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公開番号
2025083171
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196918
出願日
2023-11-20
発明の名称
被処理物の洗浄・処理方法及びこの方法により生成された生成剤を主成分とする緑地散布剤
出願人
株式会社北陸濾化
代理人
個人
主分類
C11D
17/08 20060101AFI20250523BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】配管の洗浄と被膜形成を行った洗浄・処理剤を水で希釈し、そのまま緑地への散布等して緑化を促進できる洗浄・処理方法を提供する。
【解決手段】水に、被処理物の表面を洗浄・活性化させる成分を加えて前記水を第一の洗浄・処理剤に改良し、この第一の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させて前記被処理物の表面を洗浄・活性化させる洗浄・活性化工程と、前記第一の洗浄・処理剤に、活性化状態を維持する成分を加えて前記水を第二の洗浄・処理剤に改良し、この第二の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面の活性状態を維持させる活性化維持工程と、前記第二の洗浄・処理剤に、所定の機能を有する被膜を形成するための成分を加えて前記水を第三の洗浄・処理剤に改良し、この第三の洗浄・処理剤を活性状態の前記表面に接触させて前記被膜を形成する被膜形成工程を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水と接触する被処理物の洗浄・処理方法において、
水に、前記被処理物の表面を洗浄・活性化させる天然成分を加えて前記水を第一の洗浄・処理剤に改良し、この第一の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面を洗浄するとともに活性化させる洗浄・活性化工程と、
前記第一の洗浄・処理剤に、前記表面の活性化状態を維持する成分であって、天然成分を加えて前記水を第二の洗浄・処理剤に改良し、この第二の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面の活性化状態を維持させる活性化維持工程と、
前記第二の洗浄・処理剤に、所定の機能を有する被膜を形成するための成分であって、天然成分を加えて前記水を第三の洗浄・処理剤に改良し、この第三の洗浄・処理剤を活性状態の前記表面に接触させ、前記表面に前記被膜を形成する被膜形成工程と、
を有することを特徴とする被処理物の洗浄・処理方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記水に、前記被膜を分解する天然成分の分解剤を加え、前記分解剤を含む水と前記被膜が形成された前記表面とを接触させることで、前記被膜が予め設定された期間内で分解されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項3】
前記水に、(A)塩素化合物、(B)硝酸化合物及び(C)リン酸化合物を加えて前記水を前記第一の洗浄・処理剤に改良し、この第一の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面を洗浄するとともに活性化させる前記洗浄・活性化工程と、
前記洗浄・活性化工程の前記第一の洗浄・処理剤に、前記活性化した前記表面の金属イオンと錯体を形成する錯体形成用成分を加えて、前記第一の洗浄・処理剤を前記第二の洗浄・処理剤に改良し、この第二の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面の活性状態を維持させる前記活性化維持工程と、
前記活性化維持工程の前記第二の洗浄・処理剤に、一種又は複数種の金属を溶解させた後、還元作用のある還元剤を加えて前記第二の洗浄・処理剤を前記第三の洗浄・処理剤に改良し、この第三の洗浄・処理剤と活性状態の前記表面とを接触させ、前記表面に前記金属を析出させて金属被膜を形成する前記被膜形成工程と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項4】
前記塩素化合物が、塩化水素、塩素酸、塩化カルシウム、塩化ナトリウム又はこれらの混合物であり、前記第一の洗浄・処理剤における含有量が0.05重量%以上~3.0重量%未満であることを特徴とする請求項3記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項5】
前記硝酸化合物が、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム又はこれらの混合物であり、前記第一の洗浄・処理剤における含有量が1.0重量%以上~15.0重量%未満であることを特徴とする請求項3記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項6】
