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公開番号2025095372
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211323
出願日2023-12-14
発明の名称位相差積層体の検査方法、位相差積層体を含む円偏光板の検査方法及び円偏光板の製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250619BHJP(光学)
要約【課題】位相差積層体が有する薄膜接合層の異常の有無を検査可能な検査方法、上記位相差積層体を含む円偏光板の検査方法及び上記円偏光板の製造方法を提供する。
【解決手段】一実施形態に係る検査方法は、第1液晶位相差層と第2液晶位相差層と薄膜接合層を有する位相差積層体の検査方法であって、検査波長を決定する波長決定工程と、検査波長を有する検査光を位相差積層体に第2液晶位相差層側から照射する工程と、検査光が照射された位相差積層体を、第2液晶位相差層側から観察することによって異常部の有無を判定する工程を備え、波長決定工程では、薄膜接合層における正常部のモデルである第1薄膜に対する第1干渉スペクトル特性と、薄膜接合層における異常部のモデルである第2薄膜に対する第2干渉スペクトル特性において、干渉状態が反転している所定波長を含む検査波長範囲内の波長を検査波長として決定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1液晶位相差層と、第2液晶位相差層と、前記第1液晶位相差層及び前記第2液晶位相差層を接合している薄膜接合層と、を有する位相差積層体の検査方法であって、
検査波長を決定する波長決定工程と、
前記波長決定工程で決定された前記検査波長を有する検査光を前記積層体に前記第2液晶位相差層側から照射する照射工程と、
前記検査光が照射された前記積層体を、前記第2液晶位相差層側から観察することによって異常部の有無を判定する判定工程と、
を備え、
前記波長決定工程では、前記薄膜接合層における正常部のモデルである第1薄膜に対する第1干渉スペクトル特性と、前記薄膜接合層における異常部のモデルである第2薄膜に対する第2干渉スペクトル特性とにおいて、干渉状態が反転している所定波長を含む波長範囲内の波長を前記検査波長として決定し、
前記波長範囲は、前記所定波長をλa[nm]とした場合、λa±5[nm]の範囲であり、
前記第1薄膜の厚さは3.0μm以上且つ10.0μm以下の第1厚さ範囲内の厚さであり、
前記第2薄膜の厚さは、前記第1薄膜との厚さの差が0.05μm以上且つ0.2μm以下である第2厚さ範囲内の厚さである、
位相差積層体の検査方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1干渉スペクトル特性は、異なる厚さを有する複数の前記第1薄膜の第1干渉スペクトルによって構成される第1干渉スペクトル群によって表され、
前記第2干渉スペクトル特性は、異なる厚さを有する複数の前記第2薄膜の第2干渉スペクトルによって構成される第2干渉スペクトル群によって表される、
請求項1に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項3】
前記第2干渉スペクトル特性は、異なる厚さを有する複数の前記第2薄膜の第2干渉スペクトルによって構成される第2干渉スペクトル群によって表される、
請求項1に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項4】
前記所定波長は、前記第1干渉スペクトル特性が極大ピークを有し且つ前記第2干渉スペクトル特性が極小ピークを有する波長であるか、又は、前記第1干渉スペクトル特性が極小ピークを有し且つ前記第2干渉スペクトル特性は極大ピークを有する波長である、
請求項1に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項5】
前記照射工程では、光源部から出力される前記検査光を、第1直線偏光部に通して前記積層体に照射し、
前記判定工程では、前記第1直線偏光部に対してクロスニコルに配置された第2直線偏光部を通して前記積層体を観察する、
請求項1に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項6】
前記第1直線偏光部は、前記第1直線偏光部の偏光軸が前記第2液晶位相差層の遅相軸に対してズレているように配置されている、
請求項5に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項7】
前記積層体は、前記第2液晶位相差層に対して前記第1液晶位相差層と反対に積層された樹脂フィルムを有し、
前記第1直線偏光部は、前記第1直線偏光部の偏光軸が前記樹脂フィルムの遅相軸に対して直交または平行であるように配置されている、
請求項5に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項8】
前記光源部は、
白色光源と、
前記白色光源から出力される光のうち前記検査波長の光を選択的に通すバンドパスフィルタと、
