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公開番号
2025090737
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2025038762,2022161285
出願日
2025-03-11,2017-11-02
発明の名称
医療処理に使用するための細胞体
出願人
ルミックス シーエー ホールディング ビー.ブイ.
代理人
個人
主分類
C12N
5/0783 20100101AFI20250610BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】医療処理に使用するための細胞体を提供する。
【解決手段】医療処理に使用するための細胞体であって、医療処置において、細胞体9が、流体媒体11を保持するための保持空間を含む試料ホルダーを用意するステップ、保持空間内の流体媒体中に1以上の細胞体を含む試料7を用意するステップ、保持空間に、試料と接触される官能化された壁面部分17を用意するステップ、試料を官能化された壁面部分に接触させるステップ、保持空間内の試料の1以上の細胞体を官能化された壁面部分から離れる方向に押しやるステップ、少なくとも一部の細胞体が官能化された表面部分から離れた後に、試料の細胞体の少なくとも一部を保持空間から除去するステップを含む方法で調製され、ここで、除去された細胞体が、医療処置のために対象又は別の対象に投与される為に使用されるものである、前記細胞体である。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
医療処理に使用するための細胞体であって、該医療処置において、該細胞体が、
流体媒体を保持するための保持空間を含む試料ホルダーを用意するステップ、
前記保持空間内の流体媒体中に1以上の細胞体を含む試料を用意するステップ、
前記保持空間に、前記試料と接触される官能化された壁面部分を用意するステップ、ここで、前記官能化された壁面部分は、該試料の少なくとも1部が付着することが意図された細胞を含み、前記細胞は腫瘍細胞を含み、前記細胞体は免疫細胞、T細胞及びB細胞のうちの1以上を含み、前記細胞体はマイクロビーズ及び/又は磁石を欠いており、ここで、前記細胞体及び/又は前記官能化された壁面部分の細胞を含む前記試料は、対象から得られたものである、
前記試料を前記官能化された壁面部分に接触させるステップ、
前記保持空間内の前記試料の1以上の細胞体に、前記官能化された壁面部分から離れる方向に力を加え、そして、該力によって、前記保持空間内の前記試料の1以上の細胞体を前記官能化された壁面部分から離れる方向に押しやるステップ、
前記細胞体を含む前記試料が前記官能化された壁面部分に接触し、前記力が加えられ、そして少なくとも一部の細胞体が前記官能化された表面部分から離れた後に、前記試料の細胞体の少なくとも一部を前記保持空間から除去するステップ
を含む方法で調製され、
ここで、前記除去された細胞体が、前記医療処置のために前記対象又は別の対象に投与される為に使用されるものである、
前記細胞体。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
対象の医療処理に使用するための細胞体であって、該医療処置において、該細胞体が、
流体媒体を保持するための保持空間を含む試料ホルダーを用意するステップ、
前記保持空間内の流体媒体中に1以上の細胞体を含む試料を用意するステップ、
前記保持空間に、前記試料と接触される官能化された壁面部分を用意するステップ、ここで、前記官能化された壁面部分は、該試料の少なくとも1部が付着することが意図された細胞を含み、前記細胞は腫瘍細胞を含み、前記細胞体は免疫細胞、T細胞及びB細胞のうちの1以上を含み、前記細胞体はマイクロビーズ及び/又は磁石を欠いており、ここで、前記細胞体を含む前記試料が前記対象から得られたものであり及び/又は前記官能化された壁面部分の前記細胞が前記対象から得られたものである、
前記試料を前記官能化された壁面部分に接触させるステップ、
前記保持空間内の前記試料の1以上の細胞体に、前記官能化された壁面部分から離れる方向に力を加え、そして、該力によって、前記保持空間内の前記試料の1以上の細胞体を前記官能化された壁面部分から離れる方向に押しやるステップ、
前記細胞体を含む前記試料が前記官能化された壁面部分に接触し、前記力が加えられ、そして少なくとも一部の細胞体が前記官能化された表面部分から離れた後に、前記試料の細胞体の少なくとも一部を前記保持空間から除去するステップ
を含む方法で調製され、
ここで、前記除去された細胞体が、前記医療処置のために前記対象に投与される為に使用されるものである、
前記細胞体。
【請求項3】
前記細胞体を調製することが、前記接触させるステップの後、且つ前記力を加える前に、前記保持空間をフラッシュし、それによって未結合の細胞体を除去するフラッシュステップを含む、請求項1又は2に記載の細胞体。
【請求項4】
前記細胞体を調製することにおいて、前記細胞体を含む前記試料が前記対象から得られたものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の細胞体。
【請求項5】
前記細胞体を調製することにおいて、前記官能化された壁面部分の前記細胞を含む前記試料が前記対象から得られたものである、請求項1~4のいずれか1項に記載の細胞体。
【請求項6】
前記細胞体を調製することにおいて、前記除去するステップでは、前記細胞体の少なくとも一部が、前記官能化された壁面部分に対する1以上の細胞体の力と接着強度及び/又は接着速度との関係に基づいて収集される、請求項1~5のいずれか1項に記載の細胞体。
【請求項7】
前記細胞体を調製することにおいて、強く結合した細胞体が前記除去するステップにおいて収集される、請求項1~6のいずれか1項に記載の細胞体。
【請求項8】
前記細胞体を調製することが、
前記保持空間内の試料の1以上の細胞体に、前記官能化された壁面部分から離れる方向に第1の力を加え、それにより、前記試料の第1の量の細胞体を前記官能化された表面部分から分離させ、そして、前記保持空間から前記試料の前記第1の量の細胞体が除去されること、及び、
前記保持空間内の前記試料の1以上の細胞体に、前記官能化された壁面部分から離れる方向に第2の増大した力を加え、それにより、前記試料の第2の量の細胞体を前記官能化された表面部分から分離させ、そして、前記保持空間から前記試料の前記第2の量の細胞体が移動して除去されること
を含み、
