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公開番号2025097726
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214079
出願日2023-12-19
発明の名称脂質粒子、脂質粒子を含む組成物、脂質粒子を含むキット、および脂質粒子を利用した活性剤送達方法
出願人株式会社東芝
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 9/127 20250101AFI20250624BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】高い生分解性、高い生体適合性、高い活性剤導入性、および低い細胞毒性などを備えた脂質粒子と、その脂質粒子を利用した組成物およびキット、ならびに細胞に活性剤を送達する方法の提供。
【解決手段】本実施形態による脂質粒子は、下記式(a):Mal-La1-(OCH2CH2)na-O-La2Ra 2(a)
(式中、Malはマレイミド基であり、La1は、非置換炭化水素基、または置換炭化水素基であり、La2はリンを含まない3価の炭化水素基であり、Raは、少なくとも1つのエステル結合を任意の位置に含む炭化水素基であり、naは1以上の数である)で表される化合物と、活性剤と、を含む。また、実施形態による組成物およびキットは、その脂質粒子を含む。さらに、実施形態による、細胞に活性剤を送達する方法は、その脂質粒子を細胞接触させることを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(a):
Mal-L
a1
-(OCH

CH


na
-O-L
a2



(a)
(式中、
Malはマレイミド基であり、

a1
は、非置換炭化水素基、または-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-S-C(=O)-、-C(=O)-S-、-C(=O)-NH-、および-NH-C(=O)-からなる群から選択される連結基を含む置換炭化水素基であり、

a2
はリンを含まない3価の炭化水素基であり、


は、それぞれ独立にC
10

30
の、少なくとも1つのエステル結合を任意の位置に含む炭化水素基であり、
naは1以上の数である)
で表される化合物と、
活性剤と、
を含むことを特徴とする、脂質粒子。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
naが10~100である、請求項1に記載の脂質粒子。
【請求項3】
式(a)で表される化合物が、ジミリストイルグリセロ-ルポリエチレングリコールマレイミドである、請求項1または2に記載の脂質粒子。
【請求項4】
下記式(b):
Q-CHR


(b)
(式中、
Qは、3級窒素を2つ以上含み、酸素を含まない含窒素脂肪族基であり、


は、それぞれ独立にC
12
~C
24
の脂肪族基であり、少なくとも一つのR

は、その主鎖中または側鎖中に、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-S-C(=O)-、-C(=O)-S-、-C(=O)-NH-、および-NH-C(=O)-からなる群から選択される連結基を含む)
で表される化合物をさらに含む、請求項1または2に記載の脂質粒子
【請求項5】
前記Qが、下記式(Q’):

Q1

N-(CR
Q2


q1
-NR
Q1
-(CR
Q2


q2
-*2 (Q’)
(式中、

Q1
は、それぞれ独立に、アルキルであり、

Q2
は、それぞれ独立に、水素またはアルキルであるか、または

Q1
およびR
Q2
のうちのいずれか二つがひとつのアルキレンを形成して含窒素脂環を形成してもよく、
q1は、1~5の数であり、
q2は、0~5の数であり、
*2は、-CHR


