である。
第2実施形態の状態把握システムを示すブロック図である。
第2実施形態の作製実績DBを説明する図である。
第2実施形態の状態把握システムにより実行される状態把握方法を示すフローチャートである。
第2実施形態において出力される出力結果を示す図である。
第2実施形態において出力される出力結果を示す図であり、図8とは異なる図である。
第2実施形態において出力される出力結果を示す図であり、図8及び図9とは異なる図である。
第3実施形態の状態把握システムを示すブロック図である。
第3実施形態の作製実績DBを説明する図である。
第3実施形態の状態把握システムにより実行される状態把握方法を示すフローチャートである。
第4実施形態の状態把握システムにより実行される状態把握方法を示すフローチャートである。
第5実施形態の状態把握システムにより実行される状態把握方法を示すフローチャートである。
第6実施形態の状態把握システムを示すブロック図である。
第6実施形態の状態把握システムにより実行される状態把握方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。以下の一の実施形態の説明の中で、適宜、一の実施形態に適用可能な別の実施形態の説明も行う。本開示は以下の一の実施形態に限られず、異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更したり、図面間で一部の部材の図示を省略したり変形したりすることがある。また、同じ実施形態で、必ずしも全ての構成を備える必要はない。
【0009】
図1は、第1実施形態の状態把握システム10を示すブロック図である。状態把握システム10は、例えば市場、向上等で回収された対象物中の樹脂(例えば廃樹脂)の状態を把握するシステムである。市場、向上等で回収された対象物中の樹脂は、様々な場所、製品、部位等に由来するため、様々な状態(引張機械特性(引張機械強度)等)を有する。そして、状態がよくわからない樹脂は、再利用し難い。このため、状態把握システム10は、このように状態がよくわからない樹脂の状態を、把握(推測、予測、分析)できる。
【0010】
従来、引張機械特性等の樹脂の状態を知るには、例えば樹脂ペレットを所定の試験片形状に加工した上で、状態評価(測定)が行われ得る。このため、加工に要するコストが嵩み、データを取得するコストが高い。しかし、状態把握システム10では、後記する熱質量測定(TG)、示唆熱測定(DTA)、赤外線分光測定(IR)、広角X線回折測定(WAXS)、及び色測定は、何れも樹脂の形状に寄らず測定できるため、データ取得のためのコストを抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
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