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公開番号2025091987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207590
出願日2023-12-08
発明の名称色比較方法および色比較装置
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類G01J 3/46 20060101AFI20250612BHJP(測定;試験)
要約【課題】基準物に色むらが存在する場合であっても適切な色比較を実施する。
【解決手段】色比較装置1は、色むらを含む基準物における複数の参照点A₁～A_mの測色値を取得する基準情報取得ステップ(ステップS1)と、対象物における複数の測定点B₁～B_mの測色値を取得する対象情報取得ステップ(ステップS2)と、参照点A_nと測定点B_nとを組み合わせ、組み合わせられた参照点A_nと測定点B_nとの間の色空間座標上のユークリッド距離Lを算出する算出ステップ(ステップS4)と、参照点A_nと測定点B_nとの組み合わせのうち、少なくともいずれかの組み合わせに基づいて算出されるユークリッド距離Lと所定の閾値Lthと比較することにより、基準物の色と対象物の色とが類似か否かを判定する判定ステップ(ステップS6)とを実施する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
色むらを含む基準物における複数の参照点の測色値を取得する基準情報取得ステップと、
対象物における複数の測定点の測色値を取得する対象情報取得ステップと、
前記参照点と前記測定点とを組み合わせ、組み合わせられた前記参照点と前記測定点との間の色空間座標上のユークリッド距離を算出する算出ステップと、
前記参照点と前記測定点との組み合わせのうち、少なくともいずれかの組み合わせに基づいて算出される前記ユークリッド距離と所定の閾値と比較することにより、前記基準物の色と前記対象物との色とが類似するか否かを判定する判定ステップと、を実施する、色比較方法。
続きを表示（約 910 文字）【請求項２】
前記測色値は、Ｌ＊Ａ＊Ｂ＊表色系により表される、請求項１に記載の色比較方法。
【請求項３】
前記基準物と前記対象物との間における前記ユークリッド距離の総和が最小になるように、前記参照点と前記測定点との間の全組み合わせを決定する組み合わせ決定ステップをさらに実施し、
前記判定ステップは、前記組み合わせ決定ステップで決定された前記参照点と前記測定点との間の全組み合わせのうち、少なくともいずれかの組み合わせに基づいて算出される前記ユークリッド距離と前記閾値と比較する、請求項１に記載の色比較方法。
【請求項４】
前記判定ステップは、前記組み合わせ決定ステップで決定された前記参照点と前記測定点との間の全組み合わせのうち、いずれかの組み合わせに基づいて算出される最大の前記ユークリッド距離と前記閾値とを比較する、請求項３に記載の色比較方法。
【請求項５】
前記基準情報取得ステップは、前記基準物における前記複数の参照点の各測色値、測色平均値、前記参照点の数、前記閾値を１セットとして取得する、請求項１に記載の色比較方法。
【請求項６】
色むらを含む基準物における複数の参照点の測色値を取得する基準情報取得部と、
対象物における複数の測定点の測色値を取得する対象情報取得部と、
前記参照点と前記測定点とを組み合わせ、組み合わせられた前記参照点と前記測定点との間の色空間座標上のユークリッド距離を算出する算出部と、
前記参照点と前記測定点との組み合わせのうち、少なくともいずれかの組み合わせに基づいて算出される前記ユークリッド距離と所定の閾値と比較することにより、前記基準物の色と前記対象物との色とが類似するか否かを判定する判定部と、を備える、色比較装置。
【請求項７】
前記基準物における前記参照点の位置を示すデータを表示する表示部をさらに備える、請求項６に記載の色比較装置。
【請求項８】
前記判定部による判定結果を表示する表示部をさらに備える、請求項６に記載の色比較装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、色比較方法および色比較装置に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、基準物の色と比較することで対象物の色を評価する技術が存在する。例えば、特許文献１には、基準物である源画像と対象物である複写画像とのそれぞれから色データ（例えば色差や輝度）を抽出し、色データのマハラノビス距離を比較することで、源画像に対する複写画像の類似度を求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００６－２９２６９３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、特許文献１に記載の方法では、基準物に色むらが存在する場合、対象物との間で色が類似しているか否かを正確に判定できない可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本開示に係る色比較方法は、色むらを含む基準物における複数の参照点の測色値を取得する基準情報取得ステップと、対象物における複数の測定点の測色値を取得する対象情報取得ステップと、前記参照点と前記測定点とを組み合わせ、組み合わせられた前記参照点と前記測定点との間の色空間座標上のユークリッド距離を算出する算出ステップと、前記参照点と前記測定点との組み合わせのうち、少なくともいずれかの組み合わせに基づいて算出される前記ユークリッド距離と所定の閾値と比較することにより、前記基準物の色と前記対象物との色とが類似するか否かを判定する判定ステップと、を実施する。
【０００６】
本開示に係る色比較装置は、色むらを含む基準物における複数の参照点の測色値を取得する基準情報取得部と、対象物における複数の測定点の測色値を取得する対象情報取得部と、前記参照点と前記測定点とを組み合わせ、組み合わせられた前記参照点と前記測定点との間の色空間座標上のユークリッド距離を算出する算出部と、前記参照点と前記測定点との組み合わせのうち、少なくともいずれかの組み合わせに基づいて算出される前記ユークリッド距離と所定の閾値と比較することにより、前記基準物の色と前記対象物との色とが類似するか否かを判定する判定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
本開示の一実施形態に係る色比較装置の概略構成を示すブロック図。
本実施形態の分光器の概略構成を示す断面図。
本実施形態の色比較方法を説明するフローチャート。
基準物における複数の参照点を例示する図。
対象物における複数の測定点を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本開示の一実施形態について説明する。
図１は、本実施形態の色比較装置１を模式的に示すブロック図である。色比較装置１は、分光器１０と、記憶部２０と、プロセッサー３０と、表示部４０と、操作部５０と、を備える。この色比較装置１は、対象物を測色し、基準物に対する対象物の色比較を実施する。
【０００９】
図２は、色比較装置１に搭載される分光器１０の一例を示す図である。
分光器１０は、光源部１１と、導光部１２と、分光フィルター１３と、受光部１４とを備える。
光源部１１は、光源１１Ａと、集光部１１Ｂとを備え、光源１１Ａから出射された光は、集光部１１Ｂを介して対象物に照射される。
導光部１２は、反射鏡１２Ａと、バンドパスフィルター１２Ｂとを備える。バンドパスフィルター１２Ｂは、入射光から所定の波長域の光を入射させるフィルターであり、例えば、可視光域の波長の光を透過させ、それ以外の波長の光を遮断する。対象物で反射した光は、反射鏡１２Ａで反射され、バンドパスフィルター１２Ｂを経由して分光フィルター１３に入射する。
【００１０】
分光フィルター１３は、入射光から所定波長の光を透過させるフィルターであり、透過波長を切り替えることが可能である。例えば、分光フィルター１３は、ファブリーペローエタロンであり、対向配置された一対の反射膜を備え、一対の反射膜間の距離を変更することによって透過波長を切り替えることができる。なお、分光フィルター１３は、上記のようなエタロン素子の他、ＡＯＴＦ（音響光学チューナブルフィルター）やＬＣＴＦ（液晶チューナブルフィルター）等の他のフィルターであってもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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