前記リン酸化合物が、リン酸、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、リン酸三カリウム、リン酸三マグネシウム、リン酸三ナトリウム又はこれらの混合物であり、前記第一の洗浄・処理剤における含有量が2.0重量%以上~38.0重量%未満であることを特徴とする請求項3記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項7】
前記金属が、金(Au)、銀(Ag)、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)及び銅(Cu)のうちから選ばれた少なくとも何れか1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項8】
前記錯体形成用成分が、没食子酸、ピロガロール及びタンニン酸のうちから選ばれた何れか1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項9】
前記還元剤が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、硫酸マグネシウム、アスコルビン酸、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、ピロリン酸四カリウム、酸化カルシウム、ソルビトール及び炭酸カルシウムのうちから選ばれた何れか1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の被処理物の洗浄・処理方法。
【請求項10】
異なる前記金属を溶解させた複数種類の前記第二の洗浄・処理剤を準備し、これらを順次前記表面に接触させることで前記被処理物の表面に異なる金属からなる複数層の金属被膜を形成することを特徴とする請求項3に記載の被処理物の洗浄・処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水と接触することのある被処理物の洗浄を行うとともに、前記被処理物の表面に所定の機能を有する被膜を形成することができる洗浄・処理方法及び前記被処理物の洗浄・処理後に得られた生成剤を希釈等することでそのまま緑地に散布できる緑地散布剤に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
水と接触することのある被処理物には種々のものがあり、例えば、水の気化熱を利用して室温などを調整する冷却塔や熱交換器であって、水と接する面が熱交換器などの一部を構成する空調設備や、また/或いは、水によって冷却等される熱処理機器・工作機器・車両のラジエターや、また、電気・電子機器や回路基板などの各種機器及び装置、更には、水によって洗浄等される機械部品や手術器具等の医療器具などを挙げることができる。
例えば上記した空調設備や機器及び装置(以後、設備と記載する)においては、長期間水と接触することによって、内部に腐蝕や錆が生じたり、水に含まれる不純物が設備内面に付着・堆積して冷却効果や水の流れを悪くしたり、雑菌が繁殖したり、配管内面から剥離した腐蝕物や錆、付着物の一部が水に混入してノズル等のような微細孔を詰まらせたりするなどの不具合が生じる。
【0003】
そのため、定期的に設備配管の内部を洗浄するほか、腐蝕や錆を発生させにくくしたり、付着物が付着・堆積しにくいようにしたり、雑菌の繁殖を抑制したりするために、洗浄後に配管の内部に機能性のコーティング(被膜)を形成することも行われている。また、配管内の洗浄は、洗浄用の水を配管内に流すことで行われるが、付着物のほとんどは、「スケール」と称される水中に溶けているシリカやカルシウムなどの無機塩類が析出したものであるため、このような付着物を除去するために、前記洗浄水に界面活性剤などの洗浄剤を混合することが行われている。
【0004】
上記洗浄剤を含む洗浄水で配管内の表面の洗浄を行った後は、洗浄水を排水して研磨剤などを混合した研磨液を前記配管内に流し、前記表面を研磨して被膜が形成されやすいにようにする。そして、前記研磨液を排水して、被膜形成剤を混入した被膜形成液を配管に流し、金属被膜等の被膜を形成している。
上記の各工程で排水された洗浄水、研磨液及被膜形成液は廃液として廃棄されるが、水質汚濁や土壌汚染の原因となるおそれがあることから、回収して適切な処理をする必要があり、配管内の洗浄及びコーティングといったメンテナンスのコストを増大させる要因の一つとなっている。
このような問題は、配管に限らず、上記した水と接触することのある他の被処理物においても同様である。
そこで、上記の廃液を処理し、肥料等として再利用する提案が例えば特許文献1,2等でなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平9-40482号公報
