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公開番号
2025082262
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-28
出願番号
2024170619
出願日
2024-09-30
発明の名称
温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック統合熱分解システム
出願人
テギョン エスコ カンパニー リミテッド
,
DAEKYUNG ESCO CO., LTD.
代理人
個人
主分類
C10G
51/02 20060101AFI20250521BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック統合熱分解システムを提供する。
【解決手段】本発明は、廃プラスチックを熱分解し、熱分解温度区間別の熱分解ガスに含まれたワックス成分及び塩素(Cl)含有ガス成分を同時に除去する工程を含む、温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック統合熱分解システムを提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動手段によって回転可能に設けられる移送スクリューを用いて廃プラスチックを熱分解反応部へ供給する廃プラスチック投入部と、
前記廃プラスチック投入部から供給された廃プラスチックを熱分解させる熱分解反応部と、
前記熱分解反応部からワックス成分含有熱分解反応結果物の供給を受け、触媒反応によってワックス成分を分解するワックス触媒分解反応部、及び、前記熱分解反応部から塩素成分含有熱分解反応結果物の供給を受け、触媒反応によって塩素成分を分解する脱塩素触媒反応部を含む触媒分解反応部と、
前記熱分解反応部と前記触媒分解反応部から熱分解反応結果物の供給を受け、凝縮させて熱分解オイルを得る熱分解オイル回収部と、
前記熱分解オイル回収部から排出される未凝縮ガスを貯蔵する未凝縮ガス貯蔵部と、
前記未凝縮ガス貯蔵部から未凝縮ガスの供給を受け、未凝縮ガス中の高分子炭化水素を触媒分解した後、炭素成分含有未凝縮ガスを前記熱分解反応部へ供給する未凝縮ガス循環部と、を含み、
前記熱分解反応部は、前記廃プラスチック投入部から供給された廃プラスチックを熱分解させ、内部空間が、熱分解時に加えられる温度範囲に応じて二つ以上の複数の段に分けられ、
前記熱分解反応部内のそれぞれの段における熱分解反応結果物は、独立して処理できるように互いに別個に収集されて排気されるのであり、それぞれの段の熱分解反応結果物の状態に応じて、後段の前記熱分解オイル回収部へ直ちに移送されるか、前記触媒分解反応部内のワックス触媒分解反応部に直接移送されるか、或いは、前記触媒分解反応部内の脱塩素触媒反応部へ直接移送されることを特徴とする、温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記熱分解反応部は、
廃プラスチック投入機から廃プラスチックの供給を受け、所定の温度範囲で1次熱分解を行う1次熱分解反応部と、
前記1次熱分解反応部から熱分解されていない反応物の供給を受け、1次熱分解反応部よりも高い温度範囲で2次熱分解を行う2次熱分解反応部と、
前記2次熱分解反応部から熱分解されていない反応物の供給を受け、2次熱分解反応部よりも高い温度範囲で3次熱分解を行う3次熱分解反応部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項3】
前記廃プラスチック投入部は、
廃プラスチック原料が貯蔵される原料貯蔵部と、
前記原料貯蔵部から廃プラスチック原料を連続投入部へ移送する原料供給コンベアと、
前記原料供給コンベアから廃プラスチック原料の供給を受けるホッパーと、
前記ホッパーから廃プラスチック原料の供給を受け、外部からの酸素の流入を遮断させる密閉部と、
前記密閉部から廃プラスチック原料の供給を受け、予熱及び圧着させて移送スクリューを用いて熱分解反応部へ移送する原料連続投入部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項4】
前記熱分解反応部は、
前記熱分解反応部内の複数の段のそれぞれに、熱分解反応物を支持し、熱を供給する内部挿入式ヒーターを含むことを特徴とする、請求項1に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項5】
前記熱分解反応部は、
前記熱分解反応部内の複数の段のそれぞれに、前記未凝縮ガス循環部から再循環して供給される未凝縮ガスが、熱分解反応部内へ供給される多数のノズルを含む未凝縮ガス供給ノズル部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項6】
前記1次熱分解反応部での熱分解反応時の温度範囲は200℃以下であり、前記2次熱分解反応部での熱分解反応時の温度範囲は200℃~350℃の範囲であり、前記3次熱分解反応部での熱分解反応時の温度範囲は350℃~500℃の範囲であることを特徴とする、請求項2に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項7】
前記触媒分解反応部は、
外筒と、前記外筒の内部空間に位置する内筒とを含み、
前記外筒と前記内筒との間の空間には、ワックス成分の触媒分解反応のためのワックス触媒分解反応部が形成され、
前記内筒の内部空間には、塩素成分の触媒分解反応のための脱塩素触媒反応部が形成され、
