TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025096743
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023212633
出願日2023-12-18
発明の名称合成セグメント及び土留構造物
出願人JFE建材株式会社
代理人弁理士法人きさ特許商標事務所
主分類E21D 11/08 20060101AFI20250623BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネルの軸方向に係る引張力に抵抗することができると共に、コストを低減することができる合成セグメント及び土留構造物を提供することを目的とする。
【解決手段】合成セグメントは、土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、筒状体の周方向に延び、筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、一対の主桁のそれぞれの周方向の両端に接合された一対の継手板と、一対の主桁及び一対の継手板により構成された枠体に対し筒状体の径方向において外周側に接合されたスキンプレートと、一対の主桁の内面において一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するように設けられており、枠体及びスキンプレートの内部に充填されるコンクリートに固定されて、一対の主桁が離れる方向に向かうように一対の主桁にかかる引張力に対して抵抗する部分を構成する少なくとも1つ以上の固定部材と、を備えるものである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、
前記筒状体の周方向に延び、前記筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、
前記一対の主桁のそれぞれの前記周方向の両端に接合された一対の継手板と、
前記一対の主桁及び前記一対の継手板により構成された枠体に対し前記筒状体の径方向において外周側に接合されたスキンプレートと、
前記一対の主桁の内面において一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するように設けられており、前記枠体及び前記スキンプレートの内部に充填されるコンクリートに固定されて、前記一対の主桁が離れる方向に向かうように前記一対の主桁にかかる引張力に対して抵抗する部分を構成する少なくとも1つ以上の固定部材と、
を備える合成セグメント。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記固定部材は、
板面が前記周方向及び前記軸方向に延びるように配置された第1部分と、
板面が前記径方向及び前記軸方向に延びるように配置された第2部分と、
を備え、
前記固定部材は、
前記第1部分に第1貫通孔が形成されている請求項1に記載の合成セグメント。
【請求項3】
前記固定部材は、
前記第2部分に第2貫通孔が形成されている請求項2に記載の合成セグメント。
【請求項4】
前記一対の主桁の間に配置される鉄筋ユニットを更に備え、
前記鉄筋ユニットは、
前記軸方向に延びる第1配力筋を備え、
前記固定部材は、
前記一対の主桁のそれぞれに、前記軸方向において対向する位置に対となるように設けられており、
前記第1配力筋の両端は、
前記固定部材に固定される請求項2又は3に記載の合成セグメント。
【請求項5】
前記第1配力筋は、
前記軸方向に延びる本体部と、
前記本体部の両端から前記径方向に延びる挿し込み部と、
を備え、
前記挿し込み部は、
前記第1貫通孔に挿入されている請求項4に記載の合成セグメント。
【請求項6】
前記固定部材は、
前記径方向に見た場合にT字形状に形成されており、
前記径方向及び前記軸方向に延びる板状の部材である第1部分と、
前記周方向及び前記径方向に延びる板状の部材であり、一方の板面が前記軸方向において前記一対の主桁の一方の主桁の内面と対向する第2部分と、
を備える請求項1に記載の合成セグメント。
【請求項7】
前記固定部材は、
前記径方向及び前記軸方向に延びる板状の部材であり、
前記固定部材には、
第1貫通孔が形成されている請求項1に記載の合成セグメント。
【請求項8】
前記固定部材は、
前記径方向及び前記軸方向に延びる板状の部材である第1部分と、
前記第1部分の前記周方向に向いた板面に固定された棒状の部材であり、前記軸方向において前記第1部分の先端から突出して延びるように配置された少なくとも1つ以上のアンカー部と、
を備える請求項1に記載の合成セグメント。
【請求項9】
前記第1部分には、貫通孔が形成されている請求項6又は8に記載の合成セグメント。
【請求項10】
前記固定部材は、
前記径方向に見た場合にU字形状に形成されており、
前記周方向及び前記径方向に延びる板状の部材であり、一方の板面が前記軸方向において前記一対の主桁の内、一方の主桁の内面と当接する第1部分と、
前記径方向及び前記軸方向に延びる板状の部材であり、前記周方向における前記第1部分の両端部に設けられた一対の第2部分と、
を備え、
前記第1部分には、
隣接する合成セグメントの主桁同士を繋ぐ固定具を挿通するための固定用貫通孔が形成されており、
前記固定部材は、
前記固定具によって、前記一対の主桁に固定される請求項1に記載の合成セグメント。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、地中に埋設された土留構造物を形成する合成セグメント及び土留構造物に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トンネル等の土留構造物を形成する合成セグメントが知られている。合成セグメントは、土留構造物の軸方向端面を形成する主桁、周方向の端面を形成する継手板及び外周面を形成するスキンプレートを有する鋼殻の内部に鉄筋かごを配置し、コンクリート等の充填材を充填して形成されている。合成セグメントは、鋼殻と充填材とを一体に形成することにより、強度及び剛性を確保しているため、周囲の地盤からの土圧に対し対抗できる。
