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公開番号
2025100759
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2025068110,2021083493
出願日
2025-04-17,2021-05-17
発明の名称
膜間差圧予測方法及び水処理装置
出願人
株式会社クラレ
代理人
弁理士法人三協国際特許事務所
主分類
B01D
65/10 20060101AFI20250626BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測可能な膜間差圧予測方法及び水処理装置を提供する。
【解決手段】膜間差圧予測方法は、中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置における膜間差圧予測方法であって、加圧された媒体により前記中空糸膜モジュールの二次側の処理水を前記中空糸膜モジュールの一次側に押し出す逆洗工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれにおいて、前記一次側及び前記二次側のうち少なくとも一方側の圧力を3秒以下の間隔で測定することと、前記少なくとも一方側の圧力の測定結果の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測することと、前記予測の結果を報知することと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置における膜間差圧予測方法であって、
加圧された媒体により前記中空糸膜モジュールの二次側の処理水を前記中空糸膜モジュールの一次側に押し出す逆洗工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれにおいて、前記一次側及び前記二次側のうち少なくとも一方側の圧力を3秒以下の間隔で測定することと、
前記少なくとも一方側の圧力の測定結果の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測することと、
前記予測の結果を報知することと、
を含む膜間差圧予測方法。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれでは、少なくとも前記二次側の圧力を前記間隔で測定し、
前記逆洗工程の開始直後に瞬時的に増大した前記二次側の圧力の到達点の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記膜間差圧の今後の上昇を予測する、
請求項1に記載の膜間差圧予測方法。
【請求項3】
前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれでは、少なくとも前記二次側の圧力を前記間隔で測定し、
前記逆洗工程の開始時点から前記二次側の圧力が前記媒体の圧力で安定するまでの時間の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記膜間差圧の今後の上昇を予測する、
請求項1に記載の膜間差圧予測方法。
【請求項4】
前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれでは、少なくとも前記一次側の圧力を前記間隔で測定し、
前記逆洗工程の開始直後に瞬時的に増大した前記一次側の圧力の到達点の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記膜間差圧の今後の上昇を予測する、
請求項1に記載の膜間差圧予測方法。
【請求項5】
前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれでは、少なくとも前記一次側の圧力を前記間隔で測定し、
前記逆洗工程の開始時点から前記一次側の圧力が前記二次側の処理水の押し出しの終了を示す所定の終了圧力で安定するまでの時間の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記膜間差圧の今後の上昇を予測する、
請求項1に記載の膜間差圧予測方法。
【請求項6】
前記複数回の前記逆洗工程について、前記逆洗工程の開始時点から前記逆洗工程の開始直後に瞬時的に上昇した前記一次側又は前記二次側の圧力が到達点に達するまでの時間、前記逆洗工程の開始直後に瞬時的に上昇した前記一次側又は前記二次側の圧力が前記到達点に達してから安定するまでの時間、及び前記逆洗工程の開始時点から前記一次側又は前記二次側の圧力が安定する時点までの時間のうち、何れか一の時間における前記二次側の圧力と前記一次側の圧力との差分の積分値を算出し、
前記複数回の前記逆洗工程間における前記積分値の差異に基づいて、前記膜間差圧の今後の上昇を予測する、
請求項1に記載の膜間差圧予測方法。
【請求項7】
前記複数回の前記逆洗工程について、前記逆洗工程の開始直後に瞬時的に上昇した前記一次側及び前記二次側のうちの何れかの圧力の到達点を検出し、
前記何れかの圧力が前記到達点に達した時点における前記二次側の圧力と前記一次側の圧力との差分の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記膜間差圧の今後の上昇を予測する、
請求項1に記載の膜間差圧予測方法。
【請求項8】
中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置における膜間差圧予測方法であって、
前記中空糸膜モジュールの内部に原水を満たす充水工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記充水工程のそれぞれにおいて、前記中空糸膜モジュールの一次側の圧力を3秒以下の間隔で測定することと、
前記一次側の圧力の測定結果における、前記充水工程の開始から前記一次側の圧力の変化の変曲点に到達するまでの時間の、前記複数回の前記充水工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測することと、
前記予測の結果を報知することと、
を含む膜間差圧予測方法。
【請求項9】
中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置における膜間差圧予測方法であって、