前記外筒には、前記3次熱分解反応部からの3次熱分解反応結果物を前記ワックス触媒分解反応部に流入するようにする第1流入口が連結され、
前記ワックス触媒分解反応部での3次熱分解反応結果物の触媒反応の後に、生成されたワックス触媒分解ガス生成物が、内筒側の脱塩素触媒反応部へ移送されるようにするワックス触媒分解ガス生成物移送管が、外筒と内筒とを連結するように形成されることを特徴とする、請求項2に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項8】
前記外筒に流入した廃プラスチックの3次熱分解反応結果物は、ワックス触媒分解反応の後、全て、ワックス触媒分解ガス生成物移送管を介して内筒の脱塩素触媒反応部へと移送され、
前記内筒には、
前記2次熱分解反応部から、2次熱分解反応結果物を前記脱塩素触媒反応部へと流入するようにする第2流入口と、
前記脱塩素触媒反応部での2次熱分解反応結果物及び/又はワックス触媒分解ガス生成物が触媒反応を行った後に生成された反応生成物が、外部へ排出されるガス排出口と、が形成されたことを特徴とする、請求項7に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項9】
前記ワックス触媒分解反応部と脱塩素触媒反応部での触媒反応の温度範囲は、300℃~500℃の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
【請求項10】
前記外筒には、ワックス分解触媒投入口とワックス分解触媒排出口がさらに形成され、前記内筒には、脱塩素触媒投入口と脱塩素触媒排出口がさらに形成されたことを特徴とする、請求項7に記載の温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック熱分解システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック統合熱分解システムに係り、より詳しくは、廃プラスチックを熱分解し、熱分解温度区間別熱分解ガスに含まれたワックス成分及び塩素(Cl)含有ガス成分を同時に除去する工程を含む、温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック統合熱分解システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチックは、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)など、その種類が多様である。前記プラスチックは、様々な用途に合わせて物性を調節することができ、加工が容易であり、安価な原料としての原油から製造可能であるため、需要が爆発的に増加してきたが、主原料である原油を用いてプラスチックを製造する過程で派生する、温室効果ガスの排出や環境汚染などの問題が台頭し、使用済みプラスチック、廃プラスチックをリサイクルする方策について研究開発が進められている。
【0003】
前記廃プラスチックのリサイクル方法は、通常、物理的リサイクルと、熱的リサイクルと、化学的リサイクルとに分類される。
【0004】
前記物理的リサイクルは、使用済みプラスチックを、前処理(収集、洗浄、選別及び破砕)した後に溶融し押出して得られるペレットやフレークを用いて、プラスチックを再生産する方法である。この方法は、リサイクル中に炭素の発生が比較的少ないという利点があるものの、適用可能なプラスチックの汚染度が低くなければならないうえ、洗浄、分離などの前処理作業が複雑であり、多くの費用がかかるという問題点がある。
【0005】
前記熱的リサイクルは、焼却炉を用いて廃プラスチック又は混合物を酸素雰囲気下で燃焼させてスチームや温水などの熱源を生産する方法である。
【0006】
前記化学的リサイクルは、廃プラスチックに化学的変化を起こして他の物質に転換してリサイクルする方法であって、高分子を分解して原油から得る原料と同じ原料を生産することができるという利点がある。
【0007】
特に、熱分解を用いた化学的リサイクルは、無酸素或いは低酸素の雰囲気で熱処理して廃プラスチックから燃料又は化学原料を回収することができ、焼却処理方式に比べてダイオキシンや窒素酸化物(NOx)などの危険物質を発生させず、比較的簡単な分離、洗浄のみで効率よく行うことができる。
【0008】
しかし、廃プラスチック原料の中でも塩素(Cl)成分含有PVC(ポリ塩化ビニル)を熱分解する場合には、腐食性の強い塩化水素ガス(HCl)が発生して、設備の腐食及び故障を引き起こすという問題点がある。
【0009】
また、廃プラスチックの熱分解過程において、常温で固体の形態を有する成分、通常、ワックス(wax)が生成されうる。前記ワックスは、熱分解反応器に備えられた熱交換器の外壁に凝固して熱伝達効率を減少させるか、或いは熱交換器の内部を閉塞させるという問題を引き起こす。
【0010】
先行技術文献としての韓国登録特許公報第10-1179153号(2012年9月7日公告)は、PVCを含む原料の熱分解時に発生する塩化水素ガスを、アルカリ溶融塩と直接反応させて塩として捕集して除去する脱塩素化方法及び装置のみを開示しており、韓国登録特許公報第10-2539139号(2023年6月1日公告)は、反応器の内部に充填されたワックス吸着用触媒を用いて、熱分解油中のワックスを改質するワックス分解用触媒反応器のみを開示している。
(【0011】以降は省略されています)
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