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公開番号2025100505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024225103
出願日2024-12-20
発明の名称糸の染色性能を予め判定するための方法、装置、電子装置及びコンピュータ可読記憶媒体
出願人チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G01J 3/44 20060101AFI20250626BHJP(測定;試験)
要約【課題】本開示は、糸の染色性能を予め判定するための方法及び装置、並びに電子装置及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【解決手段】判定すべき糸に対して正常に染色された糸を確定することと、正常に染色された糸に対してスペクトル検出を行って第1スペクトル情報を取得することと、ガウス過程カーネルによってシミュレーションを行って共分散を算出することと、判定すべき糸に対して複数の連続する第2スペクトル情報を取得し、ガウス過程回帰モデルを構築することと、検出すべき糸に対して第3スペクトル情報を取得することと、第3スペクトル情報の行列と第2スペクトル情報の行列とを減算することと、減算によって得られた行列の数値に基づいて糸の染色性能を判定することと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
糸の染色性能を予め判定するための方法であって、
判定すべき糸サンプルに対して、同一ロットにおける正常に染色された糸サンプルを確定することと、
前記同一ロットにおける正常に染色された糸サンプルに対してスペクトルの検出を行い、第1スペクトル情報[x

,y

]を取得する(ただし、x

は波数サンプリング値であり、y

はスペクトル情報強度であり、iは1~400の自然数である)ことと、
前記第1スペクトル情報に基づいて、下記算出式(I)のガウス過程カーネルRBF Kernelによりシミュレーションを行い、共分散を算出する(ただし、σは0.5であり、lは1.0であり、t

はi=mのときのy

値に対応し、t

はi=nのときのy

値に対応し、m及びnはそれぞれ1~400の自然数である)ことと、
JPEG
2025100505000004.jpg
18
105
所定の波数サンプリングスのテップサイズで、判定すべきロットにおける糸サンプルに対して複数の連続した第2スペクトル情報[x

,y

]を取得し、前記共分散に基づいて第2スペクトル情報[x

,y

]に対してガウス過程回帰モデルを構築する(ただし、複数の連続した前記第2スペクトル情報[x

,y

]は2×N

行列であり、j=1,2,…,N

、 N

は前記判定すべきロットにおける糸サンプルのサンプリング数であり、且つ200以上の自然数である)ことと、
検出すべき糸サンプルに対して第3スペクトル情報[a

,b

]を取得する(ただし、前記第3スペクトル情報[a

,b

]は2×N

行列であり、N

は検出すべき糸サンプルのサンプリング数であり、且つN

はN

と等しい)ことと、
前記第3スペクトル情報[a

,b

]の2×N

行列と、ガウス過程回帰モデルを構築した後の前記第2スペクトル情報[x

,y

]の2×N

行列とを減算して、2×N

行列[u

,v

]を取得する(ただし、N

はN

及びN

と等しい)ことと、


の数値に基づいて前記検出すべき糸サンプルの染色性能を判定することとを含む、糸の染色性能を予め判定するための方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記v

の数値に基づいて検出すべき糸サンプルの染色性能を判定することは、


の数値が[-0.01,0.01]の区間内にある場合、前記検出すべき糸サンプルが正常に染色されたと判定し、v

の数値が0.01より大きい場合、前記検出すべき糸サンプルの染色が濃いと判定し、又は、v

の数値が-0.01より小さい場合、前記検出すべき糸サンプルの染色が薄いと判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スペクトルはラマンスペクトルを採用する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ガウス過程回帰モデルを構築するステップにおいて、サンプリングに用いられる波数ステップサイズは2~10cm
-1
であり、サンプリング数は200~400である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
サンプリングに用いられる波数ステップサイズが10cm
-1
である場合、サンプリング数Nは200であり、又は、サンプリングに用いられる波数ステップサイズが5cm
-1
である場合、サンプリング数Nは400である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
同一ロットにおける正常に染色された糸サンプルを確定することは、判定すべき糸サンプルに対して、靴下状物に編むこと、染色及び色判定のステップを含む靴下状物染色法により人手で判定する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記糸は、事前配向糸、完全延伸糸、延伸加工糸から選択されるものである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実施するために用いられ糸の染色性能を予め判定するための装置であって、
スペクトル検出ユニット、データ前処理ユニット、事前判定ユニット及び制御ユニットを含み、
前記データ前処理ユニットは、前記スペクトル検出ユニットから取得した、連続したスペクトル情報データに基づいて、ガウス過程カーネルRBF Kernelの式により共分散を算出し、
前記事前判定ユニットは、前記スペクトル検出ユニットからのスペクトル情報を受け取り、前記共分散に基づいてガウス過程回帰モデルを構築する、糸の染色性能を予め判定するための装置。
【請求項9】
前記スペクトル検出ユニットはラマン分光計である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記スペクトル検出ユニットは、巻取機の下流に設置された分光計であり、前記巻取機によって生産された測定すべき巻糸パッケージをスペクトル検出してスペクトル情報を取得するために用いられる、請求項8に記載の装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示はインテリジェント製造分野に関し、特に糸の染色性能に対するインテリジェント検出技術に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
紡績及び捺染に使用される糸(例えばポリエステルフィラメント糸)の生産において、その染色性能に対する判定は、一般的に、巻糸パッケージに巻き取られ、落下した後に抜取検査を行われ、検出方法は、一般的に、靴下状物染色方法(hosiery dyeing method)を用いて人手で判定する。このような方法には、遅れ且つ人手による判定の誤差が大きいという欠陥があり、生産ラインの運転期間に染色性能が不合格である製品をタイムリーに見つからなく、生産企業が生産条件をタイムリーに調整することができず、さらに不良品が多くなり、製品の品質が低下し、製品販売に係るグレードに影響を与える。また、このような人手による抜取検査の方式は、検査漏れや判定漏れの可能性があり、これは下流のメーカーに経済的損失をもたらす。
【0003】
そのため、当業界では、糸の染色性能を正確、タイムリーかつ完全にオンラインで検出できる検出方法が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、糸の染色性能を簡単且つ確実な方式でタイムリーに判定するための、糸の染色性能を予め判定するための方法及び装置、電子装置並びにコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0005】
本開示の一態様によれば、糸の染色性能を予め判定するための方法を提供する。該方法は、
判定すべき糸サンプルに対して、同一ロットにおける正常に染色された糸サンプルを確定すること;
前記同一ロットにおける正常に染色された糸サンプルに対してスペクトル検出を行い、第1スペクトル情報[x