への結合位置を表す)
で表される、請求項4に記載の脂質粒子。
【請求項6】
カチオン性脂質、中性脂質、構造形成脂質、および凝集低減脂質からなる群から選択される追加脂質をさらに含む、請求項1または2に記載の脂質粒子。
【請求項7】
前記活性剤が、プラスミド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、siRNA、マイクロRNA、DNA、mRNA、アプタマー、およびリボザイムからなる群から選択された核酸である、請求項1または2に記載の脂質粒子。
【請求項8】
核酸と結合する化合物をさらに含む、請求項7に記載の脂質粒子。
【請求項9】
前記核酸と結合する化合物が、塩基性タンパク質、または塩基性ペプチドである、請求項8に記載の脂質粒子。
【請求項10】
細胞内での核酸の発現を調節する化合物をさらに含む、請求項1または2に記載の脂質粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞内で分解される構造を有する生分解性化合物を含む脂質粒子に関する。また、本発明はその脂質粒子を含む、核酸のような活性剤の送達のために使用される組成物およびキットにも関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
各種の疾病治療を目的としたリポソームの検討が進められている。リポソームは、脂質で構成されるナノメーターオーダーの粒径を有する微小なカプセルであり、その内部に種々の化合物等を内包でき、また生体適合性などにも優れていることから、治療薬や活性剤を、生体内の標的部位に選択的に送達するのに理想的な材料である。このような目的のため、リポソームを構成する材料については、種々の材料が開発されている。
【0003】
このようなリポソームは、単一の脂質で構成することが可能である。このような場合、例えば脂質は頭部とそれに結合した疎水性部とを有するリン脂質が用いられ、この脂質が会合して膜を形成して、活性剤等を内包できる微小なカプセルを構成する。しかしながら、リポソームに優れた特性を付与するために、それを構成するために脂質混合物が用いられるのが一般的である。そして、この脂質混合物は、生分解性に優れた脂質、形成されるリポソームの凝集を抑制する脂質、内包物の漏出抑制効果を有する脂質、膜融合効果を有する脂質などの組み合わせを含んでいる。
【0004】
そして、リポソームの特性をより向上させるために、それぞれの脂質について検討がなされている。例えば、遺伝子導入に特化された医療向けリポソームには、高い生分解性、高い生体適合性、高い活性剤導入性、および低い細胞毒性を満たすことが好ましい。このようなリポソームとして、マレイミド基で表面が修飾されたものが知られている(特許文献1)。
【0005】
このようなリポソームは優れた特性を示すものであるが、適用する生体の状態や治療しようとする疾病などに応じて、選択できる脂質の種類を増やすことが望ましい。さらには、従来のリポソームを超える特性を有するリポソームを構成できる脂質粒子が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-241107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の課題に対して、本実施形態は、特定の生分解性化合物と活性剤とを含む脂質粒子、その脂質粒子を用いた組成物およびキット、ならびにその脂質粒子を利用した活性剤送達方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態によれば、以下の発明が提供される。
[1]
下記式(a):
Mal-L
a1
-(OCH

CH


na
-O-L
a2



(a)
(式中、
Malはマレイミド基であり、

a1
は、非置換炭化水素基、または-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-S-C(=O)-、-C(=O)-S-、-C(=O)-NH-、および-NH-C(=O)-からなる群から選択される連結基を含む置換炭化水素基であり、

a2
はリンを含まない3価の炭化水素基であり、


は、それぞれ独立にC
10

30
の、少なくとも1つのエステル結合を任意の位置に含む炭化水素基であり、
naは1以上の数である)
で表される化合物と、
活性剤と、
を含むことを特徴とする、脂質粒子。
[2]
naが10~100である、[1]に記載の脂質粒子。
[3]
式(a)で表される化合物が、ジミリストイルグリセロールポリエチレングリコールマレイミドである、[1]または[2]に記載の脂質粒子。
[4]
下記式(b):
Q-CHR


(b)
(式中、
Qは、3級窒素を2つ以上含み、酸素を含まない含窒素脂肪族基であり、


は、それぞれ独立にC
12
~C
24
の脂肪族基であり、少なくとも一つのR

は、その主鎖中または側鎖中に、-C(=O)-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)-O-、-S-C(=O)-、-C(=O)-S-、-C(=O)-NH-、および-NH-C(=O)-からなる群から選択される連結基を含む)
で表される化合物をさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の脂質粒子。
[5]
前記Qが、下記式(Q’):

Q1

N-(CR
Q2


q1
-NR
Q1
-(CR
Q2

【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例および比較例による、活性剤のヒト末梢血単核細胞(PBMC)への導入効果を示すグラフ。
実施例および比較例による、活性剤のヒトT細胞性白血病細胞(Jurkat)への導入効果を示すグラフ。
実施例および比較例による、活性剤のヒト末梢血単核細胞(PBMC)への導入効果を示すグラフ。
実施例および比較例による、活性剤のヒト乳腺がん細胞(MDA-MB231)への導入効果を示すグラフ。
実施例および比較例による、活性剤のヒトT細胞性白血病細胞(Jurkat)への導入効果を示すグラフ。
実施例および比較例による、活性剤のヒト乳腺がん細胞(MDA-MB231)への導入効果を示すグラフ。
実施例および比較例による、活性剤のヒトT細胞性白血病細胞(Jurkat)への導入効果を示すグラフ。
【0010】
[定義]
本実施形態において、~を用いて数値範囲を示した場合、特に限定されない限り、これらは両方の端点を含み、単位は共通である。例えば、10~25モル%は、10モル%以上25モル%以下を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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