特開2014-95108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の技術では廃液を電解酸化処理する必要があり、特許文献2の技術では、有機成分の除去やイオンの酸化のため、オゾン供給手段と微細泡発生手段によってオゾンを微細な泡として発生させ、めっき廃液中に酸化力の強いオゾンを取り入れる必要があることから、処理設備や設備運転にコストがかかり、メンテナンスコストを抑制するという問題は解決することが困難である。また、これら処理を行っても有害な廃液や汚泥などの廃棄物が発生する可能性があり、これらの処理が必要になるという新たな問題が生じるおそれがある。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発明者が鋭意研究を行った結果、本願出願人による改質剤関連技術(特許第5422696号や特許第6455746号などで公知)を利用することで、上記の問題を解決できることに想到した。
すなわち、本願出願人による前記改質剤は、果実酸及び生態為害性を示す量を超えない範囲で使用する天然の成分(人や動植物及び環境に無害な成分、以下、「天然成分」と記載する)だけで生成することが可能で、かつ、被処理物の表面を洗浄・活性化できる性質があること、前記改質剤には、前記表面の活性化状態を維持できる天然成分が含まれること、さらに前記改質剤に、金、銀、銅などの耐腐蝕性、熱伝導性、抗菌性などの機能性に優れ、天然成分である金属を溶解させることで、前記表面に被膜形成を行うことができること、に着目し、被処理物の表面の洗浄・活性化、活性化の維持及び機能性を有する被膜の形成という一連の工程を、天然成分のみから構成される上記改質剤をベースとした洗浄・処理剤を用いることで可能になることを見出した。
そして、これら各処理によって排出された洗浄・処理剤は、天然成分であるうえ、植物の生長に有益な成分も含まれることから、水に希釈等するだけで緑地にそのまま散布することが可能である。このことは、被処理物の洗浄・処理が、工場敷地内や公園その他の緑地の植物を生長させたり、生長を補助したりする有益な緑地散布剤を生成する生成工程となり得ることを示している。
【0008】
本発明の発明概念は、請求項1に記載するように、水と接触する被処理物の洗浄・処理方法において、水に、前記被処理物の表面を洗浄・活性化させる天然成分を加えて前記水を第一の洗浄・処理剤に改良し、この第一の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面を洗浄するとともに活性化させる洗浄・活性化工程と、前記第一の洗浄・処理剤に、前記表面の活性化状態を維持する成分であって、天然成分を加えて前記水を第二の洗浄・処理剤に改良し、この第二の洗浄・処理剤と前記被処理物の表面とを接触させることで、前記被処理物の表面の活性化状態を維持させる活性化維持工程と、前記第二の洗浄・処理剤に、所定の機能を有する被膜を形成するための成分であって、天然成分を加えて前記水を第三の洗浄・処理剤に改良し、この第三の洗浄・処理剤を活性状態の前記表面に接触させ、前記表面に前記被膜を形成する被膜形成工程とを有するところにある。
【0009】
本発明によれば、前記改質剤をベースとする前記第一の洗浄・処理剤で洗浄と活性化を行ったのち、この第一の洗浄・処理剤を第二の洗浄・処理剤に改良し、前記第二の洗浄・処理剤を第三の洗浄・処理剤に改良しているので、各工程ごとに全く異なる種類の処理剤を準備する必要が無くなるという利点がある。使用済みの第一の洗浄・処理剤及び第二の洗浄・処理剤を回収して、第二の洗浄・処理剤及び第三の洗浄・処理剤に改良するようにしてもよいし、被処理物が配管のように各洗浄・処理剤を貯めておくことができるものである場合は、配管等の内部の第一の洗浄・処理剤及び第二の洗浄・処理剤に活性化維持のための成分や被膜形成のための成分を加えて、第二の洗浄・処理剤及び第三の洗浄・処理剤に改良するようにしてもよい
【0010】
さらに本発明の発明者は、設備内を流れる冷却水等の水や基板の洗浄等を行う洗浄水に、前記被膜を分解する成分(分解剤)を含ませ、前記被膜が一定の時間を掛けて徐々に分解するようにすることで、被膜表面を常に新しい状態に保ち、被膜の機能性を長期に亘って維持できることを見出した。また、分解によって被膜表面が粗化されることで、冷却水等の接触面積が大きくなり、冷却塔や熱交換器における放熱・熱交換の効率を高めることができるという利点もある。
具体的には、請求項2に記載するように、前記水に、前記被膜を分解する天然成分の分解剤を加え、前記分解材を含む水と前記被膜が形成された前記表面とを接触させることで、前記被膜が予め設定された期間内で徐々に分解されるようにしたようにしてもよい。
なお、被膜の分解をスムーズに促進させる界面活性剤や被膜が除去された被処理物の表面が過剰にエッチングされることを防ぐことを目的として、抑制剤などを加えることができる。さらに、「分解」には、層状の被膜が一層ずつ剥がれる「剥離」も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)
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