,y

]を取得すること、ただし、x

は波数サンプリング値であり、y

はスペクトル情報強度であり、iは1~400の自然数である;
前記第1スペクトル情報に基づいて、下記算出式(I)のガウス過程カーネルRBF Kernelによりシミュレーションを行い、共分散を算出すること、
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2025100505000002.jpg
18
81
ただし、σは0.5であり、lは1.0であり、t

はi=mのときのy

値に対応し、t

はi=nのときのy

値に対応し、m及びnはそれぞれ1~400の自然数である;
所定の波数サンプリングのステップサイズで、判定すべきロットにおける糸サンプルに対して複数の連続した第2スペクトル情報[x

,y

]を取得し、前記共分散に基づいて第2スペクトル情報[x

,y

]に対してガウス過程回帰モデルを構築すること、ただし、複数の連続した前記第2スペクトル情報[x

,y

]は2×N

行列であり、j=1,2,…,N

、N

は前記判定すべきロットにおける糸サンプルのサンプリング数であり、且つ200以上の自然数である;
検出すべき糸サンプルに対して第3スペクトル情報[a

,b

]を取得すること、ただし、前記第3スペクトル情報[a

,b

]は、2×N

行列であり、N

は検出すべき糸サンプルのサンプリング数であり、且つN

はN

と等しい;
前記第3スペクトル情報[a

,b

]の2×N

行列と、ガウス過程回帰モデルを構築した後の前記第2スペクトル情報[x

,y

]の2×N

行列とを減算して、2×N

行列[u

,v

]を取得すること、ただし、N

はN

及びN

と等しい;及び


の数値に基づいて前記検出すべき糸サンプルの染色性能を判定することを含む。
【0006】
本開示の第2態様によれば、前記方法を実施し糸の染色性能を予め判定するための装置を提供する。該装置は、スペクトル検出ユニットと、データ前処理ユニットと、事前判定ユニットと、制御ユニットとを含む。
ここで、前記データ前処理ユニットは、前記スペクトル検出ユニットから取得した、連続したスペクトル情報データに基づいて、ガウス過程カーネルRBF Kernelの式により共分散を算出する。
前記事前判定ユニットは、前記スペクトル検出ユニットからのスペクトル情報を受け取り、前記共分散に基づいてガウス過程回帰モデルを構築する。
【0007】
本開示の第3態様によれば、電子装置を提供する。該電子装置は、
少なくとも1つの処理ユニットと、
前記少なくとも1つの処理ユニットと通信可能に接続される記憶ユニットとを含む。
ここで、前記記憶ユニットには、前記少なくとも1つの処理ユニットが上記方法を実行できるように、前記少なくとも1つの処理ユニットによって実行可能な命令が記憶されている。
【0008】
本開示の第4態様によれば、コンピュータ命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、ここで、前記コンピュータ命令は、非一時的であり、前記コンピュータに上記方法を実行させるために用いられる。
【発明の効果】
【0009】
本開示が提供する発明の有益な効果は、少なくとも以下のことを含む。
生産の初期に人手による織染色判定を行うだけで、この人手による色判定を基準として、スペクトル検出及びデータシミュレーション処理を利用して、糸の生産過程に対する動的完全検出を実現することができ、この検出方法は、ステップが簡単で便利であり、生産ラインのオンライン検出に用いられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は本開示の一実施例に係る糸の染色性能を予め判定するための方法の模式的フローチャートである。
図2は本開示の一実施例に係る靴下状物染色に対する色判定方法のフローチャートである。
図3は本開示の一実施例に係るポリエステルフィラメント糸のラマンスペクトルである。
図4は本開示の実施例に係る糸の染色性能を予め判定するための装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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