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公開番号2025086158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023200027
出願日2023-11-27
発明の名称車両用制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類B60W 20/50 20160101AFI20250530BHJP(車両一般)
要約【課題】変速機に変速段を形成できない異常が発生したときに、適正に対処する。
【解決手段】変速機に所定変速段を形成できない異常が発生しているときには、エンジンの運転を停止すると共に、第1クラッチによるエンジンの出力軸とモータの回転軸との接続を解除し、第2クラッチによりモータの回転軸と変速機の入力軸とを接続した状態で変速機の変速段を所定変速段より高くすると共にモータからの動力で走行するようにエンジンとモータと変速機と第1、第2クラッチとを制御する所定制御を実行し、所定制御を実行している場合において、モータの回転数がエンジンを始動可能な始動回転数以上であるときには、第1クラッチによりエンジンの出力軸とモータの回転軸とを接続してエンジンを始動する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、モータと、前記モータと電力をやりとりするバッテリと、出力軸が車軸に接続される変速機と、前記エンジンの出力軸と前記モータの回転軸との接続および接続の解除を行なう第1クラッチと、前記モータの前記回転軸と前記変速機の入力軸との接続および接続の解除を行なう第2クラッチと、を備える車両に用いられ、前記エンジンと前記モータと前記変速機と前記第1、第2クラッチとを制御する車両用制御装置であって、
前記変速機に所定変速段を形成できない異常が発生しているときには、前記エンジンの運転を停止すると共に、前記第1クラッチによる前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸との接続を解除し、前記第2クラッチにより前記モータの前記回転軸と前記変速機の前記入力軸とを接続した状態で前記変速機の変速段を前記所定変速段より高速な変速段にすると共に前記モータからの動力で走行するように前記エンジンと前記モータと前記変速機と前記第1、第2クラッチとを制御する所定制御を実行し、
前記所定制御を実行している場合において、前記モータの回転数が前記エンジンを始動可能な始動回転数以上であるときには、前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記エンジンを始動する
車両用制御装置。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
請求項1記載の車両用制御装置であって、
前記所定制御を実行している場合において、前記モータの回転数が前記始動回転数以上かつ前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続可能で前記始動回転数より高い所定回転数以下のときには、前記第1クラッチを係合状態として前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記エンジンを始動する
車両用制御装置。
【請求項3】
請求項1記載の車両用制御装置であって、
前記所定制御を実行中で前記モータの回転数が前記始動回転数以上である場合において、前記バッテリの蓄電割合が所定値以上のときには、前記第2クラッチをスリップ係合状態としながら前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記モータで前記エンジンクランキングすると共に、前記エンジンの燃料噴射制御および点火制御を開始して前記エンジンを始動し、前記蓄電割合が前記所定値未満のときには、前記第2クラッチを完全係合状態としながら前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記燃料噴射制御および前記点火制御を開始して前記エンジンを始動する
車両用制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用制御装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用制御装置としては、エンジンと、モータ(モータ/ジェネレータ)と、出力軸が車軸に接続される変速機(自動変速機)と、エンジンの出力軸とモータの回転軸との接続および接続の解除を行なう第1クラッチと、モータの回転軸と変速機の入力軸との接続および接続の解除を行なう第2クラッチと、を備える車両に用いられ、エンジンとモータと変速機と第1、第2クラッチとを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、シフトレバーのレンジ位置を検知するインヒビタスイッチの故障が確定した場合において、モータと電力をやりとりするバッテリの残量が所定値以上のときには、第1クラッチによるエンジンの出力軸とモータの回転軸との接続を解除し、駆動源をモータとして走行するEVモードで走行し、バッテリの残量が所定値未満のときには、第1クラッチによりエンジンの出力軸とモータの回転軸とを接続し、駆動源をエンジンおよびモータとして走行するHEVモードで走行するように、エンジンとモータと変速機と第1、第2クラッチとを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-43348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の文献は、変速機に変速段を形成できない異常が発生したときにどのように対処するかを開示していない。変速機に変速段を形成できない異常が発生したときに、適正に対処することは重要な課題として認識されている。