中空糸膜から剥離した濁質成分を含むドレン水を排水する排水工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記排水工程のそれぞれにおいて、前記中空糸膜モジュールの一次側の圧力を3秒以下の間隔で測定することと、
前記一次側の圧力の測定結果における、前記排水工程の開始から前記一次側の圧力が一定になるまでの時間の、前記複数回の前記排水工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測することと、
前記予測の結果を報知することと、
を含む膜間差圧予測方法。
【請求項10】
中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置であって、
加圧された媒体により前記中空糸膜モジュールの二次側の処理水を前記中空糸膜モジュールの一次側に押し出す逆洗工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれにおいて、前記一次側及び前記二次側のうち少なくとも一方側の圧力を3秒以下の間隔で測定する測定部と、
前記少なくとも一方側の圧力の測定結果の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測する予測部と、
前記予測部による予測結果を報知する報知部と、
を備える水処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜間差圧予測方法及び水処理装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置が知られている。当該水処理装置では、中空糸膜モジュールの内部に原水を供給し、当該原水を中空糸膜に透過させることにより、中空糸膜モジュールの外部に不純物が除去された処理水を排出する。濾過を一定時間行うと、中空糸膜に不純物が付着する。これにより、中空糸膜の透過抵抗が増大し、中空糸膜モジュールの一次側(内部側)の圧力と二次側(外部側)の圧力との差分である膜間差圧が上昇する。そこで、当該水処理装置では、一般的に、濾過工程において分単位(例えば10分)で膜間差圧を測定し、膜間差圧を中空糸膜モジュールの性能指標として用いている。
【0003】
例えば、特許文献1には、濾過工程の開始時に、中空糸膜を有する分離膜モジュールの一次側入口、二次側出口及び一次側出口の圧力を測定し、この測定結果に基づき、分離膜モジュールの一次側の圧力と二次側の圧力との差分である膜ろ過差圧(膜間差圧に相当)等を算出することが記載されている。そして、膜ろ過差圧等の算出結果に基づき、分離膜モジュールの詰まり箇所を特定することが記載されている。
【0004】
また、濾過工程における膜間差圧の上昇を検出した場合に、中空糸膜における不純物の付着量が多くなり且つ中空糸膜の透過抵抗が増大する状態になったものとして、中空糸膜モジュールの洗浄を行うことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6607319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、濾過工程では、通常、中空糸膜の能力を最大限利用するような流量で中空糸膜に原水を供給することはない。このため、中空糸膜の一部に不純物が付着している場合であっても、中空糸膜における不純物の付着がない箇所で原水が透過され、濾過が正常に行われることがある。この場合、中空糸膜に不純物が付着していないときと同程度の膜間差圧が測定される。したがって、従来技術では、中空糸膜の大部分に不純物が付着することによって濾過が正常に行われなくなるまで、膜間差圧の上昇を検出できない虞がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測可能な膜間差圧予測方法及び水処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る膜間差圧予測方法は、中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置における膜間差圧予測方法であって、加圧された媒体により前記中空糸膜モジュールの二次側の処理水を前記中空糸膜モジュールの一次側に押し出す逆洗工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれにおいて、前記一次側及び前記二次側のうち少なくとも一方側の圧力を3秒以下の間隔で測定することと、前記少なくとも一方側の圧力の測定結果の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測することと、前記予測の結果を報知することと、を含むものである。
【0009】
本発明の他局面に係る水処理装置は、中空糸膜モジュールを用いて原水を濾過する水処理装置であって、加圧された媒体により前記中空糸膜モジュールの二次側の処理水を前記中空糸膜モジュールの一次側に押し出す逆洗工程が複数回行われる場合に、前記複数回の前記逆洗工程のそれぞれにおいて、前記一次側及び前記二次側のうち少なくとも一方側の圧力を3秒以下の間隔で測定する測定部と、前記少なくとも一方側の圧力の測定結果の、前記複数回の前記逆洗工程間における差異に基づいて、前記中空糸膜モジュールの膜間差圧の今後の上昇を予測する予測部と、前記予測部による予測結果を報知する報知部と、を備えるように構成されている。
【0010】
上記膜間差圧予測方法及び上記水処理装置では、逆洗工程において、加圧された媒体により二次側の処理水が一次側に押し出される。これにより、処理水を、中空糸膜における不純物の付着していない個所で透過させるだけでなく、不純物の付着個所に衝突させることができる。その結果、処理水に掛かる圧力を不純物の付着量に応じて変化させることができる。したがって、上記膜間差圧予測方法及び上記水処理装置によれば、中空糸膜における不純物の付着量に応じた、中空糸膜モジュールの一次側及び二次側のうち少なくとも一方側の圧力を測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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