を有する、
請求項5に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項9】
前記第1液晶位相差層において前記接合層と接する面の第1液晶位相差層の配向軸の方向と、前記第2液晶位相差層において前記接合層と接する面の第2液晶位相差層の配向軸の方向とは同じである、
請求項1に記載の位相差積層体の検査方法。
【請求項10】
第1液晶位相差層と、第2液晶位相差層と、前記第1液晶位相差層及び前記第2液晶位相差層を接合している薄膜接合層と、を有する積層体と、前記第1液晶位相差層に対して前記薄膜接合層と反対に積層された直線偏光板を有する円偏光板の検査方法であって、
請求項1~9の何れか1項に記載の検査方法で前記円偏光板が有する前記積層体を検査する工程を備える、
円偏光板の検査方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、位相差積層体の検査方法、位相差積層体を含む円偏光板の検査方法及び円偏光板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、反射型の光学系を用いて、円偏光板内の欠陥(異物、気泡など)を検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-110350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
円偏光板は、直線偏光板と、直線偏光板に積層された位相差板とを有する。位相差板として、2つの液晶位相差膜が薄膜接合層によって接合された構成が知られている。2つの液晶位相差膜に挟まれた薄膜接合層が薄膜であることから、薄膜干渉が生じる。薄膜接合層において、所望の厚さからズレが生じた領域(以下、「異常部」と称す)が生じていると異常部の部分の干渉状態が、所望の厚さで形成されている領域(以下、「正常部」と称す)の干渉状態と異なる。そのため、例えば、異常部が黒点として現れる。よって、例えば、円偏光板を画像表示装置に適用した場合、画質の劣化が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、2つの液晶位相差膜とそれらを接合する薄膜接合層を含む位相差積層体が有する上記薄膜接合層の異常の有無を検査可能な検査方法、上記位相差積層体を含む円偏光板の検査方法及び上記円偏光板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]一実施形態に係る検査方法は、第1液晶位相差層と、第2液晶位相差層と、上記第1液晶位相差層及び上記第2液晶位相差層を接合している薄膜接合層と、を有する位相差積層体の検査方法であって、検査波長を決定する波長決定工程と、上記波長決定工程で決定された上記検査波長を有する検査光を上記積層体に上記第2液晶位相差層側から照射する照射工程と、上記検査光が照射された上記積層体を、上記第2液晶位相差層側から観察することによって異常部の有無を判定する判定工程と、を備え、上記波長決定工程では、上記薄膜接合層における正常部のモデルである第1薄膜に対する第1干渉スペクトル特性と、上記薄膜接合層における異常部のモデルである第2薄膜に対する第2干渉スペクトル特性とにおいて、干渉状態が反転している所定波長を含む波長範囲内の波長を上記検査波長として決定し、上記波長範囲は、上記所定波長をλa[nm]とした場合、λa±5[nm]の範囲であり、上記第1薄膜の厚さは3.0μm以上且つ10.0μm以下の第1厚さ範囲内の厚さであり、上記第2薄膜の厚さは、上記第1薄膜との厚さの差が0.05μm以上且つ0.2μm以下である第2厚さ範囲内の厚さである。
【0007】
上記[1]に記載の検査方法では、上記検査波長を有する検査光を積層体に照射して積層体を検査する。上記検査波長を有する検査光では、薄膜接合層に異常部が存在する場合、薄膜接合層による薄膜干渉において、異常部の部分での干渉状態は、正常部の部分の干渉状態に対して反転している。その結果、薄膜接合層による薄膜干渉に基づいて異常部の有無を判定できる。すなわち、上記[1]に記載の検査方法では、薄膜接合層の異常の有無を検査可能である。
【0008】
[2] 上記[1]に記載の位相差積層体の検査方法において、上記第1干渉スペクトル特性は、異なる厚さを有する複数の上記第1薄膜の第1干渉スペクトルによって構成される第1干渉スペクトル群によって表され、上記第2干渉スペクトル特性は、異なる厚さを有する複数の上記第2薄膜の第2干渉スペクトルによって構成される第2干渉スペクトル群によって表されてもよい。
【0009】
この場合、同じ検査波長を有する検査光を利用して、厚さの異なる薄膜接合層の異常の有無を検査可能である。
【0010】
[3] 上記[1]に記載の位相差積層体の検査方法において、上記第2干渉スペクトル特性は、異なる厚さを有する複数の上記第2薄膜の第2干渉スペクトルによって構成される第2干渉スペクトル群によって表されてよい。
(【0011】以降は省略されています)

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