【0005】
本開示の車両用制御装置は、変速機に変速段を形成できない異常が発生したときに、適正に対処することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の車両用制御装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示の車両用制御装置は、
エンジンと、モータと、前記モータと電力をやりとりするバッテリと、出力軸が車軸に接続される変速機と、前記エンジンの出力軸と前記モータの回転軸との接続および接続の解除を行なう第1クラッチと、前記モータの前記回転軸と前記変速機の入力軸との接続および接続の解除を行なう第2クラッチと、を備える車両に用いられ、前記エンジンと前記モータと前記変速機と前記第1、第2クラッチとを制御する車両用制御装置であって、
前記変速機に所定変速段を形成できない異常が発生しているときには、前記エンジンの運転を停止すると共に、前記第1クラッチによる前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸との接続を解除し、前記第2クラッチにより前記モータの前記回転軸と前記変速機の前記入力軸とを接続した状態で前記変速機の変速段を前記所定変速段より高速な変速段にすると共に前記モータからの動力で走行するように前記エンジンと前記モータと前記変速機と前記第1、第2クラッチとを制御する所定制御を実行し、
前記所定制御を実行している場合において、前記モータの回転数が前記エンジンを始動可能な始動回転数以上であるときには、前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記エンジンを始動する
ことを要旨とする。
【0008】
この本開示の車両用制御装置では、変速機に所定変速段を形成できない異常が発生しているときには、エンジンの運転を停止すると共に、第1クラッチによるエンジンの出力軸とモータの回転軸との接続を解除し、第2クラッチによりモータの回転軸と変速機の入力軸とを接続した状態で変速機の変速段を所定変速段より高速な変速段にすると共にモータからの動力で走行するようにエンジンとモータと変速機と第1、第2クラッチとを制御する所定制御を実行する。エンジンを運転すると、ショックを抑制するために発進時に第2クラッチを半係合とする必要があり、変速機の変速段を高くする前と同一の駆動力で走行するために回転軸に入力する駆動力を大きくすると、第2クラッチの負荷が増大し昇温することがある。本開示の車両用制御装置では、所定制御を実行することにより、第2クラッチを完全係合させた状態で発進することができ、第2クラッチの負荷を抑制して昇温を抑制できる。そして、 所定制御を実行している場合において、モータの回転数がエンジンを始動可能な始動回転数以上であるときには、第1クラッチによりエンジンの出力軸とモータの回転軸とを接続してエンジンを始動する。これにより、バッテリが枯渇して走行できなくなることを抑制できる。また、モータの回転数が始動回転数以上であるときに、エンジンを始動するから、エンジンをより確実に始動できる。この結果、変速機に変速段を形成できない異常が発生したときに、より適正に対処できる。
【0009】
こうした本開示の車両用制御装置において、前記所定制御を実行している場合において、前記モータの回転数が前記始動回転数以上かつ前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続可能で前記始動回転数より高い所定回転数以下のときには、前記第1クラッチを係合状態として前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記エンジンを始動してもよい。これにより、第1クラッチの加熱を抑制しつつエンジンをより確実に始動できる。
【0010】
また、本開示の車両用制御装置において、前記所定制御を実行中で前記モータの回転数が前記始動回転数以上である場合において、前記バッテリの蓄電割合が所定値以上のときには、前記第2クラッチをスリップ係合状態としながら前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記モータで前記エンジンクランキングすると共に、前記エンジンの燃料噴射制御および点火制御を開始して前記エンジンを始動し、前記蓄電割合が前記所定値未満のときには、前記第2クラッチを完全係合状態としながら前記第1クラッチにより前記エンジンの前記出力軸と前記モータの前記回転軸とを接続して前記燃料噴射制御および前記点火制御を開始して前記エンジンを始動してもよい。バッテリの蓄電割合が所定値以上のときには、第2クラッチをスリップ係合状態としながらモータでエンジンクランキングすると共に、エンジンの燃料噴射制御および点火制御を開始してエンジンを始動するから、エンジンを始動する際のショックの発生を抑制しつつ、より確実にエンジンを始動できる。また、バッテリの残容量が所定値未満のときには、第2クラッチを完全係合状態としながら第1クラッチによりエンジンの出力軸とモータの回転軸とを接続してエンジンの燃料噴射制御および点火制御を開始してエンジンを始動するから、バッテリの枯渇を抑制できる。よって、より適正にエンジンを始動できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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