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公開番号2025087446
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023202105
出願日2023-11-29
発明の名称電磁レンズ、走査型電子顕微鏡、及びマルチ電子ビーム検査装置
出願人株式会社ニューフレアテクノロジー
代理人個人,個人,個人
主分類H01J 37/141 20060101AFI20250603BHJP(基本的電気素子)
要約【目的】対物レンズと試料との間の放電を抑制可能な電磁レンズ及び装置を提供する。
【構成】本発明の一態様の電磁レンズ207(対物レンズ)は、コイル40と、磁性体で形成され、通過する1次電子ビームの進行方向の上流側の上壁と外周壁と内周壁と1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップが形成された下壁若しくは1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップを形成する斜め壁とを有し、内周壁で取り囲まれる空間を1次電子ビームが通過するように構成され、上壁と外周壁と内周壁と下壁若しくは斜め壁とによりコイルを取り囲むヨーク42と、ヨークの1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を接触して覆う、非磁性の導体で形成され、角部が曲面に形成されたカバー44と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
コイルと、
磁性体で形成され、通過する1次電子ビームの進行方向の上流側の上壁と外周壁と内周壁と前記1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップが形成された下壁若しくは前記1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップを形成する斜め壁とを有し、前記内周壁で取り囲まれる空間を前記1次電子ビームが通過するように構成され、前記上壁と前記外周壁と前記内周壁と前記下壁若しくは前記斜め壁とにより前記コイルを取り囲むヨークと、
前記ヨークの前記1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を接触して覆う、非磁性の導体で形成され、角部が曲面に形成されたカバーと、
を備えたことを特徴とする電磁レンズ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記電磁レンズの前記1次電子ビームの進行方向の下流側には、前記1次電子ビームで照射され、リターディング電位が印加される基板が配置され、
前記カバーの角部の曲面の曲率半径は、前記ヨークにグランド電位が印加され、前記基板に前記リターディング電位が印加された状態で、前記角部における電界強度が閾値以下になるように設定されることを特徴とする請求項1記載の電磁レンズ。
【請求項3】
前記カバーは、
前記内壁の前記1次電子ビームの進行方向の下流側端面を覆う第1のカバー部材と、
前記下壁若しくは前記斜め壁の前記1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を覆う第2のカバー部材と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁レンズ。
【請求項4】
前記カバーは、前記ヨークの前記マルチ電子ビームの進行方向の下流側端面から続く内周面の一部を併せて覆い、
前記内周面の一部を覆う第1の厚さが、前記下流側端面を覆う第2の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁レンズ。
【請求項5】
コイルと、
磁性体で形成され、通過する1次電子ビームの進行方向の上流側の上壁と外周壁と内周壁と前記1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップが形成された下壁若しくは前記1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップを形成する斜め壁とを有し、前記内周壁で取り囲まれた空間を前記1次電子ビームが通過するように構成され、前記上壁と前記外周壁と前記内周壁と前記下壁若しくは前記斜め壁とにより前記コイルを取り囲むヨークと、
前記ヨークの前記1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を接触して覆う、非磁性の導体で形成され、角部が曲面に形成されたカバーと、
を有する電磁レンズと、
前記電磁レンズを通過した1次電子ビームの照射を受ける試料を載置するステージと、
前記試料から放出された2次電子ビームを検出する検出器と、
を備えたことを特徴とする走査型電子顕微鏡。
【請求項6】
コイルと、
磁性体で形成され、通過する1次電子ビームの進行方向の上流側の上壁と外周壁と内周壁と前記1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップが形成された下壁若しくは前記1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップを形成する斜め壁とを有し、前記内周壁で取り囲まれた空間を前記1次電子ビームが通過するように構成され、前記上壁と前記外周壁と前記内周壁と前記下壁若しくは前記斜め壁とにより前記コイルを取り囲むヨークと、
前記ヨークの前記1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を接触して覆う、非磁性の導体で形成され、角部が曲面に形成されたカバーと、
を有する電磁レンズと、
前記電磁レンズを通過した1次電子ビームの照射を受ける試料を載置するステージと、
前記試料から放出された2次電子ビームを検出する検出器と、
を備えたことを特徴とする電子ビーム検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁レンズ、走査型電子顕微鏡、及びマルチ電子ビーム検査装置に関する。例えば、マルチ1次電子ビームの照射に起因した2次電子画像を用いてパターン検査するマルチビーム検査装置に搭載される電磁レンズに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大規模集積回路(LSI)の高集積化及び大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路線幅はますます狭くなってきている。そして、多大な製造コストのかかるLSIの製造にとって、歩留まりの向上は欠かせない。しかし、1ギガビット級のDRAM(ランダムアクセスメモリ)に代表されるように、LSIを構成するパターンは、サブミクロンからナノメータのオーダーになっている。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、パターン欠陥として検出しなければならない寸法も極めて小さいものとなっている。よって、半導体ウェハ上に転写された超微細パターンの欠陥を検査するためにも、高精度な画像を撮像する必要がある。
【0003】
検査装置では、例えば、電子ビームを使ったマルチ1次電子ビームを検査対象基板にフォーカスした上で、マルチ1次電子ビームで検査対象基板を走査して、検査対象基板から放出されるマルチ2次電子ビームをマルチ1次電子ビームの軌道から分離する。そして、分離されたマルチ2次電子ビームを検出器に導く。そして、マルチ2次電子ビームを検出器で検出して、パターン画像を撮像する。
【0004】
ここで、検査装置の加速電圧を高くすると、鏡筒による収差を低減することが可能となるが、そのままの加速電圧を試料に照射する場合、一次電子線の散乱領域が大きくなり分解能が悪くなる。そこで、検査対象基板面に負電位を印加して、1次電子ビームを試料直前で減衰させるリターディング法を用いて、収差が低減し、高分解能な検査を行っている。リターディング法は、鏡筒内は高加速で通過させて収差の影響を抑え、試料に負電圧を印加することで直前に減速させて一次電子線の散乱領域を小さくし分解能の向上を図ることができる。
その際、対物レンズと検査対象基板との間に電界が生じる中で、対物レンズ下面と検査対象基板面との間の距離を小さくすると、対物レンズのヨーク端部の角部に電界集中による放電が起こり得るといった問題があった。
【0005】
ここで、放電を回避すべく、対物レンズと試料との間に制御電極板を配置するといった技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-168385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の一態様は、対物レンズと試料との間の放電を抑制可能な電磁レンズ及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の電磁レンズは、
コイルと、
磁性体で形成され、通過する1次電子ビームの進行方向の上流側の上壁と外周壁と内周壁と1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップが形成された下壁若しくは1次電子ビームの進行方向の下流側にギャップを形成する斜め壁とを有し、内周壁で取り囲まれる空間を1次電子ビームが通過するように構成され、上壁と外周壁と内周壁と下壁若しくは斜め壁とによりコイルを取り囲むヨークと、
ヨークの1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を接触して覆う、非磁性の導体で形成され、角部が曲面に形成されたカバーと、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、電子レンズの1次電子ビームの進行方向の下流側には、1次電子ビームで照射され、リターディング電位が印加される基板が配置され、
カバーの角部の曲面の曲率半径は、ヨークにグランド電位が印加され、基板にリターディング電位が印加された状態で、角部における電界強度が閾値以下になるように設定されると好適である。
【0010】
また、カバーは、
内壁の1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を覆う第1のカバー部材と、
下壁若しくは斜め壁の1次電子ビームの進行方向の下流端の内周側角部を含む端面を覆う第2のカバー部材と、
を有すると好適である。
(【0011】以降は省略されています)

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