ここで、前記除去された前記試料の前記第2の量が、前記医療処置のために前記対象に投与される為に使用されるものである、
請求項1~7のいずれか1項に記載の細胞体。
【請求項9】
前記細胞体を調製することにおいて、前記試料の流体組成が変化する、請求項1~8のいずれか1項に記載の細胞体。
【請求項10】
前記細胞体を調製することにおいて、前記変化が、異なるpH値、塩分濃度を包含する異なる希釈度、及び異なる流体組成の1以上による、請求項9に記載の細胞体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療処理に使用するための細胞体に関する。本開示はまた、生物細胞を研究するための方法及びシステムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
生物細胞は外膜を有する。この膜は細胞とその環境との間の境界である。膜は、膜に埋め込まれた生体分子が細胞外空間の結合対と物理的に接触する様々なプロセスのためのプラットフォームを構築する。
【0003】
したがって、細胞膜との相互作用による細胞及び細胞内プロセスを研究するための多数の技術が開発されており、特定の細胞型(例えば侵襲性乳癌であるか否か)に関する情報を得るために細胞表面の成分を定量する技術が考案されている。大半の技術は細胞との物理的相互作用を必要とするものであったが、最近、数多くの力場技術(force-field technique)が開発されている。ただし、それらは細胞への異物の接着を必要とする傾向があり及び/又は細胞を損傷する。例えば、A.P. Liuの概説“Biophysical tools for cellular and subcellular actuation of cell signalling”, Biophys. J. 111:1112-1118 (2016)を参照されたい。
【0004】
しかし、より強力なツール、特に強い信号を与えるツールであって、できれば細胞を傷つけにくいツールが探し求められている。この点を考慮して、本願では、音響力に基づいて、細胞体を操作及び/又は調査するための方法及びシステムを提供する。
【0005】
なお、ミクロンサイズの粒子及び細胞を操作するための音響力の使用は公知である。例えば、国際公開第2014/200341号には、マイクロビーズに付着した生体分子の研究に使用するための音波システムの例が記載されており、さらに超音波マイクロビーム又は「音響ピンセット(acoustic tweezers)」による細胞操作については、J. Lee et al. “Targeted cell immobilization by ultrasound microbeam”, Biotechnol. Bioeng. 108:1643 (2011);及びD. Baresch et al. “Observation of a Single-Beam Gradient Force Acoustical Trap for Elastic Particles: Acoustical tweezers”, Phys. Rev. Lett. 116:024301 (2016)で議論されている。さらに、音響流体工学における現在の研究の要約は、V. Marx, “Biophysics: using sound to move cells”, Nature Methods, 12(1):41 (2015)に見出すことができる。総説は、H. Mulvana et al., “Ultrasound assisted particle and cell manipulation on-chip”, Adv. Drug Del. Rev. 65(11-12):1600 (2013); A. Lenshof et al. “Acoustofluidics 5: Building microfluidic acoustic resonators”, Lab on a Chip, 12:684 (2012); M. Evander, J. Nilsson. “Acoustofluidics 20: Applications in acoustic trapping”, Lab on a Chip, 12:4667 (2012)にも掲載されている。
【0006】
しかし、これらの技術はすべて、信号対雑音比が低い、検出が遅い、試料サイズが小さい及び/又はプローブ細胞の細胞膜と局所的及び間接的にしか相互作用しないという問題があった。したがって、生物学的研究のため及び/又は複数の標本の試料の測定のための開発が依然として望まれている。
【発明の概要】
【0007】
上記を考慮して、本願では、細胞体を操作及び/又は調査する方法が提供される。さらに、生物細胞体を調査するための操作システムが提供される。以下、様々な実施形態及び態様について説明する。
【0008】
上記の考察に従って、本願では、細胞体を操作及び/又は調査する方法が提供される。本方法は、流体媒体を保持するための保持空間を含む試料ホルダーを用意するステップ、保持空間内の流体媒体中に1以上の細胞体を含む試料を用意するステップ、保持空間内で音波を発生させて保持空間内の試料に力を加えるステップを含む。本方法はさらに、試料と接触させる官能化された壁面部分を保持空間に用意するステップを含み、音波を加えるステップの少なくとも一部の間に、試料は官能化された壁面部分と接触する。
【0009】
したがって、試料中の1以上の細胞体と官能化された壁面部分との相互作用、例えば官能化された壁面部分への細胞体の接着と音波(の力)との関係を調べることができる。本願で提供する方法は、官能化された壁部分に対する細胞体の結合力を研究することができ、細胞体と壁部分との全接触面を一度に調べることができる。これは、結合の量及び結合当たりの結合力に関係する。さらに、複数の細胞体を同時に研究することができ、1回又は数回の測定で統計分布情報を提供することができる。
【0010】
細胞体は、細胞内小器官、細胞核及び/又はミトコンドリアのような細胞の一部であってもよい。ただし、細胞体は単細胞又は多細胞、例えば小さな凝集細胞集団、植物又は動物生検、分裂細胞、出芽酵母細胞、コロニー原生生物などであってもよい。細胞体は発生初期段階の動物胚(例えば、哺乳動物の桑実胚、場合によってはヒト胚)であってもよい。特定の場合には、異なる種類の細胞体を一緒に研究することができる。例えば、粘膜スワブ、血液試料又は他のプロービング技術で得られた細胞体を使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
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