【0003】
トンネル構築法の一つにシールド工法がある。シールド工法とは、坑内に設置したシールドマシンを一定長さ掘進させる毎に、その後部で、例えば、円弧状の合成セグメントをリング状に組み立ててセグメントリングを構築し、これを順次、延長させて円筒形の覆工を形成してシールドトンネルを構築する工法である。シールド工法では、セグメントリングを反力受けとしてシールドマシンを前進させてトンネルを構築する。
【0004】
トンネルの曲線部を構築する場合、シールドマシンは、推進ジャッキによってトンネルの曲線部の外側を押してシールドに回転力を与えて推進方向を徐々に変える必要がある。そのため、トンネルの曲線部では、トンネルが推進ジャッキによって片押しされることによって、トンネル断面に対して偏心した力が発生する。これに伴いトンネルの曲線部の内側では、推進ジャッキの片押しの反力を受けてトンネルの軸方向に一部大きな引張力が作用する。合成セグメントは、引張力に抵抗するために、鋼殻内において対向する主桁同士を接続する複数の縦リブと称する鋼板製の板状部材を設けている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-63613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されている合成セグメントにおいて、縦リブは矩形板状の鋼材(鋼板)によって形成されており、主桁間に当該主桁と略直角に配置されている。特許文献1の合成セグメントは、所定の間隔で配置された複数の縦リブを用いており、鋼板の使用量が多くコスト高になるという課題がある。
【0007】
本開示は、上記のような課題を解決するものであり、トンネルの軸方向に係る引張力に抵抗することができると共に、縦リブを使用する場合と比較して鋼板の使用量を削減してコストを低減することができる合成セグメント及び土留構造物を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る合成セグメントは、土留構造として埋設される筒状体を構成する合成セグメントであって、筒状体の周方向に延び、筒状体の軸方向において板面を対向させて配置された一対の主桁と、一対の主桁のそれぞれの周方向の両端に接合された一対の継手板と、一対の主桁及び一対の継手板により構成された枠体に対し筒状体の径方向において外周側に接合されたスキンプレートと、一対の主桁の内面において一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するように設けられており、枠体及びスキンプレートの内部に充填されるコンクリートに固定されて、一対の主桁が離れる方向に向かうように一対の主桁にかかる引張力に対して抵抗する部分を構成する少なくとも1つ以上の固定部材と、を備えるものである。
【0009】
本開示の土留構造物は、上記の合成セグメントを周方向及び軸方向に複数組み合わせて形成されたものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示の合成セグメントは、一対の主桁の内面において一方の主桁から他方の主桁に向かって突出するように設けられた少なくとも1つ以上の固定部材を備えている。固定部材は、一対の主桁及び一対の継手板により構成された枠体及びスキンプレートの内部に充填されるコンクリートに固定されて、一対の主桁が離れる方向に向かうように一対の主桁にかかる引張力に対して抵抗する部分を構成する。合成セグメントは、固定部材によってコンクリートとの結合力が強くなり、トンネルの軸方向に係る引張力に抵抗することができる。また、合成セグメントは、主桁にかかる引張力に抵抗するための鋼板の板状部材である一対の主桁同士を繋ぐ縦リブを使用しないため、縦リブを使用する場合と比較して鋼板の使用量を削減してコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
掘削機
24日前
株式会社奥村組
シールド掘進機
3か月前
株式会社笠原建設
横孔形成方法
2か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機
1か月前
日特建設株式会社
ボーリング装置
3か月前
花王株式会社
岩盤の掘削方法
17日前
株式会社奥村組
テールシール試験装置
3か月前
株式会社熊谷組
天井板撤去装置
2か月前
個人
掘削機、及び、資源回収システム
2か月前
株式会社奥村組
泥土圧シールド掘進機
2か月前
株式会社ケー・エフ・シー
剥落防止構造
3か月前
日特建設株式会社
削孔方法及び削孔装置
4か月前
大阪瓦斯株式会社
牽引装置
1か月前
株式会社大林組
インバート更新工法
4か月前
株式会社金澤製作所
発進坑口のエントランス装置
1か月前
大成建設株式会社
トンネルの褄部構造
3か月前
大阪瓦斯株式会社
切欠開裂治具
2か月前
株式会社ケー・エフ・シー
防水シート探傷装置
4か月前
株式会社神島組
小割用工具および小割方法
3か月前
戸田建設株式会社
掘削機切削部側壁
4日前
大栄工機株式会社
トンネル防水工法
3か月前
株式会社奥村組
電力線通信設備を用いた推進方法
4か月前
古河ロックドリル株式会社
穿孔機械
3か月前
大成建設株式会社
トンネルとその施工方法
2か月前
株式会社奥村組
シールド掘進機の後胴部の収縮方法
3か月前
株式会社ケー・エフ・シー
モルタル注入管理システム
2か月前
株式会社大林組
カッタビット
1か月前
三桜電気工業株式会社
地盤の掘削工法及び掘削システム
4か月前
株式会社大林組
作業空間の養生設備
1か月前
株式会社大林組
カッタビット
1か月前
西松建設株式会社
移動式型枠及び施工管理システム
1か月前
岐阜工業株式会社
トンネルインバートの排水管の設置方法
4か月前
鹿島建設株式会社
掘進管理システム
1か月前
株式会社大林組
安定液管理方法及び安定液管理装置
4か月前
西松建設株式会社
制御システムおよび制御方法
1か月前
古河ロックドリル株式会社
穿孔機械の制御装置
3か月前
続きを見る